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広島市ホームページ令和3年0月15日号トップページトピックス未来へつなぐ 水害碑の教え

未来へつなぐ 水害碑の教え
- 過去が教えてくれること -

写真
三入小学校敷地内南側に建つ「ぼうさい碑」。歩道から誰でも見ることができる

 市内には、洪水、土石流などによる水害の歴史を伝える水害碑が多く建立されています。私たちは、災害の記憶が刻まれた碑を通してさまざまなことを学び、今後に生かしていくことができます。

マップに記載されている24の水害碑の建立場所(地図上の●)

防災や復興の学びを将来へ

 平成26年8月豪雨災害で大きな被害が出た安佐北区。同区の三入小学校の敷地内に建つ「ぼうさい碑」(上写真)には、児童の防災学習の成果を掲載するガラス張りの展示枠が設けられています。
 この日、水害碑巡りに訪れた親子に三入学区自主防災会連合会の新木信博(あたらしきのぶひろ)会長(72・写真奥)は「児童の防災や復興への学びを地域みんなで共有して、将来へつなげたいですね」と碑に託した思いを伝えました。2人の子どもと話を聞いた父親(同右)は「平成30年7月豪雨では呉市に住んでいた義父母も被災しました。避難先や日頃の備えなどについて家族で話し合っていきたいです」と話します。

伝承と慰霊の思いを込めて建立された水害碑

 市内各地にある水害碑の多くは、水害の歴史を伝える「伝承」と犠牲者を悼む「慰霊」の思いを込めて、地域の自主防災組織などによって建てられたものです。
 市は、市内にある主な水害碑をまとめたマップ※を区役所などで配布しています。また、子どもたちを対象にマップを用いて水害碑をバスで巡る防災学習などを支援しています。
 水害碑について詳しくは、市ホームページへ。

家族で学べる防災セミナーを7月24日土曜日にオンラインで開催。詳しくはこちら

※1909年以降に建立された水害碑を記載しています。市内全ての水害碑を網羅したものではありません

QRコード

ご存じですか? 「自然災害伝承碑」の地図記号

地図記号 地図記号「自然災害伝承碑」
 2019年6月から、国土地理院が整備する地図に、水害碑を含む「自然災害伝承碑」の地図記号が新たに登場しています。
 国土地理院は「教訓を踏まえた的確な防災行動による被害の軽減を目指す」としています。

水害碑を通して、より確実な避難行動へ
三入学区自主防災会連合会新木信博会長
三入学区自主防災 会連合会 新木信博会長

 水害碑に刻まれている文章などを読んでみてください。それらは、当時の被災・避難状況の他、住民の結束力なども伝えています。
 今、避難をためらう人が少なくない現実に対し、柔軟な発想や行動力を持つ子どもたちを中心にした防災が注目されています。子どもから家族、地域へとコミュニケーションを広げ、確実な避難行動へつなげることが期待されます。まずは、家族で地元の水害碑を巡ってみませんか。そして、いざというときのことを話し合ってみてください。

◆問い合わせ先:危機管理課(電話504-2653、ファクス504-2802)

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