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5 地区別の方向性(5) 安佐北区大林地区

ページ番号:0000005582 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

ア 被災状況

(「大林地区 被災状況概要図」参照)

 根谷川中流域に位置する大林地区は、高谷川などの支川沿いに田園風景が広がる、自然豊かな地域です。
 この地区内では、8月20日未明からの豪雨により、可部町大林に設置された大林観測局(国)のデータによると3時から4時までの1時間で最大時間雨量96mmを記録し、その前後の3時間累積雨量は203mm、24時間累積雨量は249mmに達しました。
 この豪雨で地区内の渓流などにおいて土石流等が発生し、幸い死者はなかったものの建物被害は多数発生しました。
 また、高谷川など地区内の普通河川では、護岸が崩壊するなどの被害が生じたほか、市道(安佐北3区368号線)が斜面崩壊等により一時不通となったことから、生活交通である桧山線(バス)が20日間運休となりました。

大林町代田地区根谷川周辺の画像
写真5-14 大林町代田地区根谷川周辺
高山の谷筋での土石流が住宅や農地に被害を発生させました。

大林町代田地区の被災家屋の画像
写真5-15 大林町代田地区の被災家屋
住宅横の谷筋からの土石流により住宅が破壊されました。

大林町高谷川周辺の画像|
写真5-16 大林町高谷川周辺
高谷川の最下流部では土砂流出により付近の宅地や農地に被害が発生しました。

大林町高谷川の被災護岸の画像
写真5-17 大林町高谷川の被災護岸
高谷川の増水により石積みの護岸が崩壊しました。

イ 地区の課題

(ア) 土石流等からの安全確保

 今回の豪雨により、大林町代田地区などに存在する渓流の多くで土石流が発生しており、地域の安全確保のため緊急な対策が必要です。

(イ) 避難路の確保

 地区の避難場所である大林小学校へのアクセス性を高めるとともに、土砂災害時等に孤立する地域が生じないよう、バイパスの整備などにより避難路を確保することが必要です。

(ウ) 雨水排水の処理

 地区内の普通河川のうち特に流域面積が大きい高谷川については、災害の再発を防止するための改良が必要です。

ウ 復興まちづくりの方向性

(「大林地区 復興まちづくり概要図」参照)

 土砂災害対策については、砂防堰堤等の整備を国、県の事業として緊急に実施することにより、早期に地域の基本的な安全性を確保します。
 また本市の事業として、地域の幹線道路(川東線)を延伸することにより、地域の避難場所である大林小学校への避難路を確保します。
 その他にも、生活道路の待避所の整備や農道の延伸、普通河川の改良に取り組むことで、ゆとりある田園地域を保全するまちづくりを進めます。
 また、地域間を連絡する市道の改良を行い、生活交通の確保に努めます。

(ア) 集中復興期間に取り組む施設整備等

  1. 土砂災害対策・治山事業
    • 砂防堰堤整備[国]:2渓流(国に早期事業着手を要望している渓流)
    • 砂防堰堤整備[県]:4渓流(県に早期事業着手を要望している3渓流を含む。)
    • 治山堰堤整備[県]:11渓流(県に早期事業着手を要望している8渓流を含む。)
    • 山腹整備[県]:1か所
  2. 避難路の整備
    • 市道[安佐北3区888号線(川東線)]延伸:延長300m、幅員9m程度
    • 市道[安佐北3区352号線]待避所整備
    • 市道[安佐北3区368号線]待避所整備、局部改良
      ※ 生活交通であるバスなどの円滑な通行を確保するための改良を実施します。
    • 市道新設(大林町):幅員6m程度
      ※ 桐陽台団地と連絡する避難路を確保するとともに、桐陽台団地との連携・交流を促進する市道を整備します。
    • 可部バイパスへのアクセス改善(林道改良)
  3. 雨水排水施設等の整備
    • 雨水排水施設整備
      ※ 砂防施設又は治山施設より下流部分を整備します。
    • 普通河川高谷川改良復旧:延長1,250m
    • 普通河川[高谷川など]局部改良
      ※ 流下能力が不足している箇所などを改良します。
    • 普通河川[大薄川など]機能整備
      ※ 洪水の流下機能を向上させるため、河道掘削等を行います。

(イ) 継続復興期間に取り組む施設整備等

a 避難路の整備農道[高谷5号]延伸:延長900m、幅員4m程度
※ 田園の保全に寄与するだけでなく、国道54号方面に唯一ネットワークしている市道のバイパスとしても機能します。

大林地区 被災状況概要図

  • 土石流などにより、地区内で34棟の建物被害が生じました。
  • 高谷川などでは護岸が崩壊するなどの被害が生じたほか、市道が斜面崩壊等により一時不通となり、桧山線(バス)が20日間運休となりました。
  • 注1)被災状況は、広島市災害対策本部「平成26年8月20日の豪雨災害への対応について」から抜粋したものです。
  • 注2)土砂流出範囲は、国土地理院が8月28・30・31日撮影の空中写真のうち雲の影響のない部分を判読されたものです。

(画像をクリックすると拡大画像が別ウィンドウで表示されます。)
大林地区の8月19日18時から8月20日6時の雨量、土砂流出範囲と建物被害を示した被災状況の概要図

大林地区の人的被害と建物被害
  人的被害
(死亡)
建物被害
(全壊、半壊、一部損壊)
大林一丁目 - 2棟
大林三丁目 - 7棟
大林四丁目 - 4棟
大林町 - 21棟
合計 - 34棟

大林地区 復興まちづくり概要図

  • 砂防堰堤等の整備を緊急に実施することで、早期に地域の基本的な安全性を確保します。
  • 地域の幹線道路(川東線)を延伸することで、地域の避難場所である大林小学校への避難路を確保します。
  • 生活道路の待避所の整備や農道の延伸、普通河川の改良に取り組むことで、ゆとりある田園地域を保全するまちづくりを進めます。
  • 地域間を連絡する市道の改良を行い、生活交通の確保に努めます。
  • 注1)実線の砂防堰堤、治山堰堤マークは、今後整備を行う施設の概略の位置を示しています。
  • 注2)点線の砂防堰堤、治山堰堤マークは、市より国、県に早期事業着手を要望している渓流を示しています。
  • 注3)雨水排水施設は、概略のルートを示しており、今後変更となる場合もあります。
  • 注4)整備、改良される施設の多くは、用地の確保が必要となりますが、現時点で土地所有者等の御了解を得ているものではありません。

(画像をクリックすると拡大画像が別ウィンドウで表示されます。)
砂防堰堤や治山堰堤、山腹整備、雨水排水施設整備などの計画を示した大林地区の復興まちづくり概要図