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※患者数は、インフルエンザ定点医療機関(市内37か所)からの報告数です。
週と対応する期間の日付との関係については、国立感染症研究所ホームページ「報告週対応表<外部リンク>」を参照してください。
1シーズンは、9月から次の年の8月までです。
第44週(10月30日~11月5日)に、今シーズン初めての患者が3人報告された後、散発の報告が続いていましたが、第49週(12月4日~10日)は、前週の6人(定点当たり0.11人)から急増して19人(定点当たり0.51人)報告されました。
その後も少数の報告が続いていましたが、第3週(1月15日~21日)に急増して流行開始の目安とされている定点当たり1.00人を超えました。
第4週(1月22日~28日)以降も増加を続け、第6週(2月5日~11日)に注意報レベルの定点当たり10.0人を超えました。その後も増加傾向で推移し、第11週(3月12日~18日)に例年よりかなり遅いピークを迎えました(定点当たり29.0人)。
第12週(3月19日~25日)はほぼ横ばいで推移した後は減少傾向で推移し、第20週(5月14日~20日)には定点当たり1.00人未満となり、ほぼ終息しました。5月まで流行が長引いたのは、2003年/2004年シーズン以降4シーズン連続となりました。
【グラフ】
【表】患者情報・病原体情報・集団かぜ発生状況
今シーズンの年齢階層別報告数の累計は、6歳から8歳を中心に報告数が多くなっています。5歳間隔の年齢階層別構成比は、5~9歳の年齢層が最も多く39%を占めており、次いで10~14歳が22%、0~4歳が20%を占めています。
今シーズンは例年と比べて、10~14歳の比率が高く、0~4歳の低年齢層と20歳以上の大人の比率が低くなっています。
しかし、流行が本格的になった2月中旬ごろから、5~9歳および10~14歳の年齢層の比率は低下し、4歳以下と20歳以上の年齢層の比率が上昇する傾向になりました。特に学校が春休み期間中である第13週(3月26日~4月1日)から第14週(4月2日~8日)にかけて、その傾向が顕著になりました。
【グラフ】
今シーズンはA香港型が多く検出され、ほぼ半数(53%)を占めていましたが、Aソ連型(18%)、B型(29%)も検出されました。
散発(病原体定点より搬入) | 集団かぜ | 合計 | ||||||||||
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Aソ連 | A香港 | B | 散発計 | Aソ連 | A香港 | B | 集団計 | Aソ連 | A香港 | B | 合計 | |
検出数 | 23件 | 67件 | 31件 | 121件 | 0 | 0 | 5件 | 5件 | 23件 | 67件 | 36件 | 126件 |
【グラフ】
【表】患者情報・病原体情報・集団かぜ発生状況
2月5日、広島市で今シーズン初めての「集団かぜ」による学級閉鎖等の報告が3件ありました。集団かぜの初発の時期としては、1999/2000シーズン以降では、発生のなかった2000/01シーズンを除くと、最も遅くなりました。
その後、3月にかけて8件の報告があり、今シーズンの合計は11件でした。
【参考】広島市における集団かぜの発生件数
シーズン | 1999/2000 | 2000/2001 | 2001/2002 | 2002/2003 | 2003/2004 | 2004/2005 | 2005/2006 | 2006/2007 |
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初発時期 | 12月20日 | 発生なし | 1月21日 | 1月24日 | 1月21日 | 1月25日 | 11月15日 | 2月5日 |
施設数 | 18施設 | 0 | 12施設 | 1施設 | 14施設 | 22施設 | 7施設 | 11施設 |
【表】患者情報・病原体情報・集団かぜ発生状況