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広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和2年8月1日号トップページトピックス農業Life(ライフ)始めました

農業Life(ライフ)始めました

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 今年の平和記念式典は、新型コロナウイルス感染症対策のため、例年より規模を大幅に縮小して行います。式典の変更点の一つ、「ひろしま平和の歌」で例年の合奏に代わり演奏されることになった被爆ピアノを紹介します。

8月6日の空に響く被爆ピアノの音色

 被爆75年の節目を迎える今年の8月6日。新型コロナウイルス感染症は、平和記念式典にも影響を及ぼし、毎年、式典を締めくくってきた吹奏楽団と合唱団による「ひろしま平和の歌」も、高校生によるピアノ演奏と3人の歌唱に変更となりました。そこで、平成29年のノーベル平和賞受賞式に合わせてノルウェーのオスロで行われたコンサートで演奏され、世界に向けて平和への思いを伝えた被爆ピアノが、再びその音色を響かせることになりました。

原点のピアノ

 演奏されるピアノは、平成10年に被爆者団体から、現在の所有者で調律師でもある矢川光則さん(下写真左)の下に持ち込まれました。弾ける状態に修復する過程で、製造番号などからかなり古いものだと判明、確認したところ、被爆の惨禍をくぐり抜けたピアノであることが分かりました。
 3年後の8月6日、矢川さんは平和記念公園の被爆アオギリのそばで、被爆体験の証言者と共に小さな演奏会を行いました。想像した以上の反響に、「こういう平和の伝え方もあるんだと気付きました」と矢川さんは語ります。それがきっかけとなり、全国各地からコンサートを依頼されるようになりました。
 矢川さんの下には、現在、この他にも5台の被爆ピアノが託されています。活動に賛同する「被爆ピアノ友の会」の会員も全国で500人を超えました。「被爆ピアノのコンサートは子どもたちに平和の尊さに気付いてもらうきっかけづくり。平和の種まきなんです」と同会会長の手島秀昭さん(同右)は活動を続ける理由を教えてくれました。

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ピアノに残る被爆の痕跡

 「修復していると必ず被爆の痕跡が見つかるんですよ」と、矢川さんが見せてくれた箱にはピアノの中から出てきたガラスの破片や焼けて変形した物差しが収められていました(下写真)。
 例年とは違う「ひろしま平和の歌」。被爆の傷跡を抱えながら75年の時を経たピアノで、優しく、それでもいつもと変わらぬ平和への強い願いと共に奏でられる音色に、耳を傾けてみてください。

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第22回アオギリ平和コンサート

 式典終了後、使用した被爆ピアノでコンサートを行います。

◆日時:8月6日木曜日午前11時半〜午後2時ごろ
◆会場:平和記念資料館東館北側被爆アオギリ周辺
※新型コロナウイルス感染症対策のため座席は設けません


  

会場へは招待された人を除き入場できません

 今年は、新型コロナウイルス感染症対策のため、式典会場への入場規制があります。詳しくは、こちら

原爆投下時刻に黙とうを

◆日時:8月6日午前8時15分から、 9日午前11時2分から

 原爆投下時刻の8月6日木曜日午前8時15分(広島市)と9日日曜日午前11時2分(長崎市)をサイレンなどでお知らせします。原爆死没者の霊を慰め、世界恒久平和の実現を祈念し、1分間の黙とうをささげましょう。

会場周辺でデモ行進を行う団体の皆さんへ

 被爆者や遺族などの心情に配慮し、式典の時間帯(午前8時〜8時50分)のアピールは、拡声機の音量を絞るなどのご配慮をお願いします。


◆問い合わせ先:市民活動推進課(電話504-2103、ファクス504-2066)

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