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米国による新たなタイプの核実験に対する抗議文(2012年1月6日)

ページ番号:0000009820 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカ合衆国
バラク・オバマ大統領 閣下
駐日アメリカ合衆国大使館 特命全権大使
ジョン・V・ルース大使 閣下

抗議文

本市は、世界の人々に、被爆者の辛く悲しい体験をきちんと理解し、その上で核兵器廃絶に向けた強い思いを持っていただくよう様々な取組を行ってきた。そうした中、貴国が、一昨年11月と昨年3月に続き、7月から9月の間にも、ニューメキシコ州の研究施設で新たなタイプの核実験を実施したことを公表した。

核爆発を伴わないとはいえ、今回の行為は貴国が今後も核兵器を持ち続ける意志を表したものとも受け取れる行為である。一昨年12月と昨年2月に実施した臨界前核実験と同様に、核実験を実施した事実を何ヶ月も後に発表したことも含め、被爆者をはじめ核兵器廃絶を求める多くの人々の願いに背くとともに、疑念をいだかせる行為であり、断じて許すことはできない。被爆地ヒロシマを代表して厳重に抗議する。

貴国には、昨年中、二度にわたり同様の趣旨の抗議を行ったところであり、今回、また実験があったということを知ったことで、平和を願う私たちの思いが届いていないのではないかと落胆している。貴国には、実際に原爆を体験した被爆者の辛く悲しい体験や平和への思いを深く理解していただき、私たちの期待を裏切ることのないよう、一日も早い核兵器廃絶の実現に向けて努力されるよう強く求める。

2012年1月6日

広島市長 松井 一實