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第2回(2011年)アジア都市景観賞の受賞について
アジアの優れた都市景観の形成に寄与した都市や事業などを表彰する国際賞として昨年創設された「アジア都市景観賞※」の第2回の受賞団体として、4か国11物件が選ばれ、日本国内では本市を含む3団体が受賞しました。
本市の応募理由である「原爆による廃墟からの都市復興」というテーマが、本年のテーマである「人間環境と都市復興」に即したものであるという評価を受けたものです。
(受賞理由の詳細は、下記のとおり。)
11月1日(火曜日)には、福岡市内で授賞式が行われ、本市からは荒本副市長が出席し、賞状と記念盾を授与されました。今後アジア諸都市に広島の魅力をアピールするうえで、大きな後押しとなってくれるものと期待しています。
これを契機とし、賞に恥じないよう、より一層広島を魅力ある都市にしていきたいと考えています。
授賞式
(右は荒本副市長)
賞状と記念盾
(市民ロビーに展示してあります。)
受賞理由
広島市は、1945年8月6日の原爆投下により廃墟となり、「75年間は草木も生えぬ」と言われた状況から復興に立ち上がりました。翌年1946年10月には復興都市計画を決定し、1949年8月には、人類史上初の原爆被災の体験を通じ、恒久平和を希求する、広島独自のまちづくりを目指した「広島平和記念都市建設法」が制定されました。
この法律に込められた、世界平和のシンボルとなる都市広島をつくりあげるという理念のもと、「広島平和記念都市建設計画」を新たな都市計画として策定し、これに従い、恒久の平和を記念すべき施設である平和記念公園が整備され、原爆の悲惨さを今に伝える原爆ドームとともに、世界人類共通の記念施設として平和への願いを発信し続けています。また、1981年3月には、「広島市都市美計画」を策定し、景観に配慮した公共施設の整備、民間の建築物や屋外広告物の景観協議などにより、市民・事業者と市が協働して景観形成に取り組んで来ました。
このような取組の結果整備された、平和と復興のシンボルである幅員100mの平和大通りや、市内中心部を6本の川が流れる「水の都」広島を彩る河岸緑地、アースカラーのビル群などが、現在の広島の景観を際立たせています。
※アジア都市景観賞について
1 目的
顕彰を通じ、アジア各国の都市が良好な都市景観や都市空間の形成、生活水準の質的改善、特色ある都市の発展に向けた積極的な取り組みを促す。
2 主催者・審査委員
国連ハビタット(国際連合人間居住計画)福岡本部、アジアハビタット(アジア人間居住環境協会)、福岡アジア都市研究所などが主催。
審査委員11名のうち、日本からは野田順康(のだ としやす)国連ハビタット福岡本部長、佐藤優(さとう まさる)九州大学教授、松本法雄(まつもと のりお)福岡アジア都市研究所副理事長の3名が選任。
3 日本国内の受賞都市・団体
「原爆による廃墟からの都市復興」(広島市)強い都市計画による復興の道のり(プロセス)が高く評価された。
「熊本城復元整備とまちづくり」(熊本市)都市の中心にある歴史的建築物及びその周辺の景観の維持保全を中心としたまちづくりを、ユニークな手法によって市民と行政当局の連携で実現させた。
「ガーデンシティ舞多聞みついけプロジェクト」(神戸UR/神戸芸工大【神戸市】)ゴルフ場跡地の再生で、市民と一体となって、その地形を最大限に活かしながらまちづくりを行った。
4 授賞式
- 日時 平成23年11月1日(火曜日)14時00分~
- 場所 ヒルトン福岡シーホーク(福岡市早良区地行浜)