A型肝炎ウイルス・E型肝炎ウイルス
A型肝炎ウイルス
1.特徴
A型肝炎ウイルス(Hepatitis A Virus)の感染により引き起こされる急性肝炎で、慢性化することはありません。
患者(感染者)の便中にウイルスが含まれており、この便(ウイルス)に汚染された食品や水の摂取により経口感染します。
日本では、上下水道などの生活環境の整備により、患者数が激減したため、感染機会が減少し、50歳以下の世代では、A型肝炎に対する免疫(抗体陽性)がほとんどみられなくなりました。このため、大規模な流行発生はありませんが、免疫を持たない(抗体陰性の)世代の重症例が増加傾向にあります。
2.原因食品
ウイルスに汚染された水や食品(非加熱で食べる野菜や果物、魚介類など)。
3.症状
潜伏期間2~7週間(平均4週間)で、発熱や倦怠感、頭痛、筋肉痛、腹痛、嘔吐などのほか、黄疸や肝腫脹、黒色尿、灰白色便などの消化器及び肝炎症状が出現します。
劇症化することは少なく、安静と休養、食事療法などで回復することが多く、慢性化することもありません。
若齢者(乳幼児や小児)が感染した場合、成人に比べて症状が軽いことが多く、感染しても症状が出ない場合もあります。
4.予防方法
A型肝炎ウイルスは、通常の加熱調理を行えば感染性を失うことから、十分な加熱調理を心掛けてください。
経口感染をするので、手荒いを励行するとともに、生水を飲まないようにしてください{特に海外(アジアやアフリカ等の流行地域)では汚染された水による水系感染が報告されています}。
A型肝炎ワクチンによる予防接種は予防効果が高く、流行地域への渡航時に勧められています。
5.外部リンク
E型肝炎ウイルス
1.特徴
- E型肝炎は、E型肝炎ウイルス(Hepatitis E Virus)の感染により引き起こされる急性肝炎(まれに劇症肝炎)で、慢性化することはありません。
- 主に経口感染(ウイルスに汚染された食品や水の摂取により感染)します。
- 輸血や母子感染を除き、ヒトからヒトへの感染は報告されていません。
2.原因食品
- ブタ、野生のイノシシ、シカなどの動物の肉や内臓を加熱不十分な状態で喫食した後に発症している事例が多く、これらの食品を介した感染が強く疑われています。
- 市販のブタレバー、野生のイノシシやシカからE型肝炎ウイルス遺伝子が検出されています(報告検出率:ブタレバー1.9%、イノシシ3.1~13.3%、シカ1%)。
- シカ肉の生食とイノシシ肉の焼肉が原因の食中毒事例では、患者から検出されたものと同一のウイルスが、残っていた肉から検出されています。また、市販の豚レバー(肝臓)から検出されたウイルスの遺伝子型が、患者から検出されたものと一致した事例も報告されています。
3.症状
- 感染しても症状が出ないことが多いとされています。
- 肝炎を発症する場合、潜伏期間2~9週間(平均6週間)で、発熱、悪心、腹痛等の消化器症状を伴い、肝腫大、黄疸、肝機能の悪化が出現します。
- 大半の症例では安静にすることで治癒しますが、稀に劇症化することがあり、特に妊婦が感染すると劇症化しやすく、致死率が20%に達するとの報告があります。また、高齢者やこどもなど、抵抗力の弱い方についても注意が必要です。
4.予防方法
- E型肝炎ウイルスは、中心部までしっかり加熱調理を行えば感染性を失います。
肉類は生食を避け、十分な加熱調理を心掛けてください。 - 経口感染するので、手洗いを励行するとともに、生水を飲まないようにしてください。
特に海外(アジア等の流行地域)では汚染された水による水系感染が報告されています。
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6.関連情報
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