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広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和3年7月15日号トップページ特集5.未来に残すための保存工事

原爆ドーム世界遺産登録25周年
世界の平和記念碑 原爆ドームの軌跡

5.未来に残すための保存工事

  昭和42年4月から8月5日の完工式まで続いた保存工事では、レンガ壁の亀裂に樹脂を注入して壁全体を固め、要所を鉄骨で支える補強作業が行われました。工事の費用は全額募金により賄われ、残額は公園の周辺整備などに利用されました。保存工事完成記念として東京・名古屋・大阪・仙台・札幌・北九州で開催されたヒロシマ原爆展では、被爆者の遺品や被爆直後の写真などが展示されました。

 それから20年後の現状調査で劣化の著しい箇所の補修が必要となり、平成元(1989)年に2回目の保存工事が行われました。耐久性を持続させるため、ひび割れへの樹脂注入や建物全体の防水塗料吹き付けなど劣化防止を主とした工事の費用の半分が募金によって賄われ、残額はドームを後世に継承するための保存事業基金として積み立てることになりました。

 その後も、現状を保ちながら後世に伝えていくため、おおむね3年ごとに劣化を知るための健全度調査を行い、平成14〜15年、27〜28年、令和2(2020)〜3年に保存工事が行われています。

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鉄鋼で支えられたドーム内部(昭和42年)

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ひび割れへの樹脂注入作業の様子(昭和42年)

※以上の掲載写真は公文書館所蔵です


◆問い合わせ先:世界遺産への登録・募金運動については、平和推進課(電話242-7831、ファクス242-7452)、保存工事については、公園整備課(電話504-2393、ファクス504-2391)

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