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ページ番号:0000009468更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

昭和36年(1961年)

平和宣言

本日、われわれは、第16回目の、原爆記念日を迎えた。

昭和20年のこの日、広島は、一瞬にして焦土と化し、無数の人々が、その生命を絶たれた。しかも、その傷痕は、16年を経た今日なお、消え去ることなく、人々の生命をむしばみつづけている。

その惨禍を直接体験した広島市民は、原子力が将来再び兵器として使用されるならば、世界はついに滅亡するに至るであろうことを予見した。その後、科学と技術とは、飛躍的な進歩を遂げ、その予見が、決して誇張でないことを裏書きしつつある。

今や人々は、原子戦争は勝利の見込みのない戦争であって、それは全人類の自滅を意味するものであることを深く認識しなければならない。

時は未だ遅くはない。今こそ、すべての民族、すべての国家が、いたずらに利己的主張を固執することをやめて、人類連帯の精神に立ち、核兵器の禁止と戦争の完全放棄を目指して、全努力を傾注しなければならない。

本日、原爆慰霊碑にぬかずき、諸霊を弔うにあたり、広島市民の名において、広くこれを世界に宣言する。

1961年(昭和36年)8月6日

広島市長 浜井 信三