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ページ番号:0000009217更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

アメリカの臨界前核実験に対する抗議文(2001年12月14日)

アメリカ合衆国大統領
ジョージ・W・ブッシュ 閣下
駐日アメリカ合衆国大使館
特命全権大使 ハワード・H・ベーカー 閣下

抗議文

貴国は12月13日、ネバダ州の地下核実験場で15回目の臨界前核実験を実施した。
同時多発テロ事件を巡り、テロ組織による核兵器の使用やテロ組織への対抗手段としての核兵器の開発・使用などが懸念され、核兵器の拡散防止と一刻も早い廃絶が求められている中で、再び臨界前核実験を実施し、核兵器を持ち続ける姿勢を保持することは、被爆者をはじめ核兵器の廃絶を目指す世界の人々の願いを裏切るものであり、強い憤りを覚える。広島市民を代表して厳重に抗議する。

貴国は、臨界前核実験は核兵器の信頼性と安全性を調べることが目的で、核爆発を伴わないため、包括的核実験禁止条約(CTBT)に違反しないと主張しているが、我々は、実験は新たな核兵器の開発につながり、CTBTの精神に反するものであると考える。また、貴国は先月、国連総会で日本政府が提案した決議案「核兵器の全面的廃絶への道程」に反対するとともに、CTBT発効促進会議に欠席し、さらには、この度、弾道弾迎撃ミサイル(ABM)制限条約から一方的な離脱を表明するなど、国際社会における核軍縮努力に水を差す行為が相次いでおり、昨年5月に核不拡散条約(NPT)再検討会議で採択された「核兵器の全面廃絶に対する核保有国の明確な約束」を踏みにじっていると言わざるを得ない。

貴国は、核兵器の廃絶を願う国際社会の訴えに真摯に耳を傾け、今後、一切の臨界前核実験を中止し、21世紀を核兵器のない世紀とするよう、早急にCTBTの早期批准やカットオフ条約の早期発効に向け取り組み、核兵器のない新たな世界秩序の構築をめざすべきである。

平成13年(2001年)12月14日

広島市長 秋葉 忠利