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2014年08月31日臨時記者会見「避難勧告等の解除(安佐南区)について」
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避難勧告等の解除について
市長 避難勧告等の解除について申し上げます。平成26年8月豪雨に伴って、安佐南区内に発令しました、避難勧告等のうち、山本学区、長束西学区の避難勧告について本日16時30分に解除しました。
これらの地区内には42カ所のがけ崩れがありましたが、広島県、区役所、消防署が合同で現地確認をいたしまして、必要と認める場所に応急方策や立ち入り禁止などの必要な措置が完了していると認めましたので、避難勧告を解除することといたしました。
今後の降雨状況によっては、再度の避難勧告等を発令いたします。また今後も気象情報に注意し、土砂災害や低地での浸水及び河川、渓流、水路の急な増水など危険を感じた場合は、早めに避難していただくということはお願いしておきたいと思います。
自宅等に戻られる避難者は、気象情報等の情報入手手段を確保していただきたいと思います。
なお、安佐南区内の他の地区の避難勧告等につきましては、緊急避難体制の確保や、緊急的な対応が完了したエリアを順次避難勧告等の対象の区域から解放していくというようなやり方によりまして、解除を進めていきたいと考えております。したがいまして、安佐南区の避難勧告等の全面的な解除には、今しばらく時間をかけていきたいと考えております。
なお、これによりまして、長束小学校と毘沙門台小学校は、実際にここには避難者の方はおられませんので、この際この避難所を閉鎖するという取扱いにいたしております。以上です。
記者 今朝の安佐北区の解除に続いての解除になりましたが、朝から事情が変わったことですね。要はこのタイミングで解除が決まったこと、先ほどございましたけれども、応急措置と立ち入り禁止の措置の2点が理由ということですか。
市長 昨日からの会議で処理方針は決めておりました。そして、午前、午後をかけて安佐南区内の長束西、山本地区の災害42カ所を実際に確認に行きまして、私自身も写真等で確認しましたが、そのエリアに例えばブルーシートを掛けてある、さらには立ち入り禁止区間には黄色いテープが貼ってあって、緊急対応ができているということが、この時点で確認できましたので、時間を区切って、解除するという扱いにいたしました。
その他のエリアについても、現地で今言ったような対応ができているかどうかは個別に検証しておりまして、それらが集計でき、上手くエリア設定ができれば、逐次、避難勧告等の対象から除去していくという作業をやる、今も作業を進めています。
また、明日の段階で、これからだんだん暗くなりますので、朝方にかけてまた処理が進めば、改めてお知らせするという段取りで今作業を進めております。
記者 今日この2地区の解除についてなんですが、地区ごとに解除するというやり方は、午前中の会見では目からうろこ(が落ちた)ということをおっしゃってたかと思うんですが、こういうやり方は、運用のやり方と違うというか、新たなやり方になるんでしょうか。
市長 国・県・市の昨日の会議で編み出したと言いますか、今まで指定したら全面解除するというやり方しかないと思い込んでいたんですが、対象区域を調整するということを、現場を確認しながらやれば、あながち否定されてないというか、何も規定しているわけではないんです。
ですから、そのやり方を議論して、確立してというか、合意しまして、それにしたがって今やっているという状況です。
記者 残りの3地区なんですが、これについては見通しはどうでしょうか。例えばこの地区はちょっと長期化しそうだとか、そういのはございますか。
市長 それは少し考えていただければ分かるんですが、地域の中で避難路とか経路、水の路などが仮に雨が降ったとしても乱れないような状況になっていれば、それを確認して、「間違いないな」ということでそのエリアを避難勧告等のエリアから除外していく。だから、復旧の作業の進捗状況において、だんだんエリアを終息させていこうと判断したんです。
ですから、常に現場を監視しながら、作業の進捗状況を確認してやるということにしたんです。期日を待って解除するのではなくて、逐次進行状況に応じて調整していくというやり方に切り替えました。その作業の進捗状況によるんです。
特に緑井と八木の地区ですね。まだまだ土砂があるエリアは残しておきながら、山の裾のほうの綺麗になったところから縮めていくということをやる。だから、どの辺で線引きするかという作業を今監視しているというか、チェックしています。
あとは、インフラとかそういうものの復旧状況を併せて監視するという作業を、今、しています。
記者 今の段階の残り3地区は目途的なものはなかなかちょっと言い難いのかもしれませんが、その今ある土砂を全部取り除かないと、解除できないとかそういうことではない。
市長 緊急避難の皆さんがもし帰ったときに、行き来ができるだけのかつ安全な状況ができれば、むしろ行き来していただきながら、土砂を撤去する。危険地域は別途ちゃんとした対策を講じるための工事が入れるようにするというようにしようじゃないかという、それを調和させると言いますか、調整するための方法として、この方法を今やり始めたわけです。
記者 残り3地区はそんなに遠くない時期に解除できるとお考えですか。
市長 そのエリアを解除してぐっと作業が進めば、むしろ待っておけばこれだけかかっていたのが、少し早めになるというような感覚なんです。
いずれにしても、今週の金曜日辺りまではある程度頭に置きながら、どの辺までいくかということですね。9月5日から、そんなことを目指しながらやっていますけど。
記者 八木地区は3丁目はまだ捜索していますが、今後その何丁目ごとのエリアの区分けで解除されていくっていう。
市長 そういう可能性になります。
安佐南区長 もう少し、何番街区くらいのレベルで。
市長 もっともっと普通の目で見て、ここは安全じゃないかというのであれば、その勧告等の区域から除外して、もう少しきめ細かにエリア設定していくことのほうが良いのではないかということです。
記者 これから明日の朝までは解除の発表はもうないですか。
市長 はい。今解除して(暗くなってから)避難者に帰っていただくよりも、また明るくなってやったほうがいいんじゃないかと思いますけど。そういう意味で今日のここの解除はぎりぎりな時間かなということでやりました。
記者 今週の金曜日辺りをある程度頭に入れながら、というのは、最終的なおしりが・・。
市長 それは、いろんな復旧とか工事がそれを目指してどんどん動き始めていますから、そういったところを見ながら、もしその辺でずっとエリアの状況が進み、ぐっと小さくなって戻れるような道ができれば、その段階で解除ができますから。全体の進み具合です。
記者 今週の金曜日というのは何の目途なんですか。
市長 全体的な、とりあえずがんばろうという気持ちなんです。復旧と一連のものをいつまでも避難生活が続くという雰囲気がないようにするための、仮の目標ということで今がんばろうとやっているんです。
記者 避難指示・勧告解除の仮の目標と言っていいですか。
市長 目標値かな。そこまでいくかな?
安佐南区長 全部の地域を、というわけにはいかないです。
市長 ぐっと絞り込んで、そういうところはぐっとこう小さくなって。
記者 最終的に絞り込むまでの。
市長 そうですね。もっとぐっと絞り込むというところまでが目標です。
記者 数字をお伺いしたいんですが、この長束西地区、山本地区で何人の方がその対象になるというか。
市長 避難状況ですね。山本地区、これは今避難勧告地区になっていますが、31日10時現在の避難者数は22人となっています。長束西地区も避難勧告対象ですが、4名が避難人員となっています。
安佐南区長 14時現在ですが、山本地区が20名、長束西地区が4名です。
記者 20人と4人が対象ということでよろしいんですか。
安佐南区長 避難されている方が。
記者 じゃなくて対象人数が。
市長 対象地域は、山本地区が12442人、長束西地区が1952人です。世帯数でいくと、山本地区が5000世帯、長束西地区が703世帯。
記者 継続して出ている、梅林、八木、緑井も同じくトータルで結構ですので、人数と世帯数を伺いたいんですが。
広報課長 その数字につきましては、後ほど事務方の方から提供させてください。
記者 先ほどの時事通信さんの質問の続きなんですが、金曜日が絞り込むまでの大目標とおっしゃいましたが、金曜日までにはコアな部分を除いて大部分解除できたらな、という気持ちだということでしょうか。
市長 もう8月20日から随分になりますから、関係者もウィークデーの終わりを目指してがんばろうじゃないかというくらいの気負いであるということです。
記者 避難所を閉鎖するのが長束小学校と毘沙門台小学校だけですが、山本地区だと集会所と小学校もあると思うんですが、それは継続するということでよろしいんですか。
市長 そうですね。ここにはまだ避難者の方が実際おられますし、まだ避難勧告・指示を残しているエリアから来てる方がおられますので、そこを閉じてしまうと帰れなくなりますから、おられる方の支援重視ということで、実際に空になったところ、それから帰れるところと環境を調整してやる。
安佐南区長 長束小学校については、4名いらっしゃるんですが、じつはこの4名は長束小学校から自主的に祇園西公民館に自分たちでいらっしゃってまして、集計のやり方として長束小学校で今まで集計させてもらっていたんですが、ということで現在長束小学校はゼロで、その4名というのは祇園西公民館にいらっしゃるという状況となっているので、長束小学校を閉鎖するということです。
記者 先ほどの目から鱗の部分なんですが、それは町名とか番地で区切れることの基準になるんですか。それか地区ごとで区切っているところで。
安佐南区長 街区ごと。何番街区。
記者 そこまで細かくできるとして。
安佐南区長 細かくして解除をどんどん進めていこうと。
記者 それは、そういう規定は特に設けられてないんですか。
安佐南区長 ないんです。
記者 そういうやり方ができるよっていう。
市長 排除してないということを検証しましたので、むしろ細かく。安全を考えるときはどんとやりますが、解除するときには確認しながら縮めていくと。やってもどこにも駄目だと書いていないんじゃないかと。
記者 それは、これまでにそういうやり方はどこかでやってて。
消防局長 そんなに細かく解除していくやり方はなかったです。
市長 今回は3者が協議して、考え出した結論なんです。
記者 全国的にも初めての試みということですか。
市長 多分。
記者 初めてとは・・。
市長 確認してみないと分かりませんが、自分たちもいろんなことを議論しながら、あっということで、本当に綺麗になったところを除外することが否定されてるかというと否定されていないものですから、その対象地区を調整していくというやり方で、勧告指示を修正していいんじゃないかなということなんですが。
記者 それだけ早く復旧を目指してシフトされたいということだと思うんですけれども、実際に解除されてみて、何か地元から声とか届いていますか。
市長 今日も最初発表した後、ボランティアセンターに行きまして、皆様出かけておられましたが、事務方のほうと話をすると、解除エリアをやってもらって、特に今まで避難指定地域はダメだったんだけれども、安全を確保しながらそういうエリアを拡大してもらうと、今たくさん来ているボランティアの方々にやっていただくエリアが広がるので、ありがたいと。
特にそこに行った時に、家にいろんな泥とか、ゴミがありますね。そういったお手伝いができるということで、いいんじゃないかという話がありました。元々そういう事情があったから、早くなんとか解除という動機付けもあったんですけどね。
記者 立ち入り禁止のエリアっていうのはかなりありますか。
市長 今度の?今の?
記者 今までの解除したエリアで。
市長 立ち入り禁止エリアは本当に危険そうなところにテープが貼ってありますけれども、めちゃくちゃ多いというわけではありません。安佐南区のほうはどうですかね?土砂崩れのあった辺りは。
局長 今の山本、長束地区では、今回土砂崩れで二人のお子さんが亡くなられた地域だけにしています。
市長 だから、ブルーシートと・・・。
局長 ブルーシートと、ロープが張ってあります。
市長 それは先ほど申し上げました、42ヵ所の。
安佐南区長 42ヵ所の1ヵ所。その他は3者で確認した結果、危険性はないと判断しました。
記者 危険性があるところに関しては、昨日のランク付けでA・B・C、あれと対応しているんですか。そのブルーシートを張ったり、ロープを張ったり。
市長 昨日のは、土砂災害ですね。ブルーシートはがけ崩れとか。2種類ありまして、その辺が混在していますが、いずれにしても普通に見て解除するのは、道路はもう普通になっている、行き来も可能だと、河川もちゃんと回復していると。
そして、土砂崩れがあってもそこのところはちゃんと固定されて、これ以上広がらないだろうとか、大きな雨とかさらなる力が加わらなければ、しばらくはいいだろうと。
むしろその辺の掃除とかきれいにするという活動をしたり、皆さんが帰った方がいいと認められた地域が、個別にもう少し刻んでちょっとずつ解放していくというように判断していくというように見てもらえばいいと思います。
記者 街区ごとに解除していくという手法を編み出したということですが、今日7時くらいにもおっしゃられてましたが、雨が降った際には、またその情報収集に注意してというように市長もおっしゃられてますが、なかなか注意を呼びかけながらの解除という難しいところのご判断だと思うんですが、それでも少しでも早く解除したいという、その要請というのは、その辺り判断する上で、どのあたりを考慮されて、こういった手法で今のタイミングになったんですか。
市長 今までの思い込みかもしれませんが、制度論ですね、避難勧告なり避難指示を出したエリアっていう設定があれば、その設定を除去するか残すかという方法はないんじゃないかと思い込んでいたんです。
ところが、そのエリアは本当に土砂災害とか、被害が起こった地域を含んでいて、全面撤回じゃないんです。そのエリアの一部が、多いところもあれば少ないところもあるんですが、そうするとそうでないところについてまで、皆さん避難をしてくださいと言って、避難所に来ていただいているわけです。
ご本人たちからの目でみれば、自分たちのところは帰れるし、上手く行けるんだけれど、なんでここに、という方は特に避難所生活は苦痛ですよね。そういう方々はまず早く避難勧告を解除してくれとおっしゃるんです。
一方で家などが完全に倒壊したりして、帰るところがない方は、納得ですよね。むしろ避難所における自分たちの生活を確保する。それから次の住居を提供してくれと。二様の要求があるわけですね。
それをどう調和させるかということろで、一挙に解除するんじゃなくて、本当に救えるところから、上手く(安全が)担保できているところから徐々にやることができないかなということが、3者の議論の本質だったんですが、それを今言ったような形でやれば、大分調整できるんじゃないかということになったと思っています。
完ぺきではありませんが、その代わり、帰る方が特に本当なら避難勧告エリアなんですが、区域を縮めたことで戻れるようになりますから、天気情報をちゃんといつでも見て、雨が降ったときには避難できるということの注意をしっかり呼び掛けて、同時に行政とご本人が自覚を高めながら、平常生活に戻すというプロセスをとっていると思っています。
記者 少しでも晴れている間であってでも、帰って作業してほしい、あるいはどうしても早く日常にという。
市長 もちろんご本人は(帰りたいという)気持ちがありますから、形式的(避難勧告が)にかかっているから帰れませんよ、帰るべきじゃありませんよというのを解除して、どんどん帰って(作業を)やってください。その代わりに気を付けながらやってくださいよというメッセージが発せられるようになったんじゃないかなと思っています。