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オバマ大統領の被爆地訪問を求める要請(2015年1月23日)

ページ番号:0000009946 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカ合衆国バラク・オバマ大統領 閣下

要請文

我々は、2009年1月の貴台の大統領就任以来、被爆地訪問を願い、実現を強く期待し続けてきましたが、その願いが未だ叶わないことを心から残念に思っています。

貴台におかれましては、被爆者を始めとした被爆地市民の核兵器廃絶に向けた切なる願いと、貴台の被爆地訪問を求める思いをローズ・ゴッテメラー国務次官やキャロライン・ケネディ駐日大使からお聞き下さっているものと存じます。

また、昨年4月の軍縮・不拡散イニシアティブ(NPDI)広島外相会合で採択された「広島宣言」においても、世界の政治指導者に対して核兵器使用の非人道的結末を自ら確かめるため広島・長崎を訪問するよう呼び掛けられました。こうしたことは、貴台を始め政治指導者の被爆地訪問を求める思いが、「核兵器のない世界」の実現を目指す世界各国の政府や市民等に拡がり、共通の思いとなっていることを示していると感じています。

核兵器廃絶への道のりは厳しく、今なお1万6千発を超える核弾頭が存在する現実の中で、貴台の被爆地訪問と更なるリーダーシップの発揮を多くの人々が期待しています。

貴台においては、理性と良心に基づく歴史的な英断によって、是非とも広島・長崎を訪問していただきますようお願いします。被爆地において、直接、被爆者の体験や平和への思いを心から受け止めていただければ、御自身が6年前のプラハでの演説で明確に示された「核兵器のない世界」というゴールが間違いないと確信できるはずです。

そのうえで、核兵器廃絶へのゆるぎない決意を被爆地から世界へ発信していただければ、必ずや他の核保有国の政治指導者の被爆地訪問に繋がるとともに、「核兵器のない世界」に向けた国際的な動きを確実に前進させることができると信じています。

我々は、貴台ができるだけ早期に被爆地を訪問くださることを強く要請します。

末筆ながら、貴台のますますの御活躍と御健勝を心からお祈りいたします。

2015年1月23日
広島市長 松井 一實
長崎市長 田上 富久