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オバマ大統領の被爆地訪問を求める要請(2012年11月14日)

ページ番号:0000035070 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカ合衆国バラク・オバマ大統領 閣下

要請文

このたび、米国大統領に再選されましたことを心からお喜び申しあげます。

貴台は、4年前「変革」を唱え、第44代大統領に就任されました。そして、「核兵器を使用したことがある唯一の核保有国として、米国には行動する道義的責任がある」というプラハでの演説は、国際社会における核兵器廃絶の世論を高め、「核兵器のない世界」を願う被爆地にとって大きな希望となりました。貴台によって、「核兵器のない世界」というゴールは示されましたが、核兵器廃絶への道のりは厳しく、今なお世界には1万9千発もの核兵器が存在しています。

貴台には、これからの4年間、さらなるリーダーシップを発揮していただき、「核兵器のない世界」へ向けて「前進」させるよう期待しております。

ご承知のとおり、広島と長崎では、原爆の投下により、街は一瞬のうちに廃墟と化し、約21万人の市民が亡くなりました。67年が経ち、高齢化した被爆者は、放射線による後障害に苦しみながらも、世界の誰にも二度と核兵器による惨禍を体験させてはならないと自らの辛い体験を語り続けています。被爆地の願いはただひとつ、「核兵器のない世界」の実現にほかなりません。それは、貴台の願いとも重なるのではないでしょうか。

貴台におかれましては、ぜひ被爆地広島、長崎を訪問していただきますようお願いいたします。被爆地市民は、貴台の訪問を心から歓迎いたします。直接、被爆者の話を聞き、被爆の実相に触れていただければ、貴台は自分が示したゴールが間違いないと確信できるはずです。そのうえで、「核兵器のない世界」へのゆるぎない決意を被爆地から世界へ発信していただきたいと思っております。被爆地市民は、これからも貴台とともに「核兵器のない世界」をめざして取り組んでいきます。

末筆ながら、貴台のますますのご活躍とご健勝を心からお祈りいたします。

2012年11月14日
広島市長 松井 一實
長崎市長 田上 富久