北朝鮮の核不拡散条約(NPT)脱退声明に対する抗議文(2003年1月11日)

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ページ番号1008508  更新日 2025年2月16日

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朝鮮民主主義人民共和国
国防委員長 金正日 様

抗議文

貴国が、核不拡散条約(NPT)を脱退し、国際原子力機関(IAEA)との保障措置協定から完全に脱することを宣言する声明を発表したとの報に接した。

貴国は、「核兵器を製造する意思はなく、現段階の核活動は唯一、電力生産をはじめ平和目的に限られたものである」と主張しているが、国際原子力機関(IAEA)の査察官の追放や、保障措置協定からの脱退などの一連の動きは、それが核兵器の開発並びに保有と一体であるとの懸念を国際社会に増幅させるものである。

広島市民、被爆者ならびに世界平和を希求する多くの人々は、核保有国が核兵器を廃棄するよう強く求めるとともに、非核保有国が核兵器を拒否し続ける姿勢を貫き続けることを期待してきた。そのためにも朝鮮半島の非核化は、北東アジアはもとより世界の平和と安定を構築する上で不可欠であり、ヒロシマをはじめ、平和を願う世界の人々の念願である。貴国は、国際的な対話と協調を重視し、NPT脱退宣言を撤回し、先の日朝平壌宣言における朝鮮半島の核問題の包括的な解決のため関連するすべての国際的合意を遵守するという約束を誠実に守るよう改めて強く求める。

平成15年(2003年)1月11日

広島市長 秋葉 忠利

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