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米国による新たなタイプの核実験に対する抗議文(2013年10月30日)

ページ番号:0000009878 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカ合衆国

バラク・オバマ大統領 閣下

駐日アメリカ合衆国大使館 臨時代理大使

カート・トン 殿

抗議文

貴国が、今年7月から9月の間にニューメキシコ州の研究施設で新たなタイプの核実験を実施したことを公表した。

度重なる新たなタイプの核実験や臨界前核実験の実施は、今後も核兵器を持ち続ける意志を表したものであり、断じて許すことはできない。こうした行為は、被爆者をはじめ核兵器廃絶を求める多くの人々の願いに背くとともに、オバマ大統領が2009年にプラハでの演説において目指すとした「核兵器のない世界」の実現への決意に疑念を抱かせるものであり、被爆地ヒロシマを代表して厳重に抗議する。

今年6月、核兵器の追加削減交渉をロシアに呼び掛け、核軍縮の決意を表明されたオバマ大統領は、貴国自らを核軍縮の模範となるよう先導すべきであるにも拘わらず、核実験を繰り返していることに憤りの念を禁じ得ない。今後、実際に原爆を体験した被爆者の辛く悲しい体験や平和への思いを深く理解していただき、私たちの期待を裏切ることのないよう、一日も早い核兵器廃絶の実現に向けて努力されるよう強く求める。

2013年10月30日

広島市長 松井 一實