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感染症情報/日本脳炎

ページ番号:0000000268 更新日:2010年10月1日更新 印刷ページ表示

日本脳炎とは(届出基準と届出様式

 日本脳炎とは、日本脳炎ウイルスの感染によっておこる中枢神経(脳や脊髄など)の疾患です。ブタなどの動物の体内でウイルスが増殖された後、そのブタを刺したコガタアカイエカ(水田等に発生する蚊の一種)などが人を刺すことによって感染します。

 感染した人の血液中に含まれるウイルスの量は、ブタと比べると少ないため、感染した人を刺した蚊に刺されても感染しませんし、人から人への感染もないとされています。

症状

 6~16日間の潜伏期間の後に、数日間の高熱、頭痛、嘔吐などで発病し、引き続き急激に、光への過敏症、意識障害(意識がなくなること)、神経系障害(脳の障害)を生じます。

 ウイルスを持った蚊に刺されても必ずしも感染するわけではありませんし、感染しても症状が出る可能性は少ないのですが(感染者100人~1000人に1人発病)、脳炎を発症した場合、20~40%が死亡し、回復しても半数程度の人は重度の後遺症が残ります。特に幼少児や高齢者、免疫力の低下した人などは、重症化したり死亡する危険がさらに大きくなります。

治療方法

 発症すると、特異的な治療法はなく、対症療法が中心となります。

予防方法

1.蚊に刺されないように注意しましょう。

 日本脳炎は、ウイルスを持った蚊に刺されることにより感染しますので、蚊に刺されないように注意することが大切です。

コガタアカエイカは次のような特徴があります。

  • 水田や沼地など大きな水域で発生する。
  • 夏季から秋季にかけて活動が活発になる。
  • 夕方から夜にかけて活動が活発になる。

 したがって、このようなコガタアカエイカの活動が活発になる場所・時期に外出する場合は、長袖、長ズボンを着用して肌の露出を避けたり、虫除けスプレーを使用するなどの対策が必要です。また、屋内では網戸の使用、香取線香などを使用して、屋内に蚊が入らないように注意が必要です。

2.予防接種を受けましょう。【お問合せ先】各区保健センターまたは健康福祉局健康推進課(電話504-2622)

 日本脳炎を予防するためには、予防接種が効果的です。

 平成17年5月30日から、厚生労働省からの勧告により、接種の積極的勧奨を行っていなかった日本脳炎の定期予防接種について、新ワクチンの承認等を受け、平成22年4月1日から第1期について接種勧奨が、8月27日からは第2期についても接種が再開されました。
 またあわせて、積極的勧奨を行っていなかった間に接種を受けなかった方への特例措置についても定められました。

日本における発生状況(地域別日本脳炎患者報告数(2000年~2009年4月)<外部リンク>(国立感染症研究所))

 日本脳炎は東アジアから南アジアにかけて広く分布する病気です。

 日本の発生状況は地域によって大きく異なっており、九州、中国、四国地方は、他の地域と比べるとウイルスを持っている豚の割合が多く、患者の発生も多くなっています。

 日本の年間患者報告数は、予防接種の効果や蚊に刺される機会の減少などにより、1966年の2,017件をピークに大きく減少し、最近では年間数名程度の発生にとどまっています。
 過去10年間(1999年から2008年10月)に58件の発症がありましたが、そのうち大部分は、九州・沖縄地方(35%)および中国・四国地方(40%)で発症しており、北海道、東北地方からの報告はありません。このうち、感染地域が広島県内と推定される事例が4件(2002年3件、2004年1件)報告されています。

 最近の患者の年齢層は、主に中高齢者となっていますが、幼児や青年の感染事例の報告もあります。
 発生時期は、コガタアカエイカなどの蚊が活動する夏から秋にかけてが多くなっています。

参考

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