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広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和3年7月1日号トップページ区版佐伯区 > 大雨に備える

「あまんじゃく伝説」の島を訪ねて

 南部に豊かな海の広がる佐伯区の中で唯一の島である津久根島を紹介します。

◆問い合わせ先:地域起こし推進課(電話943-9705、ファクス943-9718)

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地図には載らない無人島

 津久根島は、五日市地区の東南海上約4kmに位置する、ドーム型の小島です。島の周囲は300m余りで、広島湾のほぼ中央部に孤立していることから、古来より航海の目標とされてきました。「あまんじゃく伝説」(後述)の舞台として親しまれているこの島は、区内の海の見える場所から、曇りの日でも眺められます。所有者の1人である湯蓋良知(ゆぶたよしとも)さん(写真左下)は、「この記事をきっかけに、区民の皆さんが島に興味を持ってくれるとうれしいです」と笑顔で語ります。
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 島の半円形をイメージしてJR五日市駅南北自由通路の屋根が設計されているなど、区のシンボルの一つとも言える津久根島。海を眺める時は、ぽつんと浮かぶその姿を探してみてください。

五日市地区に伝わる「あまんじゃく伝説」
 昔、湯蓋道空(ゆぶたどうくう)という村人から尊敬される漁師がいました。しかし、その息子・道裕(どうゆう)は、いつも親の言うことと反対の行動をする大変な変わり者で、村人に「あまんじゃく」とあだ名を付けられました。
 道空は死の間際、家の近くの海老山に墓を建ててもらえるよう、息子の性格を考えて、「わしの墓はあの海の上の津久根島に建ててほしい」と言い残しました。ところが道裕は、親の遺言だけには逆らうまいと、津久根島で道空を手厚く葬り、墓まで建ててしまいました。道裕は最後まで、親の思いに沿うことができなかったのです。
(「五日市町誌(下巻)」より)

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