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広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和2年2月1日号トップページトピックス短期集中型サービスをご存じですか

専門的サポートでフレイル対策
短期集中型サービスをご存じですか

 市は、高齢者などが住み慣れた地域で生き生き自分らしく暮らし続けるための支援の一つとして、生活機能の改善に向けて、専門職が短期かつ集中的に関わるサービスを提供しています。

 最近、「転びやすくなった」「体重が減った」「お茶や汁物でむせることが多くなった」と感じることはありませんか。早めに気付いて対策をとることが大切です。いつまでも自分が望む生活や社会活動ができるよう短期集中型サービスを利用して、運動器の機能や栄養状態、口腔(お口)機能の向上に専門職と一緒に取り組みませんか。

◆対象者:65歳以上で、次のいずれかに当てはまる人
地域包括支援センターなどで行う生活機能に関するチェックリストの結果、生活機能の低下が見られる人
介護保険の要支援認定を受けている人(要支援1・2)

■短期集中型サービスの種類

名称 内容
短期集中予防支援訪問サービス リハビリ専門職や管理栄養士が自宅を訪問し、日常生活動作や生活機能の向上に向けた相談・支援を行います(おおむね2週間に1回、利用期間3カ月間)
短期集中運動型デイサービス デイサービスセンターなどで専門職が運動器の機能向上プログラムを提供し、筋力アップを図ります(週1〜2回、利用期間3カ月間)
短期集中通所口腔ケアサービス 歯科医院で、歯科医師や歯科衛生士が個々に適した口腔機能向上プログラム(口腔ケア、トレーニング、お口のマッサージなど)を提供します(おおむね2週間に1回、全7回)
※治療を目的としたサービスではありません
※他の介護保険サービスなどを利用している場合、併用して利用できない場合があります
※利用料金は、原則自己負担です


■短期集中型サービスの利用の流れ

年齢を重ねるにつれて体や心の機能(働き)が低下し、要介護に陥る危険性が高まっている虚弱な状態(フレイル)
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地域包括支援センターへ相談
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専門職から、自分に合ったアドバイスなどを受けながら、自分で決めた目標の達成に向けて3カ月間運動などに取り組む(口腔ケアサービスは全7回)
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短期集中型サービスでの取り組みをセルフケアとして続けていくことで、住み慣れた地域で生き生きとした暮らしや趣味の活動などを継続


report
以前のように、大好きな囲碁に通えるようになりました!

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西村広孝さん(85・東区)

 腰の痛みのため、一日のほとんどを家でテレビを見て過ごしていたのですが、地域包括支援センターの黒瀬さんと相談し、「また囲碁に通う」という目標を立て、週1回の運動を頑張ってみよう、と長かった潜伏期間から脱出しました(笑)。
 デイサービスでは、足や腕に重りを付けた筋力アップ体操やエアロバイクなどに取り組みました。スタッフの皆さんの温かい声掛けや、私と同じように頑張っている他の利用者さんの姿がとても刺激になりました。目標だった囲碁サークルに通い、自転車にも乗れるようになったので、サービスを卒業しました。地域のいきいき百歳体操(下写真)で知り合いに再会した時はうれしかったですよ。今は、転ばないよう気を付けて生活しています。
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≪地域包括支援センターから≫
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牛田・早稲田地域包括支援センター(東区)
黒瀬将司(まさし)センター長

 西村さんは、地域の囲碁会に参加している方から「心配な人がいる」と紹介いただいた方でした。お話を伺うと、以前は囲碁サークルなどに通われていましたが、腰の手術後、一日のほとんどを家の中で過ごしているとのことでした。運動によって生活機能が改善する可能性があると考え、短期集中運動型デイサービスの利用を勧めました。
 サービス終了後、元気になられ、自分らしい生活を取り戻せて本当に良かったと感じました。これからも囲碁や体操を続けていただきたいです。サービスが終了しても困ったときはいつでもご相談くださいね。
 また、元気になりたいという思いはあるけれど、「年だから」と諦めておられる方は地域包括支援センターにご相談いただきたいと思います。

≪事業所のリハビリ専門職から≫
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理学療法士
佐々木昭彦さん

 西村さんの「囲碁に行きたい」という思いを共有し、目標達成できるよう筋力アップに取り組んでいきました。
 毎回1週間を振り返り、できるようになったことやできなかったことを確認し、西村さんの目標を実現するために必要な運動メニューを調整しました。卒業後も運動が継続できるよう、地域包括支援センターから地域のいきいき百歳体操のグループを紹介されたので、体操をアレンジして続けやすい内容になるよう工夫しました。
 サービスを利用されるにつれて自信がつき、「もう少し運動量を増やそうかな」と自らステップアップに向けて努力されたことで、囲碁などができるようになって生き生きされている西村さんの姿を見れてうれしいです。これからも地域の仲間と運動を続けて元気に過ごしてくださいね。

★短期集中型サービスの利用については、お住まいの地区を担当する地域包括支援センターまたは担当ケアマネジャーにご相談ください

◆問い合わせ先:地域包括ケア推進課(電話504-2648、ファクス504-2136)

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