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平成29年第1回教育委員会議(1月定例会)会議録

平成29年第1回広島市教育委員会議会議録

 平成29年1月26日(木曜日)、平成29年第1回教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後4時 5分

2 出席委員

  • 委員(委員長) 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 藤本 圭子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員(教育長) 尾形 完治

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 隅田 一成
  • 青少年育成部長 荒瀬 尚美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 谷 康宣
  • 教育企画課長 西原 寛行
  • 施設課長 吉川 保
  • 施設課計画担当課長 龍田 克彦
  • 育成課長 蓼原 清道
  • 育成課非行防止・自立支援担当課長 高山 茂己
  • 放課後対策課長 金森 禎士
  • 教職員課長 梶田 英之
  • 教職員課教育給与担当課長 胡子 芳樹
  • 教職員課調整担当課長 吉岡 将樹
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 花岡 潔
  • 学事課長 宮田 雅子
  • 健康教育課長 長谷 冨美
  • 健康教育課学校安全対策担当課長 寺本
  • 達志 指導第一課長 松浦 宰雄
  • 指導第二課長 野間 泰臣
  • 指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長 開 英治
  • 特別支援教育課長 児玉 安司
  • 生徒指導課長 山崎 哲男
  • 教育センター次長 住吉 磨
  • 生涯学習課長 笹口八恵美

4 傍聴者等

 2名

5 議事日程

  • 議題1 平成29年広島市成人祭の開催結果について(報告)
  • 議題2 平成28年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について(報告)
  • 議題3 ハイスクールビジョン推進プログラムについて(報告)
  • 議題4 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(議案)【非公開】
  • 議題5 広島市社会教育委員の委嘱について(議案)【非公開】

6 議事の大要

井内委員長

 ただ今から、教育委員会議の定例会を開催いたします。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日の議事録署名者は、藤本委員と鈴木委員にお願いいたします。よろしくお願いします。
 議事に入ります前に、事務局から急きょ報告したい事項がある旨の申出がございましたので、これを受けたいと思います。よろしくお願いします。

学校教育部長

 委員長のお許しを頂きましたので、教職員の不祥事につきまして御報告させていただきます。
 本日、市立中学校の学校教職員が窃盗の容疑で安佐南警察署に逮捕されたとの一報を受けております。平素から教職員の服務規律の確保におきまして徹底を図っている中、大変遺憾でありまして、市民の皆様に深くおわび申し上げます。
 現在、警察で取り調べ中でございますので、今後、事実関係等を詳細に把握した上で、本市教育委員会として厳正に対処してまいる所存でございます。以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。
 起こってはならない不祥事が繰り返されているようです。対処方よろしくお願いします。
 それでは、議事に移りたいと思います。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりですが、本日審議予定の議題4及び議題5につきましては、広島市教育委員会会議規則の平成27年改正附則によりなお効力を有するとされる改正前の第7条第1項第5号及び第6号の規定に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ありませんか。
 (異議なし)
 それでは異議なしと認めまして、議題4及び議題5につきましては、非公開と決定いたしました。
 それでは、議題に入りたいと思います。
 議題1でございます。「平成29年広島市成人祭の開催結果について」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきまして、育成課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

育成課長

 教育委員の皆様方には日頃から大変お世話になっております。
 また、1月9日の成人祭の開催に際しましては、お寒い中、休日にもかかわらず御臨席を賜りまして誠にありがとうございました。
 それでは、座って御説明させていただきます。
 資料の2ページ、議題1「平成29年広島市成人祭の開催結果について」を御覧ください。
 この件につきましては、昨年12月の定例会で開催前に概要を御報告させていただいておりますが、本日は開催結果について御報告をさせていただきます。
 まず、1の「開催概要」の日時、場所、主催等につきましては、記載のとおりでございます。
 (7)の「内容」のところのアのアトラクションにつきましては、広島経済大学のダンス部によるダンスパフォーマンス、広島修道大学混声合唱団によるアカペラ演奏がございました。
 イの成人祭の式典ですが、今年の国歌斉唱はエリザベト音楽大学の学生さんが担当してくださいました。
 ウのその他ですが、記念品引換えコーナーでは、井口中学校の生徒さんがはつらつとして元気よく新成人をお迎えし、お祝いの言葉を述べながら記念品を渡しておりました。
 選挙啓発コーナーにつきましては、「あなたは将来どこに住みたいか。」をテーマに日本地図を掲げ、自分の思うところにシールを貼ってもらう模擬投票、アンケートでございます。これには、約380人が参加されました。また、新成人各自が20歳の決意を書いて撮影コーナーで記念撮影を、20歳の公約をボードに記しての記念撮影には約50人が参加されました。
 なお、模擬投票者数は、昨年度より約220人増えております。
 着付け直しコーナーは、大阪きもの学院さんに御協力を頂きました。利用者が75人で、昨年より15人増えております。利用者の皆さんには大変好評を頂いております。
 はがきで感謝を伝えようコーナーは、一般財団法人中国地方郵便局長協会様に御協力を頂きました。はがきの使用枚数は200枚で昨年より40枚減っておりますが、今年は事務局の方が声をおかけしなくても、多くの新成人が自らコーナーに足を運んでいただいたようであります。宛先は祖父母、恩師もありましたが、両親宛てに感謝の気持ちを書いた人が多数で、アンケートでは、「ふだん言えない「ありがとう」を文字で伝えた」、「友達と一緒に写真が撮れて良かった」、「感謝の気持ちを伝えるいい機会になった」という意見があったそうです。
 同窓会コーナーは、あいにくの雨で例年より若干少なかったものの、多くの新成人でにぎわいました。西警察署の御協力で警備体制を強化したことにより、トラブルもなく、皆さん楽しい時間を過ごされました。
 (8)の参加者数でございますが、今年は約7,500人で、昨年が約7,600人でございましたので、約100人の減少になります。この7,500人の内訳ですが、成人祭式典を行いました場内が約3,500人で、これは昨年よりも500人増えております。また、場外が約4,000人で、昨年より600人減少しております。対象となる全成人の62.7%が参加したことになります。
 2の「平成29年成人祭の振り返り」ですが、(1)の雨が降ったりやんだりの不安定な天気であったが、アトラクション、国歌斉唱、記念品のデザインに新成人と同年代の大学生の活躍の場を創出し、広島市ホームページや広報紙によりPRに努めたことにより、目標人数を上回ることができました。ホームページのアクセス件数ですが、今年度は昨年度より約1か月早く開催概要をホームページに掲載したこともありまして、「「平成29年広島市成人祭」を開催します。」」へのアクセスは、11月から成人祭の当日までで1万7,854件と、前年度同時期に比べ、件数で4,401件増加いたしました。これに付随して、「広島市成人祭(成人式)について知りたい。」というQ&Aのページへのアクセスは1万4,017件と、前年度同時期に比べて件数で2,046件増加いたしました。
 (2)の式典の開始から終了まで厳粛な雰囲気で進行し、最後は全員一斉の盛大な三本締めでフィナーレを迎えることができました。アンケートにも「市長の式辞を聞いて成人としての自覚が湧いた」「気が引き締まった」など、成人としての自覚を持てたという声がございました。アンケートで成人式に参加して良かった理由の1位は、同窓会コーナーで全体の36.8%でしたが、それに続いて式典が良かったとの答えの割合が32.8%で、式典の評価が非常に高かったです。
 (3)の運営ボランティアの高校生20人と、井口中学校の生徒60人を合わせた総勢80人の運営協力ボランティアが参加し、ホール内での誘導や車いす参加者のサポート、記念品の配布など、さまざまな場面で活躍してくださいました。人のために、社会のために尽くしたい、新成人にとって一生に一度の思い出深い成人式にするために、尽くしたいとの思いを行動に移してくれました。皆さんは前日の準備にも参加してくださいました。
 今年の成人祭に際しては、中国新聞の「広場」の欄に投稿を頂きました。これは1月9日当日の「広場」の欄でした。内容をかいつまんで御説明します。障害のある息子さんが「成人式を迎えるが、視線を浴び、つらい思い出になってしまうのではないかと心配し、おじけづいていたところ、主催者に連絡してみたら、大変親切に対応してくださり、保護者も一緒に指定席へ案内していただけるということで一安心しました。つらいこともたくさんあったが、支えてくださったたくさんの方々のお陰で笑顔を忘れずにいられた。成人式に対しては感謝の言葉以外には見つかりません。」といった内容でした。この投稿において、「保護者も一緒に指定席へ案内していただける」という部分ですが、保護者も一緒に指定席へ案内させていただいたのが、井口中学校のボランティアの生徒でございます。別の障害のある新成人からは、「配慮していただき、区切りの式に参加することができた」など、ボランティアへの感謝の声も頂きました。
 また、成人式の翌日に市民の声としてお礼のメールを匿名で頂いております。内容は、「20歳の私の息子は重度の知的障害者です。今年は成人式ですが、何千人もの新成人が集う大混雑を考えたら到底参加できないと諦めていました。しかし、昨年末に成人式を迎える障害者に対する配慮が頂けるという手紙を頂き申し込ませていただき、昨日、無事に成人祭に参加させていただくことができました。また、案内役の井口中学校の生徒さんや他の方たちも親切にしていただき、感謝の念で一杯です。本当にありがとうございました。」というボランティアの中学生、高校生への感謝の気持ちを頂いております。
 資料の3ページを御覧ください。3ページと4ページの部分が成人祭の写真でございます。3ページは、アトラクションと式典の部分で、委員の皆様方に御覧いただいた場面でございます。
 次のページの4ページでございます。成人祭が行われていたホールの入り口側の部分で、入場された方々に中学生が手を挙げて「こちらです」という形で「記念品引換えコーナー」、また、右には「選挙啓発コーナー」、その左下に、「はがきで感謝を伝えようコーナー」、その右に「着付け直しコーナー」、一時期ここには大変な行列ができておりました。下に「同窓会コーナー」、広島サンプラザ本館前、ホールの入り口付近、大変な混雑でございました。
 成人祭に関する御説明は以上でございます。ありがとうございました。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の御説明につきまして、何か御質問等はございますでしょうか。
 さっきの参加者数のところで、場内が500人増えて、場外が減ったというのは、やはり雨の影響でしょうか。

育成課長

 雨が開始前に降りまして、10時半の開場前にどっと入って来られました。ホールを管理していらっしゃる方にお伺いしたら、ホールの中はこれまでで最高で、1階に入りきらないで2階を使ったことは今までにないということでした。外がその分少なくなっておりまして、下もぬかるんで水たまりもたくさんできておりましたので、着物の皆さんには気の毒でした。

井内委員長

 見たように、ホールの中が一杯でしたので、感じがいいと思います。がらがらだと、特に前が空きますから、ちょっと寂しい気がするかと思います。天気にかかわらず、あのようになると一番いいなということが正直な感想です。

鈴木委員

 ここにも書いてありますように、式典そのものが大変厳粛な雰囲気だったということに感心をしまして、久々に会ったので、いろいろな話もしたいでしょうに、式典が始まったところから水を打ったように静かに聞いておられ、成人の自覚が生まれてきたのだなと思いました。
 中学生が本当に何といいますか、親切に、しかも的確に案内をしてくれていて、この子たちが10年もたてば広島市で働いてくれるのかなと思うと、本当に未来に期待が持てるという気がしました。
 今後、全ての報告書がカラーになる必要はないと思っていますが、カラーでやってくださったので、とても見やすくなったと思いましたし、会場準備など動いていたのだなということがよく分かりましたので、この報告書のカラーの部分と、振り返りのところは具体的な成人の言葉が入っていたということも分かりやすいものになったのではないかと思いました。以上で終わります。

栗栖委員

 私も参加させていただきまして、非常に落ち着いたいい成人祭であったと思っております。実行委員の皆さんの御努力に対して、本当に敬意を表したいと思います。
 それと、ここに書いてあるのですが、いろいろな障害者の方からボランティアへの感謝の声があったということですが、これは中学生や運営ボランティアの方に、こういう声があったということは伝えていらっしゃるのですか。

育成課長

 これから伝えていきます。

栗栖委員

 是非お願いします。自分たちの当日のいろいろな行いに対し、喜んでおられるという方がいらっしゃったということを、是非伝えていただきたいと思います。

育成課長

 失礼しました、井口中学校では次の日に早速伝達をいたしました。火曜日、校長先生に電話をいたしまして、そういう声が障害者の方のアンケートにあったということと、メールを頂いた後に、感謝のメールがあって井口中学校の生徒さんという名前も入っていましたので、是非朝礼の中で皆さんを褒めてあげてくださいとお伝えいたしました。なお、運営ボランティアの高校生は公募の方なので、これからお伝えいたします。

栗栖委員

 是非伝えていただければと思います。

井内委員長

 よろしいですか。
 では、議題1はここまでといたします。
 次に、議題2に移ります。「平成28年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきまして、指導第二課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

指導第二課長

 それでは、資料の5ページの議題2「平成28年度広島グッドチャレンジ賞表彰式の開催結果について」を御覧ください。この「趣旨」は、1にございますように、社会貢献の心をはぐくむボランティア活動等への生徒の積極的な参加を促し、活動への意欲を喚起するために生徒個人、グループ、生徒会を表彰するものでございます。
 2の「日時」は、平成29年1月10日(火曜日)、3の「場所」ですが、JMSアステールプラザ中ホールで行いました。
 「内容」は、4に書いてあるとおりですが、総数が6にございます網かけの右下を御覧いただきまして176名、市立中学校63校全てと中等教育学校1校の計64校の生徒を教育長から1人ずつ表彰状を手渡していただきました。
 7の「活動例」を御覧ください。個人の部としては、中学校区の小学生と一緒にあいさつ運動を行った。グループの部では、地域での美化活動やあいさつ運動を主体的に行い、他の生徒の模範となった。生徒会の部では、熊本地震復興義援金募金活動を行ったなど、多様な活動を行った生徒を表彰いたしました。
 6ページを御覧ください。3人の代表にそれぞれ挨拶をしていただきましたが、下線部を読み上げて報告に代えさせていただきたいと思います。
 まず、江波中学校の久松君ですが、「ボランティアとは、相手のためにすることだと思っていましたが、地域の方々から感謝の言葉を頂き、相手だけではなく、自分も幸せにするものだと気づくことができました。」、「私たちが地域や学校で頑張る姿をみて、「自分もやってみよう」とボランティアに参加する人が増え、ボランティア精神が学校に広がっていることを実感できました。」、「これからも、私は、貴重な経験ができ、多くのものを得ることができるボランティア活動を続けていきたいと考えています。」
 それから、牛田中グッドチャレンジャーの栗原さんは、「牛田中は、地域から年間40以上のボランティアの募集があり、多くの生徒が校外でもボランティアを行っています。これらのボランティアはボランティアカードに記録され、10回以上ボランティアを行った人が「牛田中グッドチャレンジャー」として全校朝会で表彰されます。」、「ボランティアを「誰でも気軽に参加できるもの」にしていると思います。この気軽に参加できるものが、自分や仲間、地域の方々の笑顔につながり、お互いが支え合える関係になると信じています。だから、私は明日からも仲間を誘って笑顔でボランティアに参加します。」
 また、戸山中学校生徒会執行部の若村君ですが、「戸山小中学校では、ご意見ボックスというものを設置しており、今年度の5月に「熊本地震義援金募金活動をしたい」という意見が、その中に入っていました。」「地域の方々も含めて災害に対する意識の高さを知ることができたという面では、非常によい活動だったと思います。」「この活動を通して、一つの小さな意見でも、皆で協力できれば大きくなって実現すること、もし自然災害に遭ったらたくさんの人と協力すること、日頃から声の掛け合いをすることが大切だということがわかりました。これで終わりではなく、僕たち生徒会執行部として、災害への意識向上や、地域との関わりを深めるための第一歩にしていきたいと思います。さらに、これからは、僕たち生徒一人ひとりが地域の防災リーダーとして、いざという時に行動を起こせるようにしていきたいです。」という活動の報告をしています。
 報告は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の御説明につきまして、何か御質問等はございませんでしょうか。

溝部委員

 グッドチャレンジ賞、大変定着してきたなという思いで見ています。大変うれしいなと思って見ているところなのですが、子どもたち3人のこの報告書の中に、栗原さんが牛田中学校の実態について書いてくれているのですが、この中で、牛田中学校ではボランティアカードを使って先生たちの指導を受けながらボランティアをしているということがあります。今回このグッドチャレンジ賞というのが広島市教育委員会の主催であるということを考えたときに、このボランティアカードも広島市教育委員会で作ってみられたらどうかなと思いました。
 学校の教育現場の中で、このように指導してボランティア活動にいそしませるということもすごく大事だと思っています。もう一つには、市や区、社協や青少協、あるいはボランティアセンターと、ボランティアのお誘いといいますか、今はしておられるところもたくさんあると思いますが、社協や青少協、あるいはボランティアセンターと今回のグッドチャレンジの関連といいますか、その辺りを少しお聞きできればと思いました。

指導第二課長

 まず、ボランティアカードは、実は最初に始めたのは二葉中学校でございまして、そこでの活動が校長会や生徒会交流を通じて各学校に広がっていったという経緯がございます。
 委員から御提言を頂きましたので、教育委員会としてそういうことができるか、検討をさせていただきたいと思います。
 それから、地域の社会福祉協議会等の諸団体、あるいは区役所等の連携についてですが、実は社会福祉協議会のボランティア委員会に私も委員として連なっておりまして、そこでボランティアの紹介とかやったりしていますので、また、このグッドチャレンジ賞について、その中で紹介して、連携をしっかりしながらやっていきたいと思っております。

溝部委員

 是非お願いします。

井内委員長

 他はいかがですか。
 僕はこの江波中学校の久松君の感想文ですが、ボランティアというのは相手のためにするのではなくて、ある意味で、極端に言えば自分のためにすることだ、自分がある意味で自分自身の行動を、何かそれこそ見詰め直すとか、もう一度レベルの高いところに引き上げていくとか、そういうことを自ら望んでやるんだと言ってくれていることが、とてもうれしいなと思いますね。ボランティアというのはこういうものだということを本当に、教えられるのではなくて、自らの体験の中で、もし分かったとしたら、こういうことが最も大事なことではないかという気がして、非常に印象深くこれを読ませていただきました。是非続けていただければと思います。

尾形委員(教育長)

 少し補足しまして、今、指導第二課長から二葉中学校のボランティア手帳を作って活動するのだと、こういったことなのですが、ちょっと見ていただくと、平成18年度は総数27名とありますが、当初は10人程度表彰するぐらいのものからスタートしてきたのが、今は全中学校、中等教育学校で176名ということで、2時間近くかけて表彰して、顔を見ながら一人一人に渡していくわけです。そういう中で、今、委員長が言われたように、自分にはこんな良さがあるとか、自分に自信が持てるかどうか、ありがとうの言葉が返ってきた、そういう自己肯定感の高まりが全国学力調査等を見ても、悉皆でやっていますが、中学校がすごく高いのです。しかも、平成21年度が、何年前かから比べても10ポイント以上は上がっているような状況があります。これはかなり自己肯定感の面では、これから学習意欲や学びに向かう力が一番重視されてきますが、そういう意欲というか、そういう関心に訴える面で非常に高まってきているということが一つの成果になっているのではないかと受け止めています。これを今後、更にまた進めていきたいと思っています。

井内委員長

 今の子どもたちでも、全国アンケートの内容で僕が一番思ったのは、自分の将来に夢が持てるかという質問に対して、広島市の子どもたちというのはすごく高くて、私はびっくりしました。成績うんぬんというよりは、むしろこの時期というのは、自分の夢が本当に自分の言葉で語れるということはすばらしいことで、それが「持てる」といって、ちゃんとそこにマルをすることができる子どもというのは、これから期待できる。自分たちの進路は自分たちで切り開くんだという、それが「持てる」ということだと思いますね。正にそれが、こういうグッドチャレンジ賞の精神であると思いますし、これがやはりそういう教育長が言われた心を育んできたのであろうと思うので、大変私も、今、教育長がおっしゃったとおり本当に同感です。これに学力が伴えばですね、更にいいなと思っております。

藤本委員

 こういった社会貢献は、生徒指導上において非常に有益な効果があるということについて、それぞれの校長先生方がこういう共通する共有する認識を持っておられる現状である、そういう理解でよろしいですか。

指導第二課長

 おっしゃるとおりです。

藤本委員

 対象に特別支援学校も入っておりますが、今回具体的に応募があったのであれば、その内容について教えていただきたいと思います。

指導第二課長

 特別支援学校からは、今回応募はなかったです。当然、特別支援学校でも社会貢献をされていますから、これをしっかり表彰できるようにしたいと思います。

藤本委員

 そうですね。そういった取組をしていただければと思います。

井内委員長

 他はよろしいですか。
 それでは、次へ移りたいと思います。
 議題3でございます。「ハイスクールビジョン推進プログラムについて」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきまして、同じく指導第二課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

指導第二課長

 7ページ目になります。A3で2枚物がありますが、議題3「ハイスクールビジョン推進プログラムについて」の報告をさせていただきます。
 これは別冊として「ハイスクールビジョン推進プログラム」の冊子にしておりますが、その概要版をA3にしておりますので、こちらで説明をさせていただきます。本体は後ほど御覧いただければと思います。
 「ハイスクールビジョン推進プログラム」は、以下の構成により策定をいたしました。
 まず1ですが、策定に当たりましては、市立高等学校の将来構想となる「広島市ハイスクールビジョン」の行動計画として策定をしております。「広島市ハイスクールビジョン」の計画期間に合わせて、平成28年度から平成37年度までの10年間を計画期間といたしまして、5年経過した時点で、必要に応じ中間見直しを実施することとしております。
 次に、左側の2ですが、「全ての生徒が共通して身に付けるべき資質・能力の育成」ということで、共通性の確保として記載しております。これは、市立高等学校が一体となって、市民社会の一員として参画し貢献する意識の醸成と社会・環境の変化への適応に必要な力の育成を図るということを記しております。
 重点項目として、まず「学力向上推進事業指定校による実践的授業研究の推進」ですが、これは美鈴が丘、広島商業、広島工業、広島中等教育学校を指定校にしておりますが、これらの学校による実践的な授業研究の推進を市立高等学校全体に広げていきたいと考えております。
 次に、「新学習指導要領に対応する教育課程・教育内容の検討及び授業改善の推進」ですが、これは現在、国において改訂作業を進められております新学習指導要領が、高等学校におきましては平成34年度から年次進行で進んでいくと聞いておりますので、これへの対応をしていきたいと考えています。
 次に、「英語教育推進プランの推進」ですが、これは英語推進リーダーを中央研修に派遣いたしまして、その英語推進リーダーを中心に、平成28年度から全市立高等学校の英語教員を対象に3年間でしっかり研修を行っていきたいと思います。
 次の「姉妹校提携・交流の推進」ですが、現在、舟入高等学校が韓国の大邱市の大韓民国大邱外国語学校、これは平成13年度からですが、姉妹校提携を結んでおります。徐々になるかもわかりませんが、市立高等学校で姉妹校提携を進めていきたい、国際交流を進めていきたいと考えております。
 次に、その下の3の「多様な学習ニーズへのきめ細かな対応」についてですが、多様化への対応を進めていきたいと考えています。各市立高等学校が独自性を発揮し、それぞれの学校や学科の特色に応じた魅力あるきめ細かな教育を推進することとしております。

 重点項目として、2つ目になりますが、高校生の交換留学制度を拡大していきたいと考えています。現在、長期ということで10か月の交換留学生の受入れと派遣を行っていますが、来年度から短期プログラムとして数週間程度の留学制度を導入したいと準備を進めておりまして、モントリオール市とセブ市ということで、今、検討を進めています。
 次に、「インターンシップ制度の充実」ですが、現在、専門高校の広島商業高校、広島工業高校でインターンシップを行っているのですが、これを普通科高校にも導入していってキャリア教育を進めていきたいと思います。
 次に、「相談体制・生徒指導体制の充実」ですが、高等学校におきましても学力不振に伴って不登校傾向になってきているという生徒がいます。そうした生徒に対する相談体制であるとか、生徒指導、生徒理解に基づいた生徒指導体制の実現をしていきたいと考えております。
 次に、真ん中の段の、4「共通性を確保した上で提供する多様な教育の推進」ですが、学校ごとの将来構想を別紙にまとめておりますので、次のページを御覧ください。
 左から全日制の普通科でございますが、まず基町高等学校におきましては、先ほど御説明いたしましたが、教育相談・生徒指導・進路指導の充実、それから、創造表現コースがございますので、現在も被爆者の体験をもとに原爆の絵等の取組を行っていますが、そうした取組を発表する場を更に充実させていきたいと思います。
 次に、舟入高等学校におきましては、平和を中心にした探究的な学習、総合的な学習の時間になるのですが、探究的な学習の充実を図るということと、国際コミュニケーションコースがございますので、ここで英語を用いて自分の考えを発信する場の更なる充実をしていきたいと考えております。
 次に、沼田高等学校ですが、現在、沼田高等学校では部活動や生徒会を中心に小学校との、例えば水泳指導を行ったり、吹奏楽部が地域の行事に参加して演奏をするというようなことを行っておりますので、地域連携も整理をして充実を図っていきたい。それから、体育コースの将来構想委員会を早々に立ち上げまして、現在の体育コースをどのようにしていくかという検討を進めてまいりたいと考えております。
 次に、美鈴が丘高等学校ですが、主体的で対話的、それから深い学びを実現するということで学力向上推進事業指定校の指定をしているのですが、高等学校における授業改善を中心に進めて発信をしていきたいと考えております。
 次に、真ん中になりますが、広島商業高等学校では、現在、みらい商業科ということで2年生から8コースに分かれて学習を進めておりますが、社会のニーズ等に応じたコースがどうあるべきかという検討を進めていく必要があると考えております。
 次に、広島工業高等学校の全日制ですが、高等学校基礎学力テスト導入への対応を検討しています。工業高校におきましても、進学を希望する生徒が増加傾向にあるということから、これへの対応、学力を更に付けていくという取組ということとともに、専門高校ですから、資格取得、技術能力の向上等を進めていきたいと考えております。
 次に、中高一貫教育校の中等教育学校と安佐北高等学校ですが、6年間を見通した教育課程の編成を今進めているところで、これを学校としっかり連携しながら進めていきたいと思います。来年度、後期課程に一期生が進学します。それから、こちらも生徒支援体制、相談体制、進路指導体制をしっかりしていくということと、英語教育の改善、語学研修の実施を掲げておりますので、これを充実させていくというところでございます。
 一番右に行っていただきまして、広島工業高等学校の定時制ですが、ソーシャルスキルトレーニングを中心にコミュニケーション能力を育成し、コミュニケーションが取りにくい生徒、一旦中途退学をして学び直すという生徒もいますので、そうしたコミュニケーション能力を育成していくということへの対応、それから、学び直しの機会の充実を図っていきたいと考えています。
 大手町商業高等学校につきましても、広島工業高等学校の定時制と同様に、基礎的・基本的な知識・技能の定着、記載はしておりませんが、こちらも学び直しの機会の充実を図るということと、進路を実現できるようなキャリア教育を推進していく、あるいはソーシャルスキルトレーニングを進めていくということにしております。
 それから、平成30年4月開校予定の新しいタイプの高等学校におきましては、現在、新しいタイプの高校準備係で進めておりますが、平成33年度に1年生から4年生まで全学年がそろうことになるのですが、学年進行で新しいタイプの高等学校が1年生から2年生、3年生になるにつれて、広島工業高等学校の定時制、大手町商業高等学校は縮小していくことになりますので、こちらを両校とも生徒が卒業するまで丁寧な指導をしていくということと、新しいタイプの高等学校におきましては、県立高等学校も含めた連携をしながらですが、進めていきたいと考えています。
 7ページに戻っていただきまして、右側の5「教育委員会の役割」ということで記載しております。これまで説明いたしましたように、市立高校における教育の質の確保・向上に向けて、しっかり組織を作ろうかと考えておりまして、まず(1)「教職員の資質・能力の向上」、それから(2)「組織及び指導体制の充実」、(3)「教育研究組織の活性化」。現在、市立高校は教育研究組織というのは任意団体で、小学校、中学校は作っていますが、高等学校はできておりませんので、これを支援して、教職員の自主的な研修組織を作っていきたいと考えています。それから(4)「高大接続改革への対応」を進めていきたいと考えています。それから(5)として「地域・産業界との連携」、(6)「教育環境の整備」、施設の整備、ICT関連の整備を進めていきたいと考えています。
 次に、2として、「20年後を見据えた市立高等学校の在り方の検討」ということで、生徒が減少していくということが将来的には予想されますので、その対応等も含めて学科、コースの見直しや入学定員の検討、それから、生徒が切磋琢磨していくというような環境を整備する観点から、通学区域をどうしていくかということを考えていきたいということと、それから(4)、これは広島市教育大綱にもございますが、広島広域都市圏の公立・私立間及び県市間の機能分担の在り方についても検討を進めたいと考えております。
 説明は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の御説明につきまして、何か御質問等はございますでしょうか。

鈴木委員

 2点ほど質問がございます。
 こういった推進プログラムを作られたということで、かなり具体化しているなと思ったのですが、今までやってきたことの上に、また新たにこういう推進プログラムを入れると、仕事量がとても増えていって、実際やりたいことがなかなか進まないということがあるのではないかと思うのですが、整理・統合し、重点化して優先順位を付けるということが大事ではないかと思います。そういう意味で、初年度から段階的に挙げていらっしゃると思うのですが、この点において、特にこの辺りを重点的にやっていきたいとか、重点的にやりたいといったようなことがありましたら教えていただきたいと思います。

指導第二課長

 先ほど説明の中で述べさせていただいたのですが、平成34年度から学年進行で学習指導要領が実施されていきます。小学校が平成32年、中学校が平成33年から全面実施、高等学校は平成34年からなのですが、ここの小・中・高との接続をどうしていくかということがまず一つと、もう一つは大学との接続です。それは大学入試改革が行われていまして、センター試験が変わるというようなこともありますので、これの対応についてです。そうしたときに、今の高等学校の知識偏重型の学力観ではなく、真の学力、思考・判断・表現力、それから活用・探究等の授業改善という、これが柱になろうかと思いますので、【2】の重点項目の一つ目にあります学力向上推進事業指定校というのが、先ほど述べた美鈴が丘、広島商業、広島工業、広島中等教育学校なのですが、ここでしっかり授業改善を中心に研究をして、それを全校へ波及していくという取組からまず進めていくというふうにすべきだろうと考えています。

鈴木委員

 その場合、高校はやはり教科が強いと思いますが、多分これから教科横断的な、教科で付ける学力と、教科横断的な学力というものになっていくと思います。そうすると、先ほど教育研究組織の活性化といったところで組織体制を構築、新たにされていくというときに、教科というのは小・中・高とつながっていくと思うのですが、この教科横断的な、さっき言われた思考力とかコンピテンシーとかになると思うのですが、それらを付けるためには教科を超えた研究組織みたいなものが必要になっていくのではないかと思います。この辺の見通しについてはいかがですか。

指導第二課長

 まず一つは、現在も高等学校では研究組織はないのですが、自主公開という形で教科ごとに各校持ち回りで年に1回、2回と授業研究を、公開授業を行って、そこで教員が一緒に研修をするという体制はあります。それをもう少し組織化するということの支援が必要であると考えています。
 それは教科でできるのですが、委員の御指摘のように、教科横断的ということがございますので、これは小学校、中学校で行っております言語・数理運用科の取組をどう発展して高等学校へ結びつけるかということになります。
 それからもう一つは、平和推進プログラムでございます。これは小・中・高とプログラムを作っておりますので、ここを高等学校でやっていくということです。それを核にしていくのですが、総合的な学習の時間の充実を高等学校で図っていかなければいけませんので、高校段階ですから、やはり探究的な課題を設定して探究をしていくという学習活動を進めていく必要があると考えております。舟入高校のところでございましたが、探究をどうしていくかというようなことも高等学校で考えていきますので、総合的な学習の時間を充実して、それを各教科へ結び付けていくというのを指導・助言しながら進めていくということが必要かと思います。

鈴木委員

 言語・数理を発展させるという試みで、広島市にしかない試みになるのかなと思うのですが、先ほど言われた総合的な学習の時間は、もう小学校3年生から始めていることですので、小学校でこの質まで、中学校になったら次の質までステップアップし、高校を卒業するときには自分で自主的にできるというような、何か長い見通しを持って小・中が学んでいく、小・中と高校とが交流していくということがいいことだなと思っております。よろしくお願いいたします。

溝部委員

 質問ですが、この「ハイスクールビジョン推進プログラム」というのは、各高校にお知らせをして、2枚目のプリントである各学校が実践的に取り組むことというのを出していただいたのでしょうか。

指導第二課長

 これは各高等学校に、それぞれ名称は異なるのですが、検討委員会を組織していただいて、そこへ指導主事も一緒に入って検討を進めていって作成しております。

溝部委員

 すごく大事なことだなと思いました。
 それで、この「ハイスクールビジョン推進プログラム」を読ませていただきましたし、議題3も読ませていただいたのですが、今、国の高校改革を推し進めなければならないということで、入試制度の改革もその一つですが、今大変推し進めているところだと聞いております。
 中学校から高校に上がるのは、ざっと98%の子どもたちが進学する中で、以前は、国は制度改革を中心に高校改革を進めてきた結果、共通性や特色化、多様化ということを中心に制度改革を進めてきたのですが、現在、高校間によって格差が広がっているということと、どうも質の向上、教育内容を含めて質の向上をしなければならないところに来ているのではないかという意味が高校改革の中にはあると聞いているところです。
 そういった中で、今、広島市のハイスクールビジョン推進プログラムを見せていただいているのですが、まず教育委員会がすることの中の筆頭に、(1)「教育の質の確保・向上に向けた取組」とあって、教職員の資質・能力の向上と、「豊かで深い学び」による授業の実現と、ここを筆頭に持ってこられているところが非常に大事であると考えています。
 高校というのは、こちらから見ていても、何か各高校の各先生方に独自に任されていて、本当にどれだけの授業を展開しておられるのか、授業改善がどれだけ進んでいるのか、どういう資質・能力を子どもたちに身に付けさせようと思っておられるのか、非常に見えにくいなと思います。さらに、広島市全体の高校としてどの程度の力を高校生に付けたいと思っているのか、大変見えにくいなと日頃から感じておりました。
 是非どの学校も授業改善といいますか、その資質向上、広島市は高校生にどんな力を付けていくんだみたいなところを筆頭にでも出していただいて、こういう改善を図っていって、全ての高校にこういう力を付けていくんだ、共通的な力、そして独自の力といいますか、そういうところを明確に見えるようにしていただいたらうれしいなと思いました。これは感想です。
 そういう意味で、2枚目を見せていただきましたら、各学校が特色を持って多分取り組んでおられるのであろうと思いましたが、探究的な学習の充実を図るとか、授業改善を図るとか、そういう文言が結構各学校から出ていますので、大変ありがたいし、うれしいなと思っているところです。そういう授業改善とか質の向上について、広島市の教育委員会としてはどんなふうに高校に呼びかけておられるのかなということも少し聞いてみたいと思います。

指導第二課長

 高等学校は、今おっしゃった中にもありましたように、やはり授業改善が急務で、どうしても大学入試突破できる知識を注入型という授業、一斉型の授業が多いです。それが、特に小学校あるいは中学校は授業改善を進めておりますので、その小学校、中学校の手法を高等学校の先生方が見に行くという機会を提供しようと考えております。今年は、まずは中学校に、高等学校の先生方に、先日も学校訪問で行っていただいたような授業改善推進校の公開日等、あるいは学区内にある中学校との交流を進めていただくようにしております。
 今後は授業について一番工夫がされている、発達段階もございますが、小学校の先生方に学ぶということも必要ですので、そういった授業法を身に付けていくということで交流を進めていただきたいということと、何よりもやはり学力観を変えていただいて、自分の授業スタイルはどうなのかという振り返りをまずしていただくことが必要ではないかと考えています。高等学校は8校ですから、実は指導主事の小回りが利くものですから、年に4回は計画のほうをして校長先生と膝を交えて議論をする。それから、必ず授業を見て、その後指導・助言するということにしております。これをしながら丁寧にやっていくということをしていきたいと考えています。

溝部委員

 広島市の高等学校も職員の異動がありますよね。ということは高校によって非常に特色があって、それぞれいろいろな違った高校なのですが、そういう意味では、いろいろな高校を回って、子どもたちにどういう力を付けるか、どういう授業をしたらより良いのかということを、先ほどお互いに組織を作ると言われましたが、そういう中でどんどん活性化していっていただければと願っています。

指導第二課長

 はい、分かりました。

栗栖委員

 ハイスクールビジョンということで、当面の課題や将来的な課題もある中で、10年間という計画期間の中での推進プログラムを策定されるということは、これからのバイブル的な位置付けということで、非常に重要なことだと思います。また、内容的にも、先般策定されました広島市の教育大綱でも明記してありますので、これはすばらしい推進プログラムだと思っております。
 もう一つ、学校ごとの特色を生かした計画も組んでおられるということも大変すばらしいと思います。やはり大事なのは、いろいろ御意見もありましたが、具体的にこれを受けて10年間という期間ですが、1年ごとに今年は何をやっていくか、学校ごとに例えば授業改善であればどういうことをやっていくかということです。しかも、先ほど課長が言われましたが、現場と教育委員会がリンクして連携を取り、どちらもベクトルを合わせてやっていくということが非常に大事になってきていると思いますので、そういう意味では、PDCAサイクルをきちっと回していただいて、毎年作成されております評価点検書を十分活用していただいて、何が課題だったのか、そういうことを追っていきながら、この実効性を高めていただければと思います。広島市として、個々のいろいろな高校によっても課題は違うと思いますが、そういったものもカバーしていくと、このハイスクールビジョンにより広島市全体の高校のレベルが上がっていくのではないかと思います。
 また、中高一貫の教育も中にはありますし、また、平成30年からは新しい学校も出てきますし、そういった意味も含めて、広島市のハイスクールビジョンがいい取組になればいいなと思います。

指導第二課長

 今御指摘の点検・評価報告書の中にも、授業開放と学校づくりということで、実は平成22年度に「ハイスクールビジョン推進プログラム」を作って、今回改定していますが、それを記載しておりますので、ここで御指摘があったように、丁寧に1年ごとにやっていきたいと考えています。

栗栖委員

 そうですね。一年ごとにですね。

井内委員長

 私は、やはり教職員の方の資質の向上ということがかなり急務ではないかと思っています。特にいろいろ教えていただいているように、教職員の層が非常に若い層にずれる、つまりベテランの教員がだんだん少なくなるということで、それぞれのハイスクールが何を目指すかということについて、教員の方々一人一人がそれを目指してどういう役割を果たすかという、ちょっと痛みのあるということが必要ではないかと思います。
 今流の言葉で言えば、学校が目指すカリキュラムの中でコアになる部分はどこか、いわゆる俗にいうカリキュラムというものがきちんと決められていて、各教科については、それを目標ベースで書くのではなくて、本当にその教科を受けたとか、何ができるようになったかとか、何がわかるようになったかという、いわゆるアウトカムベースの目標を書いて、それをモデル校カリキュラムとしてきちんとその教科の担当教員の方は見守っていくという形が、各学校で、僕は市内全部の学校を同じようにすることはないと思いますので、その各学校がそういうものを持っておられるということも非常に重要なのではないかと思います。そうすると評価しやすいですよね。この目標が書かれていれば、この学校が目指していることと、今やっておられることがずれていないかとか、やはりその方向に向かってこうしているから、こういうところで伸びてきたのか、そういうふうに具体化をもうちょっとした方がいい。このハイスクールビジョンそのものは、もうこれで十分であると思うのですが、前回も質問した、例えば中高一貫校を作るという、何を目指すのか。言葉として分かるのですが、具体的に何と何をやるのかというようなことについては、一つ一つの教科、それから、それを全部網羅した形の学校としてのカリキュラムまで落としたような体系的なものを次のステップで考えていただきたいと思います。これを10年かけてやるのであれば、それが教職員の資質の向上ということにも十分に関係してくると思いますし、そのためにどうすればいいかという、教員の方の目当てというか、それができますよね。そういうふうな形で資質向上、一般論ではなく具体的にその学校で自分が担当している教科の何が必要なのかということについての、今度は細かい具体的な目標というのを立てていっていただくということはこれから要るのではないかと感じています。課長さんの御意見と少し違うかもしれませんが。

指導第二課長

 委員長の御指摘いただいた、例えば別冊の10ページから学校ごとの受け答えが書いてありますが、10ページの基町高校から始まるのですが、実は委員長がおっしゃる今のコアの部分、ここの10ページのところの議論を随分時間をかけて学校でやっていただいて、そこへ指導主事も入って議論を重ねてこれを作りました。これを各教員、各教科の、自分の授業ではどのようにしていくかというところに落とし込むということが御指摘にありましたので、これを今後、学校としっかり話をしながら、目指すべき生徒像を中心にして、各教員が今どうすべきか、次はこうすべきかというところの議論をしていくということをしていただきたいと思います。

井内委員長

 3年高校生活を送って、卒業時に目指す像というのは本人も持っておられるし、学校もこういう生徒を育てたいという、それをうまく擦り合わせて一つの形、先生方も生徒も皆さんも同じ方向を向いてやってみようという一体化できるような、何かそういうものを作っていただければ、もっと効果が上がってくるような気がします。よろしくお願いします。

指導第二課長

 各学校の方に伝えて、是非対応していきます。

藤本委員

 別紙で見ますと、生徒支援体制の充実、進路指導を含むとあるのですが、この項目を入れているのが基町と美鈴と安佐北になります。本来であれば、どの学校にもそれは入っていて、重点を置くべきかと思いますので、書いてなくてもそれは当然やるという前提なのではないかと理解しています。先ほど委員も言われた系統的な取組ですね、小学校からずっとそういったもの、高校に続くもの、その出口の部分で、それは進路に結び付いていくものだろうと思いますし、委員長が言われたアウトカムベースの目当ての部分についても、出口の部分も念頭に置いたものである必要があると思います。
 最後の進路ばかりを強調すると苦しくもなりますし、ある程度の遊びの部分が当然必要ではあるのですが、高校教育という部分では、進路指導という部分へ最終的に結び付いていくという認識をそれぞれの学校と教員の方に持っていただくことは、とても重要なのではないかと思っています。その辺りのことは何か提出していますか。

指導第二課長

 やはりおっしゃったように、中等教育段階の最終のところですから、いわゆる出口のところを生徒が良かったという思いを持って卒業できるようにすることが大切ですので、当然学力を付けて進路を指導していくことは当然です。魅力ある学校生活が送れるように、各学校で取り組んでいただくようにしっかりやってますし、当然その生徒指導体制のことが書いてあるところだけではなくて、各学校でやっていただくべきことですので、そこと授業改善をリンクさせながら、共通する部分と独自の部分ということをうまくリンクさせてやっていく必要があると思っています。それを学校と連携しながら進めていきたいと思います。

藤本委員

 ありがとうございました。

井内委員長

 よろしいですか。
 では、この議題はここまでとさせていただきます。
 いろいろ課題がありますが、よろしくお伝えいただければと思います。

指導第二課長

 一つだけいいですか。
 一つ訂正で申し訳ございませんが、別冊の最後のページ、33ページになるのですが、ちょっと誤植、誤字がございまして、主管課の「管」が間違えており、「主幹課」となっておりました。訂正します。申し訳ございません。大変失礼いたしました。

井内委員長

 はい、分かりました。
 よろしいですか。
 それでは、この議題3はここまでにしていただいて、次の議題4及び議題5は、先ほどお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は退席していただきますようお願いいたします。

 (傍聴人等退席)

 (非公開部分省略)

井内委員長

 以上で予定の議題は全て終了いたしました。
 これで、本日の教育委員会議を終了いたします。
 次回の教育委員会議は2月9日(木曜日)午後1時30分からを予定しております。

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