あさきた神楽発表会
区では、市内で最も多い14の神楽団が活動しています。区の誇る伝統芸能である神楽について紹介します。
◆問い合わせ先:地域起こし推進課(電話819-3904、ファクス815-3906)

「世鬼(せき)の舞」を演じる岩上八幡神社(いわのうえはちまんじんじゃ)神楽保存会
11月3日祝日正午開演
高陽ニュータウンふれあい広場 特設ステージ(フジグラン高陽前広場)
小雨決行
※車を利用する人は、フジグラン高陽の駐車場をご利用ください
※当日は、同会場にて「高陽・白木こどもフェスタ」も開催されます


くむら神楽保存会による「吹火(ふきび)」(左)と「刀舞(かたなまい)」(右)
プログラム(出演順)
演目 ◆出演団体 |
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開会セレモニー |
神降(かみおろ)し ◆諸木(もろき)郷土芸能保存会 |
煤掃(すすは)き ◆小河原(おがわら)火舞(ひまい)保存会 |
幣舞(へいまい) ◆くむら神楽保存会 |
弓舞(ゆみまい) ◆上矢口(かみやぐち)郷土芸能保存会 |
鯛釣り ◆岩上八幡神社神楽保存会 |
大鬼(おおおに)・小鬼(こおに) ◆亀崎(かめさき)神社吹火・神楽保存会 |
荒平(あらひら)(世鬼の舞) ◆諸木郷土芸能保存会 |
※都合によりプログラム変更の可能性あり
十二神祇神楽と旧舞、新舞
各地でさまざまな形の神楽が継承されている中、区内には十二(じゅうに)神祇(じんぎ)神楽と、旧舞(きゅうまい)、新舞(しんまい)と呼ばれる神楽があります。
十二神祇神楽は広島市や廿日市市、大竹市など瀬戸内沿岸部に伝わるゆっくりとした調子の舞です。江戸時代の終わりごろからの姿を伝えるといわれ、儀式的な性質が強く、演目の幕間に吹火(ふきび)や傘火(かさび)※をするのが特徴の一つでもあります。
一方、旧舞、新舞は島根県の石見(いわみ)地方が源流といわれ、新たな筋書きや演出を加えて発展した舞と速い調子、華やかな所作が特徴です。
※神楽と一緒に奉納される手製の花火。10メートル以上にもなる火の粉が勢いよく吹き上がる「吹火」と勢いよく回転しながら火の粉を吹き出し傘のように見える「傘火」がある

小河原火舞保存会による吹火の奉納
二つの系統が共存する区の神楽
区では、市内8区の中で最も多い14の神楽団体が活動しており、高陽地区の6団体は十二神祇神楽を、白木・可部・安佐地区の8団体は旧舞、新舞を継承しています。古来の伝統を伝える十二神祇神楽と演劇性の高い旧舞、新舞が共存して継承されていることが安佐北区の特徴であり、魅力となっています。
二百年の歴史を持つ諸木郷土芸能保存会

諸木郷土芸能保存会 会長
重本(しげもと)公司(こうじ)氏
諸木地区では、江戸時代の1830年頃には神楽を舞っていました。諸木郷土芸能保存会は、現在、小中高生を含め約30人の団員が、主に吉備津神社(落合南)で奉納神楽を舞っています。また、今回の発表会など様々な定期公演にも出演しています。
神楽を舞う際は人とのつながりを大切にする意識を持ち舞っています。また、天下泰平(世界平和)、氏子息災(氏子の健康)、国土安穏(無災害)、そして五穀豊穣(農作物の豊かな実り)の今年一年の感謝と、来年一年の祈願を込めて舞っています。
区内には古くからの伝統芸能が多くあります。それらの伝統芸能に触れ、魅力を知り応援していただければと思います。

諸木郷土芸能保存会による「世鬼の舞」