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爆風による被害
原子爆弾の爆発の瞬間、爆発点は数十万気圧という超高圧となり、まわりの空気が急激に膨張して衝撃波が発生し、その後を追って強烈な爆風が吹き抜けました。
衝撃波の圧力は爆心地から500メートルの所では、1平方メートルあたり11トン、爆心地から100メートルの地点での爆風は秒速約280メートルに達したと考えられています。爆風がおさまると、中心部の空気が希薄になり、周辺部から爆発点に向かって強烈な吹き戻しがありました。
爆心地から半径2キロメートルまでの地域では、爆風により木造家屋はほとんどが倒壊し、鉄筋コンクリート造の建物も、崩壊を免れた場合でも、窓は全部吹き飛ばされ、内部はことごとく焼失するなどの大きな被害が生じました。
爆風により人々は吹き飛ばされ、即死した人、負傷した人、倒壊した建物の下敷きになって圧死した人が相次ぎました。