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包括外部監査の結果(指摘事項)に対する措置事項及び監査の意見に対する対応結果の公表(令和3年7月7日公表)

広島市監査公表第17号
令和3年7月7日

広島市監査委員 政氏 昭夫  
同 井戸 陽子
同 宮崎 誠克
同 森畠 秀治

包括外部監査の結果(指摘事項)に対する措置事項及び監査の意見に対する
対応結果の公表

 地方自治法第252条の38第6項の規定により,広島市長から監査の結果に基づき措置を講じた旨の通知があったので,当該通知に係る事項を別紙のとおり公表する。
 なお,併せて通知のあった監査の意見に対する対応結果についても,当該通知に係る事項を公表する。

(別紙)

平成30年度包括外部監査の結果に基づいて講じた措置等の公表(教育委員会)

1 監査結果及び監査意見公表年月日
  平成31年2月5日(広島市監査公表第1号)
2 包括外部監査人
   大濱 香織
3 監査結果に基づいて講じた措置及び監査意見に対する対応結果通知年月日
   令和3年6月3日(広市教学指二第30号)
4 監査のテーマ
  子ども・子育て支援事業の事務の執行について
5 監査の結果(指摘事項)及び措置の内容

⑴まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(源泉所得税の不納付について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の結果
措置の内容

 E中学校学校協力者会議は,平成29年7月から12月までの学習支援員の報償費につき時間数を5時間少なく集計したため,これに相当する源泉所得税140円の納付を失念していた。また,預かった源泉所得税140円を納付せず消耗品費等として使っていた。
 担当課は,源泉所得税140円につき,当該学校協力者会議の自主財源をもって納付させるべきである。

 

 

 監査の実施を受け,E中学校学校協力者会議に対し,源泉所得税の不納分を納付するよう指示したところ,E中学校学校協力者会議が源泉所得税の不納分を,平成30年12月に納付したことを確認した。
 また,E中学校学校協力者会議に対して報償費の適切な支払及び源泉所得税の適切な納付について指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,各校のコーディネーターに直接指導した。

⑵まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(地域貢献活動における点字講師と手話講師の講師料について,報償費以外の科目で計上していた件及び源泉所得税を徴収しなかった件について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の結果
措置の内容

 G中学校学校協力者会議では,点訳サークルには,講師謝礼代として46千円が,手話講師には手話講師料として,25,760円(うち7,082円のみ本事業負担,残額はPTA負担)が支払われていた。
 G中学校学校協力者会議の実施報告書において,点字講師と手話講師の講師料は,本来,地域貢献活動の中の「報償費」として計上し,講師料から3.063%の源泉所得税を徴収し税務署に納付するよう「まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト事業 関係書類説明書」では指導されている。しかし,G中学校学校協力者会議では,「報償費」ではなく「消耗品費等」に計上されていた。さらに,この報償費は,源泉所得税が徴収されていなかった。
 担当課は,講師謝礼代53,082円(46,000円+7,082円=53,082円)について,事業実施報告書の費目を「消耗品費等」から「報償費」に訂正するようG中学校学校協力者会議に対して指導する必要がある。また,当該学校協力者会議に,該当の講師から源泉所得税の未納分1,624円を徴収した上で,税務署に納付させるべきである。

 監査の実施を受け,G中学校学校協力者会議に対し,事業実施報告書の記載の誤りの訂正及び源泉所得税(1,624円)の納付を指示したところ,訂正された報告書の提出とともに,当該源泉所得税も平成30年度末までに税務署に納付された。
 また,G中学校学校協力者会議に対して費目の計上の仕方等について指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,適切な会計処理等について,各校のコーディネーターを直接指導した。

⑶まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(学校協力者会議が認められない備品(パソコン及び冷蔵庫)を購入し,事実に反する領収証を受け取った件について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の結果
措置の内容

 担当課によれば,本事業に係る備品の購入費用は本事業の補助対象経費として認めておらず,本事業に関する説明会において,その旨を学校協力者会議に対して担当課が口頭で伝えている。なお,備品の定義は「広島市物品管理事務の手引」の定めを適用しており,「広島市物品管理事務の手引」は「その性質又は形状を変えることなく,長期間にわたって使用できるもの及びその性質が消耗品のものであっても,標本及び陳列品又はこれらに類するものとして保管するもので,取得価額又は評価価額が20,000円以上のものを備品とします。」としている。
 H中学校を往査し,本事業に係る「平成29年度事業実施決算書」,預金通帳,請求書等の関連証憑を確認した。
 その結果,「平成29年度事業実施決算書」のコーディネーターに係る消耗品費の決算額にはパソコン購入費用163,124円が含まれており,教育支援活動に係る消耗品費等には冷蔵庫購入費用30千円が含まれていることが判明した。いずれも備品に該当するものであり,本事業の補助対象外経費である。
 H中学校学校協力者会議は,パソコン及び冷蔵庫の購入費用について,20千円以上の物品であっても,領収証を分割して購入すれば消耗品として扱うことができると誤って認識していたため,取引業者に領収証を複数枚に分割して発行してもらった。なお,領収証1枚当たりの金額は,備品の計上基準である20千円に満たない金額に調整されている。具体的には,パソコン1台の領収証は17,734円が9枚と3,518円が1枚に分割して発行されており,冷蔵庫1台の領収証は15千円が2枚に分割して発行されていた。
 また,事業実施後にH中学校学校協力者会議が担当課に提出した「平成29年度まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト事業 事業実施報告書」に添付する「平成29年度事業実施決算書」の「内訳」の記載では,上記新品のパソコンを購入したにもかかわらず,「中古パソコン」と事実と異なる記載をし,上記冷蔵庫については「収納庫」として,一般的な表現とは異なる記載をしていた。
 パソコンはコーディネーター等が本事業に関連する資料を作成する際に使うものであり,冷蔵庫はコーディネーター等が打ち合わせ等に使う部屋及び学習支援を実施する部屋の一部に冷房が設置されておらず,暑さのため夏に体調を崩すコーディネーター等がいたため,飲料保管用として購入したものであるとの説明を教頭から受けた。
 確かに本事業に関する書類作成にパソコンは必要であるし,学習支援活動は7月,8月,9月にも開催されており,冷房のない部屋での活動には冷たい水分の補給が必要であることも理解できる。しかし,他の学校協力者会議が同様の条件下で本事業を実施していることを考えれば,本事業専用のパソコンと冷蔵庫が無ければ本事業が遂行できないとまでは言えず,決められたルールの範囲内での事業実施を行うべきである。
 20千円以上の物品であっても,領収証を分割すれば消耗品として扱うことができるという誤った認識に基づいてパソコンと冷蔵庫を購入したのは,本事業では備品の購入を認めないという担当課の説明に反している。
 また,「平成29年度事業実施決算書」の「内訳」の記載では,上記新品のパソコンを「中古パソコン」と記載し,上記冷蔵庫について「収納庫」と記載した点については,新品のパソコン及び冷蔵庫を購入した事実を伏せたいという意図が伺われる。
 パソコンと冷蔵庫の購入費用の合計193,124円は補助対象経費として認められない。よって担当課は,本事業委託料の返還要求等を検討されたい。

 監査の指摘を受け,H中学校学校協力者会議に対し補助対象経費として認められない費用の返還について指示したところ,パソコンと冷蔵庫の購入費用193,124円が,平成31年3月に戻入された。
 また,H中学校学校協力者会議に対して指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,適切な会計処理等について,各校のコーディネーターを直接指導した。

 

 

 

 

 

⑷まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(ボランティアへの茶菓のお礼について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の結果
措置の内容

 平成29年度「地域学校協働活動推進事業」実施要領Q&A(以下「文科省Q&A」という。)のQ33には次の記載がある。「Q33ボランティア等への謝金を商品券,金券等で支払うことは可能か。」「A33金券や商品券での謝金の支払は認められません。同様に,物品(例えば千円相当の茶菓等)での支出も認められません。」
 H中学校学校協力者会議では,地域貢献活動として,地域緑化のためプランターの贈呈運動を実施した。地域住民2名が来校し,コーディネーターとの打ち合わせ及び生徒への花植えの指導を行ったが,謝金の受取を頑なに拒否されたため,やむなく茶菓を購入してお礼として渡したものである。なお,茶菓の購入費用は1人当たり1,620円,合計3,240円であった。
 監査人がH中学校において聞き取りを行ったところ,文科省Q&Aの存在を認識していなかった。事業開始前に担当課から適切な周知が行われていれば,上記の支出は行われなかった可能性が高いと考える。
 担当課は,学校協力者会議に対して「地域学校協働活動推進事業」実施に係る会計処理について,より詳細な周知を行う必要がある。

 監査の実施を受け,H中学校学校協力者会議に対して国の補助対象となる経費等について指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,適切な会計処理等について詳細に説明し,各校のコーディネーターを直接指導した。
 さらに,本事業の実施校に対して,教育委員会事務局の指導主事が本事業の実施校を随時訪問し,本事業の実施状況を把握するとともに,適切なアドバイスを行い,再発防止を図ることとした。

⑸まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(領収書の紛失について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の結果
措置の内容

 K中学校学校協力者会議では,通信費の中の切手代(242枚18,544円)のうち72枚分について領収証が保管されていなかった。
 文部科学省の学校・家庭・地域連携協力推進事業費補助金交付要綱第19条第2項には「補助事業者は,前項の支出額について,その支出内容を証する書類を整備して前項の収支簿とともに補助事業の完了又は中止もしくは廃止の日の属する年度の翌年度から5年間保存しなければならない。」と定めている。また,広島市契約規則第35条第2項には「検査職員は,請負契約以外の契約についての給付の完了の確認につき,契約書その他の関係書類に基づき,当該給付の内容及び数量について検査を行わなければならない。」と定めている。担当課は本事業を学校協力者会議に委託しており,これは委託契約に該当するため,本事業にも同項が適用される。
 担当課においては,領収証の整理と5年間の保管を指導しているとのことであったが,領収証を紛失することなく適切な整理,保管についての指導を行うべきである。

  監査の実施を受け,K中学校学校協力者会議に対して領収書の適切な管理について指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,適切な会計処理等について各校のコーディネーターを直接指導した。
 さらに,教育委員会事務局の指導主事が本事業の実施校を随時訪問し,本事業の実施状況を把握するとともに,領収証の管理状況を確認し,再発防止を図ることとした。

6 監査の意見及び対応の内容

⑴まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(学習ソフト「みんなの学習クラブ」の使用方法について
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の意見
対応の内容

 学習ソフトの利点は,生徒が自分の理解度に応じて取り組むことができることである。自主的に苦手科目を克服すべく勉強したり,受験勉強対策にも対応できる優れた教材である。
 しかし,生徒が個々に学習ソフトを使用できる環境にあるとは限らないなど,必ずしも効果的な使われ方がなされているとは言えない状況が見受けられる。
 担当課は,この学習ソフトの効果的な使用の仕方につき,異なる職業経験を持つ様々な年齢のコーディネーターの方々への指導を,1回にとどまらず必要に応じて丁寧に行うべきである。

 監査の意見を受け,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,当該学習ソフトの効果的な使用方法について再度各校のコーディネーターを指導した。
 さらに,教育委員会事務局の指導主事が本事業の実施校を随時訪問し,本事業の実施状況を把握するとともに,適切なアドバイスを行っている。

⑵まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(報償費に係る源泉所得税について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の意見
対応の内容

 広島市のまちぐるみ「教育の絆」プロジェクト事業経費基準によれば,報償費の支払に際し税率3.063%の源泉所得税を差し引き,翌月10日までに納付するよう記載がされている。
 これは,乙欄対象者(二か所以上の会社等で給与をもらっている者)に対する税率である。コーディネーター等がこの事業の従事者にいくつの仕事を掛け持ちしているかなど聞けない状況下であれば,全員に乙欄の税額で対応することも致し方ない方法であると思われる。しかし,この事業の従事者の中には,他に職業を持たない者もいる。
 N中学校学校協力者会議では,報償費の源泉所得税の計算ミスがあった。報償費の支払が平成30年1月から3月までであったため,相応の訂正方法を,後日校長に伝えた。コーディネーターはボランティア性が高く,決して報償費が高いわけではない。しかし,所轄税務署に「給与支払事務所の届出」を提出し源泉徴収義務者として報償費を支払う支援員の方々の年末調整等を行い,広島市に給与支払報告書を税務署には法定調書合計表を提出しなければならない。
 担当課は,各中学校の学校協力者会議が源泉徴収義務者としての責任が果たせるよう,周知徹底を図るべきである。

 監査の実施を受け,N中学校学校協力者会議に対して源泉徴収義務者としての適切な事務処理について指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,適切な会計処理等について周知を図った。

⑶まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(学習ソフト「みんなの学習クラブ」の事実と異なる記載の領収書の授受がなされた件について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の意見
対応の内容

 F中学校学校協力者会議では,実際の支払日とは違う日付けの領収証が保存されていた。
 広島市では,「みんなの学習クラブ」という学習用ソフトを推奨している。請求書には,「みんなの学習クラブ 小中学校パック 学校ライセンス」とあり,数量単位は,1校,単価は129,600円(税込み)となっている。実際の支払は,平成30年1月12日に129,600円振り込まれているが,販売業者より平成29年6月30日から平成30年3月30日までの金額12,960円の領収証が10枚添付されており,監査項目報告書(費目別の報告書)には,領収証のとおり10か月にわたり12,960円が記載されていた。振込手数料は,平成30年1月12日に756円のみであった。
 業者が分割して,事実と異なる日付けの領収証を発行している。この領収証は,そのまま当該学校協力者会議に保存されていた。事実と異なる領収証が発行され,F中学校学校協力者会議がこれを受け入れたこと自体が,深刻な問題である。
 領収証は,支出を証明する重要な証拠書類であり,会計の基礎となる書類である。結果的に総額が一致していればよいという問題ではない。事案によっては,支払時期や当該支払における支払額が重要となる場合が存在するからである。特に,概算精算方式においては,委託料から実際に使用された金額が差し引かれ,残額が市に返還される。そうすると,実際に使用された金額が正しく計上されることが重要となり,その使用金額を裏付ける資料として領収証は一層の重要性をもつ。文部科学省の学校・家庭・地域連携協力推進事業費補助金交付要綱第19条第2項が支出内容を証する書類の整備と保管を定めているのも,これが重要な書類だからこそである。
 本件においては,1回の支払に対して総額を合わせて10枚もの領収証が発行されており,単なる1枚の書き間違いなどではありえない。その金額も決して少額ではない。そして,学校協力者会議は,これを受け取っている。それは,F中学校学校協力者会議が,領収証の記載が事実とは異なることを認識していながら,これを受け取ったものと言わざるを得ない。この事例を見るに,今後においても事実と異なる記載の領収証の授受がなされるリスクがあることについて,担当課は注意を要する。
 付言すれば,本事業は比較的新しい事業であるため,学校協力者会議においても必ずしも取扱いに熟達していないことから,領収証が事実と異なっている事態がミスとして発生するリスクがあることについても,担当課は注意を要する。
 そして本件は,事業実施決算書の記載の検査だけでは問題点を把握することができず,事業実施決算書と領収証を照合することをもってしてもなお問題点を把握ができなかったものであり,領収証と販売事業者口座への振込伝票又は学校協力者会議の預金通帳とを照合してはじめて問題点を把握できる事案であった。
 広島市契約規則第35条第2項には「(省略)検査を行わなければならない。」と定めている。担当課は,本事業を学校協力者会議に委託しており,これは委託契約に該当するため,本事業にも同項が適用される。そして同項は,給付内容が確認できる書類が契約相手方である学校協力者会議において整備されていることを前提としている。このような書類の整備としては,領収証などの資料が事実関係と正しく一致している点まで含まれるものであり,領収証などの資料が事実関係と一致しない状態では不十分なものとなる。
 あわせて,担当課は,このような指導及び検査方法を念頭に置いて,この事業における仕様書,まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト事業実施要領及びまちぐるみ「教育の絆」プロジェクト事業経費基準の改善を行うべきである。

 監査の実施を受け,F中学校学校協力者会議に対して領収証の適正な取扱い(金額,日付,内容等の一致)について指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,適切な会計処理等について各校のコーディネーターを直接指導した。

⑷まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(平成30年4月以降に使用する消耗品費等代について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の意見
対応の内容

1 N中学校学校協力者会議では,プリンターのインクを次のように購入している。

 

購入年月日

ブラック

カラー

平成29年6月21日

1本

1本

平成29年9月12日

1本

1本

平成29年10月12日

2本

0本

平成30年1月10日

2本

1本

平成30年2月14日

2本

1本

平成30年3月7日

4本

2本

上記のとおり,平成30年3月7日のインク購入数量が年度末近くにもかかわらず多くなっている。

2 N中学校においては,在籍生徒数36名のうち31名が学習会に参加している。そして,年間延べ参加生徒数は418名であった。学習支援学習サポーター活動記録票には,N中学校における学習会開催日は次のとおりであった。

平成30年3月1日

平成30年3月6日

 また,N中学校学校協力者会議は,平成30年度においては,平成30年9月4日までインクを購入しておらず,平成30年9月5日に年度で初めてブラックを4本購入している。
 これらの事情からすれば,平成30年3月7日に購入したインクは,平成29年度事業用ではなく平成30年度事業用であるかのようにも見える。そして,平成30年3月7日に購入したインクで平成30年9月頃まで印刷を行っていたとも見える(ただし,本インクは,写真印刷も可能なインクであり,メーカーにおいてインク1本当たりの印刷可能枚数は公表されていない。)。

3 この点について,担当課の説明は,以下のとおりであった。

⑴ 平成30年3月7日以降,平成29年度放課後学習会は開催されていない。

⑵ 平成30年3月7日に購入したインクは以下の用途に使用した。ただ,印刷枚数の詳細までは明らかではない。

ア 平成30年3月中旬において,5教科3学年分の学習プリントとその解答約2,000枚を印刷した。なお,印刷した学習プリントは,その後,生徒が図書室で閲覧し,コピーを持ち帰って学習することもできるようにしたものである。

イ 本事業の活動内容をまとめた報告書を作成した。

⑶ インクの残本数を管理する管理簿のようなものは作成されていない。

4 上記説明からすれば,必ずしも平成30年3月7日に購入したインク全部が次年度に用いられたものではないとしても,平成30年9月5日までインクが購入されていない点からすれば,平成29年度末日において相当程度余剰が存在していたものと推察される。

5 本事業は,単年度事業の形式である。したがって,本来,当該年度の事業に必要なものについて支出が行われることが原則である。年度末での消耗品の購入については,特に有効性や経済性を考慮し,年度内に使用する適正な分量を購入して余剰が生じないよう心掛けることが必要である。

 監査の実施を受け,N中学校学校協力者会議に対して消耗品費の適正な執行について指導するとともに,平成31年2月及び同年4月に,本事業の実施校の全てのコーディネーター及び担当教職員を対象とした説明会を行い,その中で,適切な会計処理等について,各校のコーディネーターを直接指導した。

 

⑸まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト(教育支援活動専用教室以外での使用物品の消耗品費計上について)
(所管課:教育委員会事務局学校教育部指導第二課)

監査の意見
対応の内容

 F中学校学校協力者会議は,F中学校の教育支援活動専用教室(以下「絆教室」という。)以外の教室に,両面コルクボード13枚13,362円をお知らせボードとして使用していた。また,同校では生徒用の机と椅子の脚にリサイクルテニスボールを履かせ日常的に消音効果を図っている。平成30年2月28日と3月31日の2回にわたり合計1,800個6千円購入している。絆教室(約30席)に使用したものが240個としても,1,560個5,200円についてはこの事業の対象経費といえるか疑義がある。
 これは,文部科学省の学校・家庭・地域連携協力推進事業費補助金実う施要領の6.費用の(2)地域学校協働活動の実施・運営経費オの中で,「(省略)なお,学校やPTA等が通常使用するものと明確に区分し,まぎれのないようにすること。(省略)」とされていることに抵触するおそれがある。
 絆教室は,1室しかなく参加生徒が多い場合,近くの教室を借りることがある。また,広島市のまちぐるみ「教育の絆」プロジェクト事業実施要項「4 事業の内容」「(1)家庭・地域による教育支援活動」「イ 授業等における学習補助」の記載があり,放課後学習会以外授業中においても,コーディネーターや学習支援員が生徒の学習の補助を行うこともこの事業に該当するとしている。
 担当課によれば,両面コルクボードは各教室における放課後学習会関係のお知らせ用であるし,放課後学習会等で教室が不足する場合,当該学校の全教室がこの事業の教育支援活動用の教室となる可能性があるので,両面コルクボードも消音用のリサイクルテニスボールも当該事業の経費として認められるとのことである。
 しかし,放課後学習会は,絆教室以外の教室を使用することもあり得ようが,あらかじめ絆教室を準備し,この教室に教育支援活動用の物品を備えているのであるから,参加人数次第ではあるが,絆教室を中心的に利用して放課後学習会を行うことが効率的な事業遂行といえる。
 したがって,両面コルクボード,リサイクルテニスボールを絆教室以外の教室に配置することは効率性の観点から疑問がある。また,購入日が平成30年2月28日と3月31日となっており,少なくとも平成29年度事業としては,事業効果が薄い。
 今後においては,費用対効果を勘案して本事業の学習支援活動用の教室を中心に実施することを検討されたい。

 放課後学習会等に参加する生徒は多く,また,当該生徒の中には,集団での学習になじめず,個別に対応せざるを得ない者もいること等から,絆教室のほか普通教室等を活用している。
 本事業は,これらの教室等で行われている放課後学習会等の学習支援・補助を目的の一つとしており,同学習会等のお知らせを普通教室等にも掲示するための両面コルクボード及び教室の消音対策のためのリサイクルテニスボールの購入は,いずれも当該目的に沿ったものであると考えるが,監査の意見を受け,消耗品の購入に当たっては,その費用対効果も十分に勘案しながら,より効果的な本事業の実施に努めていきたい。

 


内部統制評価報告書審査意見