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オバマ前米国大統領へ被爆地訪問を呼び掛ける書簡(2018年3月8日)
2018年3月8日
バラク・オバマ 様
長崎市長 田上 富久
広島市長 松井 一實
謹啓 貴台におかれましては、ますます御清祥のこととお喜び申し上げます。
この度、本年3月末に貴台が日本を訪問されるとの報に接し、是非、長崎・広島の被爆地訪問を御検討いただきたいと思い、筆を執りました。
一昨年の貴台の被爆地・広島訪問以降、カザフスタン共和国大統領やチェコ共和国首相が広島を、ドイツ連邦共和国大統領やチリ共和国大統領が長崎を訪問するなど、各国首脳らの被爆地訪問の流れができており、貴台の広島訪問が世界に与えた影響と勇気の大きさを実感いたしております。
是非、今回の訪日の機会に、もう一つの被爆地である長崎を訪問していただけないでしょうか。そして、「長崎を最後の被爆地にしなければならない」との核兵器廃絶へのゆるぎない思いを、世界へ向けて発信していただければ、核兵器のない世界の実現に向けた動きを強く後押しし、被爆者及び被爆地の市民、そして「核兵器のない世界」を望む世界の人々を大いに勇気づけるものと確信しております。
来日まで差し迫った中での依頼になりますが、前向きな御検討を何卒よろしくお願いいたします。
また、今回は難しくとも、いつの日か、貴台の長崎訪問が実現すること、また広島の再訪も叶うことを被爆地市民は心より願っております。
末筆ながら、貴台のますますの御活躍と御多幸を祈念いたします。
謹白