広島は全国有数の「バスの街」として知られており、市内でバス路線を運行しているバス事業者は12社にも上ります。
乗り合いバス事業は、かつては人口増加や経済成長に伴い利益を上げてきましたが、人口減少やマイカー利用者の増加に加え、コロナ禍の影響により、バスの利用者は大幅に減少しました。その結果、現在、各社の経営は非常に厳しい状況にあります。さらに、深刻な運転手不足や、2024年問題*への対応などによる減便が多発しており、このままでは、バス路線そのものの存続が危ぶまれる状況です。
そこで、市はバス事業者と協調し、持続可能で利便性の高い乗り合いバス事業の仕組みとして、令和6年度から共同運営システムを稼働する予定です。その一環として、一部地域で12月28日木曜日まで、実証運行を行います。
*2024年問題:運転手の労働時間規制により運転可能時間が減少することで生じる諸問題
実証運行の概要 | 1. | 2. |
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運行事業者 | 広島電鉄株式会社 | 広島バス株式会社 |
実施内容 | 昼間の一部時間帯で、地毛〜東観音台団地・薬師が丘団地間を、小型車両で3〜5往復増便 | 昼間の一部時間帯で、広島バス29号線について、広島電鉄2号線と重複する区間(広島バスセンター〜温品四丁目)の運行を2往復程度取りやめ、温品四丁目〜小河原車庫間を5往復程度増便 |
目的 | 団地と、地域拠点や都心間のアクセス性の向上により、新たにどのような移動需要が喚起されるかを検証 | 増便によるアクセス性の向上と、乗り換え時の抵抗感が利用に与える影響を検証 |