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令和元年第6回教育委員会議(8月臨時会)議事録

令和元年第6回 広島市教育委員会議議事録

 令和元年8月29日(木曜日)、令和元年第6回広島市教育委員会議(臨時会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

 開会 午前9時30分
 閉会 午後2時9分

2 教育長及び委員の出席者

 教育長 糸山 隆
 委員 井内 康輝
 委員 栗栖 長典
 委員 秋田 智佳子
 伊藤圭子委員及び西敦子委員は欠席

3 事務局等の出席者

 教育次長(総務部長事務取扱)荒瀬 尚美
 青少年育成部長 長谷 冨美
 学校教育部長 森川 伸江
 指導担当部長 野間 泰臣
 教育センター所長 松浦 宰雄
 総務課長 山越 重範
 指導第一課長 中谷 智子
 指導第二課長 松浦 泰博
 特別支援教育課長 山領  勲
 総務課課長補佐 木本 卓夫

4 傍聴者等

 9人

5 議事日程

 議題1 令和2年度に使用する広島市立中学校用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について(議案)
 議題2 令和2年度に使用する広島市立中等教育学校(前期課程)用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について(議案)
 議題3 令和2年度使用広島市立広島特別支援学校及び広島市立小・中学校(特別支援学級)用教科用図書採択について(議案)
 議題4 令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について(議案)

6 議事の大要

糸山教育長

 ただ今から、令和元年第6回広島市教育委員会議臨時会を開会いたします。
 本日は傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日は除斥の規定により、伊藤委員、西委員が欠席となりましたが、定足数を満たしております。
 本日の議事録署名者は、井内委員と秋田委員にお願いします。
 これから日程に入ります。
 本日の議題はお手元の議事日程のとおりです。
 それでは、議題に入ります。
 議題1の議案第17号「令和2年度に使用する広島市立中学校用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 本日は、令和2年度に1年間使用する広島市立中学校用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について御審議いただきます。なお、新学習指導要領の全面実施に伴い、令和3年度から4年間使用する中学校用教科用図書については、来年度、改めて採択をしていただきます。
 本日は、資料1と資料2をお配りしています。(資料1の1ページの)教科用図書の採択の手順及び経過につきましては、昨日の小学校用教科用図書の採択において指導第一課長より説明がありましたので、本日は省略させていただきます。
 それでは、まず、資料1の2ページを御覧ください。
 2ページには、文部科学省が作成した「『中学校用教科書目録(平成32年度使用)』(文部科学省)に登載された教科書一覧(「特別の教科 道徳」を除く)」を示しております。表の上段に番号、種目、発行者の番号・略号、種類数、点数と項立てしていますが、この度、採択審議会で扱いました教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)は、9教科15種目です。発行されている教科用図書は、全て合計しますと、表の右下にありますように66種類、129点となります。
 なお、ここに示されている教科用図書は、新たに検定を受けた教科用図書ではなく、平成26年度に検定を受け、平成27年度に採択が行われ、現在、使用されている教科用図書と同様のものでございます。
 また、この度の中学校用教科用図書の採択については、文部科学省及び広島県教育委員会からの通知において、4年間の使用実績を踏まえること、現在使用している教科用図書の採択を行った平成27年度採択における調査・研究の内容等を活用することなどが示されています。したがいまして、前回、平成27年度の調査・研究の内容等を参考に、これら129点全ての教科用図書について広島市教科用図書採択審議会調査員が綿密に調査・研究を行うとともに、広島市教科用図書採択審議会において審議を行いました。その結果、全ての教科、種目の教科用図書の特徴及び意見を記した(平成27年度の)答申に、大きく追加・修正すべきところはございませんでした。
 それでは、資料2の3ページを御覧ください。
 答申の様式につきましては、昨日の小学校用教科用図書の採択において説明がありましたように、各教科、種目とも、3、各教科書の特徴で、発行者全ての教科書について、五つの観点に沿って四角囲みで示された視点ごとにその優れた点や特徴をまとめております。
 続いて、9ページを御覧ください。
 4、意見において、この答申の中の1者について、意見1に「よりふさわしい」、もう1者について、意見2に「ふさわしい」として、意見及びその理由を記載しております。先ほど、前回、平成27年度の答申に大きく追加・修正すべきところはなかったと御説明いたしましたが、今年度は、前回採択を参考にして行った調査・研究及び平成28年度から平成31年度まで4年間使用した実績等を踏まえ、全ての教科、種目について、前回と同様の教科用図書に「よりふさわしい」及び「ふさわしい」と意見が付されております。
 それでは、資料2の答申に沿って(教科)国語から順に、各種目に付された意見を説明させていただきます。
 まずは、(教科・種目)国語についてです。
 3ページからを御覧ください。3ページに東京書籍、4ページに学校図書、5ページに三省堂、6ページに教育出版、7ページ、8ページに光村図書出版の教科書の特徴がまとめられています。
 9ページを御覧ください。
 光村図書出版の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由のうち、三つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、意見文など「書くこと」の学習では、目標と学習の流れを示し、伝えたい内容を説明するための手順について見通しを持たせており、特に「学習を振り返る」の欄に「生活に生かす」や「他教科に生かす」といった項目を設け、学習した内容を日常生活や他教科につなげ、自分の考えを書く力を高められるよう工夫しているという特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられる、なお、本教科書は平成27年度に採択し、平成28年度から平成31年度まで全市立中学校において使用しているが、特段の問題はないと示されております。
 先ほど、審議の結果、平成27年度の答申に大きく追加・修正すべき点はないと御説明しましたが、全ての教科、種目で、「よりふさわしい」として答申された発行者について、この3段落目のように、特に本市生徒の課題に対応していると考えられる特徴を挙げ、新たに理由が付されております。
 国語については以上です。
 続いて、(教科)国語、(種目)書写について御説明いたします。
 資料13ページからを御覧ください。13ページに東京書籍、14ページに学校図書、15ページに三省堂、16ページに教育出版、17ページに光村図書出版の教科書の特徴がまとめられています。
 18ページを御覧ください。
 光村図書出版の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の三つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、巻末資料編に「情報を集めて、整理する」、「情報を発信する」、「学校行事を盛り上げる」など、学習や日常生活に生きる様々な言語活動例を示すとともに、「目的に応じて効果的に書こう」、「学習したことを生かして書こう」の単元で、文字を生活に生かす教材やこれまでの学習を振り返る課題を掲載しており、書写で学習した内容を日常生活につなげられるよう工夫している特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 国語、書写については以上です。
 続いて、(教科)社会、(種目)地理的分野について御説明いたします。
 資料の21ページからを御覧ください。21ページ、22ページに東京書籍、23ページに教育出版、24ページ、25ページに帝国書院、26ページ、27ページに日本文教出版の教科書の特徴がまとめられています。
 28ページを御覧ください。
 東京書籍の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由のうち二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、見開きごとに「丸々(○○)にふれながら、説明しましょう。」、「例をあげて説明しましょう。」等の指示をしたり、学習したことを「図や表」、「ウェビングマップ」、「地図」等の方法で整理し、研究課題について考えたことを自分の言葉でまとめる活動を設けたりしており、多様な方法・視点で学習した内容をまとめ、自分の解釈を加えて説明できるよう工夫しているという特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 社会、地理的分野については以上です。
 続いて、(教科)社会、(種目)歴史的分野について御説明いたします。
 31ページからを御覧ください。31ページ、32ページに東京書籍、33ページに教育出版、34ページに清水書院、35ページ、36ページに帝国書院、37ページに日本文教出版、38ページに自由社、39ページに育鵬社、40ページに学び舎の教科書の特徴がまとめられています。
 41ページを御覧ください。
 東京書籍の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、前大項目の終末と本大項目の冒頭2ページにわたり、既習事項と未習事項を連ねて年表により示し、さらに、各大項目の冒頭2ページにわたり、小学校で学習した歴史上の人物や出来事、当時の生活の絵画や写真を年代順に記載したり、大項目の最後に「ウェビング」、「ディスカッション」、「プレゼンテーション」等の方法で時代の特色を説明したりするなど、事象間の関連を説明できるよう工夫しているという特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 社会、歴史的分野については以上です。
 続いて、(教科)社会、(種目)公民的分野について御説明いたします。
 45ページからを御覧ください。45ページ、46ページに東京書籍、47ページに教育出版、48ページに清水書院、49ページに帝国書院、50ページに日本文教出版、51ページに自由社、52ページに育鵬社の教科書の特徴がまとめられています。
 53ページを御覧ください。
 東京書籍の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、大項目の冒頭で、これから学習する内容に関連した事例について自分の考えを持たせ、大項目の最後で、学習したことを基にその事例について再度考える構成となっていることにより、学習の見通しを持つとともに、学習した内容を関連付けて多面的・多角的に考察できるよう工夫している特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 社会、公民的分野については以上です。
 続いて、(教科)社会、(種目)地図について御説明いたします。
 57ページからを御覧ください。57ページに東京書籍、58ページに帝国書院の教科書の特徴がまとめられています。
 59ページを御覧ください。
 帝国書院の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、「地図を見る目」のコーナーで「黄河や長江を上流に向かってたどり、景観や土地利用の変化に着目しよう。」等、読図の視点を示していることや、世界各州の地図に同緯度・同経度・同縮尺の日本を示していることにより、緯度による気候の違いなどに着目できるようにするとともに、地図を使って社会的事象を説明できるよう工夫しているという特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 社会、地図については以上です。
 続いて、(教科・種目)数学について御説明いたします。
 63ページからを御覧ください。63ページに東京書籍、64ページに大日本図書、65ページに学校図書、66ページに教育出版、、67ページに新興出版社啓林館、68ページに数研出版、69ページに日本文教出版の教科書の特徴がまとめられています。
 70ページを御覧ください。
 東京書籍の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の三つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、特設ページ「学び合い」を表裏2ページで設け、表のページで個人で考えるための視点を示し、裏のページでは具体的に表や式などを使って自分の考えを数学的に表現できるよう工夫していることや、この2ページにわたり「自分で考えてみよう」、「友だちの考えを知ろう」、「話し合ってみよう」、「振り返ってみよう」、「深めてみよう」などの学習過程を掲載し、個人で考えたことを基に説明したり、他者の考えを聞いたりする過程を経て、自分の考えを深められるよう工夫している特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 数学については以上です。
 続いて、(教科・種目)理科について御説明いたします。
 73ページからを御覧ください。73ページ、74ページに東京書籍、75ページに大日本図書、76ページに学校図書、77ページに教育出版、78ページ、79ページに新興出版社啓林館の教科書の特徴がまとめられています。
 80ページを御覧ください。
 新興出版社啓林館の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、唯一、別冊を取り入れ、この別冊「マイノート」の中で「サイエンスアプローチ」のコーナーを設け、観察や実験に関連した課題に取り組んで、文章や図、グラフ、表などを読み取る力、読み取った情報を分析・解釈する力、他の人に発信する力を身に付けさせるよう工夫しているという特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 理科については以上です。
 続いて、(教科)音楽、(種目)一般について御説明いたします。
 83ページからを御覧ください。83ページに教育出版、84ページに教育芸術社の教科書の特徴がまとめられています。
 85ページを御覧ください。
 教育芸術社の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、各学年に「Grade up!」、「ここに注目してみよう!」のコーナーや思考・判断をさせるための問い掛けをする「吹き出し」を設け、歌唱教材では、どこに気を付けて歌えばよいか表現の工夫の仕方について考えたことを話し合う活動を、鑑賞教材では、注目する視点を示し、楽曲を聴いて感じたことを話し合う活動を設定しており、表現及び鑑賞の活動を深められるよう工夫をしている特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 音楽、一般については以上です。
 続いて、(教科)音楽、(種目)器楽合奏について御説明いたします。
 89ページからを御覧ください。89ページに教育出版、90ページに教育芸術社の教科書の特徴がまとめられています。
 91ページを御覧ください。
 教育芸術社の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、リコーダー奏法に関して、Q&A方式でポイントを示したり、リコーダー、三味線、篠笛(しのぶえ)について、構え方の失敗例や奏法の重要な部分をアップや吹き出しで示したりするなど、楽器演奏に必要な基礎的な技能を習得できるよう工夫している特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されています。
 音楽、器楽合奏については以上です。
 続いて、(教科・種目)美術について御説明いたします。
 95ページからを御覧ください。95ページ、96ページに開隆堂出版、97ページ、98ページに光村図書出版、99ページ、100ページに日本文教出版の教科書の特徴がまとめられています。
 101ページを御覧ください。
 光村図書出版の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、鑑賞レポートや発見レポート、アイデアスケッチ、マッピング等、多様な言語活動例を示したり、巻頭「うつくしい!」において、自分の価値意識を持ち、それを大切にしながら作品について話し合うよう促したりしており、自分の価値を持って批評し合うことができるよう工夫している特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されています。
 美術については以上です。
 続いて、(教科・種目)保健体育について御説明いたします。
 105ページからを御覧ください。105ページに東京書籍、106ページに大日本図書、107ページに大修館書店、108ページに学研教育みらいの教科書の特徴がまとめられています。
 109ページを御覧ください。
 大修館書店の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、小単元「運動やスポーツの体への効果」で、体力の要素を体つくり運動との関係で示すとともに、特設ページ「Challenge」で、図や事例を用いて体つくり運動の計画作成、実践、振り返りまで行う学習活動を設定するなど、学習したことを実生活・実社会に生かせるよう工夫しているという特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 保健体育については以上です。
 続いて、(教科)技術・家庭、(種目)技術分野について御説明いたします。
 113ページからを御覧ください。113ページ、114ページに東京書籍、115ページに教育図書、116ページ、117ページに開隆堂出版の教科書の特徴がまとめられています。
 118ページを御覧ください。
 開隆堂出版の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、各「内容」の実習例に「工夫してみよう」の欄を設け、創意・工夫するポイントを示し、より課題に応じたものとなるよう促すとともに、「進んで技術を評価し生活をよりよくする」を巻末に設け、これからの技術の在り方や関わり方について、社会的、環境的、経済的側面の各視点を踏まえて考えることができるよう工夫している特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 技術・家庭、技術分野については以上です。
 続いて、(教科)技術・家庭、(種目)家庭分野について御説明いたします。
 121ページからを御覧ください。121ページ、122ページに東京書籍、123ページに教育図書、124ページに開隆堂出版の教科書の特徴がまとめられています。
 125ページを御覧ください。
 東京書籍の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、「選択 生活の課題と実践」では、課題と実践の進め方を見開き2ページで示し、流れを把握しやすく掲載したり、課題の決め方、まとめと発表の仕方の手順と具体例、そのヒントやポイントなども示したりして、学習した内容を日常生活につなげられるよう工夫しているという特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 技術・家庭、家庭分野については以上です。
 続いて、(教科・種目)英語について御説明いたします。
 129ページからを御覧ください。129ページに東京書籍、130ページに開隆堂出版、131ページに学校図書、132ページに三省堂、133ページ、134ページに教育出版、135ページに光村図書出版の教科書の特徴がまとめられています。
 136ページを御覧ください。
 教育出版の教科書は、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」との意見が付されております。
 理由の二つ目の段落を御覧ください。その主な理由として、本教科書について調査員が作成した調査・研究報告書を基に審議した結果、各単元末の「Jump Task」で、インタビューしたことをレポートにまとめて発表するなどの活動を設けるとともに、特設ページの「Project」では、それまでの「Lesson」や活動などで積み上げてきた、基礎的・基本的な知識や技能を異なる文脈や場面で使うことによって、生徒自身が考えたことを文章にまとめたり、それを発言したり、発表したりするといった活動を設け、技能を統合的に活用できるよう工夫している特徴もあり、本市で使用する教科書として「よりふさわしい」と考えられると示されております。
 英語については以上です。
 以上、9教科15種目の説明をさせていただきました。
 資料2の137ページを御覧ください。先ほど御説明いたしました種目ごとに付された意見を一覧にまとめております。全ての種目について、前回と同様の教科用図書に「よりふさわしい」、「ふさわしい」との意見が付されております。
 以上で「令和2年度に使用する広島市立中学校用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について」の説明を終わります。

糸山教育長

 1年間の使用に係るものということで、一括して、前回の答申と違っている部分のみを説明してもらいました。
 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

1年間の使用ということですね。

指導第二課長

はい、そうです。

栗栖委員

 平成27年度に当時の本市の課題を踏まえて「よりふさわしい」として採択した教科書について、平成31年度は年度途中ですが、4年間使用してみて、今回、審議会において(同じ教科書で)特に問題がないという結論を出されたということですね。したがって、令和2年度については、現在使っている教科書を引き続き1年間、使用しましょうという理解でよろしいですね。

指導第二課長

 はい。おっしゃるとおりです。

栗栖委員

 そういう考え方で、1年間の使用ということであれば、現段階で「よりふさわしい」と示されたものを採択することについて、私は異議はございません。そのとおりでよいと思います。
 そうはいっても、(これまでの)4年間で、いろいろ課題もあったでしょうし、パーフェクトというわけではないでしょうから、是非、その辺について出た意見というのは、きちんと参考にして、次年度の採択に生かしてほしいと思います。
 ちょっと聞いてみるのですが、教科書は4年間、内容は一緒なのですか。改訂はあるのですか。4年間の間に内容が変わることはあるのですか。

指導第二課長

 教科書そのものがですか。

栗栖委員

 教科書そのものです。

指導第二課長

 新たに検定を受けた教科書はございませんので、内容的にはほぼ同じものでございます。

栗栖委員

 変わるとしても微修正ということですか。

指導第二課長

 そうです。

栗栖委員

 大きく内容、構成が変わるようなことはない。採択時と比べて内容が変わるようなことは、基本的にはない。あっても微修正ということですね。

指導第二課長

 はい。例えば、亡くなられた方の亡くなった年が記入されたり、選挙(権)年齢が変わったり、そういう、変えなければならないところを変更するということはございますが、内容的に大きな変更というのはございません。

栗栖委員

 はい、分かりました。

井内委員

 今の質問とも関連するのですが、例えば、英語は教育出版の「ONE WORLD」ですが、確かに、これが良いという感じはしています。ただ、どうでしょうか、実際に使っている子どもたちが、これについていけているのかどうか、この内容に沿ってステップアップしているのかどうかという、そのような手応えというのはあるのでしょうか。先生方にとって使いやすいかどうかという視点(も必要)になると思うのですが、子どもたちはどう思っているのか、(子どもたちの)評価というか、そういうものは聞かれたことがあるのか、あるいは、調べられたことがあるのでしょうか。この教科書に対して、ここは使いにくいというような意見は出ていないのでしょうか。

指導第二課長

 特に使いにくいといった意見は出ておりません。現在、使用している教科書についても、4技能を統合して活用することが重要視されています。そうした中で、ペアでの活動やグループでの活動を重視しながら、英語の時間はできるだけ英語を使って授業をするように、指導する教師も取り組んでおり、そのような指導の中で、子どもたちが英語に触れる機会を多く持つように取り組んでいるところでございます。そのような意味でも、今、使用している教科書の構成は、使いやすい構成になっていると理解しております。

井内委員

 今の話を伺うと、必ずしも「Lesson」に書いてあるような順番で進めているわけではなく、むしろ先生方のアドリブで進めている部分が大分あるということですか。

指導第二課長

 「Lesson」等の順番については、基本的にはこの流れ、この順番で指導しております。

井内委員

 単元や項目には従っているということですね。

指導第二課長

 はい、そうです。実際に教科書の中には、例えば、答申136ページの(意見1の理由の)2段落目の2行目にあります「Jump Task」でありますとか、その下の行にあります、特設ページの「Project」といった項目がありますので、そういったところでの活動を、有効的に、効果的に活用しながら進めている状況でございます。

井内委員

 そうですね、「Jump Task」や「Project」がありますね。好きな漫画やアニメについて発表しようというのは、非常に身近なテーマなので、この辺りについて実際に中学生がどのように反応しているのか、どのような発表をしているのか興味があります。やはり、身近なものを英語で説明できるということが、彼らにとっては非常に、自分のものになったという感じがするだろうと思いますので、外国の人と接したときに、自分の好きな分野について説明できるとか、何かそういう格好で(英語を)身近なものに感じてもらえるといいなという感じがします。

指導第二課長

 おっしゃるとおり、英語を使えたという実感は、子どもたちにとっては、その後のモチベーションに大きく響くものがありますので、そういったところはより大切にしていきたいと思います。

井内委員

 そうですね。あと1年使ってみて、もし可能であれば、そういう子どもたちの生の声を聴かせてもらえるといいなという気がします。

指導第二課長

 はい。

秋田委員

 「Listen」とあるところは、CDを流すのですか。例えば、「ONE WORLD」の5ページには「Listen」と「Speak」と「Write」があり、「英語を聞いてそれぞれの人物が放課後にしたことを選び記号を書こう。」とあるのですが。

指導第二課長

 これは音声を聞いてという意味です。

秋田委員

 本文もCDが流れるのですか。

指導第二課長

 本文についてもCDの中に音声が入っております。そういうものは授業の中で活用しています。

秋田委員

 それは、先生がCDを再生したり、止めたりしながら授業を進めていくということですか。

指導第二課長

 そうです。

秋田委員

 以前、私が授業を参観したときに、文法を説明する時間と発音や歌の時間とが分けてあったのを見たことがあるのですが、それは学校やクラスによって変わるのですか。

指導第二課長

 子どもたちの状況等によって、指導方法を多少変えるということはあると思いますが、できるだけ英語を使って授業をするという方向性については、どの学校でも取り組んでいるところになります。そうした中で、文法事項については、英語だけで説明するのは難しい状況がありますので、適切に日本語も交えながら指導しているという状況です。

秋田委員

 先ほども質問があったかもしれないのですが、「Lesson」が1から8まであって、「Project」が入っていてと、いろいろな活動が交ざっているのですが、1年間掛けてやられているのですか。

指導第二課長

 はい、おっしゃるとおりです。

秋田委員

 例えば、「Lesson1」は2週間ぐらい掛けてやるのですか。

指導第二課長

 そうですね。そこについては、学校の方で年間計画を立てていますので、それに沿って指導しております。

秋田委員

 はい、分かりました。

糸山教育長

 今回は、微修正は有るけれど、新たな検定教科書は無いということでよろしいですか。

指導第二課長

 はい、おっしゃるとおりです。

糸山教育長

 新しいものは無いということで、今、聞く限りでは、前回、採択した教科書で特段の支障はないということですので、私もこの(選定)結果について特に異論はありません。
 一方で、前回、採択してから4年がたって、この間にいろいろな動きがあり、子どもたちに伝えないといけないこと、教えないといけないことという観点で見たときに、いくつか気になっていたところがあります。SNSについては、確かに、個人情報の問題や情報リテラシーという形で(教科書にも)触れられてはいますが、先ほどの選挙(権)年齢の引下げについては、(教科書の)改訂と同じくらいのタイミングか、あるいは少し遅れて(選挙制度が)改正されたというような中で(、どのような指導を行っているのか)。あるいは、前回の採択の前には既に豪雨災害がありましたが、(防災教育については、)当時の教科書はむしろ地震が中心で、豪雨災害のことや(土砂)災害への対処というようなところは(余り掲載されていませんでした)。基本的に地震中心であることは、(教科書は)全国ベースですからやむを得ないところがあるのですが、どの教科書を使うにしても、(土砂災害等については、)補完的に(どのように指導しているのか)。分かりやすく言えば、例えば、主権者教育については、今の教科書を使っていこうとするときに、補完的にどうやって指導しているのかとか、広島の場合は取り分け土砂災害が非常に気になるところですが、それは中学校では、教科書ではなくて、どういう形で指導しているのかという辺りのことを少し教えていただければと思います。

指導第二課長

 最初の主権者教育については、主に社会科を中心としながら、教育活動全般にわたって指導に当たっている状況にございます。
 それから、広島の土砂災害等については、この度の教科書に直接取り上げられているところはございませんでした。

糸山教育長

 それは、タイミング的には恐らくそうでしょう。具体的に言うと、主権者教育、防災教育というのは、中学校段階ではどういう形で教えているのかというところをお聞きしたかったのです。

指導第二課長

 例えば、防災教育については、理科、保健体育、社会など、いろいろな教科の教科書に内容が出てまいります。

糸山教育長

 今、使っている教科書の話ですよ。

指導第二課長

 はい、今、使っている教科書でいうと、お手元にあります大修館書店の保健体育の(教科書の)94ページ、95ページ。

糸山教育長

 基本的には地震からの避難の話が書いてあるということを見て申し上げたのですが。
 中学校では余りそういうことはやらないのですかね。もう小学校でやっているからですか。

指導第二課長

 地震災害に加えて、例えば、理科では、(新興出版社)啓林館の「(未来へひろがる)サイエンス」の3年生の238ページ、239ページに、「天気の変化がもたらす災害」というところがございます。

糸山教育長

 ごめんなさい。教科書に絡めて聞いたのが、まずかったのかもしれませんが。

指導担当部長

 すみません。補足させてください。
 まず、選挙(権)年齢の引下げについては、先ほど(指導第二)課長が言ったように、今、使っている東京書籍の公民(的分野)の教科書85ページに(引下げ後の)「18歳」と掲載されています。当然、(この教科書を使って、)教科としても指導するのですが、例えば、中学校では生徒会活動があって、生徒会役員の選挙をしますので、それに併せて、例えば、選挙管理委員会(事務局)の職員から説明を受ける機会を設けたり、実際に選挙管理委員会(事務局から)投票箱や記載台を借りて(模擬投票を)したりという形で、実際に体験しながら、参政権であるとか、市民としての役割たるところを、特別活動の中でも指導しています。
 それから、防災教育については、各教科でも取り上げているのですが、総合的な学習の時間がございますので、特に被害を受けた地域(の学校)、安佐北区の三入中学校や安佐南区の城山北中学校、城南中学校、あるいは戸山中学校などでは、防災というテーマで自分で調べ学習をしたり、自主防災組織の方に来ていただいて話を聞いたり、実際にどこが危ないかというマップを作ったりという活動をしておりまして、それを他の学校にも置いておくというような取組をしています。
 もう1点は、既に(夏季休業日が終わり、)学校が始まっているところもあるのですが、昨日、今日と(気象)警報が出ておりまして、休校や自宅待機になっている学校があります。そうしたときに、次に(学校へ)来たときには、なぜ休校になったのか、(災害時には)どのように行動すべきかというようなことについて話をしたり、災害があったことを振り返ってみようというような学習をすることで、総合的な学習の時間や特別活動の時間とも絡めながら取り組んでいるという状況です。

糸山教育長

 はい、分かりました。今回は教科書の採択ということですが、取り分け中学校になると、(教科が)細分化されてくるので、総合的に対応が必要であるとか、総合的にいろいろなことを考えないといけないという中で、教科書の改訂サイクルの途中で新しい事象があったときには、実際に、現場の方できちんと拾っているということを聞きましたので、是非、そういうところをしっかりやってもらいたいと思います。

指導第二課長

 はい。

糸山教育長

 それでは、お諮りします。
 議案第17号「令和2年度に使用する広島市立中学校用教科書用図書(「特別の教科 道徳を除く」)の採択について」は、各教科の答申において「よりふさわしい」とされた、国語は光村図書出版、国語(書写)は光村図書出版、社会(地理的分野)は東京書籍、社会(歴史的分野)は東京書籍、社会(公民的分野)は東京書籍、社会(地図)は帝国書院、数学は東京書籍、理科は新興出版社啓林館、音楽(一般)は教育芸術社、音楽(器楽合奏)は教育芸術社、美術は光村図書出版、保健体育は大修館書店、技術・家庭(技術分野)は開隆堂出版、技術・家庭(家庭分野)は東京書籍、外国語(英語)は教育出版を採択することでよろしいでしょうか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、このように決定いたします。
 最後に、指導第二課長から何かありましたらお願いします。

指導第二課長

 ありがとうございました。今後、速やかに採択結果の公開に向けた手続を行ってまいります。

糸山教育長

 次に、議題2の議案第18号「令和2年度に使用する広島市立中等教育学校(前期課程)用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 議題2、議案第18号「令和2年度に使用する広島市立中等教育学校(前期課程)用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について」御説明いたします。
 令和2年度に使用する広島市立中等教育学校(前期課程)用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択については、学校から申請されたとおり採択することとしたいと考え、(議案を)上程しております。
 それでは、2ページの「令和2年度使用広島市立義務教育諸学校用教科用図書採択の基本方針」を御覧ください。こちらは、令和元年5月29日の教育委員会議で決定していただいたものでございます。
 続いて、3ページの「広島市立中等教育学校(前期課程)における教科用図書採択の手順」を御覧ください。中等教育学校(前期課程)は3ページの下の段にありますように、他の市立中学校とは異なり、中高一貫教育校として、その特質を生かした特色のある教育課程の編成が可能となるよう、教育課程の基準の特例が適用されております。教科書の採択についても、他の市立中学校とは別に、学校ごとで行うものと法令上定められています。教育委員会事務局では、採択の基本方針の決定後、学校に対して説明会を開催し、採択に係る手続や注意事項についての説明を致しました。その説明を受けまして、学校において教科用図書選定委員会を設置し、調査員による調査・研究を経て選定した教科用図書について審議し、教育委員会に申請をしています。教育委員会事務局では、提出された申請書等の内容について校長から説明を受け、学校の特色や生徒の実態を踏まえた評価及び選定の理由になっているかということについて、教科用図書の審査を詳細に行った上で、本教育委員会議に(議案を)上程しております。
 次に、学校から提出された申請書類について御説明いたします。
 5ページを御覧ください。様式1「令和2年度使用中等教育学校(前期課程)用教科用図書選定手順」は、選定手順の内容を記載しております。まず、6月4日の説明会を受け、6月5日に選定委員会を開催し、(以下、)御覧のとおりの手順を経て、7月31日に教育委員会に申請書が提出されております。
 6ページの様式2「令和2年度使用中等教育学校(前期課程)用教科用図書選定資料」を御覧ください。1、学校の特色、2、生徒の実態、3、調査の観点及び視点を記載しています。これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸5まで設定しております。調査の観点については、他の市立中学校における観点と同じものです。
 11ページからは、様式3「令和2年度使用中等教育学校(前期課程)用教科用図書申請書」となっております。これは、学校が選定した教科書の申請内容となっておりますが、教科書目録にある教科書について、観点の評価を比較検討し、生徒の実態に照らし、教科書としてふさわしいものについて2点ずつ選び、中等教育学校(前期課程)の教科書として「よりふさわしい」ものを選定したことが分かるように、選定の理由を右側に記載しております。観点の評価については、二重丸(◎)が「よりふさわしい」、丸(〇)が「ふさわしい」、三角(△)が「問題なし」と記入しております。
 それでは、8ページを御覧ください。
 8ページから10ページまでが令和2年度に使用する教科用図書の選定一覧となっております。こちらは、学校から提出された申請書の選定の理由等を事務局の方で一覧にしたものです。こちらの選定一覧により、選定内容を御説明させていただきます。なお、この度、学校から申請があった教科書については、前回、平成27年度(に採択した教科書)と、全ての教科、種目において同様の教科書を選定しております。
 それでは、まず、国語です。国語は光村図書(出版)を選定しています。
 選定の理由は、生徒が主体的に読書に取り組むことができるよう、読書教材の後に「本の世界を広げよう」を設けている、また、生徒が古典に興味・関心を持つことができるよう、「音読を楽しもう」を設けている、さらに、生徒が言語活動を通して、学習事項の振り返りや考えをまとめたりすることができるよう、各教材の「学習」で、「読みを深めよう」や「自分の考えを持とう」を設定しているとしています。
 なお、本教科書は、平成27年度に採択し、平成28年度から平成31年度まで広島中等教育学校において使用しているが、特段の問題はないとしています。
 続いて、書写は光村図書(出版)を選定しています。
 選定の理由は、生徒が主体的に学習に取り組むことができるよう、各教材末に学習を振り返るための評価の観点を示し、生徒が自己評価を記入できる欄を設けている、また、狙いに応じた言語活動の充実が図れるよう、巻末の「資料編」に「活用のヒント」として「情報を集めて、整理する」、「情報を発信する」、「学校行事を盛り上げる」が掲載されているとしています。
 続いて、社会(地理的分野)は東京書籍を選定しています。
 選定の理由は、生徒が基礎的な知識を定着させることができるよう、各章の最後に「この章の学習を確認しよう」を設定している、また、生徒が地理の学習に興味・関心を持つことができるよう、各章の冒頭に小学校での学習内容を示し、平和に関することを含めた「広島」に関する資料を掲載しているとしています。
 続いて、社会(歴史的分野)は東京書籍を選定しています。
 選定の理由は、生徒が主体的に問題解決的な学習に取り組むことができるよう、地域の歴史の調査方法などについて説明する「私たち歴史探検隊」を設定している、また、発展的な課題に取り組むことができるよう、特設ページ「深めよう」で学習を深めるための課題を設定しているとしています。
 続いて、社会(公民的分野)は東京書籍を選定しています。
 選定の理由は、生徒が興味・関心を持って学習に取り組むことができるよう、分野関連マークで他分野との関連を示したり、小学校での学習内容を提示している、また、発展的な学習に取り組むことができるよう、「公民にチャレンジ」で20テーマが掲載されており、学習内容を深める課題が提示されているとしています。
 続いて、9ページを御覧ください。
 地図は帝国書院を選定しています。
 選定の理由は、生徒が我が国の伝統と文化について理解することができるよう、「東アジアと日本」の地図で主な交易ルートと共通する生活・文化の掲載があったり、「日本との結びつき」をテーマとするコーナーが設けられている、また、生徒が主体的に問題解決的な学習に取り組むことができるよう、「地図を見る目」のコーナーで読図の視点を提示しているとしています。
 続いて、数学は東京書籍を選定しています。
 選定の理由は、生徒が基礎・基本の定着を図ることができるよう、「例」の後に「たしかめ」を設けたり、側注に「もっと練習」として補充問題を掲載している、また、生徒の数学への興味・関心を高め、発展的な問題解決学習につなげることができるよう、「発展マーク」を付して課題を設けているとしています。
 続いて、理科は(新興出版社)啓林館を選定しています。
 選定の理由は、生徒が基礎・基本の定着を図ることができるよう、別冊「マイノート」の「ステップアップ」において、用語の確認や観察・実験の確認をすることができる、また、狙いに応じた言語活動を実施することができるよう、別冊「マイノート」の「サイエンスアプローチ」に、話合いにおける自身の考え方を記入させたり、観察実験における分析・解釈を表現させたりする項目が設けられているとしています。
 続いて、音楽(一般)は教育芸術社を選定しています。
 選定の理由は、生徒が主体的に学習に取り組むことができるよう、各学年で「Grade Up!」を設け、創造的に表現する学習活動を示している、また、狙いに応じた言語活動が行えるよう、第2・3学年の鑑賞教材で曲の良さをプレゼンテーションするための手順を示しているとしています。
 続いて、音楽(器楽合奏)は教育芸術社を選定しています。
 選定の理由は、生徒が興味・関心を持って学習に取り組むことができるよう、「楽器の音色を聴いてみよう」、「音を聴いて確かめよう!」を設け、各楽器の音色を聴いたり、表現方法をイメージさせたりしている、また、生徒が主体的に学習することができるよう、奏法の重要な部分を拡大した写真を多く掲載しているとしています。
 続いて、10ページを御覧ください。
 美術は光村図書(出版)を選定しています。
 選定の理由は、生徒が学習意欲を高め、主体的に学習に取り組むことができるよう、各題材の学習目標を自己評価できるチェック欄が設けられている、また、言語活動を通して、作品について説明し合ったり、批評し合ったりすることができるよう、巻頭の「うつくしい!」を設けたり、マッピングで発想を広げる方法が示されているとしています。
 続いて、保健体育は大修館(書店)を選定しています。
 選定の理由は、生徒が興味・関心を高め、問題解決的な学習に取り組むことができるよう、小単元冒頭の「Question」で、生活経験と学習内容を結び付ける問いを示している、また、狙いに応じた言語活動を行うことができるよう、巻頭の「保健体育の学び方」で「ブレインストーミング」、「ディスカッション」などの言語活動例をイラストを交えて示しているとしています。
 続いて、技術・家庭(技術分野)は開隆堂(出版)を選定しています。
 選定の理由は、生徒が主体的に学習に取り組んだり、考えながら実習を行うことができるよう、実習例に「工夫してみよう」を示している、また、言語活動の充実を図ることができるよう、お互いの制作品を評価し合う活動や「話しあってみよう」が設定されているとしています。
 続いて、技術・家庭(家庭分野)は東京書籍を選定しています。
 選定の理由は、生徒が基礎・基本の定着を図ることができるよう、小学校の学習項目をマークを付して示したり、巻末「言葉のページ」で家庭科の独特な言い回しや名称を領域ごとにまとめている、また、言語活動の充実を図ることができるよう、「選択 生活の課題と実践」に「まとめと発表の仕方」を設け、まとめ方や伝え方のポイントなどを分かりやすく示しているとしています。
 最後に、英語は教育出版を選定しています。
 選定の理由は、生徒が主体的に学習に取り組むことができるよう、「Project」、「Reading Lesson」、「Tips」などで4技能の目標をCAN-DOの形で示している、また、生徒が見通しを持って学習に取り組んだり、学習した内容について振り返りを行ったりすることができるよう、全学年、巻末に「CAN-DO自己チェックリスト」を設け、3学年分の学習到達目標を技能別・学年別に示しているとしています。
 以上、学校から提出された書類について、その内容を審査した結果、その全てにおいて適正であることを確認いたしました。
 御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 基本的な考え方は、先ほどの中学校の採択と一緒ということでよろしいですね。

指導第二課長

 はい。

栗栖委員

 1年間の使用ですね。

指導第二課長

 はい、1年間の使用です。

栗栖委員

 (市立中学校との)違いは、中等教育学校の場合は校内で選定するということですね。

指導第二課長

 はい、そうです。学校ごとに、種目ごとに(と規定されています)。

栗栖委員

 校内で(教科用図書)選定委員会を設置し、校長が申請されたというところが違うということですね。

指導第二課長

 はい、そうです。

栗栖委員

 学校の(教科用図書)選定委員会と広島市の(教科用図書)採択審議会は連携されているのでしょうか。

指導第二課長

 直接的な連携は図っておりません。

栗栖委員

 それぞれ独自に(審議するのですか)。

指導第二課長

 それぞれ独自に審議しております。

栗栖委員

 その上で、こういう選定をされたという考え方でよろしいですか。

指導第二課長

 はい。

井内委員

 (3ページの)採択の手順のところで、校長が調査員を任命するとあるのですが、この調査員は何名ですか。中等教育学校の各教科の担当の先生はそんなに多くないはずなので、(調査員を)選ぶのはなかなか難しいのではないかと思うのですが。

指導第二課長

 調査員については、各教科の合計で10名選出しております。

井内委員

 合計で10名ということは、各教科で一人か二人ということになりますね。

指導第二課長

 基本的に、各教科1名です。

井内委員

 各教科1名というのが基本ですか。

指導第二課長

 はい。

井内委員

 そうすると、ちょっと気になることがあります。(議題1の)中学校の(答申における)「よりふさわしい」の選定の理由と、今の中等教育学校の選定の理由を比較して見ていたのですが、内容的にほとんど同じことが書いてあります。中等教育学校は独自の教育課程を採ってもいいわけですよね。よしんば教科書は同じだとしても、その進め方や内容に関して、もう少しグレードの高いことをやりたいというような、いろいろな希望があるのではないかという気がしたのですが、それにしては視点が同じではないかと思いました。今、言うのではなく、本当は、3年前に言うべきだったのかもしれないのですが、(視点が)同じということは、何となく、この教科書の選び方というのは、形骸化しているのではないかという気がしたのです。そういうことはないのでしょうか。教科担任の先生が(教科書を)選びますよね。中等教育学校では独自のスタイルで指導してみたいというような希望を持たれていたとして、それでも、選ぶ教科書が(市立中学校と)全く同じというのはどういうことなのでしょうか。それはそれで妥当で、その使い方が問題なのであって、(教科書の)内容そのものは、そんなにとやかく言うことではないのかもしれないのですが、どういう理由で選んだのかという視点は違っていてもよいのではないかという気がしたのですが、どうでしょうか。

指導第二課長

 おっしゃるように、結果的に選定した教科書は同じになっておりますが、教科書にはもちろん基礎的な内容から発展的な内容まで、課題学習等もいろいろ含まれておりますので、そういった内容を効果的に活用することで、生徒が意欲的に学習に取り組み、活用、思考・判断、表現する力を伸ばすことができるように取り組んでいる状況にございます。実際に、中等教育学校といたしましては、やはり知識を活用するところをより重視した(教科書の)選定を意識しております。また、教科の学習だけではなく、特色のある行事や特別活動等も併せて、生徒の育成に努めているところでございます。

井内委員

 恐らくそうだろうとは思っています。教科書に書いてあることが全てではなくて、そこからどう発展させたかということですよね。例えば、先ほどの(英語の教科書)でいえば、「Project」のところで、自分たちで考えてみようというときに、(考える)内容が違うのだと言われれば、もうそれで結構ですと言わざるを得ないのですが。
 教科書そのものを選ぶ手順として、複数の目が入った方がいいのではないかという気もします。次回(の選定)からということになるとは思うのですが、そういう視点も少し考えてみていただきたいと思います。学校で選ぶというルールの中では、そんなに沢山の先生が居るわけではないので、忙しい先生たちがこのことについてみんなで寄ってたかって対応しないといけないのかということについては、多少、疑問にも思うのですが、広島市の(教科用図書)採択審議会(の審議結果)に全く無原則に従っているように見えるのはどうなのかと思いました。感想です。

指導担当部長

 3ページの手順のところを見ていただきますと、調査・研究については、調査員が各教科一人ないし二人ということなのですが、一人ではなかなか難しいということがございますので、本市の(教科用図書)採択審議会の下部組織である調査員会の資料を提供して、参考にしていただくことはしております。
 もう1点、調査員は学校の(教科用図書)選定委員会で自分の意見を、これが良い、これは駄目だというようなことを述べることはできない仕組みになっております。本市で設けている調査員会と同様に、各教科の全ての教科書の特徴について、本市の調査員会の資料も参考にしながら、それだけによるというわけではなく、中等教育学校(の教科書)としてどうかという視点を含めて、調査・研究を行います。そして、その調査・研究の結果を基に、学校が設置した(教科用図書)選定委員会で審議することになります。調査員あるいは選定委員に選ばれた先生方も含めて、個人の思いによることのないような仕組みになっております。
 もう1点、教科書は中等教育学校であっても検定教科書を使いますので、学習指導要領にのっとった教科書です。その中でどれが良いかという視点になりますから、学習指導要領の内容以上に発展的なことをやろうとしたときには、教科書の中に発展的学習がどのくらいあるかという視点はあるかと思いますが、(各教科書で)余りにも差があるということはありません。したがって、例えば、中等教育学校には(教育課程の基準の)特例がありますので、英語の(授業)時間を増やしていますが、そうしたときには、教科書を補完する形で別の副教材を選定して、それを活用しながら発展的なことに取り組んでおりますので、繰り返しになりますが、教科書については、学習指導要領の範囲内のものであるということで御理解いただきたいと思います。

井内委員

 はい、分かりました。
 調査員が少ないということに関しては、(広島市教科用図書採択審議会の)調査員会の資料も参考にしながら、学校の(教科用図書)選定委員会で全体の意見として審議しているので、極端なことにはなりませんということですね。
 それから、最後におっしゃったのは、要は、もっと発展的なことをやりたければ、副教材を工夫しているのが実情だということなのでしょうね。
 やはり、中等教育学校を造った目的や意味が分かるような(指導)内容であることを、子どもたちも期待して入っているのだろうと思うし、先生たちもやってみたいことをいろいろやってみられる方がよいのではないかと、私は個人的には思っているので、質問をしました。教科書は教科書ですから、確かに中学校の教科書は(学習)指導要領に従わないといけないので、内容もそんなに大きく逸脱することはできないということはよく承知しています。

指導担当部長

 副教材についても、当然、保護者の負担ということがありますので、それも考えながら、総合的に判断しているということと、(井内)委員がおっしゃったように、中等教育学校の役割として、(教育方法を)研究開発して一般の中学校にできる範囲で示していくということがありますし、当然、入学した生徒をしっかり伸ばす、鍛えていくということについても、生徒本人あるいは保護者の期待がありますので、それらに沿いながら教育を進めていくということについては、もっとしっかり取り組んでいきたいと思います。

井内委員

 はい、分かりました。

糸山教育長

 確認ですが、学校からの申請書には2者ずつ書いてあるのですが、実際には、そこの絞り込みというのがワンクッション入っているのですか。
 検定教科書を作っている(発行)者は全ての科目において2者ではないので、それは申請書の段階ではもう省略してあるということなのでしょうか。

指導第二課長

 はい。調査・研究の段階では、全ての(発行)者について行っております。そのうち上位2者のみを学校からの申請書に記載して、教育委員会に提出するという形になっています。

糸山教育長

 これは、くしくも、「よりふさわしい」と「ふさわしい」が(市立中学校に係る審議結果と)イコールになっているということですか。

指導第二課長

 そうです。

糸山教育長

 良い悪いというより、(採択の)手順をどうするのか、(採択の)理由をどうするのかという中で、井内委員の違和感は、中等教育学校というのは、やはり特別にこういう教育をしている、ただし、全ての教科について特別な教育をしようというわけではないので、特にこういうところに力を入れているというような記述が無いからではないでしょうか。その視点から見ても、これが「よりふさわしい」というような形で(選定の理由が)書いてあれば、結果において、多分、違和感なく入ってくるのだと思うのですが。 
 もう一つ、先ほどの話の中で、極端にいえば、「他の市立中学校の例による」という決定の仕方はおかしいということになるのですか。これは、今回(の採択)がどうというわけではないのですが、これから先の考え方として、中等教育学校の教科書採択の基本的な考え方として、我が校の特徴としては、この教科、この教科、この教科については特にこういうことを目指したい、しかし、その他の教科については他の市立中学校と同じであるということなら、そこは「他の市立中学校の例による」という決定を(中等教育)学校がすることが可能なのかどうか。例えば、そのように決定できるのであれば、他の市立中学校の選定の理由を基本として、市立中学校全般ではこういう視点であったが、中等教育学校では更にこういうことをやりたいので、そういう視点で見てもこれだ、あるいは、そういう視点で見ると別の(教科書)になった、という(ように、説明が)非常に分かりやすくなるのかなと思いました。これは、今後の話なのですが、どうなのでしょう。

指導第二課長

 他の市立中学校の例に倣って同様の教科書を選定することが可能かどうかということですか。

糸山教育長

 他の市立中学校の例(によること)を(中等教育)学校で判断するということです。

指導第二課長

 義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律の中で、公立の中等教育学校の前期課程において使用する教科用図書については、学校ごとに、種目ごとに一種の教科用図書の採択を行うものとするとあります。

糸山教育長

 要件としてそうなっているということですか。

指導第二課長

 そうなっています。

糸山教育長

 その基準の中で、「他の例による」という判断をすることが、その主旨に反するかどうかという質問です。

指導担当部長

 先ほど説明しましたように、資料としては(広島市教科用図書採択審議会の調査員会の資料を中等教育学校に)提供しております。前回と今回は、結果として他の市立中学校と同じになっておりますが、以前、採択したときには、教科で違っているということが、当然、ありました。基本的には、他の63校の市立中学校がどういう教科書を使っているかということは、当然、参考にしております。先ほど井内委員、あるいは教育長がおっしゃったことを鑑みて、例えば、この種目は違う教科書がよりふさわしいと判断すれば、そういうことになりますので、今回は、結果としては他の市立中学校の例に倣ったようになっておりますが、当然、前提としては、学校独自に1種目ずつ決めるということになります。

井内委員

 だから、独自に決めることになっているのだから、この選定の理由の中に、例えば、中等教育学校ではここに力を入れたいから、やはりこれだという(説明があるの)なら、分かりましたと、すっと入るのですが。

糸山教育長

 中等教育学校の国語においては、こういうところに特に重点を置いて考えたところ、こうであったというように書いてあると、すっと入る。それなら、結果としてイコールであっても(納得できる)。多分、そこが無しに、中等教育学校の特徴を書かずに、結論だけが書いてあるから、井内委員の(おっしゃる)ような違和感が出る。

井内委員

 そうですね。(中等教育学校の教科書を、市立中学校と)分けて選定した理由がないではないかというように見えてしまうのでね。

教育次長

 はい。おっしゃるように、中等教育学校以外の市立中学校の生徒にはその特性があり、中等教育学校の生徒にもその特性があります。全体的な中学生に関する(特性)、発展的なところが弱いなどという(共通した)特性もあるのですが、中等教育学校は6年間の(教育の)中で、例えば、英語であれば、もっと(英語で)コミュニケーションができるような生徒を育てたいなどというように、その教科ごとに目標を持っているはずなので、一つ一つ、こういう力を付けたい、このようにやっていきたいということを(説明して)、英語であれば、コミュニケーションを発展的に学習できるような組立てになっているここの教科書が良いとかですね、(次回以降、)そのように書き振りを少し工夫したいと(思います)。

井内委員

 そういうことを可能にするために、わざわざ学校ごとに選ぶことができるように自由度を与えているわけですからね。でも、今のこの選定の理由だけ見ていたら、全然そういうことになっていない。(資料を)参考にするのは非常に大事だと思いますが、他の市立中学校とどこか違うのかと思ってしまうところがあります。

教育次長

 そうですね。対外的に説明をしようとしたら、(今の書き振りでは)なかなか難しいと思います。

井内委員

 先ほど(指導担当)部長が言われたようなことも加えて、選定の理由を書いたらどうかと思います。

教育次長

 (次回以降、)説明資料として、そこが分かりやすいように、少し工夫をしていきたいと思います。

栗栖委員

 少し、いいですか。本件は本件として、今後のことに関して意見を言わせていただくと、やはり、中等教育学校の生徒の課題を明確にしないといけないですよね。市立中学校の場合は、本市の生徒の課題を明確にして、それを踏まえて教科書を選定していただいていますので、中等教育学校の場合も、中等教育学校の生徒の課題を明確にして、教科書を選定していただきたいと思います。
 中等教育学校が校内で(調査・研究を)しようと思ったら、調査員には限定があります。調査というのは客観的に見るだけで、(調査員個人の)意見は入れないのですから、あえて中等教育学校で調査しなくても、市の(採択審議会の調査)をそのまま中等教育学校(の選定委員会)に持っていってはいけないのですか。それをベースにして、中等教育学校の選定委員会が、中等教育学校の生徒の課題を踏まえて、きちんと審議していく。そうすれば、その結論が、たとえ同じ教科書になったとしても、課題が違うので、視点が違うわけですから。中等教育学校と市立中学校の課題というのは、当然、違いが出てくるわけですから、そのようにしてはどうかと思うのですが、それは無理なのですか。先ほど、連携という話がありましたが、そういうことを連携すればよいのではないかと思ったのですが。中等教育学校の場合は(調査員が)少ないのですから。

指導担当部長

 中等教育学校の前期課程の場合は、後期課程もそうなのですが、校長の下に選定委員会を置くということになっています。そして、選定委員会が調査員会を下部組織として置くことになっていますので、校内に調査員会を設けなければいけないことになっています。
 ただし、(調査員の)人数が少ないので、先ほどの(説明の)繰り返しになりますが、どうぞ参考にしてくださいと、資料の提供はしております。
 今のお話を伺っていて、やはり校内の選定委員会が調査の視点をしっかり持って、何を重点に置くのかということを、もう少ししっかりと明確にする必要があると思いますので、そのことを学校の方に伝えて、当然、我々も支援していきたいと思います。

栗栖委員

 中等教育学校の独自性を明確にする必要がありますね。
 一つ、気になるのは、(中等教育学校は)モデル校のような取組をしています。例えば、本市の英語教育の研究校であり、中等教育学校で研究・開発した教育方法を本市全体に広めていくようなことをしています。そういうときに、もしも(中等教育学校と他の市立中学校が)違う教科書になったら、何か問題があったりするのですか。それはないのですか。

指導担当部長

 それはないです。一般の中学校の採択地区数が、以前は3地区ありましたので、教科が違っているときもありました。ですから、教科書が異なることで、特段、問題があるということはないです。取り上げている題材や配列は教科書ごとに違いますが、それは余り問題ではないと考えております。

栗栖委員

 問題ないということですね。中等教育学校が独自の視点で別の教科書を選定して、それが採択されても、特段、影響はないという考え方でいいのですね。
 それでしたら、是非、次回の教科書の選定では、中等教育学校の独自性を出すような視点があるとよいと思います。

糸山教育長

 それでは、お諮りします。
 議案第18号「令和2年度に使用する広島市立中等教育学校(前期課程)用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 ここで休憩とします。
 議事の再開は午前11時15分からと致します。

 (休憩)

糸山教育長

 それでは、議事を再開します。
 次に、議題3の議案第19号「令和2年度使用広島市立広島特別支援学校及び広島市立小・中学校(特別支援学級)用教科用図書採択について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、特別支援教育課長から説明をお願いします。

特別支援教育課長

 まず、資料の31ページを御覧ください。上段と下段とがありますが、今年度採択していただく(教科用)図書を太枠で囲んでおります。上側が、特別支援学校で、下側が、小・中学校の特別支援学級なのですが、特別支援学校及び小・中学校の特別支援学級に在籍している児童生徒につきましては、一人一人の障害の実態等に応じて特別の教育課程を編成できます。そのため、当該学年の文部科学省検定教科書を使うことが適当でない場合には、それ以外の教科用図書を使用できることが法令で規定されておりまして、いろいろな種類の教科用図書の採択が必要となっております。
 まず、最初に、上段の表の、1、広島市立広島特別支援学校で使用する教科用図書について説明いたします。
 広島市立広島特別支援学校は、知的障害を対象とする特別支援学校です。特別支援学校の学習指導要領に基づいて教育課程が編成されており、教科用図書としましては、文部科学省著作教科書及び一般図書を使用することとしております。
 上段の表の3段目の太い枠を御覧ください。文部科学省著作教科書(小学部用)とありますが、これにつきましては、来年度からの新学習指導要領の全面実施に伴いまして、小学部では今年度の採択が必要となります。また、文部科学省著作教科書は、検定教科書と同じく、原則4年ごとに採択を行うことになっておりますので、表の4段目にありますように、中学部用の著作教科書も今年度が採択の年になっております。著作教科書につきましては、小学部用も中学部用も、どちらも今年度が採択の年になります。
 5段目にあります一般図書につきましては、毎年、採択を行っておりますので、今年度も採択が必要となってまいります。
 次に、1段目を御覧ください。文部科学省検定教科書(小学校用 道徳)とありますが、これについて説明させていただきます。「特別の教科 道徳」以外の教科につきましては、元々、特別支援学校と小学校とでは学習指導要領が違うために、教科名は同じであっても、教科の目標や内容が異なっており、検定教科書の使用は望ましくありません。しかし、この「特別の教科 道徳」につきましては、特別支援学校の学習指導要領上、教科の目標や内容は小学校に準ずることになっております。そのため、児童の実態として使用することが望ましい場合には、小学校用の検定教科書を使用することも可能となります。なお、反対に、児童の実態が(通常の)小学生と大きく異なり、障害が重たい場合には、文部科学省の著作教科書に「特別の教科 道徳」があればいいのですが、それは発行されておりませんので、他の教科と同様に、一般図書を使用することになります。
 (文部科学省)検定教科書の採択につきましては、3ページを御覧ください。広島市立広島特別支援学校で使用する「特別の教科 道徳」の検定教科書につきましては、小学校と特別支援学校の間で児童が転校する可能性等も踏まえますと、(昨日、)広島市立小学校用として採択されました発行者の教科用図書を採択することが望ましいと考えております。
 31ページを御覧ください。次に、下段の表の、2、広島市立小・中学校特別支援学級で使用する教科用図書について説明いたします。
 小・中学校の特別支援学級は、小・中学校の中の学級の一つではあるのですが、児童生徒の障害の実態により、その児童生徒に応じて特別支援学校の教育課程を参考にした特別の教育課程を編成することができるようになっております。そこで、小・中学校の特別支援学級におきましては、個々の児童生徒が取り組む目標や内容に応じまして、小・中学校で採択しております文部科学省検定教科書ももちろん使いますし、それだけではなく、先ほどから出ております文部科学省著作教科書や一般図書も使用することができるようになっております。
 下段の表の1段目と2段目にありますように、文部科学省検定教科書については、「特別の教科 道徳」も含めて、小学校用又は中学校用として(既に)採択した教科書を特別支援学級でも使用することになります。
 4段目以降に文部科学省著作教科書及び一般図書がありますが、これは先ほどの特別支援学校と同様に採択が必要となります。
 まとめますと、本議案では、広島市立広島特別支援学校及び広島市立小・中学校の特別支援学級で使用する文部科学省著作教科書と一般図書、それから、広島市立広島特別支援学校で使用する文部科学省検定教科書(小学校用 道徳)について採択していただくことになります。

糸山教育長

 ごめんなさい。今のところを確認させてください。
 (31ページの)表の見方ですが、気になっているのは採択する期間です。例えば、下段の表の特別支援学級の2段落目、中学校用の検定教科書については、採択年度は平成31年度ですから、今回、採択します。そして、採択する期間には「4年」とある。これは、(備考に)議案第17号で採択とあります。

特別支援教育課長

 はい。議案第17号で1年間の使用を採択しました。

糸山教育長

 (議案第17号で)1年間の使用を決めたけれど、(特別支援学級では)4年間使うということになるのですか。ちょっとそこが分かりにくいので、ここは審議の前にきちんとしておきたいと思います。

特別支援教育課長

 (採択する期間の)表記を議案第17号とそろえておくべきだったと思いました。今、おっしゃったように、本来は4年間なのですが、今回の中学校用の道徳を除く教科書については、議案第17号で、令和2年度のみの使用という形で採択されました。それと合わせると、ここは「1年」と書く方が分かりやすかったかもしれません。「4年」の下に「法令に定めのある場合を除く」と書いたことで、教育課程が変わる場合はそこで一旦切れるということを示したつもりでした。

糸山教育長

 今回は、あくまで令和2年度の1年限り使用する教科書について採択するということでよろしいですか。

特別支援教育課長

 小・中学校の特別支援学級は、各小・中学校の中に所属している学級なので、元々、昨日の小学校用と、本日の議案第17号で中学校用として採択された教科書を使用しますので、(本議案で)改めて採択をしていただくわけではないのですが、説明する上で資料として書かせていただきました。今の(下段の表の)2段目の中学校用の検定教科書は、(本議案で)特別支援学級用として採択していただきたいというわけではありません。これはもう、議案第17号で採択されておりますので、その教科書を使いますという意味でこの表に載せたものです。説明の仕方が悪くてすみません。

指導担当部長

 教育長がおっしゃったとおりなのですが、基本は4年使用します。今回は、来年度、1年使用するものなのですが、それは、法令に定めのある場合ということで読み取っていただくつもりでした。御指摘のとおり、来年度、1年使用すると明記した方が良かったと思います。使用する期間は1年です。

糸山教育長

 「法令に定めのある場合を除く」というところで、今回は1年限りであるということを読むということですか。

指導担当部長

 はい。ただ、それでは分かりにくかったので、今回、採択するのは何年度用なのかということを、きちんと明記すべきであったと思います。

糸山教育長

 そうすると、中学校はそれでいいと思うのですが、小学校はどうなのですか。

指導担当部長

 小学校は4年間です。これは、新学習指導要領が全面実施になりますので。
 (中学校については、)学習指導要領の改訂と教科書採択の時期がずれている場合に異なる期間となりますので、それは、「法令に定めのある場合」ということになります。

糸山教育長

 ただし、道徳は違う。

指導担当部長

 道徳については、中学校は、昨年度、(2年間の使用を)採択していただきましたので。

糸山教育長

 小学校の場合は。

指導担当部長

 小学校の場合は、先ほど(特別支援教育)課長が説明したように、小学校の特別支援学級でも(同じものを)使用することになりますので。

糸山教育長

 道徳は先行して採択していますが、それは5年間使用するということで採択していましたか。

指導担当部長

 いいえ。小学校は、昨日、道徳も含めた全ての教科について、(4年間の使用を)採択していただきました。

糸山教育長

 中学校は4年間ではない。中学校の道徳は、昨年、2年間の使用を採択して、小学校は、今回、全部一旦リセットされて、だから問題がないということですか。

指導担当部長

 中学校は、来年度、道徳も含めた全ての教科について、(4年間の使用を)採択していただきます。

栗栖委員

 31ページの表は、あくまでも資料だから良いのですが、議決するのは3ページの教科書ということですか。

特別支援教育課長

 はい。

栗栖委員

 これを、議決しないといけないわけですね。

特別支援教育課長

 はい。検定教科書としては、特別支援学校で使う、この3ページの教科書だけです。

栗栖委員

 この(3ページの)「特別の教科 道徳」の教科書は、(小学校用の)検定教科書を採択するので、これは来年度から4年間使用するということですよね。

特別支援教育課長

 はい。昨日、小学校(用)で(4年間の使用を)採択しましたが、同じように、特別支援学校でも(4年間の使用を)採択したいという意味で書いております。

栗栖委員

 (3ページの検定教科書は、)小学校用として(採択された発行者を)、来年度から4年間。そして、次のページの著作教科書の特別支援学校小学部知的障害者用と書いてあるのは、これは、来年度から4年間(の使用を採択するのですか)。

特別支援教育課長

 はい、そうです。

栗栖委員

 そして、その下の特別支援学校中学部知的障害者用と書いてあるのは、これは1年間(の使用を採択するのですか)。

特別支援教育課長

 はい、そうです。

栗栖委員

 (採択する期間が)違うのであれば、3ページには、採択(する期間)は令和2年度から令和5年度、5ページには、特別支援学校小学部知的障害者用は令和2年度から令和5年度、中学部知的障害者用は令和2年度というように、どこかに明示しておいた方が分かりやすかったですね。

特別支援教育課長

 そうですね。

栗栖委員

 (31ページの)資料はあくまでも資料ですから参考ということで、議案の内容については、今のように読み替えればよいと思います。
 一般図書は、これは1年でしょう。

特別支援教育課長

 はい、そうです。

栗栖委員

 一般図書は、9ページ以降(28ページまで)に図書名が書いてありますが、これを全部、議決するのですね。

特別支援教育課長

 はい。

栗栖委員

 これは、令和2年度の1年(間の使用を採択する)ということですね。

特別支援教育課長

 はい、そうです。
 議案に、教科書と使用期間を明記する方が分かりやすかったと思います。

栗栖委員

 そのようにしてある方が、議案としては分かりやすかったと思います。

特別支援教育課長

 今回は、大変、特殊な年でありましたので。(栗栖委員の)おっしゃるとおりです。

糸山教育長

 議案名ですが、「令和2年度使用」となっております。昨日の小学校の議案名は、「令和2年度から使用」と期間を持って決定することを表していました。中学校の議案名は、「令和2年度に使用する」と1年の限定であることを表していたのですが、この特別支援学校及び特別支援学級については、「令和2年度から使用」の要素と「令和2年度使用」の要素と両方が入っているので、議案名としてはどうなのでしょう。

栗栖委員

 議案名を修正しますか。それとも、今回の議案は令和2年度使用ということにして、来年度の議案で残りの期間を決定する(ことにしますか)。

糸山教育長

 一つの案としては、そういう形ですね。(特別支援学校及び特別支援学級については)どちらにしても、単年で決めるものが存在します。

特別支援教育課長

 はい。一般図書(は毎年、1年間の使用を採択するもの)です。

糸山教育長

 そういう意味では、毎年、上程するということもできるわけです。年度ごとに決定する。先ほど(の説明で)何年間と期間があったものについても、全て(年度ごとに決定する)。今日、決めるのは、来年度、1年使うもので、次に採択するときに、これは前回、採択したものと同じものですということで、新たに上程するということにしたらいいのでしょうか。
 今までも、こういう事態がありましたか。

総務課課長補佐

 ありました。(複数年度の)期間が設定されているものと(単年度のものとが)混在している場合がありましたが、それでも「何年度使用」というように、議案名はこの形式を採ってきています。

総務課長

 昨年、中学校の道徳の(検定)教科書を、特別支援学校で使用する教科書として採択したときも、議案名は今回と同様の表記でした。この教科書は2年間の使用ということで採択しました。

特別支援教育課長

 はい。昨年度も中学校の道徳がありましたが、「平成31年度使用」として議案を上げております。

糸山教育長

 議案として期間を持たせて決めたということを、どこでどう読むかということですが、それは技術的な問題ですので、それがクリアできないのであれば、単年だけ決めたという整理になります。
 議案名だけでいうと、栗栖委員がおっしゃったように、「令和2年度使用」とある限りは、令和2年度しか議案として上がっていないという整理になってしまいます。

総務課長

 昨年の議案についても、議案の中に2年間の使用が読めるような記載は無かったと思います。

総務課課長補佐

 記載は無かったですが、説明の中で示しております。

栗栖委員

 議題名は公表しているのでしょう。

総務課課長補佐

 はい。公表しております。

糸山教育長

 議案名は、もう、これでしょう。議案名は変えません。(その上で、)今日は一体、何を決めるのかということを確認しておかないと、採決できません。

総務課課長補佐

 昨年度の説明では、「特別の教科 道徳」の検定教科書については、「平成31年度から」と説明しております。

糸山教育長

 期間を説明した上で採択しているということですね。

総務課課長補佐

 2年間という説明はしていません。

糸山教育長

 2年間ということは別にして、「から」と期間を持たせているということですね。

総務課課長補佐

 はい。説明では、「から」というように期間を持たせています。

糸山教育長

 今回は、混在しているので、できない。

総務課課長補佐

 前回も混在していたのですが、説明でそれを補っていたということです。

総務課長

 一般図書がありますので、当然(、混在していました)。

教育次長

 資料の造り自体は変わっていないのですね。

特別支援教育課長

 はい。同じです。

糸山教育長

 そうすると、説明の中できちんと期間を明確にしておかないといけません。(議案名の)表記はこのままであっても、説明の中で、これについてはこの期間ですと示す必要があります。(議案名は)「令和2年度使用」とありますが、「令和2年度使用」の決定に併せて、これとこれについては期間を持たせて決定しますというような説明を受けた上であれば、今の議案名のままでも期間を持たせた決定ができるのですが、先ほどのように、中学校は4年間ですというように、一般論で説明されると、決定できなくなってしまいます。

特別支援教育課長

 はい。今回の議案でいいますと、3ページにあります特別支援学校で使用する道徳の検定教科書については、「令和2年度から」(4年間)使用するものになります。そして、5ページにあります著作教科書のうち、上の表にあります小学部用も「令和2年度から」4年間(使用するもの)になります。そして、下の表にあります中学部用が「令和2年度」使用になります。9ページからの一般図書については、「令和2年度」使用ということになります。

糸山教育長

 この資料では、どのページが原案ということになりますか。

特別支援教育課長

 3ページと5ページと9ページから28ページまでが(原案の)本文、その後が参考資料です。

糸山教育長

 原案で一つずつ見ていきましょう。
 (3ページ、検定教科書の)「特別の教科 道徳」、広島市立小学校用として採択された発行者、これに関しては4年間ですね。

特別支援教育課長

 はい。令和2年度からの4年間です。

糸山教育長

 5ページ、著作教科書、これは全部(同じ期間ですか)。

特別支援教育課長

 これは、上の表と下の表で違ってきます。
 上の表の小学部用につきましては、「令和2年度から」4年間、下の表の中学部用につきましては、「令和2年度」のみです。

糸山教育長

 これは、検定教科書ではないのですよね。

特別支援教育課長

 はい、これは著作教科書です。文部科学省の著作となります。

糸山教育長

 これ(小学部用)は4年間、期間を持たせて決めるということですね。

特別支援教育課長

 はい。法令上、一般図書以外は4年間になっています。

糸山教育長

 そうですか。

特別支援教育課長

 9ページから28ページまでが一般図書で、これが「令和2年度」のみです。

糸山教育長

 検定教科書については、小学校の道徳しかなかったのですが。

総務課課長補佐

 (他の教科については、)教科の目標や内容が(小学校と特別支援学校とでは)異なるので、検定教科書は使用しません。

糸山教育長

 特別支援学校はそうですね。特別支援学級はどうですか。

総務課課長補佐

 (特別支援)学級は、小学校の中の一つの学級ですので、小学校の教科書として採択したものがそのまま使えるということです。既に採択済みです。

糸山教育長

 分かりました。
 この31ページの資料が分かりにくくしているのですね。原案と関係ないものまで(太枠で)書いてあるので。今回、原案として上げてあるのは、検定教科書では小学校の道徳のみということですね。後は、著作教科書であり、一般図書でありということで、今、説明があったとおりということですね。
 それでは、(説明を)続けてください。

特別支援教育課長

 すみませんでした。
 それでは、続いて、33ページを御覧ください。採択の基本方針につきましては、5月の教育委員会議で御審議いただいたものでございます。採択の手順につきましては、採択の基本方針を受けまして、教育長決裁により決定しておりまして、内容につきましては昨年度と変更はございません。
 34ページを御覧ください。採択の手順を図示したものです。
 特別支援学校の小・中学部及び小・中学校の特別支援学級に在籍している児童生徒につきましては、先ほどから説明しておりますように、その障害の実態が様々であるため、一人一人の実態を踏まえた教育課程を編成し、それぞれの教育課程に応じた適切な教科用図書を選定することになります。そのため、各学校から申請のあった教科用図書について、教育委員会議において審議し、採択することとしております。
 具体的な流れとしましては、まず、図の一番上の「広島市教育委員会」の枠に示しておりますように、教育委員会で決定した採択の基本方針及び教育長が決定しました手順に基づいて、各学校に対して、採択に係る手続や留意事項について通知いたします。それを受けた各学校長は、(各学校に)教科用図書選定委員会を設置し、委員及び調査員を委嘱又は任命するとともに、教科用図書選定委員会に教科用図書の選定を諮問いたします。教科用図書選定委員会が定めた観点及び視点に基づいて、調査員が各教科の教科用図書について調査・研究し、教科用図書選定委員会に報告します。教科用図書選定委員会は、調査員の報告を基に審議し、校長に答申します。各学校長は、選定した教科用図書につきまして、教育委員会に申請するという流れになっております。
 本年度は、7月12日までに申請書等を提出することとなっており、教育委員会事務局におきましては、7月12日以降、提出された申請書等の内容について確認し、疑義がある場合には学校長から説明を受け、その詳細について調査・研究し、本教育委員会議に(議案を)上程しております。
 なお、一般図書を選定する際には、文部科学省が作成しております一般図書一覧を参考にしつつ、幅広く調査・研究を行い、選定することとなっております。
 35ページ、36ページには、高等部用の採択の基本方針と採択の手順を載せておりますが、書かれている内容につきましては、先ほど説明しました小・中学部あるいは小・中学校の特別支援学級と同様となっております。
 次に、39ページを御覧ください。ここからは、各学校から提出された令和2年度使用教科用図書選定手順及び申請書の例を載せております。
 39ページには特別支援学校の選定手順の報告を掲載しております。49ページは小学校の例、51ページは中学校の例を載せております。いずれも、先ほど説明しました手順にのっとり、適正に手続が行われております。また、申請書につきましては、41ページから48ページに特別支援学校(の例)、50ページに小学校(の例)、52ページに中学校(の例)を掲載しております。
 それでは、7ページを御覧ください。特別支援学校及び小・中学校から申請のありました一般図書をまとめますと、1の広島特別支援学校につきましては、小・中学部、高等部を合わせて172点が申請されております。また、2の小・中学校特別支援学級につきましては、小・中学校合わせて148校から446点が申請されております。これらの申請のありました一般図書の具体につきましては、9ページから載せております。9ページから14ページまでが特別支援学校から申請のありました一般図書です。15ページから22ページまでが小学校、23ページから28ページまでが中学校の特別支援学級から申請のありました一般図書となっております。
 これら全ての一般図書につきまして、(教育委員会)事務局において各学校から提出がありました書類の内容を調査、検討した結果、この全てが適正であることを確認しております。
 また、皆様のお手元には、文部科学省の著作教科書を用意しておりますので、御覧いただければと思います。表紙に教科名と星印が付いているものです。これは星本とも呼ばれております。
 (資料の)5ページを御覧ください。文部科学省の著作教科書につきましては、文部科学省が著作の名義を有する図書になっておりまして、(それぞれ)1種類しか発行されておりません。各教科、1種類です。そして、全ての教科がそろっているわけではございません。
 表にあります著作教科書の採択をお願いしたいと思っております。
 改めまして、広島市立広島特別支援学校で使用する検定教科書が3ページの教科書で、令和2年度から4年間のものです。それから、広島市立広島特別支援学校及び広島市立小・中学校の特別支援学級で使用する文部科学省の著作教科書が5ページの教科書で、上の表の小学部用が令和2年度から4年間のもの、下の表の中学部用が令和2年度のみのものです。そして、同じく広島市立広島特別支援学校及び広島市立小・中学校の特別支援学級で使用する一般図書が9ページから28ページまでで、令和2年度のみのものです。
 以上の図書を教科用図書として一括採択することにつきまして、御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 基本的なことですが、検定教科書と文部科学省の著作教科書と一般図書の3種類あるのですね。

特別支援教育課長

 はい、そうです。

栗栖委員

 児童生徒がどの教科書を使用するのかについては、どういう目安で考えているのですか。

特別支援教育課長

 検定教科書は、道徳だけですが、小・中学校の特別支援学級において、小学校1年生からの教科の目標が達成できそうであれば使用します。

栗栖委員

 児童生徒の実情に応じて、検定教科書が使えそうであれば使うということですね。

特別支援教育課長

 そうです。発達の程度等によって変わってきます。

栗栖委員

 やはり、個別に見ていくということになるのですね。

特別支援教育課長

 はい。一般図書の中でも、文字の多いものもあれば、絵が多いものもありますので、児童生徒の発達の程度等によって使い分けるということになっております。

栗栖委員

 令和2年度からということであれば、令和2年度の小学校1年生は、今回、採択する教科書を使いますね。

特別支援教育課長

 はい。

栗栖委員

 (令和2年度の)小学校1年生は、今はまだ園児です。いろいろな実態の園児がいらっしゃると思うのですが、この子どもたちの使う教科書については、どのように考えて選ばれているのですか。

特別支援教育課長

 やはり、小学校1年生の選定が一番難しいです。

栗栖委員

 中学校1年生であれば、今は小学校6年生なので、そこは連携が取りやすいと思うのですが。

特別支援教育課長

 はい。保育園や幼稚園との連携と、また、特別支援学級や特別支援学校に入るお子さんについては、特別支援教育課の特別支援教育相談員が必ず就学相談を受けておりますので、相談員からの情報によって、学年相当の内容ができそうであるかとか、少し程度を下げた方がいいとかいうようなことを把握しております。

栗栖委員

 そういうことなのですね。
 現場の方々が選ばれているわけですので、内容については、全く異議はありません。

糸山教育長

 一つ、確認です。文部科学省の著作教科書の表紙には、星が一つだったり、二つだったり、三つだったりとあるのですが、この星はどういう意味なのですか。学年を表しているわけでもないですよね。

特別支援教育課長

 はい。学年のように、1年生、2年生と区切ることはできませんので。

糸山教育長

 レベルを表しているのですか。

特別支援教育課長

 はい。大体、星の1個、2個、3個が小学部で使うもの、星の4個が中学部で使うものというように、レベルを表しております。知的発達の程度等に応じまして、内容が整理されております。

糸山教育長

 それでは、お諮りします。
 議案第19号「令和2年度使用広島市立広島特別支援学校及び広島市立小・中学校(特別支援学級)用教科用図書採択について」、先ほど説明のありました原案のとおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 ここで昼休憩とします。
 議事の再開は午後1時からと致します。

 (休憩)

糸山教育長

 それでは、議事を再開します。
 次は、議題4の議案第20号「令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について」を議題とします。
 本件は審議案件です。内容について、指導第二課長から説明をお願いします。

指導第二課長

 議題4、議案第20号「令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について」は、各学校から申請されたとおり採択することとしたいと考えて上程しております。
 2ページの「令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)用教科用図書採択の基本方針」を御覧ください。こちらは、令和元年5月29日に教育委員会議で決定していただいたものでございます。
 3ページの「令和2年度使用広島市立広島みらい創生高等学校用教科用図書採択の基本方針」を御覧ください。こちらも同様に、5月の教育委員会議で決定していただいたものでございます。
 続いて、4ページの「広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)における教科用図書採択の手順」を御覧ください。
 こちらについては、5月の教育委員会議で採択の基本方針を決定していただく際に説明させていただきましたが、教育委員会事務局では採択の基本方針の決定後、各学校に対して説明会を開催し、採択に係る手続や注意事項についての説明を行っております。その説明会を受けまして、各学校長は、「各学校教科用図書選定委員会」における審議、調査員による調査・研究を経て選定した教科用図書について、教育委員会に申請しております。
 教育委員会事務局においては、提出された申請書等の内容について各学校の校長から説明を受け、学校の特色や生徒の実態を踏まえた評価及び選定の理由になっていることについて、各教科、科目の教科用図書の審査を詳細に行った上で、本教育委員会議に(議案を)上程しております。
 続いて、5ページの「令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書総括表」を御覧ください。
 各校から申請のあった教科用図書申請点数について、昨年度に採択していただいた平成31年度使用教科用図書と比較し、三つに分類して示しております。一つ目は平成31年度使用教科用図書と同一の申請、二つ目は平成31年度使用教科用図書の改訂版の申請、三つ目は平成31年度使用教科用図書と異なる教科用図書の申請、(つまり)新規の申請です。例えば、基町高等学校の行を御覧いただきますと、今年度使用するものと同一の申請が67点、改訂版の申請が0点、新規の申請が6点、合計で73点の申請となっています。各学校、以下のとおりとなっており、全ての申請点数を合計すると、表の右下ですが、同一の申請が689点、改訂版の申請が1点、新規の申請が58点、合計で748点となっております。
 なお、広島みらい創生高等学校は、昨年4月に開校しており、来年度は3年次までの生徒が在籍することになりますので、3年次の申請が全て新規となっています。
 それでは、6ページを御覧ください。「令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書に係る学校別選定手順、選定資料及び申請書等」です。各校から申請のあった教科用図書の中で、平成31年度使用教科用図書と同一の申請のもの及び改訂版の申請のものについては、昨年度の教育委員会議で選定の理由について説明し、採択していただいておりますので、本日の教育委員会議におきましては、平成31年度使用教科用図書と異なる申請がありました新規の教科用図書の中で、全ての生徒が履修する必履修科目を中心に、選定の理由等を説明させていただきたいと思います。
 それでは、基町高等学校について説明いたします。
 7ページを御覧ください。様式1、「令和2年度使用高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書選定手順」を御覧ください。選定手順の内容を記載しております。表中を御覧いただきますと、まず、6月4日の説明会を受け、6月5日に選定委員会を開催しております。以下、御覧のとおりの手順を経て、7月12日に教育委員会へ申請書が提出されております。
 続いて、8ページを御覧ください。様式2、「令和2年度使用高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書選定資料」を御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しております。
 2の生徒の実態の主な内容として、普通科普通は、県内広域から高い学力を有した生徒が入学してきており、難関国公立大学への進学希望が多く、近年は、最難関大学・医学系への進学希望者が増加している、普通科創造表現コースは、県内広域から美術に興味を持ち高い技術を有した生徒が入学してきており、多くの生徒が4年制の美術系大学への進学を希望しているとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を下の丸1から丸6まで設定しています。
 18ページを御覧ください。18ページからは学校が選定した教科書の申請内容となっております。教科書目録にある教科書について、観点の評価を比較検討し、生徒の実態に照らして教科書としてふさわしいものについて2点ずつ選び、右側に(2点のうち選定した方の)選定の理由を記載しています。観点の評価については、二重丸(◎)が「よりふさわしい」、丸(○)が「ふさわしい」、三角(△)が「問題なし」ということを意味しております。
 それでは、9ページを御覧ください。選定された教科用図書を、次の10ページ以降に一覧としてまとめております。
 10ページを御覧ください。初めに、資料の表記について御説明いたします。
 10ページの5段目を御覧ください。国語、現代文Bですが、一番左側の列、学年の欄の数字を丸で囲んでおります。これは、既に使用しており、令和2年度も引き続き使用する教科用図書を示しております。
 続いて、15ページを御覧ください。左から4列目(の表頭)に「新規の選定」の欄がありますが、上から3段目の外国語、コミュニケーション英語1や、その下の段の外国語、英語表現1には、この欄に新規と記載してあり、その文字を丸で囲んでいるものとそうでないものがあります。これは、どちらも平成31年度使用教科用図書と異なる教科用図書を申請したものですが、文字を丸で囲んでいるものが、新規の選定の中でも必履修科目であり、全ての生徒が履修する科目となっております。なお、新規の記載がないものについては、平成31年度使用教科用図書と同一の教科用図書を申請したものです。
 本日の教育委員会議におきましては、「新規の選定」の欄に文字を丸で囲んで新規と示しているものを中心に、選定の理由を説明させていただきます。
 それでは、基町高等学校において選定された教科用図書について説明いたします。
 10ページを御覧ください。国語から地理歴史まで示しておりますが、新規のものはございません。
 11ページを御覧ください。地理歴史から公民まで示しておりますが、新規のものはございません。
 12ページを御覧ください。公民から数学まで示しておりますが、新規のものはございません。
 13ページを御覧ください。数学から理科まで示しておりますが、新規のものはございません。
 14ページを御覧ください。理科から芸術まで示しておりますが、下から2段目の芸術の美術1が新規の申請となっており、日本文教出版の「高校生の美術1」を選定しております。
 選定の理由は、生徒が意欲的に学習に取り組むことができるよう、「これからの私と美術」で日常生活と関連付けて美術を学ぶ意義を考える項目を設けている、また、表現の工夫が読み取れるよう、原寸大で作品を掲載するページを設定しているとしております。
 15ページを御覧ください。芸術から家庭まで示しておりますが、上から3段目の外国語のコミュニケーション英語1が新規の申請となっており、東京書籍の「PROMINENCE English Communication1」を選定しております。
 選定の理由は、言語活動を通して発信能力を身に付けることができるよう、各課末に「Communication Activity」を設定しているとしております。
 4段目から(7段目まで)新規(の申請)が続いており、外国語の英語表現1、外国語のコミュニケーション英語2、外国語の英語表現2、同じく外国語の英語表現2が新規の申請となっております。
 16ページを御覧ください。情報について示しておりますが、新規のものではございません。
 基町高等学校についての説明は以上です。
 続いて、舟入高等学校について説明いたします。
 32ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しておりますが、先ほどの基町高等学校とほぼ同様の流れでございます。
 33ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しております。
 2の生徒の実態の主な内容として、普通科普通、国際コミュニケーションコース共に、ほとんどの生徒が大学進学を希望しており、国公立大学への進学希望者が多くを占めている、中でも、難関大学へ進学する生徒が増加しており、基礎的・基本的な知識・技能の習得に加え、それらを活用した学習や探究的な学習を希望しているとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸5まで設定しています。
 それでは、舟入高等学校において選定された教科用図書について説明いたします。
 35ページを御覧ください。国語から地歴まで示しておりますが、新規のものはございません。
 36ページを御覧ください。地歴から公民まで示しておりますが、新規のものはございません。
 37ページを御覧ください。公民から数学まで示しておりますが、新規のものはございません。
 38ページを御覧ください。数学から理科まで示しておりますが、新規のものはございません。
 39ページを御覧ください。理科から芸術まで示しておりますが、新規のものはございません。
 40ページを御覧ください。芸術から外国語まで示しておりますが、下から4段目の外国語の英語表現1、一番下の段の外国語のコミュニケーション英語3が新規の申請となっております。
 41ページを御覧ください。外国語から情報まで示しておりますが、新規のものはございません。
 舟入高等学校についての説明は以上です。
 次に、沼田高等学校について説明いたします。
 58ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しております。
 59ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しております。
 2の生徒の実態の主な内容として、生徒のほとんどが進学希望であり、生徒の30から40%が国公立大学を志望し、40から50%程度が私立大学・短期大学を志望しており、生徒の学力層は幅広く、基礎・基本の定着に向けて、きめ細かな指導が必要であるとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸5まで設定しています。
 それでは、沼田高等学校において選定された教科用図書について説明いたします。
 61ページを御覧ください。国語から地理歴史まで示しておりますが、新規のものはございません。
 62ページを御覧ください。地理歴史から数学まで示しておりますが、新規のものはございません。
 63ページを御覧ください。数学から理科まで示しておりますが、新規のものはございません。
 64ページを御覧ください。理科について示しておりますが、上から4段目の理科の化学基礎が新規の申請となっており、数研出版の「改訂版 新編 化学基礎」を選定しております。
 選定の理由は、基礎・基本の定着を図ることができるよう、「ドリル」や「Check&Go」を設定している、また、探究的な学習の充実を図るよう、「実験」や「探究活動」を学習のまとまりごとに構成しているとしております。
 その下の(段の)理科の化学基礎も新規の申請となっております。
 65ページを御覧ください。理科から芸術まで示しておりますが、一番下の段の芸術の書道2が新規の申請となっております。
 66ページを御覧ください。芸術から家庭まで示しておりますが、上から6段目の外国語の英語表現1、その下の7段目の外国語の英語表現2が新規の申請となっております。
 67ページを御覧ください。家庭から情報まで示しておりますが、新規のものはございません。
 沼田高等学校についての説明は以上です。
 次に、美鈴が丘高等学校について説明いたします。
 83ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しております。
 84ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しております。
 2の生徒の実態の主な内容として、生徒の学力層は幅広く、難関大学を目指す生徒から基礎・基本の定着を必要とする生徒まで多岐にわたり、大半の生徒が進学を希望し、就職する生徒は例年数名である、毎年20名前後が国公立大学へ進学するが、広島市内の私立大学・短大への進学者が最も多いとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸5まで設定しています。
 それでは、美鈴が丘高等学校において選定された教科用図書について説明いたします。
 86ページを御覧ください。国語から地理歴史まで示しておりますが、新規のものはございません。
 87ページを御覧ください。地理歴史から数学まで示しておりますが、新規のものはございません。
 88ページを御覧ください。数学から理科まで示しておりますが、新規のものはございません。
 89ページを御覧ください。理科から芸術まで示しておりますが、新規のものはございません。
 90ページを御覧ください。芸術から家庭まで示しておりますが、上から6段目の外国語のコミュニケーション英語3が新規の申請となっております。
 続いて、91ページを御覧ください。家庭から情報まで記載しておりますが、新規のものはございません。
 美鈴が丘高等学校の説明は以上です。
 次に、広島中等教育学校(後期課程)について説明いたします。
 105ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しております。
 106ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しております。
 2の生徒の実態の主な内容として、前期課程の段階から系統的な進路指導を行っており、多くの生徒が目標を持って学習に意欲的に取り組んでいる、生徒の大半が大学進学を目指しており、難関大学を目指す生徒も多い、一方で、基礎的・基本的な内容の定着にきめ細かな指導を必要とする生徒もいるとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸6まで設定しています。
 それでは、広島中等教育学校(後期課程)において選定された教科用図書について説明いたします。
 108ページを御覧ください。国語について示しておりますが、新規のものはございません。
 109ページを御覧ください。国語から公民まで示しておりますが、新規のものはございません。
 110ページを御覧ください。公民から数学まで示しておりますが、新規のものはございません。
 111ページを御覧ください。数学から理科まで示しておりますが、新規のものはございません。
 112ページを御覧ください。理科から外国語まで示しておりますが、新規のものはございません。
 113ページを御覧ください。外国語から情報まで示しておりますが、新規のものはございません。
 広島中等教育学校の説明については以上です。
 次に、広島商業高等学校について説明いたします。
 128ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しています。
 129ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しています。
 2の生徒の実態の主な内容として、多くの生徒は基礎・基本を確実に身に付け、その上で発展的な内容を扱う授業を希望している、また、卒業後の進路としては、就職と進学の割合が近年では5対5になっており、就職先は事務職や販売職等を希望する生徒が多く、進学先は四年制大学、短期大学、専門学校等、希望により様々であるとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸5まで設定しています。
 それでは、広島商業高等学校において選定された教科用図書について説明いたします。
 131ページを御覧ください。国語から地理歴史まで示しておりますが、新規のものはございません。
 132ページを御覧ください。公民から芸術まで示しておりますが、新規のものはございません。
 133ページを御覧ください。芸術から商業まで示しておりますが、一番下の段の商業の簿記が新規の申請となっております。
 134ページを御覧ください。商業について示しておりますが、上から5段目の商業の財務会計1が新規の申請となっております。
 135ページを御覧ください。商業について示しておりますが、新規のものはございません。
 広島商業高等学校の説明は以上です。
 次に、広島工業高等学校(全日制)について説明いたします。
 148ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しています。
 149ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しています。
 2の生徒の実態の主な内容として、学習到達度に大きな差があり、中には工業の学習に欠かせない分数計算や比例計算などの基礎学力が十分に定着できていない生徒も少なくない、主体的に学習することが苦手な生徒が多く、板書や授業記録のノートの取り方、予習・復習の仕方など学習の基本から指導を行う必要がある、また、一定数の生徒は上級学校への進学を希望しており、今後も生徒の希望する進路実現に向けた学力向上が求められるとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸5まで設定しています。
 それでは、広島工業高等学校(全日制)において選定された教科用図書について説明いたします。
 151ページを御覧ください。国語から数学まで示しておりますが、新規のものはございません。
 152ページを御覧ください。数学から外国語まで示しておりますが、下から2段目の外国語のコミュニケーション英語2が新規の申請となっております。
 153ページを御覧ください。家庭から工業まで示しておりますが、新規のものはございません。
 154ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 155ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 156ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 157ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 158ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 159ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 広島工業高等学校(全日制)の説明は以上です。
 次に、広島工業高等学校(定時制)について説明いたします。
 179ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しております。
 180ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しています。
 2の生徒の実態の主な内容として、勤労青少年や高等学校を退学して再び入学する生徒、中学校時代に不登校傾向のあった生徒など、様々な事情や背景を持った生徒が在籍しているため、基礎的・基本的な学力の定着が不十分な生徒や他者とのコミュニケーションが難しい生徒など、様々な課題を持つ生徒がおり、個に応じた支援が必要な生徒も少なくないとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を丸1から丸5まで設定しております。
 それでは、広島工業高等学校(定時制)において選定された教科用図書について説明いたします。
 182ページを御覧ください。国語から理科まで示しておりますが、下から3段目の数学の数学Bが改訂版の申請となっております。この改訂版につきましては、昨年度も同者の数研出版の教科用図書を使用しておりましたが、カラー(ページ)の色遣いの変更や小項目の見出しの増加などの小さな改訂でございます。
 183ページを御覧ください。理科から工業まで示しておりますが、新規のものはございません。
 184ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 185ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 186ページを御覧ください。工業について示しておりますが、新規のものはございません。
 広島工業高等学校(定時制)の説明は以上です。
 次に、大手町商業高等学校について説明いたします。
 198ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しております。
 199ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しています。
 2の生徒の実態の主な内容として、中学校時代に不登校傾向のあった生徒や高等学校を中途退学して入学した生徒など様々な事情や背景を持った生徒が在籍しており、義務教育段階の学習内容が定着していない生徒や人間関係を築くことが苦手な生徒も少なくない、卒業後、上級学校への進学を希望する生徒、就職を希望する生徒、高校卒業を目指す生徒など、進路志望が多岐にわたるため、基礎・基本の定着から専門的な知識・技能の獲得まで生徒のニーズは多様であるとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を下の丸1から丸5まで設定しております。
 それでは、大手町商業高等学校において選定された教科用図書について説明いたします。
 201ページを御覧ください。国語から公民まで示しておりますが、新規のものはございません。
 202ページを御覧ください。数学から理科まで示しておりますが、新規のものはございません。
 203ページを御覧ください。理科から外国語まで示しておりますが、新規のものはございません。
 204ページを御覧ください。外国語から商業まで示しておりますが、新規のものはございません。
 205ページを御覧ください。、商業について示しておりますが、新規のものはございません。
 大手町商業高等学校の説明は以上です。
 次に、広島みらい創生高等学校について説明いたします。
 218ページを御覧ください。選定手順の内容を記載しております。
 219ページを御覧ください。1に学校の特色、2に生徒の実態、3に調査の観点及び視点を記載しています。
 2の生徒の実態の主な内容として、約半数が本校の特色である学び直し科目を履修している、また、それ以外の生徒においても、四則計算や漢字の読み書きなど全ての教科・科目に必要な基礎学力に大きな差が見られる、一方で、向上心が強く、積極的に学習に取り組もうとする生徒も数多く在籍しているとしております。
 これらの学校の特色及び生徒の実態を踏まえて、調査の観点及び視点を下の丸1から丸5まで設定しております。
 広島みらい創生高等学校は昨年4月に開校しており、来年度は3年次までが在籍することになります。したがって、3年次に設置される科目は全て新設の科目となります。
 それでは、広島みらい創生高等学校において選定された教科用図書について説明いたします。
 221ページを御覧ください。(定時制の課程の)国語から地理歴史まで示しておりますが、下から四段目の地理歴史の世界史Bが新規の申請となっており、山川出版の「詳説世界史 改訂版」を選定しております。
 選定の理由は、学習内容の見通しを持ちながら学習を進めることができるよう、第1部から第4部まで最初に概観のページが設けられ、終わりにはまとめや主題学習のページが設定されているとしております。
 その下の段の地理歴史の日本史Aが新規の申請となっており、山川出版の「日本史A 改訂版」を選定しております。
 選定の理由は、生徒の興味・関心を高めることができるよう、コラムが豊富に掲載されている、また、生徒が見通しを持って学習することができるよう、グラフや写真の配置に工夫が見られるとしております。
 一番下の段の地理歴史の地理Aが新規の申請となっており、帝国書院の「高校生の地理A」を選定しております。
 選定の理由は、生徒が興味・関心を持って学習することができるよう、現地リポートやニュース欄を設けているとしております。
 222ページを御覧ください。地理歴史から数学まで示しておりますが、一番上の段の地理歴史の地理Aが新規の申請となっており、帝国書院の「新詳高等地図」を選定しております。
 選定の理由は、生徒が主体的に学習に取り組むことができるよう、主題図や資料を基に考察する課題を適宜設けているとしております。
 上から5段目の公民の倫理、その下の段の公民の政治・経済、下から3段目の数学の数学3が新規の申請となっております。
 223ページを御覧ください。数学から理科まで示しておりますが、上から4段目の理科の物理、6段目の理科の化学、8段目の理科の生物が新規の申請となっております。
 224ページを御覧ください。理科から芸術まで示しておりますが、下から5段目の芸術の音楽3、下から2段目の芸術の美術3が新規の申請となっております。
 225ページを御覧ください。芸術から工業まで示しておりますが、上から2段目の芸術の書道3、上から6段目の外国語のコミュニケーション英語3、上から8段目の外国語の英語表現2、その下の段の外国語のステップアップ英語が新規の申請となっております。
 226ページを御覧ください。工業から商業まで示しておりますが、上から2段目の工業の電気製図、上から7段目の工業の電気機器、その二つ下の段の商業のマーケティング、下から2段目の商業の財務会計1が新規の申請となっております。
 227ページを御覧ください。家庭から福祉まで示しておりますが、一番上の段の家庭の子どもの発達と保育、その下の段の家庭の食文化、上から4段目の福祉の介護福祉基礎が新規の申請となっております。
 次の228ページからは通信制の課程となります。
 228ページを御覧ください。国語から数学まで示しておりますが、上から3段目の国語の古典Bが新規の申請となっております。
 上から7段目の地理歴史の地理Bが新規の申請となっており、二宮書店の「新編 詳解地理B 改訂版」を選定しております。
 選定の理由は、課題解決的な学習ができるよう、各節ごとに学習課題を示し、その課題を解決するためのポイントとなる問いを掲載しているとしております。
 その下の段の地理歴史の地理Bが新規の申請となっており、帝国書院の「標準高等地図 地図でよむ現代社会」を選定しております。
 選定の理由は、生徒が興味・関心を持ち、主体的に学習することができるよう、ポイントとなる地図を大きく掲載するなどの工夫がされているとしております。
 一番下の段の数学の数学Aが新規の申請となっております。
 229ページを御覧ください。数学から芸術まで示しておりますが、上から3段目の理科の物理基礎が新規の申請となっており、東京書籍の「改訂 新編物理基礎」を選定しております。
 選定の理由は、基礎・基本の定着を図ることができるよう、テーマごとに問いを明示している、また、学習内容を振り返ることができるよう「レベルアップドリル」を設けているとしております。
 上から6段目の理科の地学基礎が新規の申請となっており、東京書籍の「改訂 地学基礎」を選定しております。
 選定の理由は、基礎・基本の定着を図ることができるよう、各章末に「まとめ」と「編末確認テスト」を設けている、また、生徒の興味・関心を高めることができるよう「アースペディア」を掲載しているとしております。
 一番下の段の芸術の音楽2が新規の申請となっております。
 230ページを御覧ください。芸術から工業まで示しておりますが、上から2段目の芸術の美術2、4段目の芸術の書道2、7段目の外国語の英語表現1、その下の段の外国語のステップアップ英語が新規の申請となっております。
 下から3段目の情報の社会と情報が新規の申請となっており、東京書籍の「社会と情報」を選定しております。
 選定の理由は、系統的に学習できるよう、理論編と実習編に分かれた構成になっている、また、生徒の興味・関心を高められるよう、多くの実習を設けているとしております。
 一番下の段の工業の電気基礎が新規の申請となっております。
 231ページを御覧ください。工業から福祉まで示しておりますが、一番上の段の工業の電気基礎、上から3段目の商業の簿記、次の段の家庭の消費生活、その次の段の家庭の服飾手芸、更にその下の段の家庭のフードデザインが新規の申請となっております。
 広島みらい創生高等学校の説明は以上です。
 ただ今、説明いたしました各学校から提出された書類については、その内容を審査した結果、その全てにおいて適正であることを確認しております。
 御審議のほど、よろしくお願いいたします。

糸山教育長

 それでは、審議に入ります。
 ただ今の説明について、御質問、御意見等がありましたらお願いします。

栗栖委員

 それぞれの学校に特徴があって、その学校の特徴や生徒の実情を踏まえた上で、先生方が(調査・研究し)、校長が申請されてきたものなので、選定した教科書について異議はございません。
 少しお伺いしたいのですが、基町高等学校の15ページの(上から3段目の)外国語(コミュニケーション英語1)は、東京書籍が新規に選定されていますが、この教科書は平成28年度の検定なので、新しく検定で合格した教科書ではないですよね。それを来年度から新規で取り入れるということは、こちらの方が「よりふさわしい」となった何らかの事情が基町高等学校で生じたと理解してよいですか。

指導第二課長

 基町高等学校の場合は、発展的な内容の学習を行うことができるように、言語活動が充実している教科書を選んでいきたいという意見が多くあります。そういった中で、選定の理由にも書いてありますように、「Communication Activity」を設定し言語活動が充実しているということで、この教科書を選定したということです。

栗栖委員

 一旦、教科書を選定しても、生徒は学年ごとに替わるわけですから、先生方としては、生徒の状況を見ながら、他にも沢山教科書がありますので、そちらの方がいいのではないかという問題意識を常に持たれて、日頃から授業に取り組んでおられるということですかね。やはり、(既に使用している教科書についても)いろいろな意見が出て、もう一度、同じ教科書を選定するかどうかといったときには、こちらの方がよりふさわしいということで、新規の選定になることもあるということなのでしょうか。

指導第二課長

 正に、おっしゃったとおりです。常にそういう問題意識の中で(取り組んでおり)、この度はこちらの教科書(がよりふさわしいと判断した)ということでございます。

栗栖委員

 高等学校の場合は、教科書検定のサイクルはどうなっているのですか。

指導第二課長

 高等学校は学年ごとに検定をしておりまして、全ての教科について、1学年の教科書を検定した次の年に2学年の教科書を検定し、その次の年に3学年の教科書を検定し、その次の年は1年空けるという形で、大体、4年サイクルで検定しているというのが実態でございます。

栗栖委員

 それは、発行者ごとに違うということですか。

指導第二課長

 いいえ、一緒です。主に1年次に使用する教科書については何年度に検定するという形で進んでいきますので、どの発行者についても検定年度は同じになります。

 栗栖委員

 次は中学校の学習指導要領が変わりますので、来年度の採択では中学校の教科書が大きく変わります。その影響というのは、高等学校にもあるのですか。

指導第二課長

 中学校の学習指導要領が変わることによって、連動して、高等学校の学習指導要領も変わってまいりますので、指導内容や指導方法、教科書の内容についても、影響を受けて変わっていくことはあります。

栗栖委員

 やはり、(影響が)あるのですね。
 それと、もう一つ、各学校の「選定手順の内容」を見ていると、全体の流れは大体一緒なのですが、選定委員会での審議が1日で済んでいます。各学校の特徴や生徒の実態を踏まえた審議が1日でできるものなのですか。例えば、7ページの基町高等学校では、6月5日に調査員を任命し、同日から「調査員は、調査結果を選定委員に報告する。」とあり、7月10日に「選定委員会を開催し、令和2年度(使用)教科用図書について審議し、その結果を校長に答申する。」となっているのですが、実際に、選定委員会の審議は7月10日の1日で行っているのか、それとも6月5日から報告を受けて、7月10日までの間、ずっと選定をされているということなのか。実際には、どのような感じなのですか。

指導第二課長

 (7ページの)基町高等学校の例で申し上げますと、6月5日に、まず、(調査の)観点及び視点を定め、それを基に、早速、調査員が調査に入ります。そして、調査員の調査結果がまとまりましたら、選定委員には、あらかじめ資料を渡して事前に目を通してもらい、最終的に、ここにありますように7月10日に審議しております。実際にみんなで集まって審議したのは、確かに7月10日の1日ですが、(各選定委員は)調査が完了したものから、(順次、)資料については読み込んでいくことになります。

栗栖委員

 1日で終わっているという意味ではないのですね。

指導第二課長

 そうです。この期間でという意味です。

井内委員

 二つ、質問があります。
 一つ目は、例えば、基町高等学校や舟入高等学校といった、いわゆる進学校に近いような学校では、コミュニケーション英語や英語表現について、新規の教科書を選定されています。あるいは、広島商業高等学校では、簿記で新規の教科書を選定されています。これらの科目は、やはり、新しいものをいろいろと取り入れていきたい分野ですよね。「選定の理由」を見ただけでは、どういう意図で選ばれたのかということがよく分からないのですが、要は、常に動いているような分野については、先端的なことを取り入れてみたいというような視点で教科書を選ばれているのかなという気がしたのですが、その辺はどうなのでしょうか。

指導第二課長

 おっしゃるとおりです。例えば、15ページを見ていただきますと、外国語に新規の選定が沢山あります。これは、やはり英語科は、指導方法や教科書等を常に見直している状況にあるからだと考えております。
 ただ、この(15ページの)中で、例えば、5段目にあります2年生の外国語のコミュニケーション英語2については、こちらも新規となっておりますが、教科書の系統という意味では、1年生の時も啓林館の「Revised ELEMENT」を使っている中での申請となっております。今年度の2年生とは違う教科書ですが、当該の生徒にとっては、1年次に使った教科書と同系列の教科書となるということになります。

井内委員

 先生方がフレキシブルに考えながら、(生徒の)意欲を駆り立てるような新しい教科書を選定しておられるということは、大変、結構なことだと思います。選定の意図が明確に理解できているわけではないのですが、そのように見えるので、意欲的に取り組んでおられるという熱意が伝わってくる気がしました。
 二つ目は、広島みらい創生高校なのですが、3年生は初めての採択ということで、新規で教科書を選ばれているのですが、例えば、(223ページからの)理科を見てみますと、(教科書の)レベルが、結構、高いといいますか、大変だなという気がするのです。これまでの2年間の経験で先生方が選ばれたのだとは思うのですが、実際に2年生まで、例えば、物理や化学などを教えてこられて、本当に、生徒たちが(授業に)付いてきているという手応えが先生方にあるのでしょうか。あるいは、本当に、生徒たちが意欲的に勉強していると実感できているのでしょうか。そのような検証はされているのでしょうか。必履修科目ではなく、選択(科目)なので、意欲のある生徒が履修するという前提なのでしょうが、それでも、レベルが上がっていくと、なかなか難しくなりますよね。教科書と実際の授業がマッチしていることが基本ではありますが、余り形骸化したような教科書を持っていてもしようがない気がするので、その辺を先生方がどう判断されているのかという、ある意味では、生の声を聴いてみたいという気がするのですが、その辺はいかがでしょうか。

指導第二課長

 今は2年生まで在籍しておりますが、今、使っている教科書につきましては、おおむね生徒の実態に合っていると捉えております。

井内委員

 合っているというのは、どういうことですか。

指導第二課長

 定期考査の状況ですとか、生徒の学習の様子を観察して、おおむね合っていると考えております。
 223ページで理科の物理、化学、生物が新規の選定となっており、この辺りが難しいのではないかとおっしゃっているのだと思うのですが、物理基礎、化学基礎、生物基礎は必履修科目ですが、他は選択(科目)ですので、どちらかというと進学を意識した生徒が受講するようになっておりますので、2年次までに使っていた教科書よりは、多少、難易度が高いものを選定している状況にあります。

井内委員

 進学したい生徒に合わせた教科書選びになっているという理解でいいですか。

指導第二課長

 はい。

井内委員

 だから、ある意味では、高いレベルであっても付いてくるであろうという考え方で選定しているということですね。

指導第二課長

 はい。
 補足させていただきますと、225ページを御覧いただきますと、(下から4段目の)1年生の外国語のステップアップ英語が新規の選定となっておりまして、1年生で新規に選定しているのはこれだけなのですが、先ほど、おおむね生徒の実態に合っていると申し上げたのですが、英語については、今、使っている教科書よりも、もう少し中学校での学習内容が沢山入っているものを使った方がよいのではないかと(学校が)判断しまして、来年度から使用する教科書を見直しています。

井内委員

 ステップアップ英語というのは、そういう意味でのステップアップなのですか。

指導第二課長

 はい、そうです。中学校までの学習を高校の学習に(つなぐという意味です)。

井内委員

 もう一度(中学校までの学習内容から)取り組んだ方がよい生徒に対する科目なのですね。

指導第二課長

 はい。つなぐ内容です。

井内委員

 だから、これは、確実に基礎・基本のところから身に付くように教えていこうという意図なのですね。

指導第二課長

 はい、そうです。簡単に言えば、内容がもう少し易しく書いてあります。

井内委員

 分かりました。広島みらい創生高等学校は、良い卒業生が出てくれればいいなと思っているだけに、授業が面白くないということではつまらないだろうと思いますので、そこをどう調整していくかですよね。そうはいっても、迎合的に合わせていっても仕方がない。それでは、生徒を伸ばしていく形にはならないだろうし、なかなか、ここは苦労が多いのではないかと思いつつ、教科書選びということ一つでも、大変だろうという気がしました。こちらは進学のため、こちらはもう一回、基本からやりましょうというように、(選定の)意図がはっきりしているのであれば、それでよいと思います。

糸山教育長

 私も、結果において特に異論があるということはないのですが、一つ、確認です。
 一番、分かりやすいのが、15ページの基町高等学校(の上から5段目)ですが、先ほどの説明では、2年生の外国語のコミュニケーション英語2は新規の選定になっていますが、今度の2年生は、1年生のときに(新興出版社)啓林館の教科書だったということでした。そうであれば、今度は、(上から3段目の)1年生(の外国語のコミュニケーション英語1)を東京書籍の教科書に替えるということは、啓林館の教科書を使ってみたけれども、東京書籍の方が良かったということですよね。そして、コミュニケーション英語1、2、3を追い掛けてみると、東京書籍、啓林館、東京書籍となっています。つまり、東京書籍を使ってみて、啓林館に替えてみたけれども、やはり東京書籍が良かったというようなことなのですか。

指導第二課長

 一言で申し上げますと、おっしゃるような形になっていると思います。やはり、英語の指導方法や教科書の内容について、常に問題意識を持っておりますので、どの教科書が良いかと見直していった中で、そのようになっております。

糸山教育長

 これが良いと思ってあえて替えたものを、また戻すということですよね。結論において、どうこう言っているわけではないのですが、取り分け、変更したものをまた戻すという場合に、余りに選定の理由が(他と差がない)。特に、(教科書を)変更するときの選定の理由には、今の(教科書)はこういう支障があるとか、こういうことをやるためには、ここ(の教科書)がより良いというような説明が要るのではないでしょうか。取り分け、変更したものをまた戻す、実質的に1年生から替えていきますというときの書き振りが、他のずっと継続しているものと同じようになっているので、そこを替えるときには、どういう問題意識を持って、なぜ替えるのかというところを、きちんと説明しておかないといけないと思います。毎年、先生が変わると、ころころ変わるというようなことになっているのであれば、選定としてどうなのだろうと気になりました。今回の結論をどうこう言うわけではないですが、(基町高等学校のコミュニケーション英語は、)行って戻ってになっていますので、本当に、これは一体何が大きな要因なのかということが知りたいと思ったのですが、何かありますか。

指導第二課長

 ここにつきましては、これまで使っていた教科書に特に問題があったということよりも、やはり、見直しをする中で、新たに選定した東京書籍の「PROMINENCE」の方が、アクティビティ等において本文を要約して伝えるといった活動があるのですが、そういったところが、授業の中に取り入れるのにより好ましいといった評価がございました。ただ、ここに書かれている選定の理由については、先ほど(教育長が)おっしゃったように、どういった課題意識を持って、なぜ替えたのかというところが、少し分かりにくい部分もあろうかと思います。

糸山教育長

 教科書(の内容)が大きく変わったと理解すればいいのですか。前回、判断したときと同じ教科書なのかどうかというところです。もしも、教科書が変わったのであれば、(選定の理由の)書き振りは、この教科書については、今年度版においては、こういう視点でこのように変わったので、ここはこれに役立つ、というように書いてあると、なるほどと思うのですが、その辺りが全然見えないので。(教科書が)同じだとすると、同じ教科書を見て、ある人は良いと言い、ある人は違うと言い、人が変わればその都度変わるということなのかというところなのですが、どうなのでしょう。

指導第二課長

 教科書そのものは、新たに検定を受けたものではございませんので、内容的に変わっているということではございません。同じ教科書ではありますが、生徒の状況を見たときに、こういった力を付けていきたいというような思いの中で、先ほど申し上げたように、「Communication Activity」を設定しており、こういった活動がしっかり仕組まれているものを選定しようという趣旨で選んでいるものでございます。

糸山教育長

 そうすると、前回、選んだときには、そこを重視していなかったと理解していいですか。あえて、しつこく聞いているのは、確かに、各学校の判断なので、現場で使っている人が、こちらの方が良いということで、前回の(選定)は判断を誤ったと思ったのであれば、直すことは全然やぶさかではない、否定するものではないのですが、そこをきちんと(選定の理由として)書くようにしないと、全然分からない。それこそ、本当に、好みだけで(選定)しているのではなくて、きちんと審議しているということであれば、こういう理由で前回はこちらが良いと思ったが、このことをより重視する必要が出てきたとか、こちらの方がより使いやすいと判断したので替えましたなど、かなりしっかりと理由を書き込んでいくということを、是非、やってほしい。

指導第二課長

 分かりました。

糸山教育長

 そうすると、その部分だけを説明していただければよいのです。今日も、本当はそういうところの説明になるはずなのですが、ここに書いてある(選定の)理由が他の継続のものと同じように書いてあるので、ちょっとこれではそこが分からないということです。ただ、根本的には、先生方がきちんと、こちらの方がより良いと考えたということを前提としていますので、是非、それが分かるような形の資料にしてほしいと思います。

井内委員

 新規のときには、書き振りを少し工夫していただいて、第三者が見ても、こういう理由で替えたのかと分かるようにしてほしい。私も、教育長も、似たようなことを言っているわけで、ここを重視したいから(この教科書だ)というように書いてもらうと、大変良く分かると思います。

指導第二課長

 午前中の中等教育学校(前期課程に係る御指摘)もそうだったと思うのですが、学校がどういう課題意識を持って、こういう理由で替えたということがより分かるように考えていきたいと思います。

井内委員

 そういうことを伝えることが、次の先生方にも伝わっていくことですので、学校にとってもプラスだと思います。

指導第二課長

 はい、分かりました。

栗栖委員

 新しく検定して(教科書の)内容が大きく変わったということでしたら、新しい教科書ではこういう特色があるからというような理由も分かりますが、もう既に検定が済んでいる教科書に替えるということは、何か背景があるのかなと、当然、思います。

糸山教育長

 基町高等学校の(外国語のコミュニケーション英語)は、東京書籍から(新興出版社)啓林館に替わって、また東京書籍に戻るということでしたので、恐らく、啓林館のこういうところに着目して、これが良いと思ったのだけれど、使ってみると、やはり、こちらの方が良いというような、実態としてはそういうことがあったのではないかと(思います)。そう思えば、替えればよいのですが、変更するときには、「選定の理由」に変更の理由をきちんと書いてくださいと各学校に言っておけば、きちんと出てくるのではないかと思います。

指導第二課長

 分かりました。

糸山教育長

 それでは、お諮りします。
 議案第20号「令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 異議なしと認め、本件は原案どおり可決することに決定いたしました。
 以上で議題は全て終了いたしました。
 これをもって、令和元年第6回広島市教育委員会議臨時会を閉会いたします。

7 議決事項

議案番号

件名

議決結果

17

令和2年度に使用する広島市立中学校用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について

国語:光村図書出版

国語(書写):光村図書出版

社会(地理的分野):東京書籍

社会(歴史的分野):東京書籍

社会(公民的分野):東京書籍

社会(地図):帝国書院

数学:東京書籍

理科:新興出版社啓林館

音楽(一般):教育芸術社

音楽(器楽合奏):教育芸術社

美術:光村図書出版

保健体育:大修館書店

技術・家庭(技術分野):開隆堂出版

技術・家庭(家庭分野):東京書籍

外国語(英語):教育出版

18

令和2年度に使用する広島市立中等教育学校(前期課程)用教科用図書(「特別の教科 道徳」を除く)の採択について

原案可決

19

令和2年度使用広島市立広島特別支援学校及び広島市立小・中学校(特別支援学級)用教科用図書採択について

原案可決

20

令和2年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)用教科用図書採択について

原案可決

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