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1 平成26年8月20日豪雨災害の概要(1) 地形・地質
広島市内の平地の大部分は、太田川流域に形成された沖積平野からなっています。この平野を取り囲む形で広範囲に山地が広がっており、その地盤の多くは今から9,000~7,000万年前の後期白亜紀に形成され表面が風化しやすい花崗岩(広島花崗岩)となっています。
市域北部に位置する安佐南区及び安佐北区内の太田川流域は、広島花崗岩が風化したマサ土が表層に堆積している丘陵地が広がっており、集中豪雨等による斜面崩壊や土石流の発生しやすい地形的・地質的特性を有しています。
特に八木・緑井地区や可部東地区等の丘陵地は、斜面を流下する多数の沢の出口付近に形成された扇状地であり、このような扇状地をはじめとする山麓堆積地は、これまでに土石流や斜面崩壊が繰り返し発生して形成されたものであり、土砂災害が発生しやすい地形とも言えます。
図1-1 被災地及びその周辺の地形・地質状況
一級河川太田川水系の氾濫原と花崗岩を中心とした山塊の境界部にはマサ土が堆積した丘陵地が広がっています。
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