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包括外部監査の意見に対する対応結果の公表(平成31年3月20日公表)

広島市監査公表第3号
平成31年3月20日

広島市監査委員 谷本 睦志
同 井上 周子
同 西田 浩
同 三宅 正明

包括外部監査の意見に対する対応結果の公表

 広島市長から監査の意見に対する対応結果について通知があったので、当該通知に係る事項を別紙のとおり公表する。

(別紙)

平成28年度包括外部監査の意見に対する対応結果の公表
 (財政局)

1 監査意見公表年月日
 平成29年2月3日(広島市監査公表第2号)
2 包括外部監査人
 福田 浩
3 監査意見に対する対応結果通知年月日
 平成31年3月1日(広収一第7号)
4 監査のテーマ
 未収金及び貸付金の管理及び回収に係る事務の執行について
5 監査の意見及び対応の内容

(1) 滞納整理事務(納税折衝について)
(所管課:財政局収納対策部徴収第一課)

監査の意見
対応の内容

 納税折衝マニュアルは、滞納者との納税折衝においては、3か月以上の間隔を空けないことと定めている(マニュアル3ページ)ところ、納税折衝が、3か月以上の間隔を空けている事例が見受けられ、中には1年以上の間隔を空けている事例もあった。
 滞納整理における折衝の目的は、滞納整理を確実に進展させるためであり、内容としては、履行の請求、滞納原因の究明及び納税誠意の有無の確認を含むものでなければならないと定められている(マニュアル1ページ)ところ、滞納者との納税折衝において3か月以上の間隔を空ければ、これらの事務が遅延し、分割納付や滞納処分などの後工程の事務も遅延してしまう。ことに、各担当者が相当数の案件を担当している量的整理においては、個々の案件の滞納整理事務の遅延が積み重なれば、担当する全体の案件に対して執行しなければならない滞納整理事務の量が、その執行が現実には困難になるほど積み残されてしまい、結果として、個々の案件において、納税折衝、分割納付や滞納処分などが適正に執行されないまま不納欠損処分されてしまう可能性があり、妥当でない。
 ついては、管理者は、滞納管理システムを利用して、1年以内の完納を約束しているため分割納付の履行監視中である滞納者を除き、2か月間納付催告が行われていない滞納者を抽出して具体的な対応方針を担当者に指示し、さらに実際の対応結果を確認するなど、漏れのない組織的な進行管理の仕組みを作ることによって、3か月以上の間隔を空けないようにされたい。

 監査の意見を踏まえ、財政局収納対策部において、滞納整理に係る進行管理の手順を示した「進行管理マニュアル」(以下「マニュアル」という。)を平成30年5月31日付けで策定した。あわせて、滞納整理事務をより組織的かつ効率的に行うため、管理監督者も事案ごとの進捗状況を一覧で確認できる表(一定の条件を満たす情報が入力されたセルを自動的に着色されるようにしたエクセル形式の表。以下「進行管理表」という。)を作成し、毎月更新することとした。
 そして、マニュアルに従って、進行管理表により50日以上納付催告等が行われていない事案を把握し、当該事案について、係長が担当職員に状況を確認の上で対応方針を指示するなど必要な措置を講ずることとした。
 さらに、課長は、毎月、進行管理表並びにこれを担当者別及び係別に総括した報告書(以下「進行管理報告書」という。)を基に、各係長から滞納整理の進捗状況の報告を徴し、適宜、必要な対応を指示することとした。
 こうした組織的な進行管理の仕組みの下で、今後、より適切な時期に納税折衝を行っていく。

(2) 滞納整理事務(差押の実施時期について)
(所管課:財政局収納対策部徴収第一課)

監査の意見
対応の内容

 差押を実施すべきと思われる時点において差押がなされていない事例や、差押の相当性を判断する前提である財産調査が適切な時期に行われていない事例が見受けられた。
1 自然人の滞納者について、給与所得者であったにもかかわらず、滞納者が退職した後、退職金の調査が行われた形跡がない。滞納者が退職した後に不動産の差押をしているが、共有不動産であったためか、任意売却等の交渉が行われないままとなっている。その後の調査において、新たな勤務先が判明したが、給与の差押は行われていない。
2 財産調査の結果、差押を検討すべき額の銀行預金残高が判明したが、差押は行われなかった。その後、再度の財産調査が行われたが、財産調査に並行して滞納者に対して差押予告書を送付した結果、差押予告書に記載された納期限前に、すべての預金が解約及び出金され、差押の機会を逸した。
 以上のように、適切な時期に差押を行わなかったことにより徴収の機会を逃してしまったと思われる事例が見受けられた。
 また、次に一度でも不履行があれば差押を行うと告知し、その後、実際に不履行があったにもかかわらず差押のための財産調査が行われていない事例も見受けられた。
 公平性の観点から、また効率的に滞納整理事務を執行する観点から、納税交渉の進行管理を徹底するとともに、納税交渉と並行して財産調査等を行うことにより、差押が必要な案件について適切な時期に差押をされたい。

 前記のマニュアルに従って、進行管理表により財産調査未実施事案を把握し、当該事案のうち本税(料)整理対象額が高額な事案から順次、担当職員が財産調査を行うこととした。
 また、係長は、適時、進行管理表から必要な財産調査が長期間行われていない事案を抽出して、担当職員に状況を確認の上、当該事案に即した対応を指示することとした。
 さらに、課長は、毎月、進行管理表及び進行管理報告書を基に、各係長から滞納整理の進捗状況の報告を徴し、適宜、必要な対応を指示することとした。
 このように進行管理を徹底し、財産調査を的確に実施することにより、差押えが必要な事案について、より適切な時期に差押えを実施していく。

(3) 滞納整理事務(時効中断措置について)
(所管課:財政局収納対策部徴収第一課)

監査の意見
対応の内容

 不納欠損処分は徴収権の消滅であり、公平性の観点からすれば、できる限り回避すべきである。また、平成27年度の不納欠損額は、約23億8,700万円であり、決して軽視できる金額ではない。しかしながら、差押等による時効中断の必要性を事前に十分に検討することなく消滅時効の完成を迎え、不納欠損処分されている事例が見受けられた。
 もちろん、徴収の見込みがほとんどない案件を含めたすべての事案につき、消滅時効が完成する前に、債務承認書の取得、差押などの時効中断措置を講じて徴収権を保全する運用は現実的ではなく、不納欠損処分を行わざるを得ない案件が存在するのも確かである。
 ついては、消滅時効の完成を迎える前に、時効中断措置を講じるべきかどうか十分検討するよう、納税交渉の進行管理を徹底されたい。

 前記のマニュアルに従って、滞納管理システムから出力される時効完成予告リスト(6か月以内に消滅時効の完成日が到来する事案の消滅時効の対象額などが表示されるリスト)等により消滅時効の完成が迫った事案を把握し、当該事案について、消滅時効の対象額や時効完成日までの期間に応じ優先順位を定めて、担当職員が、順次、納付誓約書等の徴取や滞納処分の執行などによる時効中断措置を講じることとした。
 また、係長は、進行管理表により90日以内に消滅時効の完成日が到来する事案を把握し、当該事案について、担当職員に財産状況等を確認の上、時効中断措置を講じるなど必要な対応を指示することとした。
  さらに、課長は、毎月、進行管理表及び進行管理報告書を基に、各係長から滞納整理の進捗状況の報告を徴し、適宜、必要な対応を指示することとした。
  このように進行管理を徹底することにより、消滅時効の完成が迫った事案について、時効中断措置を講じるべきかどうかを十分に検討した上で、適切に対応していく。

平成27年度包括外部監査の意見に対する対応結果の公表
 (健康福祉局)

1 監査意見公表年月日
 平成28年2月3日(広島市監査公表第3号)
2 包括外部監査人
 村田 賢治
3 監査意見に対する対応結果通知年月日
 平成31年3月12日(広高高第253号)
4 監査のテーマ
 高齢者施策に関する事務の執行について
5 監査の意見及び対応の内容

(1) 指定管理者の応募状況について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の意見
対応の内容

広島市の老人福祉センター及び老人いこいの家の指定管理者の応募は、指定期間が直近の平成26年度~平成29年度の募集では、1施設を除き、1団体しか応募していない。
 このような競争原理の働かない状況は、指定管理者制度の導入趣旨である住民サービス向上のために、応募者を民間事業者等から幅広く求めるということが全うされておらず、十分なサービスが住民になされないことにつながるおそれがある。また、応募者の指定管理料提案額は、同上限額とほぼ同額となっている。仮に、同業者への直接ヒアリングの結果、応募しない理由が内容面にあり、この改善によって多くの応募者がいた場合、指定管理料提案額を低く抑えた業者が選定された可能性があったことを考えると、広島市は経費節減の機会を失っていると考えられる。
 老人福祉センター及び老人いこいの家それぞれの指定管理者の公募要綱等を閲覧したが、応募するための条件として、特別な内容は「防火管理者の資格を有する者1人を必置とする」程度である。また、老人福祉センターに関しては、健康相談のために看護師を常置する必要がある程度のことであり、参入障壁と思われる内容は見受けられないため、なおさら、1団体しか応募しない理由の原因分析を、指定管理者にヒアリングするなど積極的な対応が必要であった。
 次回の指定管理者の募集は平成29年度になるが、その際は1団体しか応募しないような状況を回避することに努めるべく、原因の調査分析を積極的にするとともに、その結果を公募要綱に反映されたい。

 本市が平成26年2月に実施した指定管理者制度に関する事業者へのアンケート調査の結果の中で、新規に応募する場合には事前に調査・検討すべき事項が多く、2か月の募集期間では足りないとの意見が寄せられていた。
 このため、平成29年度に実施した指定管理者の公募においては、募集期間を前回公募時の2か月から2か月半に延長するよう応募要領を改め、新規の応募がしやすくなるような環境整備を図った結果、3団体から新規の応募があったものの、再度の応募をしなかった団体もあったことから、複数の団体から応募があった施設数は前回と同様の1施設であった。
 今後も引き続き、応募条件等に関する課題の把握と改善点の検討を行い、より新規の応募がしやすい環境整備に努め、複数の団体から応募がある施設数の増加を図っていくこととする。

(2) 指定管理者の備品の管理状況について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の意見の要旨
対応の内容

 広島市中央老人福祉センターにおいて使用する広島市所有の備品の管理は、広島市と指定管理者で交わしている基本協定書及び仕様書において、指定管理者が適切に管理しなければならないことが定められている。
 基本協定書及び仕様書に即して、備品には固有の番号(以下「備品番号」という。)が付されたシールが貼付され、基本協定書の別紙には、備品の品名、購入年度、使用場所などのほかに、備品番号が記載されている。
 同センターを現地調査した際に、備品リストに記載された備品の現物確認を実施したが、現物を確認するために相当時間を要した。この原因は、指定管理者が同センター内に点在する備品の所在を十分に把握しておらず、さらに整理整頓ができていないことであると見受けられた。なお、備品リストの中には、備品番号が付されたシールが貼付されていないもの(花台1台)もあった。
 管理状況に不備があると備品の滅失等のリスクがあると考えられるため、広島市は、指定管理者が適切に備品を管理するように、指定管理者に対して、日頃から備品の整理整頓を進め、適切に備品を管理するように指導されたい。

 監査の実施後、直ちに備品番号が付されたシールが貼付されていなかった花台に当該シールを貼付した。また、老人福祉センター及び老人いこいの家全20施設の備品の配置箇所について、改めて、指定管理者及び本市職員により目視で確認を行った上で、指定管理者に、備品の配置箇所を施設のレイアウト図に記載した「備品配置図」を作成させ、本市に提出させた。
 その上で、本市から各施設の指定管理者に対し、備品配置図に基づいて備品の配置箇所を的確に把握し、適切に管理するとともに、備品の配置箇所を変更した場合は、速やかに備品配置図を更新し、本市に提出するよう指導した。

(3) 高齢者住宅改造費助成事業に係る意見への対応について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の意見の要旨
対応の内容

 高齢者住宅改造費助成事業に関する平成16年度包括外部監査における意見及びその対応は以下のとおりである。

意見内容
 高齢者住宅改造費助成は、要介護(要支援)認定を受けており、かつ、「生計中心者の前年の所得税課税年額が14万円以下の世帯に属する者」が対象者となっているが、資産や貯蓄の保有状況はその要件になっていない。
 しかし、この制度が低所得者等の理由により生活困難な高齢者のための助成制度であるという趣旨に鑑みれば、所得による基準だけではなく資産や貯蓄の保有状況についても助成対象の要件とすることが有効であると考える。
対応結果
 以下の理由により、対象要件に資産要件を加えることは困難である。
1 助成金の支給に資産要件を設けることとした場合、市には申請者の資産調査権がないため、資産の把握は本人の申立によることになり、個人の良識に頼ることになって、信憑性に欠け、助成の決定に不公平を生じる可能性がある。
2 助成の決定にあたり、本人の同意を得て資産調査をすることが可能としても、膨大な事務量が予想され、迅速な補助決定が行えなくなる。
3 政令市中同様の制度を実施しているのは10都市であるが、現在、対象者の要件に資産要件を設けている都市はない。

 ※出所「平成16年度包括外部監査の意見に対する対応結果報告書」から抜粋
 広島市の対応結果は、対象要件に資産要件を加えることは困難であるとしているが、その理由として、資産の把握が自己申告になること及び事務量の増加により迅速な助成の決定を行えないことを挙げている。
 しかし、高齢者等住宅改修費補助制度が低所得者等の理由により生活困難な高齢者のための助成制度であるという趣旨に鑑みれば、所得による基準だけではなく資産や貯蓄の保有状況についても助成対象の要件とするべきであり、資産調査の実施が困難であるとしても、資産の保有状況を自己申告させ不正申告が明らかになった場合にはペナルティを課すことをあらかじめ示すことで不正申告を行わせない抑止力を働かせることにより、適正な申告を行わせることを検討すべきである。

 監査の意見を受けて、改めて本制度において資産の保有状況を助成の要件とすることができるか検討した。その結果、まず、本人資産の保有状況の把握に当たり、本市にはこれを調査する権限がないことから、金融機関に対し、本人の同意のみで調査が可能か照会したところ、法令に根拠規定がない場合には応じられないとの回答であった。不正申告を行わせないための抑止力としてペナルティを設ける場合、それを適用するためには、不正申告であることを証明する必要があり、本人に自己申告させても、その正否を確認することができない状況下では、不正申告にペナルティを科すと示すのは行政として適切でないと判断される。
 また、本事業は、国の介護保険制度を前提として本市が拡充的に実施しているものであり、現在、介護保険制度においては資産の保有状況を助成要件としていない状況下で、市の制度においてのみ助成要件とすることは整合性に欠けることとなる。
 以上のことから、現時点での制度の見直しは困難であるが、今後、国の介護保険制度の動向を注視し、必要な検討を行うこととする。

平成29年度包括外部監査の意見に対する対応結果の公表
 (健康福祉局)

1 監査意見公表年月日
 平成30年2月2日(広島市監査公表第2号)
2 包括外部監査人
 福田 浩
3 監査意見に対する対応結果通知年月日
 平成31年3月12日(広高高第254号)
4 監査のテーマ
 文化活動及び生涯学習に係る施設の管理運営等について
5 監査の意見及び対応の内容

(1) (広島市中央老人福祉センター)地下共同作業場について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の意見
対応の内容

 広島市中央老人福祉センターに設置されている地下共同作業場の延べ利用者数は年間1,600人と低迷しており、共同作業場としての利用を通じて老人に健康で明るい生活を営ませるという所期の効果を十分もたらしていない事案が見受けられた。
 同老人福祉センターの利用者数は、近年、減少の傾向にあり、広島市は、指定管理者に対し、さらなる利用促進を図るよう、指導しているところである。指定管理者においては、陶芸等の共同作業に関する自主事業への取組に、今一度努められたい。また、この地下共同作業場は、約100平方メートルの広さがあること、構造上、多額の費用を投下せずに汎用性のある諸室への改善が困難とは見受けられないことから、利用者数の純増を図るため、陶芸等の共同作業目的での利用のみならず、近年、ニーズが高まっている、ダンス、踊り、健康体操、ヨガなどの運動等、多目的の利用に適する諸室となるよう改善されたい。

 監査の意見を踏まえ、平成30年度から、室内のレイアウト変更を行うとともに、名称を「地下共同作業場」から「多目的室」に変更し、多目的の利用に適する諸室となるよう改善を行った。あわせて、指定管理者が施設利用者の受付をする際に「多目的室」の案内を積極的に行うことで、陶芸等の共同作業目的の利用に努めるとともに、健康体操などの運動等の利用も促進した。
 今後も、利用者へのアンケート等を通じて利用者のニーズをくみ取りながら、「多目的室」の更なる有効活用を図っていく。

(2) (広島市中央老人福祉センター)備品について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の意見
対応の内容

 広島市中央老人福祉センターに設置されているトレーニング室に、ランニングマシン1台とサイクルマシン2台が、いずれも故障したまま放置されている事案が見受けられた。
 これらの器具は、老人の機能回復訓練に役立つものではあるが、施設利用者が老人であることに鑑みると、修繕しても、トレーナーによる専門的な指導がないままの利用を許せば、不測のスポーツ事故を招くおそれがある。修繕しないまま据え付けておいても、施設利用者に対し、なんらの効用ももたらさないのみならず、施設の管理が行き届いていない印象を与えてしまうばかりか、知らずに利用した者が怪我をするおそれがある。広島市においては、これらの器具をトレーニング室から速やかに撤去するよう、指導されたい。

 監査の実施を受け、平成29年11月8日にランニングマシン1台とサイクルマシン2台をトレーニング室から撤去する措置を行った。

(3) (広島市中央老人福祉センター)私物を預かる行為について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部高齢福祉課)

監査の意見
対応の内容

 広島市中央老人福祉センターには、サークルの私物であるカラオケセット及びテレビを預かっており、そのサークルに所属する者が、諸室に運んで使用しているという事案が見受けられた。また、同老人福祉センターに設置されているトレーニング室には、サークルの私物である乗馬エクササイズ器具が据え付けられており、そのサークルに所属していない者も使用しているという事案が見受けられた。
 同老人福祉センターがサークルの私物を預かる行為については、これを規律するルールを定めないままに行われていることから問題があるが、長年にわたり慣習として行われてきたこと、諸室の利用を提供するサービスに付随するものとも考え得ることから、一律に違法性を帯びるとまではいえない。しかしながら、サークルの私物を預かる行為の目的や態様によっては、同老人福祉センターを管理運営する上で、看過できない弊害が生じるから、指定管理者においては、私物を預けるサークルとの協議をもってルールを定め、これに従った指導をされたい。
 カラオケセット、テレビ、乗馬エクササイズ器具などの高価品については、盗難や毀損の際に管理責任の問題が生じ得ることから、指定管理者においては、ルールを定めた上で、サークルに持ち帰らせるよう、あるいは管理責任を問わない旨の差入書等を提出させるよう、指導されたい。また、乗馬エクササイズ器具については、施設利用者が老人であることに鑑みると、落下などにより怪我をするおそれがあり、その場合には安全配慮義務の問題が生じ得ることから、指定管理者においては、トレーニング室に常時据え付けておかないよう、指導されたい。

 監査の実施を受け、まず、上記乗馬エクササイズ器具については、平成29年11月8日にトレーニング室から撤去する措置を行った。
 また、本市において、各老人福祉センター及び老人いこいの家(以下「各老人福祉センター等」という。)でサークルの私物を預かる条件等に関する取扱方針を定めるととともに、各老人福祉センター等の指定管理者に対し、当該取扱方針に沿ってサークルに対する指導を行うよう指示を行った。具体的には、預かる対象とする私物について、各老人福祉センター等でのサークルの活動を継続的に行うために必要な物品で、その活動の都度、持ち帰ることが困難と認められるものに限ることとし、その紛失・破損等について各老人福祉センター等側が一切責任を負わないことなどを承諾する旨の差入書をサークルから提出させることとした。

平成27年度包括外部監査の意見に対する対応結果の公表
 (健康福祉局)

1 監査結果及び監査意見公表年月日
 平成28年2月3日(広島市監査公表第3号)
2 包括外部監査人
 村田 賢治
3 監査意見に対する対応結果通知年月日
 平成31年3月14日(広高地第25号)
4 監査のテーマ
 高齢者施策に関する事務の執行について
5 監査の意見及び対応の内容

(1) 地域包括支援センターの利用状況の評価指標の設定について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部地域包括ケア推進課)

監査の意見
対応の内容

 広島市における地域包括支援センターごとの高齢者人口に占める相談件数の割合を算出すると、広島市基町地域包括支援センターの相談件数が他の地域包括支援センターと比較して圧倒的に多くなっている。その理由は、担当圏域が非常に狭いうえに地域包括支援センターが団地内のショッピングセンター内に位置し立ち寄りやすく、訪問及び来所による相談が多いことなどによるためである。なお、高齢者人口に対する相談件数の割合は地域包括支援センターごとにばらつきがある。ただし、これはあくまで定量的な指標であり、相談件数が少ないだけで地域包括支援センターが業務を適切に実施していないと評価することはできない。また、広島市としても地域包括支援センターが担当する圏域の地理的条件や地域の特性などにより利用状況の差があることを認識しているが、当該比率についての考察を行っておらず、利用状況の評価指標が明らかではない。
 ただし、広島市としては地域包括支援センターが、民生委員や地区社会福祉協議会、町内会・自治会、単位老人クラブといった地域の様々な活動主体及び医療や介護サービス提供機関等との連携を強化し、高齢者等への効果的な支援体制を構築する役割を担うものと考えていることから、定量的指標を用いながらも、これらの要素も加味し、利用状況を評価できる仕組みをつくることが必要である。

 広島市では、地域包括支援センターの運営のあり方と業務の指針を示す「広島市地域包括支援センター運営基準」(以下「運営基準」という。)及び運営基準に沿った業務の実施状況を評価するための「広島市地域包括支援センター評価基準」(以下「評価基準」という。)を定めている。平成28年3月に行った評価基準の見直しの中で、高齢者地域支え合い事業や在宅医療・介護連携推進事業などの実施状況についての評価を新たに導入し、支援が必要な高齢者を把握して地域包括支援センターの利用につなげるとともに、高齢者への効果的な支援を行っていく上で重要な、地域の様々な活動主体及び医療や介護サービス提供機関等との連携強化に関する評価の充実を図った。そして、同年6月に見直し後の評価基準により前年度(平成27年度)の活動状況の評価を行い、そこで明らかになった課題を踏まえ、平成29年3月には、同年4月から実施の介護予防・日常生活支援総合事業に関する評価への対応も含めた、運営基準及び評価基準の更なる見直しを行った。
 この見直しの結果、評価基準に高齢者人口千人当たりの相談者数を基準とする評価項目を設けたほか、相談対応が適切に行われているかを評価するため、地域包括支援センターを利用した高齢者のうち、満足した人の割合を基準とする評価項目を設け、利用状況の評価について充実を図った。また、地域ケア会議の開催回数や地域団体主催の会議への参加回数(いずれも高齢者人口千人当たり)を基準とする評価項目を設けるなど、ネットワーク構築についての評価も充実させた。
 平成29年度からは、この新しい評価基準に基づいて地域包括支援センターの利用状況を評価している。

(2) 地域包括支援センターの活動状況の自己評価について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部地域包括ケア推進課)

監査の意見
対応の内容

 地域包括支援センターの運営の公正・中立性及び活動状況の自己評価のうち、「公正・中立性の評価」は平成19年9月から、「活動状況の評価」は平成20年4月から行っており、平成26年4月から平成27年3月を評価対象期間とした評価結果では、活動状況の評価結果における設置状況の項目を除く全ての項目が達成されており、現行の評価基準による地域包括支援センターの活動の底上げは、一定程度達成できたと広島市は考えている。
 しかし、広島市では平成26年度の評価結果公表時点(評価対象期間:平成25年4月から平成26年3月)より、介護保険法の改正に伴う、在宅医療・介護連携の推進や地域のネットワークづくりなど、今後、重点的に取り組まなければならない活動の評価も必要となってくるため、現行の運営基準、評価基準の見直しに取り組むとしているが、当包括外部監査の実施時点では見直しに至っていない。
 評価基準は各地域包括支援センターが事業運営を行うにあたっての目安となるものであり、また、高齢者地域支え合いモデル事業をはじめとした地域包括ケアシステムを構築していく上で重要な事業を地域包括支援センターが担っている現状を踏まえると、これらの重点的に取り組まなければならない活動に沿った運営基準、評価基準に早急に改訂することが求められる。

 平成28年3月に行った評価基準の見直しの中で、地域包括支援センターが重点的に取り組む必要のある事業である、在宅医療・介護連携推進事業、高齢者地域支え合い事業、地域介護予防拠点整備促進事業の評価を新たに導入した。そして、同年6月に見直し後の評価基準により前年度(平成27年度)の活動状況の評価を行い、そこで明らかになった課題を踏まえ、平成29年3月には、同年4月から実施の介護予防・日常生活支援総合事業に関する評価への対応も含めた、運営基準及び評価基準の更なる見直しを行った。
 その中で、上記重点事業の3事業についても、多職種情報交換会等の開催回数、見守りネットワークの立ち上げ件数、介護予防拠点の新規立ち上げ件数といった定量的な基準を設定するなど、評価項目の見直しを行った。
 また、より客観的な評価が可能となるように、評価方法についても見直しを行い、各地域包括支援センターによる自己評価の後、健康福祉局高齢福祉部地域包括ケア推進課が各区役所厚生部健康長寿課(平成30年度から東区役所にあっては、地域支えあい課)と連携し、同センターの活動の実績や報告書を確認した上で評価を確定することとした。
 平成29年度からは、この新しい運営基準及び評価基準による運営・評価を行っている。

(3) 高齢者虐待防止に関する研修の効率的な実施について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部地域包括ケア推進課)

監査の意見
対応の内容
 平成24年度から平成26年度開催の介護従事者等を対象とした高齢者虐待防止に関する研修については、すべて参加者が定員を下回っているが、介護業界は人の出入りが激しいことからも、より効果的な研修を実施するため、参加者を増やす方策等を検討する必要がある。  監査の意見を受け、全国及び本市における虐待の発生状況等も踏まえつつ、介護サービス種別に応じた効果的かつ効率的な研修となるよう、以下のとおり実施方法や内容について見直しを行った。
ア 方法面としては、「高齢者虐待防止に関する研修」について、従来、⒈施設・居住系サービス、⒉訪問・通所系サービス、⒊介護支援・福祉用具系サービスごとに3年サイクルで順次対象としてきたが、全国的に最も虐待の発生件数が多く、本市においても虐待通報の大半を占める施設・居住系サービスについて、平成28年度以降は、毎年度、重点的な対象として研修を行うこととした。また、平成29年度からは、健康福祉局高齢福祉部介護保険課が指定事業者指導の観点から実施している「介護サービス事業者集団指導研修」の場を活用して、年1回、訪問・通所系サービス及び介護支援・福祉用具系サービスも含めた全事業所を対象に高齢者虐待防止に関する研修を行うこととした。
イ また、内容面としては、虐待の発生要因のうち「教育・知識・介護技術に関する問題」、「職員のストレスや感情コントロールの問題」の占める割合が高くなっていることや、虐待発生時の各事業所での組織的な初動対応に課題が見られることなどを踏まえ、必要な見直しを行った。具体的には、研修受講対象者を、事業所の管理者又はこれに相当する職員とした上で、高齢者虐待に関する基本知識や、「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律」に基づく養介護施設等従事者の責務、虐待発生時の事業所での対応のポイントなどを盛り込んだカリキュラムとするとともに、受講後には各事業所での伝達研修を促すこととした。
ウ その他、研修への参加者を増やすための方策として、平成28年度以降、研修対象事業所数に応じて収容力のある会場を選定するとともに、各事業所1名以上の参加を求めることとした。
 こうした見直しの結果、研修への参加者数は、平成27年度は112名(367事業所中96事業所)であったが、平成28年度は233名(331事業所中166事業所)、平成29年度には280名(427事業所中227事業所)となった。

(4)認知症高齢者等の家族の会に対する支援について
(所管課:健康福祉局高齢福祉部地域包括ケア推進課)

監査の意見
対応の内容

 認知症高齢者等の家族の会は、認知症高齢者を抱える家族同士が交流を持ち、家族が抱える悩みを話し合う場として、各区ごとに開催されている。開催回数は各区とも10回程度である。
 広島市の施策として、介護技術・知識等の向上、情報交換、リフレッシュ等を目的として開催される認知症高齢者等の家族の会に対する研修等の支援を実施しており、外部講師の招聘に対する謝礼を広島市が支出している。
 しかし、認知症高齢者数は、広島市内において約30,000人程度存在するにも関わらず、認知症高齢者等の家族の会の参加者は、各区約10名程度にとどまり、参加するメンバーもほぼ硬直的である。家族介護教室や認知症カフェといった他の施策はあるものの、認知症高齢者の家族数と比較して、明らかに参加人数が少ない結果となっている。
 多くの認知症高齢者等の家族への参加を促し、事業目的を達成する観点からも、参加者を増やす方策を検討すべきである。

 監査の意見を受け、認知症高齢者等の家族の会(以下「家族の会」という。)については、認知症高齢者等の家族が自主的に集い交流する意義があることから、その参加者を増やすなど支援が必要であると考えている。このような自主的な取組に加え、市としては地域毎に認知症カフェを設け、多くの市民の参加を得ることを目指し、両者が有機的に機能するよう努める考えであり、以下のとおり対応した。
ア 本市では、平成27年度以降も認知症高齢者が急速に増加しており、平成37年(2025年)には45,000人に達すると見込まれることや、認知症高齢者等の家族のニーズが多様化していることなどから、区ごとに組織された家族の会への支援は維持しつつ、認知症高齢者や家族が、より身近で気軽に集える場である認知症カフェを増やし、運営の充実を図ることとしている。
イ 認知症カフェの立上げ支援については、各区に1名ずつ配置している認知症地域支援推進員を中心に、市内41箇所の地域包括支援センターの担当圏域に1箇所以上の開設を目指して支援を行っている。
ウ また、立ち上げた認知症カフェの運営充実については、平成29年度から開始した介護予防・日常生活支援総合事業を活用し、「認知症カフェ運営事業」を実施し、認知症の人とその家族、地域住民などが月1回以上定期的に集い、医療・介護・福祉等の専門職による相談・助言等も行うことのできる認知症カフェを運営する団体等に対して運営費の補助を行っている。補助の要件として、認知症に関する本市の施策や地域におけるサービスに関する情報提供を行うことを定めており、補助対象となった認知症カフェにおいては、家族の会に関する情報提供も行い、認知症高齢者や家族の参加を促していくこととした。
エ その他、補助対象とならない認知症カフェについても、認知症地域支援推進員による定期的な支援の機会等を通じ、家族の会に関する情報提供を行っていく。

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