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広島市ホームページ令和2年6月15日号トップページ特集interview 薬は指示どおりに。かかりつけ薬局を持とう

interview 薬は指示どおりに。かかりつけ薬局を持とう

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広島市薬剤師会副会長
中野真豪(しんごう)氏(55)


薬の数が増えると副作用のリスク大
 薬を過剰に摂取すると、副作用のリスクが高まります。特に高齢者は、内臓の機能が低下してくるため、70歳以上の場合は6種類以上の服薬で副作用を起こす人が増えることが分かっています。

正しい知識を身に付ける
 服薬に関する正しい知識を身に付けることは、病気の重症化予防につながります。糖尿病などの生活習慣病の場合、基本的に薬は毎日飲む必要がありますが、種類や服用回数が増えると、服薬の煩わしさや飲み忘れから、処方されたとおりに薬を飲めない場合があります。誤った服用方法は症状を悪化させることもあります。薬は過剰に摂取しても、不足してもいけません。

正しい服薬で病気の重症化を予防
 新型コロナウイルス感染症は、糖尿病などの基礎疾患がある人は重症化のリスクが高いと言われていますが、糖尿病の人は血糖コントロールが良好であれば新型コロナウイルス感染症の重症化のリスクが下げられるとの報告があります。血糖をコントロールするために生活習慣を整え、正しい服薬を行うことが、新型コロナウイルス感染症の重症化の予防につながります。

適切な治療には適切な服薬が不可欠
 医師は患者さんが適切に薬を飲んでいることを前提に処方を行います。薬を処方しているのに、効果が見えなければ、今のままでは不十分と考え、薬を追加処方してしまうことがあります。適切に治療を受けるためには、適切な服薬が不可欠です。

かかりつけ薬局、かかりつけ薬剤師を持とう
 現在服用している薬や、医療機関での診断結果など、健康にまつわることについて、処方箋がなくても、薬剤師に気軽に相談してください。お薬手帳は、今、服用している薬の情報だけでなく、過去にどのような薬で副作用が出たかも分かります。かかりつけ薬局・薬剤師は、お薬手帳の情報を基に、使用する全ての薬をまとめて管理し、複数の医療機関から同じ薬が処方されていたり、薬の良くない組み合わせがある場合は医師と調整しています。医療機関を受診する際は、忘れずにお薬手帳を持参してください。

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