本文
広島市議会基本条例の制定
広島市議会基本条例は、平成22年12月17日の本会議において可決され、12月20日公布・施行されました。
条例制定の意義
平成12年4月のいわゆる地方分権一括法の施行後、地方分権改革が進められ、地方公共団体の役割や責任が拡大する中にあって、二元代表制の下で、地方議会が果たすべき役割や責務は増大しています。
そうした中で、本市議会が、今まで以上にその役割と責務を果たしていくためには、これまでの活動をさらに推し進めるとともに、議会の機能強化や改革に取り組み、より一層、市民に信頼される議会を構築することが求められています。
このような認識の下、本市議会は、議会の基本理念及び基本方針を定め、議会及び議員の活動原則等を明らかにし、市民の負託に全力でこたえることを決意し、この条例を制定しました。
条例の構成
前文
【広島の特色に言及した上で、条例を制定する背景、経緯、必要性等を示し、本市議会の決意を表明しています。】
第1章 総則
【条例の目的、議会の基本理念・基本方針を定めています。】
第2章 議会及び議員の活動原則等
【議会・議員の活動原則、議員の政治倫理、会派について定めています。】
第3章 市民との関係
【市民参加の機会の充実、広報広聴機能の充実、委員会の公開など市民との関係について定めています。】
第4章 市長等との関係
【市長等との関係、確認の機会の付与について定めています。】
第5章 議会の機能強化等
【議会の機能強化、議会改革の取組などについて定めています。】
第6章 雑則
【議会に関する他の条例等との関係、条例の施行状況に関する検討などについて定めています。】
特徴的な事項等
この条例に盛り込んでいる、特徴的な事項や市民との関係に関する事項の概要は、次のとおりです。
◆前文で広島の特色に言及
人類史上最初の原子爆弾によって壊滅的な打撃を受けた本市は、廃墟の中から、復興に立ち上がり、昭和24年には、憲法に基づく特別法として、全国で初めての住民投票により市民の圧倒的多数の賛成をもって広島平和記念都市建設法が制定され、市民の英知などにより、めざましい復興・発展を遂げたといった広島の特色に言及しています。
◆議会の基本方針の一つに、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた取組
人類史上最初の被爆都市として、核兵器の廃絶と世界恒久平和の実現に向けて、全力で取り組むことを基本方針に掲げています。
◆政治倫理の向上と確立
議員は、市民の負託により市政に携わる権能及び職責を有することを深く認識し、その負託にこたえるため、政治倫理の向上と確立に努めることにしています。
◆常任委員会・特別委員会を原則公開
常任委員会及び特別委員会は、原則として公開することにしています。
◆市長等に確認の機会の付与
審議又は調査等の充実を図るため、市長等に対し、議員又は委員の発言の趣旨について確認の機会を付与することができることにしています。
◆市民との関係
市民参加の機会の充実
議会の活動に市民の意思を反映することができるよう、市民が議会の活動に参加する機会の充実を図ることにしています。
広報広聴機能の充実
多様な媒体を活用して、積極的な広報及び広聴に努めることにしています。
議会の活動に関する情報の公開
広島市情報公開条例により、議会の活動に関する情報を迅速に公開することにしています。
条例の検討経過
条例の制定に当たっては、まず、平成21年7月1日、議会改革に関する事項について協議し、その結果を議長に答申するため設置された議会改革検討委員会において、計12回の会議を開催するとともに、他都市の状況調査を実施し、本市議会にふさわしい議会基本条例の在り方について検討が重ねられました。
また、この間、全員協議会において、「議会改革と議会基本条例について」をテーマとした講演会が開催されるとともに、全議員を対象に検討状況の報告が行われた上で、取りまとめられました答申が、平成22年3月31日、議会改革検討委員会から議長に提出されました。
その答申を基に、議会基本条例素案を作成し、平成22年6月7日から7月5日までの間、市民意見等の公募を行うとともに、各派幹事長会議を8回、全員協議会を1回開催して、この度の制定に至ったものです。
広島市議会基本条例の全文及び関係資料は、下記の関連情報からご覧いただけます。
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