ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 総合トップページ > 組織でさがす > 監査事務局 > 監査事務局 監査第一課 > 法定外公共物の占用料について

本文

ページ番号:0000004076更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

法定外公共物の占用料について

広島市監査公表第35号
平成30年9月28日

 平成30年8月2日付けで受け付けた広島市職員に関する措置請求について、その監査結果を地方自治法第242条第4項の規定により、別紙のとおり公表する。

広島市監査委員 谷本 睦志
同 井上 周子
同 西田 浩
同 三宅 正明

別紙

広監第147号
平成30年9月28日

請求人
(略)
上記代理人
(略)

広島市監査委員 谷本 睦志
同 井上 周子
同 西田 浩
同 三宅 正明

広島市職員に関する措置請求に係る監査結果について(通知)

 平成30年8月2日付けで受け付けた広島市職員に関する措置請求(以下「本件措置請求」という。)について、地方自治法第242条第4項の規定により監査を行ったので、その結果を同項の規定により次のとおり通知する。

第1 請求の要旨

平成30年8月2日付けで提出のあった広島市職員措置請求書に記載された内容は、以下のとおりである。

広島市長による広島市所有財産の「適正な運用」に関する措置請求の要旨

1 請求の要旨
⑴ 請求の趣旨

 広島市A区B町○○○○-○、○○○○-○と同○○○○-○、○○○○-○、○○○○-○、○○○○-○の間の水路(広島市所有 以下当該水路という)を○○○○-○、○○○○-○、○○○○-○、○○○○-○側の住民(以下当該住民という)が占有しております。
水路を使用する場合には、広島市下水道条例52条によって市長の許可を受ける必要があります。もし許可を受けずに使用しているのであれば、広島市財産規則16条の職員の善管注意義務違反になり、ひいては地方自治法242条第1項に違反する行為に該当するので、直ちに広島市長に対し、当該水路の「適正な使用」を図る措置請求を要求するものであります。

⑵ 請求の理由

 1 請求人は平成30年6月1日に広島市A区建設部維持管理課のC氏(以下C氏)に当該水路は当該住民が許可を受けて使用しているか尋ねたところ平成30年6月8日付けのメールで「適正な運用」がなされているか否か調べ、「適正な運用」がなされていなければ、利害関係者へ占用許可の申請を行うとのことでした。
 請求人は、「適正な運用」がなされているか否か、さらに、「適正な運用」がなされていなければ。利害関係人へ占用許可の申請を行ったか否かを知らせてほしいと要望をしたところ、平成30年7月2日C氏から電話で両件とも個人情報保護の下、知らせることができないとの回答を頂きました。
 そこで、改めて下記代理人が別添資料1の質問書を平成30年7月4日付けでC氏に送付したところ、平成30年7月20日付けで別添資料2の回答書が届きました。
その回答書には、当該水路の使用が「適正な運用」すなわち許可の申請のもとになされているか否かにつき何らの回答もなく、ただ個人情報保護の観点のみの理由で情報を開示できないとのことでした。
 しかし、上記代理人が別添資料1の質問書でも主張したとおり、当該水路の使用の有無は、公共用財産の使用に該当し、その使用は職員の善管注意義務(広島市財産規則16条)の下に管理されなければなりません。そうであればその管理が「適正に運用」されたか否かは最低限、市民に知らされるべき事項であります。そして、それが「適正に運用」されていなければ住民監査請求の対象にもなされるものであり、決して本件が個人情報保護と関係の下にあるものではありません。従って、当該水路の使用が「適正に運用」されているか否か不明である点が、請求の第1の理由であります。
 2 次に当該水路の使用が仮に「適正な運用」の下に行われていたとしても当該水路の使用料は減免されております。
 確かに、道路占用料減免取扱要綱2条別表18に該当すれば、公共通路及び沿道の土地から道路へ出入りするための通路には減免措置がなされても、不当ではありません。
 しかし、下記代理人は別添資料1の質問2でこの規定の解釈はすべての通路の使用に適用されるのでなく、その通路を使用しなければその道路に入れない場合に限られると解すべきではないかと考えます。なぜなら、自己の便宜のために通路を使用しても減免の対象になるのであれば、公共用財産の私的利用になり、職員の善管注意義務(広島市財産規則16条)違反になると考えるからです。そうであるならば、道路占用料減免取扱要綱2条別表18の解釈については、広島市財産規則26条6号が規定するように、公共用財産の使用は真にやむをえないとき、例えば、その通路を使用しなければその道路に入れない場合あるいはその道路を使用する上において「正当な理由」があるときと解すべきと考えます。C氏の回答は何らの理由なく上記の見解を否定されました。この点が請求の第2の理由であります。

⑶ 地方自治法242条第1項の規定により、別紙事実証明書を添え、必要な措置を請求します。

 (事実を証する事実証明書として次の書類が提出されているが、添付を省略する。)

  1. 「別添資料1(広島市A区建設部維持管理課長あての質問書)」の写し
  2. 「別添資料2(広島市A区建設部維持管理課長からの回答書)」の写し
  3. 「現地の地図」の写し
  4. 「現地の公図」の写し1
  5. 「現地の公図」の写し2
  6. 現地の写真1,2,3
  7. 委任状
  8. D会「規約」の写し
  9. D会「役員名簿(平成30年4月1日現在)」の写し
  10. D会「平成29年分会務報告」の写し
  11. D会「平成28年分政治資金収支報告書」の写し
  12. D会「平成30年事業計画」の写し
  13. D会「平成29年会計収支決算書」の写し
  14. D会「平成29年度通常総会議事録」の写し

第2 請求の受理

 本件措置請求は、地方自治法第242条第1項の所定の要件を具備するものと認め、平成30年9月4日に、同年8月2日付けでこれを受理することを決定した。

第3 監査の実施

1 請求人による証拠の提出及び陳述

 地方自治法第242条第6項の規定に基づき、平成30年9月10日に請求人に対し証拠の提出及び陳述の機会を設けたところ、請求人及び代理人は新たな証拠として次の書類を提出するとともに、陳述を行った。
(新たな証拠として次の書類が提出されているが、添付を省略する。)
現地の写真4,5,6,7
請求人は、以下の点について、陳述した。

  1. 職員措置請求書に沿った内容の説明
  2. 新たな証拠として提出した書類に基づく補足説明
    • ア 当該住民が通路として当該水路を2箇所占用している。
    • イ 当該水路の占用は昭和57,8年頃からと記憶している。
    • ウ 当該水路が国から広島市に譲渡されたのは平成16年である。

代理人は、以下の点について、陳述した。
⑴ 職員措置請求書に沿った内容の説明

  • ア 当該住民が下水道条例に基づく許可を得て水路を使用しているのか疑義がある。
  • イ 使用料を減免するだけの正当な理由があるのか疑義がある。

2 広島市長の意見書の提出及び陳述

 広島市長に対し、意見書及び関係書類等の提出を求めたところ、平成30年9月14日付け広A維第181号により意見書が提出された。なお、陳述は行わなかった。
 意見書の内容は、以下のとおりである。

⑴ 本市の意見の趣旨

 請求人の主張には理由がないため、本件措置請求は棄却されるべきである。

⑵ 本市の意見の理由

 本件措置請求者は、措置請求書のなかで、

  • 論点1 市長が違法又は不当に本件水路の管理を怠っている。
  • 論点2 占用料を徴収しないことが違法又は不当に公金の賦課徴収を怠る事実に該当する。

という上記2点について、措置請求を求めているので、以下に述べる。

  • ア 論点1について
    国有財産であった法定外公共物は、地方分権一括法に基づき、国から地方自治体に一括譲与され、平成16年4月に本市の財産となった。法定外公共物は、譲与された当時の状態で維持・管理を引き継いでいる。
    譲与時の形態と変化がない本件水路は、備えるべき機能に支障がなく、本市が引き続き管理を行っている。
  • イ 論点2について
    現行制度は、水路に設置する通路としての工作物の占用料を全額免除としている。これは、水路の機能を阻害しないことも前提として、一つの土地の利用につき、出入りのための通路を一箇所と限定しているものではない。
    よって、出入りのための通路について、占用料を徴収しないことは、違法又は不当に公金の賦課徴収を怠る事実に該当しない。

3 監査対象事項

  1. 市長が違法又は不当に当該水路(請求人が示した部分に限る。以下同じ。)の管理を怠っているか。
  2. 占用料を徴収しないことが違法又は不当に公金の賦課徴収を怠る事実に該当するか。

第4 監査の結果

1 事実関係の確認

 請求人から提出された広島市職員措置請求書及び事実を証する書類、広島市長から提出された意見書及び関係書類並びに広島市の関係職員及び現地の調査により、以下の点について確認した。

⑴ 当該水路の管理について

 当該水路は、法定外公共用物であり、地方分権一括法に基づき、平成16年4月に国から譲与を受けるまでは、国の公共用財産であった。それまでの間、広島県が国の公共用財産として「国有財産法(昭和23年法律第73号)」に基づき、機関委任事務(現在、法定受託事務)として財産管理を行い、広島市は「地方自治法(昭和22年法律第67号)」に基づき市町村の固有事務として、維持・補修などの機能管理を行ってきた。
 国から譲与を受けた後、当該水路は市有の公共用財産となり、公共下水道として、その管理、使用等を定めた広島市下水道条例等の規定に基づき、A区役所建設部の維持管理課及び地域整備課において財産管理及び機能管理を行ってきた。

⑵ 当該水路上の床版、当該床版上の物件及び当該水路の南端の暗渠(きょ)上の物件の設置について

 広島市下水道条例では、公共下水道の敷地又は排水施設に物件を設けて公共下水道の敷地又は排水施設を占用しようとする者は、市長の許可を受けなければならないと定めている。
 請求人は、当該水路上の床版(以下「当該床版」という。)上の物件及び当該水路の南端の暗渠(きょ)上の物件(以下「暗渠上の物件」という。)の設置者及び設置時期について、当該水路に隣接する宅地の住民が昭和57,8年頃設置したものと主張している。
 一方、広島市は、直接的に言及していないものの、「平成16年4月に本市の財産となった。」及び「譲与時の形態と変化がない本件水路」と述べていることから、当該床版、当該床版上の物件及び暗渠上の物件は平成16年4月時点で既に設置されていたと主張しているものと認められる。
 現地調査したところ、当該床版は、その施工状態や下部構造等を見ると、当該水路上のコンクリート舗装と一体的に施工されており、広島市が附帯工事として施工したものと認められる。当該床版上の物件は、当該床版上に施工されたスロープである。また、暗渠上の物件は、当該水路を地下へ通すために埋設されたボックスカルバートの土被りの上に施工された舗装である。当該床版上の物件及び暗渠上の物件は、いずれも施工方法が雑で一見して広島市が施工したものでないことが明らかであることから、広島市以外の者が施工したものと認められるが、これらに係る工事施行に関する書類は確認できなかった。また、当該床版、当該床版上の物件及び暗渠上の物件は、当該水路に隣接する宅地の住民が道路に出入りするための通路であることが認められる。
 以上のことから、当該床版は広島市が、また、当該床版上の物件及び暗渠上の物件は広島市以外の者が、平成16年4月前に施工したものと認められるが、これらの設置者については確認できなかった。

⑶ 占用許可及び占用料の徴収について

 広島市下水道条例では、公共下水道の敷地又は排水施設に物件を設けて公共下水道の敷地又は排水施設を占用しようとする者は、市長の許可を受けなければならないこと及び占用の許可を受けた者から占用料を徴収することを定めている。
 また、占用料の減免については、広島市下水道条例第54条において「占用料の額及び徴収方法については、この条例に定めるもののほか、市道の道路占用料の例による。」と定めており、広島市道路占用料徴収条例第5条の占用料の減免規定を受けて定められている広島市道路占用料減免取扱要綱の第2条別表に占用料の全額を免除する占用物件を掲げ、第18号に「沿道の土地から道路へ出入りするための通路」を減免対象として定めている。
 請求人は、当該床版上の物件及び暗渠上の物件の設置に当たり、占用許可手続がなされたかどうかは不明であるが、占用料については減免され徴収されていない旨主張している。
 一方、広島市は、占用許可手続がなされたかどうかについては言及していないものの、現行制度は、水路に設置する通路としての工作物の占用料を全額免除することとしており、またこれは、水路の機能を阻害しないことも前提として、一つの土地の利用につき出入のための通路を一箇所と限定しているものではないため、出入りのための通路について占用料を徴収しないことは、違法又は不当に公金の賦課徴収を怠る行為ではない旨主張している。
 なお、当該床版、当該床版上の物件及び暗渠上の物件に係る占用許可及び占用料の減免に関する書類は確認できなかった。
 以上のことから、当該床版、当該床版上の物件及び暗渠上の物件については占用許可の手続が取られたか否かは確認できないが、広島市はこれらに係る占用料を徴収していないと認められる。

2 判断

⑴ 当該水路の管理について

 当該水路の管理について、請求人は、広島市が特定の住民が広島市下水道条例に基づく占用許可を受けることなく水路を占用していることを看過し、違法又は不当に財産管理を怠っていると主張しているものと認められるが、水路の占用許可に係る管理は、水路を公の目的に供するために支障のない状態に維持することを目的とした一般行政上の行為であり、財産的価値の維持・保全を目的とする財産的管理ではないため、地方自治法第242条第1項に定める財務会計上の行為又は怠る事実に該当しない。よって、住民監査請求の対象とはならない。

⑵ 占用料を徴収しないことについて

 当該床版及び暗渠上の物件については、占用許可の手続がとられたか否か不明であるが、占用許可を得ていない場合であっても、許可申請手続がなされたときには許可される物件であることは明らかである。その占用料については、広島市道路占用料徴収条例第5条に基づき定められた広島市道路占用料減免取扱要綱の第2条別表により、道路へ出入りするための通路等が減免対象として定められており、水路に設置する通路としての工作物の占用料は全額免除されることとなる。これは、水路の機能を阻害しないことを前提として、市民による道路の効用の享受を容易にする趣旨と考えられるところであり、その通路を使用しなければ土地から道路への出入りができない場合に限定する理由はない。
 このため、当該床版及び暗渠上の物件の占用料を徴収せず、あるいは全額免除していたとしても、違法又は不当に公金の賦課徴収を怠る事実には当たらない。
 なお、当該床版上の物件は、工事施行についての市の承認があったか否か不明であるが、設置者の如何に関わらず、当該床版に付合しているため、当該床版上の物件に係る占用料は当該床版に係る占用料と一体となるところ、前述のとおり、占用料を徴収しないことは違法又は不当に公金の賦課徴収を怠る事実には当たらない。

3 結論

 請求人の行った本件措置請求のうち、当該水路の管理に係る部分については請求の要件を欠くものであるため却下し、その余については請求に理由がないため棄却する。

このページに関するお問い合わせ先

監査事務局 監査第一課
電話:082-504-2533/Fax:082-504-2338
メールアドレス:kansa@city.hiroshima.lg.jp