令和2年度当初予算
1 当初予算編成の基本的な考え方と予算規模
(1) 令和2年度当初予算編成の考え方
令和2年度の当初予算編成に当たっては、これまでのまちづくりの基礎・基盤を踏まえつつ、「200万人広島都市圏構想」の下、「人口減少・少子高齢化に打ち克ち、世界に誇れる『まち』の実現に向けた取り組みを深化させるための予算」とすることに意を用いました。
「活力にあふれにぎわいのあるまち」の実現に向けては、「楕円形の都心づくり」を推進するため、広島の新たなシンボルとなるサッカースタジアムの建設や旧広島市民球場跡地の活用などにより中央公園とその周辺地区の活性化を図るとともに、引き続き広島駅南口広場の再整備に取り組みます。
また、広島高速5号線や新交通西風新都線などの交通ネットワークの整備、西広島駅北口地区や西風新都におけるまちづくり、東部地区連続立体交差事業などを着実に進めます。
さらに、中山間地・島しょ部については、中小企業の人材確保を多面的に支援するとともに、似島臨海少年自然の家の整備や戸山地域と湯来地域における連携施策を推進するなど、地域の活性化と地域コミュニティの再生に積極的に取り組みます。
「ワーク・ライフ・バランスのまち」の実現に向けては、住民同士が支えあい、安全・安心に暮らすことができる地域社会の実現を図ることを目的とした地域コミュニティ活性化のビジョンの策定に着手するとともに、企業における働き方改革が社会貢献活動と連動して地域コミュニティの活性化を促進する制度を構築します。
また、自助・共助・公助の適切な組み合わせによる持続可能な地域福祉を構築するという考え方の下、「地域共生社会」の実現に向けた取組を着実に進めます。
そのための体制づくりの一環として、保健師の地区担当制を全区に展開し、課題を抱えている家庭ごとに、その実情に即した総合的な支援を地域とともに行っていきます。
さらに、高齢者の社会参加の促進や健康づくり・介護予防などに資する「高齢者いきいき活動ポイント事業」の対象者を拡大するとともに、身体的状況により外出が困難な高齢者の外出機会の創出を支援するための制度を創設します。
このほか、広島西飛行場跡地へのスポーツ広場の整備や、オリンピック・パラリンピックの事前合宿の受入れなど、市民スポーツの振興に向けた取組を進めます。
また、待機児童対策に引き続き全力で取り組むほか、学校における働き方改革の推進やいじめ防止対策の充実に努めるとともに、英語教育の充実や学習支援体制の強化など個に応じたきめ細かな質の高い教育を推進します。
「平和への思いを共有するまち」の実現に向けては、平和首長会議総会を開催し2020ビジョンの次のビジョンと行動計画を策定するとともに、被爆75周年という節目の年に開催されるオリンピック・パラリンピック競技大会を絶好の機会と捉え、東京都内で原爆・平和展を開催するなど、「ヒロシマの心」を世界に向けて積極的にアピールしていきます。
また、旧中島地区被爆遺構の展示公開を行うとともに、広島大学旧理学部1号館に関する企画展を開催するなど、被爆の実相を守り、広め、伝える取組を推進します。
令和2年度の当初予算は、行政経営改革推進プランに掲げた考え方の下、「選択と集中」を推し進め、広島の将来も展望しつつ、真に求められる施策について、重点的に予算配分しました。
(2) 予算規模
- 全会計 1兆2,288億6,904万1千円(対前年度当初予算▲1.1%)
- 一般会計 6,563億7,261万3千円(対前年度当初予算▲2.0%)
(単位:%)
区分 |
令和2年度 当初予算額(A) |
令和元年度 当初予算額(B) |
差引(A)-(B) |
伸率 |
---|---|---|---|---|
一般会計 |
6,563億7,261万3千円 |
6,700億5,261万1千円 |
▲136億7,999万8千円 |
▲2.0 |
特別会計 |
4,240億8,652万3千円 |
4,244億816万9千円 |
▲3億2,164万6千円 |
▲0.1 |
企業会計 |
1,484億990万5千円 |
1,482億2,601万円 |
1億8,389万5千円 |
0.1 |
全会計 |
1兆2,288億6,904万1千円 |
1兆2,426億8,679万円 |
▲138億1,774万9千円 |
▲1.1 |
- 一般会計の当初予算規模は、満期一括償還債の元金償還の減等に伴い公債費が177億円の減となったことなどにより、対前年度2.0%の減となり、4年ぶりのマイナス予算となった。
- 特別会計については、公債管理特別会計の減などにより、対前年度0.1%の減となった。
- 企業会計については、下水道事業会計の増により、対前年度0.1%の増となった。
- 全会計の予算規模は、対前年度1.1%の減で、2年ぶりに減少した。
(参考)当初予算伸び率の推移
(単位:%)
区分 |
令和2年 |
令和元年 |
平成30年 |
平成29年 |
平成28年 |
平成27年 |
平成26年 |
平成25年 |
平成24年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
広島市 一般会計 |
▲2.0 |
2.9 |
0.8 |
7.8 |
▲1.3 |
3.6 |
2.8 |
▲3.2 |
▲3.3 |
広島市 全会計 |
▲1.1 |
2.4 |
▲0.6 |
3.7 |
▲0.4 |
3.2 |
▲0.1 |
▲0.8 |
▲0.8 |
国 一般会計 |
1.2 |
3.8 |
0.3 |
0.8 |
0.4 |
0.5 |
3.5 |
2.5 |
▲2.2 |
国 うち一般歳出 |
2.5 |
5.2 |
0.9 |
0.9 |
0.8 |
1.6 |
4.6 |
4.2 |
▲4.2 |
地方財政計画 |
1.3 |
2.7 |
0.3 |
1.0 |
0.6 |
2.3 |
1.8 |
0.1 |
▲0.8 |
2 財源措置(一般会計)
(1) 市税 2,387億7,111万9千円(対前年度当初予算 ▲0.2%)
(単位:%)
区分 |
令和2年度 当初予算額(A) |
令和元年度 当初予算額(B) |
差引(A)-(B) |
伸率 |
---|---|---|---|---|
個人市民税 |
1,027億3,350万円 |
1,022億4,303万7千円 |
4億9,046万3千円 |
0.5 |
法人市民税 |
185億535万1千円 |
217億2,672万8千円 |
▲32億2,137万7千円 |
▲14.8 |
固定資産税 |
838億8,759万7千円 |
824億8,614万6千円 |
14億145万1千円 |
1.7 |
その他 |
336億4,467万1千円 |
328億3,232万9千円 |
8億1,234万2千円 |
2.5 |
計 |
2,387億7,111万9千円 |
2,392億8,824万円 |
▲5億1,712万1千円 |
▲0.2 |
市税収入は、法人市民税の減収等により、対前年度0.2%の減となる見込み。
- 個人市民税 給与収入の増加により、0.5%の増となる見込み。
- 法人市民税 法人税割の税率引下げ等により、14.8%の減となる見込み。
- 固定資産税 家屋分が新築及び増築により増収となることから、固定資産税全体で1.7%の増となる見込み。
- その他 都市計画税などの増収により、2.5%の増となる見込み。
(2) 地方交付税 480億円(対前年度当初予算 7.9%)
(単位:%)
区分 |
令和2年度 当初予算額(A) |
令和元年度 当初予算額(B) |
差引(A)-(B) |
伸率 |
---|---|---|---|---|
普通交付税 |
(760億円) 465億円 |
(745億円) 430億円 |
(15億円) 35億円 |
(2.0) 8.1 |
特別交付税 |
15億円 |
15億円 |
0 |
- |
計 |
(775億円) 480億円 |
(760億円) 445億円 |
(15億円) 35億円 |
(2.0) 7.9 |
※()は、「臨時財政対策債」を含んだ場合の金額
国の地方財政対策、令和元年度の地方交付税の収入見込額等を勘案し、480億円を見込む。
令和2年度の地方財政対策
令和2年度の地方財政対策においては、令和元年度に引き続き、従来、地方交付税で補塡されていた地方の財源不足の一部が「臨時財政対策債」(市債)で補塡されることとなっている。ただし、この「臨時財政対策債」については、元利償還金相当額が普通交付税の基準財政需要額に算入される。
財源不足に対する補塡のスキーム(2年度)
(3) 市債 764億5,330万円(対前年度当初予算 ▲8.6%)
(単位:%)
区分 |
令和2年度 当初予算額(A) |
令和元年度 当初予算額(B) |
差引(A)-(B) |
伸率 |
---|---|---|---|---|
一般事業債 |
469億5,330万円 |
472億7,010万円 |
▲3億1,680万円 |
▲0.7 |
行政改革推進債 |
0 |
30億円 |
▲30億円 |
皆減 |
臨時財政対策債 |
295億円 |
315億円 |
▲20億円 |
▲6.3 |
旧合併特例債 |
0 |
18億8,860万円 |
▲18億8,860万円 |
皆減 |
計 |
764億5,330万円 |
836億5,870万円 |
▲72億540万円 |
▲8.6 |
- 伸び率 対前年度当初予算 ▲8.6%
(要因)- 民間老人福祉施設整備補助 7億2,240万円
- 行政改革推進債 ▲30億円
- 臨時財政対策債 ▲20億円
- 河川整備 ▲13億6,500万円
- 道路・街路整備 ▲13億3,900万円
- 依存度 11.6%
- 市債残高見込み
(単位:%)
区分 |
令和2年度末残高(a) |
令和元年度末残高(b) |
差引(a)-(b) |
伸率 |
---|---|---|---|---|
一般会計債 |
1兆1,491億1,333万3千円 |
1兆1,305億8,557万5千円 |
185億2,775万8千円 |
1.6 |
臨時財政対策債残高等控除後残高 |
6,837億3,359万8千円 |
6,847億1,814万2千円 |
▲9億8,454万4千円 |
▲0.1 |
(注)臨時財政対策債残高等控除後残高とは、市債残高の総額から、臨時財政対策債残高と、将来の返済に備えて減債基金に積み立てている額を除いた額である。
(4) 基金繰入金‐(対前年度当初予算‐)
財源調整のための基金
財政調整基金繰入金‐(令和元年度当初予算‐)
区分 |
令和2年度末残高(A) |
令和元年度末残高(B) |
差引(A)-(B) |
---|---|---|---|
財政調整基金 |
39億4,600万円 |
39億4,300万円 |
300万円 |
参考
区分 |
財政調整基金 |
---|---|
平成30年度末残高(出納整理期間を含む) |
34億5,100万円 |
令和元年度中増減 積立 12月補正予算(剰余金積立) |
9億300万円 |
令和元年度中増減 積立 運用益 |
200万円 |
令和元年度中増減 積立 計 |
9億500万円 |
令和元年度中増減 取崩し 6月補正予算 |
▲3億9,800万円 |
令和元年度中増減 取崩し 9月補正予算 |
▲1,500万円 |
令和元年度中増減 取崩し 計 |
▲4億1,300万円 |
令和元年度末残高(出納整理期間を含む) |
39億4,300万円 |
令和2年度中増減 運用益積立 |
300万円 |
令和2年度中増減 取崩し |
0 |
令和2年度末残高(出納整理期間を含む) |
39億4,600万円 |
予算の概要等、詳細については下のダウンロードファイルをご覧ください。
ダウンロード
-
資料1(P1~P9)予算規模、財源措置(一般会計)、会計別総括表等 (PDF 772.8KB)
-
資料1(P10~P27)令和2年度当初予算のポイント、事務・事業の見直しについて (PDF 886.1KB)
-
資料2(P1~P9)予算規模の推移、令和2年度から供用開始する施設、主なイベント、広島市・湯来町合併建設計画計上事業の対応状況 (PDF 638.5KB)
-
資料2(P10~P46)主要事業の要求・査定状況 (PDF 915.6KB)
-
資料2(P47~P51)広島広域都市圏発展ビジョンに係る予算、令和2年度当初予算主要事業における被爆75周年事業 (PDF 418.8KB)
-
資料3(P1~P33)当初予算主要事業(総務関係) (PDF 993.1KB)
-
資料3(P34~P74)当初予算主要事業(厚生関係) (PDF 1006.6KB)
-
資料3(P75~P101)当初予算主要事業(経済観光環境関係) (PDF 734.0KB)
-
資料3(P102~P132)当初予算主要事業(建設関係) (PDF 908.3KB)
-
資料3(P133~P141)当初予算主要事業(消防上下水道関係) (PDF 471.4KB)
-
資料3(P142~P157)当初予算主要事業(文教関係) (PDF 419.8KB)
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