安芸区の小学校では、災害時に避難所となる学校に宿泊する防災キャンプが行われました。自主防災会とPTAが連携した取り組みです。
防災も思い出づくりも 参加者は防災士の話を聞いた後、ペットボトルでランタンを作ったり、牛乳パックと空き缶でご飯を炊いたり、電気やガスのない災害時を想定した状況でのキャンプを楽しみました。自分で炊いたご飯は、おいしさもひとしお。カレーをかけていただきました。
夜にはみんなが楽しみにしていたナイトオリエンテーリング。ゲームをしたり夜の学校を探検したりと、すてきな思い出ができました。
参加した子どもたちには防災バッグが配られ、「いざという時には、これを持って家族と避難したい」と話し合っていました。
「気軽に防災を知ってほしい」との思いから、地域の防災士・門脇明子さん(53・上写真)の呼びかけで中区のマンション共用部分に30人が集まりました。「防災カフェ」という新しい取り組みです。
誰でも、途中からでも参加できます。民生委員やマンションの近隣住民も参加し、椅子が足りなくなるほどの大盛況。飲み物やお菓子を手に、防災士や市職員から家の備えについて学びました。
テーマは「地震とマンション」。高層階の揺れ方の特徴や、エレベーターからの避難方法、水やトイレの備蓄などマンションならではの地震時の注意点を、参加者は真剣な表情で聞いていました。焼き米などの非常食の試食では、「初めて食べたけどおいしい」などの声も。
参加者は「気になっていた内容で良かった」「今日の話を周りの人にも伝えたい」と話していました。
安佐南区では、マンションの管理組合と自主防災会共催の防災訓練が行われました。
新たな試みである給水訓練では、被災によりエレベーターや水が止まったときを想定し、参加者は5キロもの水を階段で運ぶ体験をしました。
初の取り組みとして、協力を依頼したのが地元の広島修道大学の地域共創サークルです。
手伝った学生は、「地域の防災訓練に参加することで、自分自身の防災意識も高まりました。地域の一員として災害時には自分も協力したいです」と話します。
自主防災会とエルモ大芝(ひろしまLMO(エルモ)※)、福祉に携わる地元企業の交流を目的として、西区で開催されたのは、防災運動会。
社員の防災意識向上や地域とのつながりを強めたいという企業と、地域全体の防災意識を高めたいという自主防災会の思いが一致しての実現です。
約200人が参加し、災害借り物競争などの種目を行い、楽しく防災を学びました。
参加した企業の従業員は「地域と連携することで大規模な防災イベントが開催できて良かった。地域とのつながりを大切にすることが企業防災活動において重要だと感じた。このような取り組みが他の地域でも進んでほしい」と話していました。
※ひろしまLMOとは地域内の各種団体が連携して、さまざまな地域課題の解決に取り組む組織です