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広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和2年9月15日号トップページトピックスひきこもり相談支援センターにご相談ください

本人・家族だけで悩まずに
ひきこもり相談支援センターにご相談ください

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ひきこもり相談支援センター(西部センター)の三木歩相談員

  市は、専門知識を持った相談員による「広島ひきこもり相談支援センター」を、県と合同で県内3カ所(市内2カ所)に設置しています。

ひきこもりの高齢・長期化

 現在、ひきこもり状態の人が増えています。そのうち、7年以上ひきこもっている人の割合が全体の5割近くを占めるなど、ひきこもりの高齢・長期化が深刻になっています。
 ひきこもりが高齢・長期化すると、家族も近所や親戚から距離を置くなどして周囲から孤立しやすくなります。その結果、ますます自力でひきこもりの問題から抜け出すことが難しくなっていきます。

ひきこもりの原因

 きっかけは人によりさまざまです。国のアンケート結果には「人間関係」「病気」「受験・就職活動の失敗」「不登校」などの回答があります。多くのストレスにさらされる現代社会の中で、苦しみもがき、それでもどうしようもなくなった結果、ひきこもり状態に陥ることは誰にでも起こりうることです。
 社会から距離を置くことは、人の心を不安にさせ、気力や体力を奪います。そうすると、自分自身や周囲の人を責めてしまう心理状態に陥りやすくなり、相談機関などへ相談できないまま問題が継続していきます。さらに、このような心理状態が続くことで、より気持ちを沈ませ、二次障害としてのうつ状態や不安症などの心の病気を起こしてしまうこともあります。

ひきこもりからの回復

 時間がかることもありますが、回復は可能です。焦らず、本人の孤独感を解消して孤立を防ぎ、温かい支援の手を届け続けることが、回復の手助けとなります。さらに、医療的な支援や環境調整も大切です。
 同センター(下参照)では、電話やメールでの相談、面接相談、必要に応じて訪問相談も行っています。このほか、各区地域支えあい課でも、保健師が相談を受けています。

ひきこもり相談支援センター (市内2カ所)/場所 担当区 (相談者の 在住区) 開所時間 問い合わせ先
西部センター
/西区楠木町一丁目8-11
中・東・南・西・安佐南・安佐北・佐伯区 月・水・木・金・土曜日の
午前9時〜午後6時 (祝・休日は除く)
電話942-3161
Eメール:hiro-shien@
grape.plala.or.jp
中部北部センター
/安芸区中野東四丁目5-25 2階
安芸区 月・水・木・金・土曜日の
午前8時45分〜午後4時45分 (祝・休日は除く)
電話893-5242
Eメール:mha-62kokoro@
do4.enjoy.ne.jp
◆対象者:おおむね18歳以上
※返信に時間を要することがあるため、メールでは、緊急性の高い相談はお受けできません

支援に関心のある人に

ひきこもりサポーター養成講座
基本的な知識や支援方法などの研修後、実際に活動します。
◆日時:10月24日土曜日、31日土曜日の午前10時〜午後3時(全2回)
◆内容:ひきこもり支援の説明や、事例の検討、話の聞き方研修など
◆会場:青少年交流・自立・支援センターCROSS(クロス)(西区横川町三丁目12-17ミタキヤ横川ビル4階)
◆申し込み方法:電話で、広島ひきこもり相談支援センター(上の西部センター)へ。定員10人

県精神保健福祉協会創立50周年記念大会 
◆日時:11月12日木曜日午後1時〜4時半
◆会場:シェラトングランドホテル広島(東区若草町12-1)
◆内容:特別講演「ゲーム・ネット依存の現状とひきこもり問題」、パネルシンポジウム「ひきこもり者とその家族をどう支えていくのか」など
◆申し込み方法:郵送かファクスで、所定の申込書を、10月31日土曜日(必着)までに、同協会へ。同協会ホームページの申し込みフォームからも。定員120人。申込書、申し込みフォーム、内容についての詳細は、下の二次元コードから

◆問い合わせ先:同協会事務局(電話893-6242、ファクス893-6243)

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interviewインタビュー

自己肯定感の回復が鍵です
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齋藤圭子
西部センター業務責任者

 これまでどこにも相談したことがない、どこかに相談しても1回でやめてしまったという人もいると思います。ひきこもりに至った背景には、さまざまな要因があり、回復の糸口や過程も人それぞれです。
 同センターでは、まず本人や家族に寄り添い、じっくりと話を聞き、個々の状況を把握することから始めます。そして、解決を急ぐのではなく、無理しなくてもよいこと、多くの選択肢があることを示し、家族間などの環境調整を図っていきます。
 センターの相談員との何げない雑談の中で、他人と話をしている自分に安心し、気持ちの整理ができることもあります。それが自己肯定感の回復につながり、社会参加への一歩を踏み出せるようになることもあります。そうしたきっかけづくりのお手伝いをしたいと思っています。

今後の人生について一緒に考えましょう

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三木 歩(あゆみ)
相談員・精神保健福祉士

 同センターでは、精神保健福祉士、臨床心理士、産業カウンセラー、元ひきこもりの人の親が務めるピアサポーターなど、さまざまな相談員がそれぞれの立場でアドバイスをします。本人が難しい場合は、まず両親や親族など周りの人からの相談をお待ちしています。

◆問い合わせ先:精神保健福祉課(電話504-2228、ファクス504-2256)

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