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アメリカの臨界前核実験に対する抗議文(1997年7月3日)

ページ番号:0000009347 更新日:2019年10月21日更新 印刷ページ表示

アメリカの臨界前核実験に対する抗議文

アメリカ合衆国大統領
ウィリアム・ジェファーソン・クリントン 閣下

駐日アメリカ合衆国大使館
臨時代理大使 ラスト・M・デミング 閣下

抗議文

 本日、貴国が、本市や被爆者団体などからの再三にわたる中止要請を無視し、臨界前核実験を強行したことは、誠に遺憾である。厳重に抗議する。
 この度、貴国が実施した実験は、核爆発を伴わないということで、昨年国連総会で採択された包括的核実験禁止条約(CTBT)の対象にはなっていないが、核兵器の維持を目的とした実験であり、この核実験が引き金となり、核兵器開発競争を再燃させることに危機感を覚える。また、CTBTの発効を一層危うくさせ、核拡散の危険性を高めるとともに、核軍縮にも悪影響を与えるものである。

 貴国をはじめ、核大国は、昨年7月の国際司法裁判所の勧告的意見や9月の国連総会でのCTBT採択、12月の「核兵器禁止条約の交渉を求める」国連決議にみられるような、核兵器のない世界の実現を求める国際世論に真摯に耳を傾け、核兵器廃絶に向けて努力してほしい。

平成9年(1997年)7月3日

広島市長 平岡 敬