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ページ番号:0000000263更新日:2022年6月15日更新印刷ページ表示

感染症情報/腸管出血性大腸菌感染症

腸管出血性大腸菌感染症とは(届出基準と届出様式)

 大腸菌O157など、ベロ毒素を産生する大腸菌によって引き起こされる感染症で、症状のないものから、腹痛や下痢を伴うもの、血便を伴うもの、さらには重症化して溶血性尿毒症症候群(Hemolytic Uremic Syndrome, HUS)を発症するものなど症状は様々です。

広島市における発生状況は、こちらからご確認ください。

病原体

 原因菌はベロ毒素と呼ばれる、腸管に出血を引き起こす強い毒素を産生する大腸菌で、O157、O26、O111などの種類があります。これらの大腸菌が、動物の糞便中にみられることから自然環境中に広く分布していると考えられます。

 外国では、ハンバーガーなどのひき肉を用いた食品、生野菜、果物、日本では、肉類,サラダ,野菜などが原因食品となった事例がみられます。

 感染力が強く、わずか数十個でも感染すると考えられています。熱には弱いが、低温には強く、水の中では長期間生存します。また、酸にも強く、胃酸の中でも生存します。

感染経路

 経口感染であり、菌に汚染された飲食物を摂取したり、患者の糞便に含まれる大腸菌が直接または間接的に口から入ることによって感染します。

症状・発生時期

症状

 腸管出血性大腸菌の感染では、全く症状がないものから軽い腹痛や下痢のみで終わるもの、さらには頻回の水様便、激しい腹痛、著しい血便とともに重篤な合併症を起こし、時には死に至るものまで様々な巾があります。しかし、感染の機会のあった者の約半数は、おおよそ3~8日の潜伏期をおいて頻回の水様便で発病します。さらに激しい腹痛を伴い、まもなく著しい血便となることがありますが、これが出血性大腸炎です。発熱はあっても、多くは一過性です。
 これらの症状の有る者の6~7%の人が、下痢等の初発症状の数日から2週間以内(多くは5~7日後)に溶血性尿毒症症侯群(HUS)や脳症等の重症合併症を発症するといわれています。HUSは、子どもと高齢者に起こりやすいので特に注意が必要です。

 

発生時期

 気温が高い初夏から初秋にかけて多発する傾向にあります。この時期は、細菌が増えるのに適した気温であり、これに人の体力の低下や食品などの不衛生な取扱いなどの条件が重なることにより発生しやすくなると考えられます。
 しかしながら、気温の低い時期でも発生が見られることから、夏以外の季節も注意が必要です。

予防方法

手洗いの励行

  1. トイレの後や、調理の前、食事の前には、石けんと流水でよく手を洗います。
  2. 下痢をしている患者の排泄物の処理をしたときは、石けんと流水で手を洗った後、逆性石けんまたは消毒用アルコールで消毒を行います。

消毒

  1. 患者が使用したトイレ、洗面所等のドアのノブなどを消毒します。
    (逆性石けんや消毒用アルコールなどを使用します。)
  2. 患者の便で汚れた下着は、家庭用漂白剤につけ置きしてから、家族のものとは別に洗たくします。
    また、煮沸をしても十分な消毒効果があります。

食品に対する注意

  1. 大腸菌は熱に弱いので、仮に食品が大腸菌に汚染されていたとしても、十分に加熱すれば安全です。
  2. 生肉の調理に使用したまな板、包丁、食器等はよく洗浄した後、熱湯などで十分消毒します。(そのまま他の調理に使わないよう注意します。)また、生肉を扱った後は、よく手を洗います。
  3. 野菜を生で食べる場合は流水で十分洗浄します。ブロッコリーなど複雑な形のものは熱湯で湯がきます。
  4. 焼肉の時は、生肉を取るはしと食べる時に使うはしを別々にしましょう。また、肉・レバーなどはよく加熱し、生食は控えましょう。(加熱のめやすは、中心部の温度が75℃で1分間以上です。)
  5. 食品は長時間室温に放置せず、冷蔵庫や冷凍庫に保存しましょう。また、調理した食品はなるべく早めに食べましょう。

その他注意すること

  1. 乳幼児や高齢者のオムツの取扱いには十分注意しましょう。
  2. 家庭用プールを介して感染することも考えられるので、衛生管理に気をつけるとともに、入る前によく体を洗いましょう。
  3. 下痢や発熱など、体調が悪い場合は、プールに入るのをやめましょう。

分子疫学的解析について

 

広島市における腸管出血性大腸菌感染症の発生状況

2022年の状況(全数把握疾患報告数(2000年~最新週))

 2022年第23週(6月6日~6月12日)の報告数は4件でした。
 2022年の累計報告数は、4件です。

腸管出血性大腸菌感染症の月別報告数の推移グラフ腸管出血性大腸菌感染症の月別報告数の推移グラフ

 

2000~2022年の状況

2000年以降の年間報告数の最高は2004年の47件で、次いで2010年の46件となっています。近年はやや減少しており、2021年は21件でした。

年間報告数の推移(広島市)

【参考】 血清型別報告数(広島市、2000年~2022年最新)
O157 O26 O121 O111 その他
2000 39 1 0 0 0 40
2001 29 11 0 0 0 40
2002 5 9 0 3 0 17
2003 18 5 0 1 0 24
2004 33 14 0 0 0 47
2005 11 3 0 1 0 15
2006 23 2 0 4 1 30
2007 14 1 3 2 1 21
2008 27 8 0 3 0 38
2009 33 2 3 0 0 38
2010 26 10 7 0 3 46
2011 21 6 1 0 1 29
2012 10 3 0 1 0 14
2013 7 10 1 0 4 22
2014 5 3 0 0 1 9
2015 3 7 0 2 2 14
2016 8 0 0 0 6 14
2017 3 13 0 0 1 17
2018 6 2 1 0 0 9
2019 8 2 1 1 6 18
2020 6 6 2 1 9 24
2021 5 11 0 0 5 21
2022 0 4 0 0 0 4
340 133 19 19 40 551

(*)その他・不明の内訳

【2006年】O145:1、【2007年】O165:1、【2010年】O103:3、【2011年】O8:1
【2013年】O165:3、O181:1、【2014年】不明:1、【2015年】O115:2、
【2016年】O103:4、O113:1、O130:1、【2017年】O76:1
【2019年】O103:5、OUT:1
【2020年】O1:1、O103:4、O128:3、OUT:1
【2021年】O103:1、O165:2、O166:1、OUT:1

※UT:untypable(型別不能)

【参考】広島市における過去5年間(2017~2021年)の腸管出血性大腸菌の発生状況

月別報告数

 気温が高く細菌が繁殖しやすいと考えられる6月~10月にかけて多くなっていますが、年間を通して発生しており、気温が低い時期でも注意する必要があります。


月別報告数グラフ

年齢階層別報告数

 乳幼児から小学校低学年にかけての年齢層である9歳以下が29%、次いで10歳代が28%となっています。

年齢階層別報告数グラフ
年齢階層別報告数構成比グラフ

 

参考

 

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