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インドとの原子力協定交渉再開の中止に関する国への要請(2013年5月24日)

ページ番号:0000009869 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

内閣総理大臣 安倍 晋三 様
 (各通)
外務大臣 岸田 文雄 様

インドとの原子力協定交渉再開の中止について(要請)

先日、我が国とインド両国政府が原子力協定交渉を再開することで合意する見通しとなったとの報道に接しました。

この協定の締結は、核兵器廃絶に向けた国際社会の流れを加速するために堅持・強化すべき核不拡散条約(NPT)体制の空洞化を招くことになりかねません。

今月のNPT再検討会議第2回準備委員会などにおいて、核兵器の非人道性に焦点を当て核兵器のない世界を目指す動きが確実に広がってきている中で、唯一の被爆国である我が国は、被爆者を始めとする多くの市民の声をしっかりと受け止め、核軍縮・核兵器廃絶の先頭に立つ必要があります。

日本政府におかれては、ここで改めて広島市長・長崎市長連名で内閣総理大臣及び外務大臣に対し繰り返し行ってきた要請を想起していただきたい。

インドとの交渉の再開は、被爆地として到底納得しがたいものです。広島・長崎の被爆者を始めとする多くの市民の声を真剣に受け止めるならば、インドとの原子力協定締結交渉の再開を中止する以外に取るべき道はないと考えます。

平成25年5月24日

広島市長 松井 一實