今回は、レトロモダンな風合いが近年再注目されているバラ、「アーリーモダンローズ」のお話です。アーリーモダンローズは、オールドローズ(1867年以前に存在していた系統)よりは新しく、モダンローズ(1867年〜現在に出現した系統)の中でも、1945年までに品種改良された四季咲きのバラを指します。品種改良の陰で、アーリーモダンローズの多くはいつの間にか姿を消していきました。
植物公園では、島根県津和野町在住のバラ愛好家から譲り受けたものをはじめ、アーリーモダンローズを種の保存のために大切に栽培してきました。その中には、日本のバラの歴史上で重要な品種とされながらも絶えたと思われていた「長良(ながら)」・「雲取(くもとり)」があります。さらなる調査の結果、国内での販売を確認できなくなった25品種が含まれていることも分かりました。
これらの貴重なバラたちの美しい姿をお披露目できるよう、この先も華麗に咲き続けられるよう、今年から接ぎ木による株の更新を進めています。
◆問い合わせ先:植物公園(電話922-3600、ファクス923-6100)
◆休園日:金曜日