暑い日が続きますが、皆さんいかがお過ごしでしょうか。まもなく、79回目の8月6日を迎えます。昨年G7広島サミットが開催されて以降、平和記念資料館の入館者数が過去最高となるなど、今、被爆地広島への注目度は高まっています。
また、 広島サミットの首脳会議で使われた円卓や、岸田首相や米国のバイデン大統領、招待国ウクライナのゼレンスキー大統領ら各国首脳が記帳した芳名録のレプリカなど、広島サミットを想起できる代表的な品々が展示されている「G7広島サミット記念館」が5月に開館しました。訪れる人に広島サミットに思いをはせていただくとともに、各国の今後の平和への取り組みに目を向けていただければとの思いで多くの人の来館をお待ちしています。
ところで来年は被爆80周年です。戦争経験者や被爆者の高齢化がより一層進行している現状を踏まえると、若い世代の主体的な取り組みや積極的な参画を促すことがますます大事になってきています。
また、ロシアによるウクライナ侵攻や中東情勢の緊迫に終わりが見えない中で、核兵器による威嚇を控え、核衝突の危険性をこれ以上高めることがないようにするためにも、核兵器の使用や使用の脅しに反対する総意の形成が急務となっています。そのため、若い世代には、こうした事態を直視し平和文化の担い手となるべく大いに活躍していただく必要があり、本市としては、そうした若い世代の育成に力を入れていきたいと考えています。
核兵器廃絶を願う積日の思いを広げ、つないでいくために大切なのは、平和記念資料館などを訪れて原爆の悲惨さを肌で感じた世界中の人々が「核兵器は絶対あってはならない」と実感し、「安らかに眠って下さい 過ちは繰返しませぬから」という誓いの言葉を自ら唱えてみることです。この誓いの言葉は、過去の悲しみに耐え、憎しみを乗り越えて、全人類の共存と繁栄を願い、真の世界平和の実現を祈念する「ヒロシマの心」を表すものです。この「ヒロシマの心」を胸に、来る8月6日を迎えたいと思っています。