湯来
湯来町観光協会会長・国沢紀代子さん(80歳)
湯来のさまざまな魅力を知り尽くしており、観光協会会長として、市内外へ湯来の魅力を発信しています。会長を務めながら、観光ガイドとしても活動中です。
冬は温泉とぼたん鍋で心身ともに温めて
湯来で暮らし始めて60年、観光協会会長という役目をいただいて、3年になります。湯来の魅力は語り尽くせないほどありますが、冬の楽しみ方で言うと、やはり温泉とぼたん鍋でしょうか。ぼたん鍋って何?と、若い人は思うかもしれませんね(笑)。今どきの言葉で言えばジビエ。新鮮なイノシシ肉を、町内のさまざまな飲食店で楽しむことができます。湯来の森林で育ったイノシシ肉は、色鮮やかで旨味が多いのが特徴。ほら、写真を見るだけで食欲がそそられませんか?紹介しているうちに、私も食べたくなりました。
泉質が良く、健康維持のために地元の人も通い詰めるほど人気の温泉で雪景色を眺め、ぼたん鍋で体を温める。湯来ならではのぜいたくなひとときを、ぜひご堪能ください。
コロナ禍で観光客が減る中、少しでも湯来が元気になるようにと、湯来への来訪促進キャンペーンを実施しています。皆さんも来てみんさい、湯来へ!
湯来温泉
湯の山温泉の「打たせ湯」
ぼたん鍋の材料・イノシシ肉
砂谷株式会社副社長・久保宏輔さん(37歳)
東京で9年間の会社員生活を経て湯来へ帰郷。牛乳や乳製品のブランド化を推進しています。また、牧場でさまざまな体験ができる「久保アグリファーム」をプロデュースしています。
食を味わい、感じ、そして学ぶ
久保アグリファームでは、牛舎や放牧地で牛を間近で見ることができます。牧場や牛を見てもらうことで、普段いただく「食」や「命」の大切さについて、考えるきっかけになればと思っています。単に、おいしいものが食べられるだけでなく、「食べる」という行為を大切にする価値観を育む場として、「広島に牧場があって良かった」と皆さんに思ってもらえるような場所にしていきたいですね。
そんな久保アグリファームの一押しは、新鮮な牛乳で作った濃厚なジェラートやヨーグルト。牛乳の製造は超高温殺菌が用いられることが多いですが、うちでは低温殺菌で作っています。こうすることで、牛乳本来の風味をしっかりと残すことができるんです。湯来を訪れた際には食べに来て欲しいですね。
牛との触れ合いを大切にする久保さん
食べた瞬間、生乳の風味が口いっぱいに広がります
湯来交流体験センターセンター長・佐藤亮太さん(35歳)
愛知県出身。温泉が大好きで、湯来を訪れた際に温泉と自然に魅了され、移住。自然を生かしたさまざまなイベントを展開し、地域に活気を生み出しています。
人生が変わるような体験ができる湯来
湯来に移住してきて7年、今私は、大自然に囲まれた湯来交流体験センターでセンター長をしています。
湯来の魅力…私の場合、どうしても温泉を語りたくなってしまいますが(笑)、それは別の方にお譲りして、やはり清流・水内川(みのちがわ)や大峯山(おおみねやま)などの大自然を挙げたいですね。湯来交流体験センターには、そんな自然を目いっぱい活用した体験プログラムがあります。
自然を相手にしていると、さまざまな場面で「自分に挑戦する機会」と遭遇します。仲間と一緒に助け合って困難を乗り越えたり、怖い思いをしたり。新しい自分に出会えたり、人生観が変わったり。自然の中には、ただ楽しいだけじゃなく、体験者にとって何かプラスになるような、そんな力があり、体験プログラムはそれを生かした作りになっています。
このプログラムは、地元の人と話す場面を作ることも大切にしており、湯来にまつわる話が聞けるなど、地域の人と交流できる点も魅力です。自然って素晴らしいぞ!
テントサウナ。テント(サウナ)で体を温め、川で冷やす!
大峯山山頂からの眺め。冬は空気が澄んで特にきれいだとか
噂のオオサンショウウオこんにゃくも作れちゃう!
農家・宮ア光太さん(32歳)
静岡県出身。“ひろしま活力農業”経営者育成事業を機に湯来へ定住。現在はホウレンソウの安定した供給を目指し、若き農家として日々奮闘中。
ホウレンソウで食卓を笑顔に
農業経営者として地域に定住することを目指す「“ひろしま活力農業”経営者育成事業」を活用し、今年4月から湯来で農業をしています。湯来の人は皆さん温かく、先輩農家の方々がアドバイスをくれるなど、非常に恵まれた環境にいます。同事業の約2年間に及ぶ研修を経て、現在はホウレンソウの安定した供給を目指し、試行錯誤の日々。湯来は酪農なども盛んなので、そのたい肥をうまく活用し、丁寧な土作りに取り組んでいます。産直市に出荷した際には、地域の皆さんに声を掛けてもらうこともあり、励みになっています。早く皆さんの食卓に苦みの少ないおいしいホウレンソウを届けたいですね。
敷地内で11棟のビニールハウスを管理している