農家のこだわりと誇りがつまった
中筋しゅんぎく

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 今が旬の冬野菜、しゅんぎく。安佐南区の特産である、「中筋しゅんぎく」の魅力を、レシピと併せて紹介します。

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 市では、産地と消費地が近いという都市近郊農業の利点を生かし、鮮度の求められる葉物野菜の栽培が盛んです。代表的な葉物野菜7種類を「広島近郊7大葉物野菜」と名付けており、しゅんぎくはその一つです。

中筋しゅんぎく

 中筋地区では昭和30年頃からしゅんぎくが栽培されています。現在、「中筋しゅんぎく」を栽培する農家は8戸程度、面積は約1.5ヘクタールあります。同地区の農家が長い年月をかけて品種改良をしてきた「中筋しゅんぎく」は、市場でも高く評価されています。

特徴

 「中筋しゅんぎく」は、葉が大きくて柔らかく香りが良いのが特徴です。苦みやえぐみが少なく、生でもおいしく食べられます。

中筋しゅんぎく(大葉種)

・葉の切れ込みが浅く柔らかい
・根元から切って収穫

全国的によく作られるしゅんぎく(中葉種)

・葉の切れ込みが深い
・太い茎から枝分かれした株を収穫

自家採種

 自家採種とは、自分の畑で育てた作物から葉型や育ちが良い株を選抜し、花を咲かせ種を採ることです。中筋しゅんぎくは各農家で自家採種をした種で栽培されています。おいしいしゅんぎくの安定生産につながると共に、農家ごとに葉型や株の太さもこだわりがあり、各農家の個性も受け継がれています。

おいしい「中筋しゅんぎく」を届けたい

 「中筋しゅんぎく」を栽培している農家・福島典映(のりあき)さんに話を聞きました。
 「しゅんぎくの自家採種は、他の作物と比べて手間がかかりますが、良い株の種を吟味して採種し、より良いしゅんぎくが作れるように各農家がこだわって栽培しています。気候などの影響で種が思うように採れない年もありますが、「中筋しゅんぎく」の種を途絶えさせないようにしています。

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▲自家採種した種の写真

 また、豊かな土壌を守りおいしいしゅんぎくを栽培し続けるため、土づくりにも力を入れています。
 私たちは農家としての誇りを持って手抜きせずに、自分が良いと思う商品をこれからも消費者へ届けていきたいです。ここだけの味と香りをぜひ味わってください」と笑顔で話します。

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福島典映さん(51歳)


 市内の農林漁業者が生産した農林水産物には、このマークがついています。「ひろしまそだち」は市内のスーパーや直売所で購入できます。

しゅんぎくとパセリのコーンサラダ

 しゅんぎくは、免疫力を高めるβ-カロテンや骨を強くするミネラルを多く含んだ緑黄色野菜です。しゅんぎくを使ったサラダのレシピを紹介します。

<材料(4人分)>

しゅんぎく 2株(約80g)
コーン缶詰 50g
パセリ 1袋(約25g)
玉ねぎ 1/8個
穀物酢 大さじ2と1/2
からし 小さじ1
植物油 大さじ1
塩こしょう 少々

>>表は横にスクロールできます>>

<作り方>

【1】コーンをザルにあげて水を切る
【2】パセリを茎から外し、しゅんぎくは4㎝幅に切り、玉ねぎは薄切りにする
【3】【1】【2】をさっと湯通し(※)して、キッチンペーパーで水気をふきとる
 ※50℃のお湯に20秒間さらす
【4】【3】をボールに入れ調味料と混ぜて出来上がり
[レシピ提供:安田女子大学管理栄養学科]

 このレシピの他にも、さっと茹でてポン酢で食べたり、塩コショウでソテーしたりするのもオススメです。いろいろな食べ方を試してお気に入りを見つけてみてください。

◆問い合わせ先:農林課(電話831-4950、ファクス877-2299)

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