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ページ番号:0000017300更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

平成28年第14回教育委員会議(11月定例会)会議録

平成28年第14回広島市教育委員会議会議録

 平成28年11月25日(金曜日)、平成28年第14回教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午後1時30分
  • 閉会 午後2時45分

2 出席委員

  • 委員(委員長) 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 藤本 圭子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員(教育長) 尾形 完治

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 隅田 一成
  • 青少年育成部長 荒瀬 尚美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 谷 康宣
  • 教育企画課長 西原 寛行
  • 施設課長 吉川 保
  • 施設課計画担当課長 龍田 克彦
  • 健康教育課学校安全対策担当課長 寺本 達志
  • 指導第二課長 野間 泰臣
  • 指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長 開 英治

4 傍聴者等

 1名

5 議事日程

  • 議題1 広島市ハイスクールビジョン(案)について(報告)
  • 議題2 子どもの見守り活動について(報告)
  • 議題3 新しいタイプの高校の教育目標・教育方針等について(報告)
  • 議題4 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)【非公開】

6 議事の大要

井内委員長

 ただ今から、教育委員会議定例会を開催いたします。
 本日は、傍聴の方もお見えになっておられますが、お手元にお渡ししております注意事項をよくお読みいただき、静粛に傍聴していただきますようお願いいたします。
 本日の議事録署名者は、藤本委員と鈴木委員にお願いします。
 それでは、議事に移ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりですが、本日審議予定の議題4につきましては、広島市教育委員会会議規則の平成27年改正附則によりなお効力を有するとされる改正前の第7条第1項第6号の規定に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
 (異議なし)
 それでは異議なしと認め、議題4につきましては、非公開と決定いたしました。
 それでは、議題に入ります。
 議題1「広島市ハイスクールビジョン(案)について」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきまして、教育企画課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

教育企画課長

 よろしくお願いします。
 議題1「広島市ハイスクールビジョン(案)について」を報告させていただきます。
 資料の2ページをお開きください。教育委員の皆様には、これまで機を捉えて本ビジョンの骨子、あるいは素案の内容について説明させていただいておりますので、概要と市民意見の募集結果を中心に説明をさせていただきたいと思います。
 「1 広島市ハイスクールビジョン(案)の概要」については、3ページのA3版の資料1にまとめております。
 「1 ハイスクールビジョンの策定に当たって」についてですが、「1 計画期間」は平成28年度から平成37年度までの10年間で、ただし、社会経済情勢の変化に柔軟に対応するため、5年経過した時点で必要に応じ、中間見直しを行うこととしております。
 「2 ハイスクールビジョン推進プログラムの策定」につきましては、本ビジョンに基づいて、各市立高等学校の具体的な行動計画となる推進プログラムを別途策定することとしております。
 なお、従前、御指摘いただいた点を踏まえまして、今後も将来構想検討会議を開催するとともに、節目には、教育委員の皆様に御説明させていただきまして、継続的に進行管理をしながら事業展開を図るとともに、必要に応じて計画の見直しを検討したいと考えております。
 次に、「2 広島市域内の高等学校の20年後の姿を見据えた今後の取組」についてですが、枠内の4行目以降にございますが、20年後をイメージした上で、今後10年間程度は、まず「魅力ある高校づくり」のソフト面の充実に向けて、探究を中心とし、主体的、対話的な「豊かで深い学び」による授業の実現やカリキュラム・マネジメントの推進のほか、教員の資質向上等に取り組むこととしております。
 また、総合教育会議で議論していただいております内容とも関連いたしますが、市域の周辺部を含む各学校の設置主体が、それぞれの特性を生かした多様な教育を提供しつつ、公立・私立間及び県・市間の機能分担の在り方について幅広く議論する場を設定し、検討を進めます。
 その後の平成38年度以降の10年間程度は、この検討結果を踏まえ、それぞれの質的・量的な機能分担を図り、各学科、コースの入学定員の調整や学校、学科の統廃合を行いつつ、より適正な市立高等学校の校数や規模、学科、コースを構築し、更に質を重視した「魅力ある高校づくり」に取り組むとしております。
 次に、「3 ハイスクールビジョンの実現に向け、目指す人間像と重点を置く教育」の「1 広島市の高等学校教育が目指す人間像」につきましては、「志高く、世界に誇れるまちHiroshimaを創造する人材」としております。
  「2 重点を置く教育」の(1)「全ての生徒が共通して身に付けるべき資質・能力の育成」につきましては、アとして、市民社会の一員として参画し貢献する意識の醸成、イとして、社会、環境の変化への適応に必要な力の育成を図ることとしておりますが、後ほど説明します、市民の御意見を踏まえて、アの1行目のところで、「創造力」という文言を追記しております。この文を読み上げますと、「共通性の確保」の観点から、まず、義務教育段階の取組の成果を発展させ、確かな学力、豊かな心、健やかな体をはじめとして、多角的・多面的に吟味し見定めていく力や創造力、情報活用能力、ICTを理解し使いこなす科学的素養など、これからの時代に求められる資質・能力を育む。その上で、主体性や多様性を尊重する態度、他者と協働するためのリーダーシップやチームワーク、平和希求の心、社会に貢献する意欲といった資質・能力を育むとしております。
 続いて、(2)「多様な学習ニーズへのきめ細かな対応」につきましては、「多様化への対応」の観点から、学び直しや優れた才能・個性を有する生徒への指導・支援など、様々な幅広い学習ニーズを踏まえ、各高等学校が、それぞれの学校や学科の特色に応じ、魅力ある教育課程を編成・実施する。また、これを実効性のあるものとするために、国の施策や全国の高等学校等における成果等も踏まえながら、生徒一人一人の多様な進路に応じた教育に重点を置くこととしております。
 「3 共通性を確保した上で提供する多様な教育の方向性」につきましては、こちらの表に掲げているとおりでございまして、課程については、これまでと同様に、全日制、定時制及び通信制、中高一貫教育となっております。先ほどの2の部分で示しております20年後のイメージを踏まえ、普通科、専門学科、新しいタイプの高校、中高一貫、それぞれが今後10年間に共通性を確保した上で提供する多様な教育の方向性を、表の右側の部分にまとめているところでございます。
 ビジョンの概要は以上でございまして、議題1の別冊資料としまして、「広島市ハイスクールビジョン(案)」を添付しておりますので、後ほど御覧いただければと思います。
 次に、資料の2ページへお戻りいただきまして、「3 「広島市ハイスクールビジョン(素案)」に対する市民意見募集の結果について」を説明いたします。
 (1)「募集期間」は、本年10月1日から10月21日までです。
 (2)「募集方法」は、市ホームページや広報紙「ひろしま市民と市政」に掲載するなどして行いました。
 (3)「応募結果」は、アの応募者総数が8人、イの意見数が20件でございました。ウの寄せられた意見のテーマごとの分類は、ビジョン全体、又は「1 ハイスクールビジョンの策定に当たって」に関するものが3件、「2 広島市域内の高等学校の20年後の姿を見据えた今後の取組」に関するものが9件、「3 ハイスクールビジョンの実現に向け、目指す人間像と重点を置く教育」に関するものが8件でございました。エの寄せられた意見への対応について、具体的な内容は4ページ以降の資料2へお示ししておりますが、四角(□)の記号を付けた広島市ハイスクールビジョン(案)に盛り込むものが1件、二重丸(◎)の記号を付けた今後の教育行政施策の参考とするものが14件、丸(○)の記号を付けたその他、趣旨に賛同する意見などが5件でございました。
 一例としまして、ビジョン(案)に盛り込むものを紹介いたしますと、この資料の7ページをお開きいただきまして、3番目の左側中ほど、四角(□)の記号が付いている欄を御覧ください。今後、人間にしかできない創造性の発揮が求められる時代となっていくことを踏まえ、全ての生徒が共通して身に付けるべき資質・能力として、「創造力」を追加してはどうかという御意見をいただきました。これに対し、この御意見のとおり、「創造力」は共通性の確保の観点から大変重要なものでございますので、これからの時代に求められる資質・能力として、「創造力」を追記することとしたものでございます。ビジョンへ反映した結果は、先ほど右側の資料1で御覧いただいたとおりでございます。別冊の「広島市ハイスクールビジョン(案)」にも該当箇所に同様の追記をしております。
 資料の2ページへお戻りいただきまして、「4 今後の予定」を御覧ください。
 本日、教育委員会議で本ビジョン(案)を御説明いたしました後に、今月末までに策定・公表する予定としております。本ビジョン策定後は、これに基づき、これまでいただきました市民意見等も参考に、具体的な行動計画となる「ハイスクールビジョン推進プログラム」を本年度内に策定の上、魅力ある高校づくりを一層推進していくこととしております。
 「広島市ハイスクールビジョン(案)について」の説明は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の御説明について、何か御質問等はございませんか。
 今後の予定のところですが、これが策定し公表された後、魅力ある高校づくりを一層推進するとありますが、具体的に目標についてはこうだというアクションプラン的なものは既にお持ちなのでしょうか。それとも、まだ今からということなのでしょうか。

教育企画課長

 これは、資料の3ページの1の「2 ハイスクールビジョン推進プログラムの策定」のところを御覧いただければと思いますが、この度のハイスクールビジョンの内容に基づきまして、今、同時並行で進めておりますが、各市立高等学校における学科、コース等の特色を生かした具体的な行動計画となるハイスクールビジョン推進プログラムを年度内に策定し、このプログラムに基づいて、具体的な取組を展開していく予定としております。

井内委員長

 年度内ということは、来年3月までに一応各学校でのアクションプランのようなものが示されると理解してよいでしょうか。

指導第二課長

 現在、各学校にその検討委員会を設けておりまして、そこで検討をいただいております。ハイスクールビジョン推進プログラムは、できたら年明けぐらいにはお示ししたいと考えておりまして、現在、年次計画を検討しております。

井内委員長

 各学校のプランが出たことで、広島市全体としての調整も必要でしょうし、そのことにまた総合教育会議で中身を決めようとしている内容とオーバーラップしてくると思いますので、そういったところの検討を、この場でやらせてもらいたいなと思っています。

教育企画課長

 はい、分かりました。

井内委員長

 予定としては分かりました。ありがとうございます。

栗栖委員

 現在、総合教育会議で、将来にわたって、公立、私立のそれぞれの課題を共有して、あるべき姿を目指していこうということを検討しております。それと内容的にも非常にリンクしており、これはすばらしいビジョン(案)だと思います。
 この資料1の概要の2に書いてありますように、市単独では対応が難しい課題がたくさんあると思います。そこに明確に書いてありますように、「併せて、市域の周辺部を含む県立・市立・私立学校の設置主体が、それぞれの特性を生かした多様な教育を提供しつつ公立・私立間及び県・市間の機能分担の在り方について幅広く議論する場を設定し、検討を進めます。」と、これは大変いいことだと思います。非常に基本的なビジョンになると思うのですが、是非これを少しずつでもいいので、きちんとやっていただいて、将来に向けて備えを万全にしておきたいと思います。非常にいい案ですので、実現に向けて一緒に対応していきたいと思います。
 細かいことがもう一つあります。市民の意見ということで、8人ほど御意見をいただいていますが、対応として、これは個別に全部お返しされているのでしょうか。

教育企画課長

 個別にはいたしておりません。4ページ以降で、対応の結果、これをホームページに掲載いたしまして、御覧いただくという形にさせていただきたいと考えております。

栗栖委員

 ホームページに掲載しているというのは、連絡をされているのですか。

教育企画課長

 連絡先、氏名の記入が任意としているものですから、個別の連絡はいたしておりません。

溝部委員

 1点目は、今、栗栖委員に関連して、私もこのハイスクールビジョンは、随分協議を重ねられて、いいものができたなと思っています。その点についてですが、今後、少子化がますます進む中で、大きく2点の特徴を持っていますが、重点を置く教育として共通性の確保と多様化への対応が非常に重要になってくると思っています。そういった中で、この2つのビジョンに表れていると思うのですが、特に人材育成の面で、高校教育の質の向上、質の確保が今問われていると思います。そこはこの3のビジョンの中の特にどの点を見ると、高校教育の質の教育というところを担保するようなメニューになっているのかということが質問でございます。
 2点目は、同じように人材育成、それから多様な進路に応じた教育に重点を置くとあるのですが、高校の進学率が、今、広島市の場合は大体何%で、高校を卒業した時点で大学に進まないで職業に就く生徒たちは一体何%ぐらいなのかということも少し分かれば、以前もお聞きしたかもしれませんが、是非聞かせていただければと思います。
 最後の質問ですが、このすばらしいハイスクールビジョンを市民の方に公表し、広報して、是非アピールをしていただきたいと思うのですが、それはどういう方法を使ってアピールされるのでしょうかというのが質問でございます。以上です。

教育企画課長

 まず、質の担保、質の確保につきまして、冊子を御覧いただければと思います。表紙をおめくりいただきますと、目次がございます。2の2、「新しい時代にふさわしい高等学校教育」、3の「20年後の姿を見据えた今後の取組」に少し関連したような記載をしたところでございます。
 それから、この資料の4ページを御覧いただきますと、下の部分に図の1を載せております。将来の1学年当たりの生徒数、減少学級数の推計を載せておりますが、その表の下に、推計を行う前提として、字が小さいのですが、注記2の括弧の部分で、広島市における進学率は、平成26年5月1日現在で97.8%という数字でございます。

指導第二課長

 就職を希望する生徒については、100%の状況が続いております。

溝部委員

 高校を卒業して進学がいますよね。

指導第二課長

 進学についてですが、今手元に数字を持っていないものですから、申し訳ございません。

溝部委員

 就職にどのぐらいの生徒がいるのか、職業教育ともリンクして少し知りたいところだと思いましたので、また後日でもお願いします。

指導第二課長

 はい。

教育企画課長

 それから、このビジョンの広報につきましては、ホームページの掲載を予定しておりますが、より広く周知を図る方法について、宿題という形として検討させていただきたいと思います。

溝部委員

 お願いします。

鈴木委員

 質問ではないのですが、新しいタイプの高等学校が開校予定ということで、いろいろニュースにもなっているということで、ハイスクールビジョンに関する市民からの関心が高かったのではないかと思っています。それだけに、ここで何が話されていたのかという結果を公表し、また御意見をいただいて、改善していくということが必要であると思っているのですが、先ほどの栗栖委員の意見とも少し関わるのですが、市民からの意見の中で、今後の教育行政施策の参考とするとあったと思います。これらについて、例えばこういうものだということを簡単に御説明していただけると、このハイスクールビジョンだけではなくて、本市において参考にすべき内容があるのではないかと思いますので、幾つか、参考までに御説明いただければと思います。

教育企画課長

 資料の4ページを御覧ください。主なものだけ紹介させていただきます。中ほど、二重丸(◎)の部分が今後の参考とさせていただくものでございまして、高校は、全員がやりたいこと、就きたい職業を見付けることができる場であってほしい。仲間と楽しく、したいときに学習ができ、社会人としてのマナーなども身に付けることができ、全ての人が自分の目的を果たせるようバックアップする高等学校にしてほしいというような御意見をいただいております。これは、ごもっともでございますので、御提案の趣旨を踏まえて、各高等学校がそれぞれの学校や学科の特色に応じた魅力ある教育課程を編成・実施する中で御提案の内容についても踏まえていきたいと思っております。
 それから、6ページを御覧ください。「ソフト面の充実」について、「豊かで深い学び」の実現に向けて、ICT環境の整備が必要である。それから、先ほどの御指摘とも関連するかと思いますが、「20年後の姿を見据えた今後の取組」について、教員の資質向上が重要と考える。教員の世代交代が進む今を好機と捉え、「豊かで深い学び」の実現に向け意欲をもって指導方法を模索する教員を中心に位置づけ、研修等を充実させてもらいたい。この御提案もごもっともでございまして、探究を中心とした対話的、主体的な学びである「豊かで深い学び」の充実に向けた取組等を進める中で、この御提案いただきましたようなICT環境の整備でありますとか、研修等の人材育成の充実について、引き続き検討をしたいと思っております。
 それと、この同じページで、今後ますます科学技術が発達し、就職した後にも高度な先端技術を身に付けなければならなくなる可能性が高い。働きながら高等教育機関で学べるような夜間大学、大学院の設置など、生涯を通じて学び続けられる環境を高校生に示してもらえるとありがたいという御提案に対してですが、技術革新等の影響による社会・環境の変化への適応については、先を見通すことが難しい状況にあってもこれまで以上に重点的に一人一人の人間力を高め、社会の担い手として必要な力を育む中で、御提案の趣旨を踏まえていきたいと思っております。
 もう一つだけ御紹介いたします。8ページ下の部分を御覧ください。道徳教育、ボランティア活動、哲学教育、芸術教育、体験活動等、これら教育課程を充実させてもらいたいでありますとか、「共通性を確保した上で提供する多様な教育の方向性」の各課程、学科、コース、学校はよく整理されているが、もう少し各校の特色を踏まえた具体的な方向性を示してもらいたいという内容については、御提案の趣旨も踏まえて、現在策定中の「ハイスクールビジョン推進プログラム」の中で示していきたいと考えております。重立ったのは以上でございます。

鈴木委員

 ありがとうございました。大変期待が高いという印象ですが、これは10年計画ですし、途中で時代が変わっていくということもありますが、この市民の期待に応えられるようなハイスクールビジョンの実現と結果についての公表などをしていただければと思います。期待しております。

井内委員長

 よろしいですか。
 それでは、この議題につきましては、以上ということにさせていただきます。
 次に、移らせていただきます。議題2「子どもの見守り活動について」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきまして、健康教育課学校安全対策担当課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

健康教育課学校安全対策担当課長

 お手元の資料の9ページをお開きください。「子どもの見守り活動について」を御報告させていただきます。
 まず、1の目的を御覧ください。平成17年11月22日に発生した矢野西小学校の事件を受け、毎月22日を「子ども安全の日」として、子どもの安全を守るための様々な取組を集中的に進めております。とりわけ、今週の火曜日でしたが、11月22日は、全小学校で一斉に取組を実施いたしました。事件の風化を防ぐとともに、子どもの安全対策を後退させることなく、子どもを地域全体で守っていく態勢づくりを継続しています。
 2の内容を御覧ください。まず、(1)の「小学校での取組」についてです。11月22日を中心として、全ての小学校において、児童が保護者と一緒に、通学路上の危険箇所の確認などを行いながら、複数登下校を行うとともに、全校で児童と教職員が安全について考える一斉朝会を実施いたしました。また、各小学校では、「防犯教室」や「不審者対応避難訓練」、「見守り感謝の集い」や「見守り隊に感謝する会」等、学校や地域の実態に応じた取組を実施いたしました。
 次に、(2)の「市職員による取組」についてです。各区役所においては、日頃の見守り活動に加え、表にありますように、子ども見守りパトロールカーによる区内のパトロールを実施するとともに、職員が登下校時に地域の見守り活動へ参加しました。なお、教育長を含む教育委員会事務局の管理職の職員も通勤途上等の小学校において、学校や地域の方々とともに見守り活動を実施いたしました。
 10ページですが、(3)の「保護者、地域団体等による取組」についてです。現在、保護者や地域の方々に毎日欠かさず見守りを実施いただいている小学校、これは登校時で134校、下校時で123校に上っています。更に、全ての小学校区において、社会福祉協議会や青少年健全育成連絡協議会等、約360の地域団体、約3万8千人の方々に登下校時の見守り活動に御協力をいただいております。
 最後ですが、(4)の「学生や民間企業による取組」についてです。社会で役立つ人間力を磨くことや地域に応援される部活動であること、これを目指す大学生や高校生、また、地域貢献活動の一環として民間企業も見守り活動に積極的に御協力をいただいています。事例の1は、広島経済大学の学生、事例の2は、山陽高等学校の生徒、事例の3は、株式会社テイケイ西日本及び大東建託株式会社の社員による取組です。このうち、大学や民間企業では、登下校時の見守り活動のみならず、学校の昼休憩時間に小学校内を見回ったり、社用車で定期的に地域の巡回を行ったりするなどの活動にも取り組んでいただいています。
 このように、子どもの見守り活動については、学校や保護者、地域団体はもとより、学生や民間企業による取組など、活動の裾野が広がってきており、本市としては、こうした見守り活動をしっかりと支え、これからも矢野西小学校の事件を風化させることなく、子どもを地域全体で守っていく態勢づくりに全力で取り組んでまいりたいと思います。
 報告は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の御説明につきまして、何か御質問、御意見等ございませんか。
 実際すばらしい地域の協力が得られていると思っています。ただ、実際に、ヒヤリとするような事件の報告というのは、どのぐらい集まっているのか、あるいは集められているのかということを少し教えていただけますか。この見守り活動によって大きな事件、事故になることを防いだというような事例がもしありましたら教えていただけますでしょうか。

健康教育課学校安全対策担当課長

 日々学校からは不審者情報として、いつ、どこで、声を掛けられたとか、携帯カメラを向けられたなど、情報は入ってまいります。ただ、見守り活動者がいらっしゃるから、それで防いでいただいたという数については、なかなかこちらには報告をいただくことがないので、実際には分からないのですが、日々緑色のジャンパーを着て立っていただいておりますので、そういう方々が抑止力となって未然にそういう輩の出没、これを防いでいるのではないかと思っております。

井内委員長

 おっしゃるとおりで、学校からはそういう報告が上がるのでしょうが、現実にそれだけ緑色のジャンパーを着て立っておられる方がいたら、そういう不審者というのは出て来れないというか、それはすごい抑止力になっているというのは大変よく理解できます。ですから、結論的には、継続が必要だということになりますよね。ここまでやったからいいというものではなく、ずっとこれからも長く続いていかなくてはいけない活動なのであろうとしみじみ感じますよね。

栗栖委員

 学校や市職員による取組も継続していただくのは大変すばらしいことだと思います。今回の御報告で、やはり学生や民間企業の方々が一緒になって、こういうことに取り組んでおられるというのは大変ありがたいし、すばらしいことだと思います。広島経済大学や山陽高校、株式会社テイケイ西日本等が取り組んでおられますが、これ以外に他の大学などで取り組んでおられるのですか。

健康教育課学校安全対策担当課長

 私どもが把握をさせていただいているのは、主にこの事例です。

栗栖委員

 この3つの事例は、先方からこういったことをやりたいというような話があったのですか。

健康教育課学校安全対策担当課長

 話があるところもありますし、こちらが地域と話をしている中で、山陽高校の生徒がやってくれているよという情報を得ることもあります。

栗栖委員

 もし他の高校でそういう取組があるのであれば、こういう形で取り上げて、裾野を広げていかれるといいと思います。また、市全体での取組を10年以上続けられて、市民全体に裾野が広がるということは非常にいい傾向だと思いますので、今後こういう事例を一つの契機にして、大学とか、特に地元の企業に対して呼び掛け等により、更に裾野を広げるような協力をしていただければと思いますし、しっかりPRをしたらいいのではないかと思いました。

溝部委員

 あれからもう何年も経ちますが、このようなかなり大きな事件がないということは、大変ありがたいことで、この方々のお陰であろうと思っています。このように多くの方、地域の方が取り組んでくださっているということを、子どもたちには、感謝の気持ちをちゃんと伝えることができるような子にしたいということで、是非そういうことを伝えていただきたいと思っているところです。各学校で多分取り組んでおられるのだと思うのですが、どういうふうにそれを子どもたちの教育につなげているのかということが一つ、質問でございます。
 それから、もう一つは、こんなにたくさんの方が、3万8千人にも及ぶような方々が日々やってくださって、きっと困っていることなどないのかなと心配するところです。この見守り隊の方々が何か困っているとか、あるいはもっとこんなアイデアを全体で取り組んだらいいのではないかというような御意見が、もし耳に入るようなことがありましたら、聞かせていただければと思います。

健康教育課学校安全対策担当課長

 まず、子どもたちに対しては、学校全体として取り組む場として、先ほど資料にも載せさせていただきましたが、見守り隊に感謝をする会であったり、日々の学級会、終わりの会や朝の会など、そういうところで紹介をさせていただくことによって、子どもたちがその緑色のジャンパーの方の前を通るときに、元気な声でありがとうございますなどと挨拶をして通っていくというようなところの指導を徹底していきたいと思っております。
 それから、地域の方の課題ですが、これまで課題として毎年取り上げられてきたのが、見守り活動者の固定化と高齢化というところです。これは、まちづくりの構成員等々にも起因するところがあり、まち全体の話になりますので、難しいところはありますが、その固定化、高齢化という課題に対しても、事例の1、2、3というところを広く市民の方に周知して、この事例1、2、3に続く形で、学生や企業が参画をしていただくことによって、固定化、高齢化の課題が少しでも解決していければと思っています。

溝部委員

 ありがとうございます。こんなにたくさんの方が子どもたちのために動いてくださっているということを、当たり前ではなく、本当にこれがすばらしいことで、本当に感謝すべきことであるということも、広報などが必要なのではないかと思います。そのことによって、地域の方がもっとやりましょうというように広がっていただければ、大変ありがたいなと思いますので、よろしくお願いします。

井内委員長

 よろしいですか。
 ありがとうございました。
 それでは、次の議題に移りたいと思います。
 議題3「新しいタイプの高校の教育目標・教育方針等について」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきましては、指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 お手元の資料の11ページをお開きください。議題3の「新しいタイプの高校の教育目標・教育方針等について」を御説明いたします。
 まず、1の現況ですが、広島県と広島市では、それぞれが設置しております6校の高等学校定時制・通信制課程を、県と市が共同で、従来の定時制・通信制課程の枠組みに捉われない、これは仮称でございますが、「フレキシブルスクール」に再編することについて合意し、平成26年9月に「新しいタイプの高等学校の整備に係る基本構想」を策定いたしました。
 現在、平成30年4月の開校に向け、指導第二課内に担当課長及び担当職員5名からなる「新しいタイプの高校準備係」を設置し、開校に向けた準備作業を進めているところであり、職員6名のうち3名は、広島県教育委員会からの派遣職員となっております。本日は、これまでの協議、検討において、県、市で合意いたしましたこの学校の教育目標や目指す生徒像、教育方針、学校の基本的枠組みにつきまして、御説明させていただきます。
 まず、2の「教育目標等」についてです。(1)の「教育目標」については、「生徒一人一人の個性を最大限に伸長させ、社会の発展に貢献できる人間性豊かな活力ある人材を育成する。」と定めました。
 次に、(2)の「目指す生徒像」については、「自己の生き方や進路について主体的に探究し、目標に向かって挑戦を続ける生徒」、「他者を尊重し、豊かな人間関係を築くことができる生徒」、「社会の一員であることを認識し、社会人としてのモラルやマナーを身に付けた生徒」といたしました。
 更に、(3)の「教育方針」については、「「生きる力」の育成を目指し、「知・徳・体」のバランスの取れた教育を実践する。」、「生徒の社会的、職業的自立を促すため、キャリア教育を充実する。」、「社会に貢献しようとする精神を育み、公共心を持ち自立した人材の育成を図る。」、「生徒の多様なニーズに応じるため、個々のペースで学習することができる教育体制を整える。」といたしました。
 また、(4)の「学校の基本的枠組」については、アの課程は、単位制による、これは仮称でございますが、「フレキシブル課程」を設置し、「平日登校コース」、「通信教育コース」、いずれも仮称でございますが、これらを設け、併修が可能といたします。また、午前・午後・夜間の幅広い授業時間帯の中から授業選択を可能といたします。イの学科は、生徒が自己の在り方・生き方や進路について考察し、生徒自らの進路などに応じて適切な各教科・科目を選択できる「キャリアデザイン科(仮称)」を設置いたします。ウの入学定員は、1学年が平日登校コース(仮称)240人、通信教育コース(仮称)400人とする予定でございます。
 次に、参考資料として添付しております「カリキュラム グランドデザイン イメージ図(案)」について御説明いたします。資料の12ページを御覧ください。
 この「カリキュラム グランドデザイン イメージ図(案)」につきましては、教育目標を実現するために、この学校で行う教育活動の全体像を示したものであり、本日お示ししておりますものは、現時点において県と市で共有しております内容をイメージ化したものでございます。
 まず、設置する課程につきましては、先ほど御説明いたしましたように、フレキシブル課程、仮称としております。これは、定時制課程や通信制課程といった従来の枠組みに捉われないフレキシブルな学びを実現するもので、生徒の希望する学びのスタイルに応じて、平日登校コースや通信教育コースに分かれ、学習時間帯を選んだり、他のコースのカリキュラムの受講も可能としております。
 次に、設置する学科でございますが、生徒が自己の在り方、生き方を考察し、進路等に応じて科目等を選択できる総合学科として、仮称ではございますが、キャリアデザイン科を設置することとしております。
 学習する内容についてでございますが、まず、1年次、入学当時ですけども、基礎的、基本的な学習内容の確実な定着を図るため、全員が基礎領域である国語総合、数学【1】などの必履修科目を受講するとともに、生徒のニーズに応じまして、義務教育段階での学習内容の確実な定着を図るための学び直し科目を選択することも可能としております。また、総合学科の特徴の一つであります「産業社会と人間」という科目を全員が履修いたしまして、生徒一人一人がこの授業を通して自己の進路への自覚を深め、将来の職業選択までを視野に入れたキャリアデザインを設計することとしております。
 2年次以降につきましては、自らが設計したキャリアデザインに基づいて、必要な教科、科目を選択していくこととしております。ここにお示ししております4つのデザインにつきましては、生徒のニーズ等に応じて様々なキャリアデザインが描かれることが予想される中で、例えばということで、デザイン例としてお示ししております。一例を挙げて御説明いたしますと、一番左にありますテクノロジーデザインであれば、将来進学して電気工事士やシステムエンジニア等を目指すといったキャリアデザインを描いた生徒は、主として共通科目群の中から物理基礎などを選択した上で、生徒のニーズに応じて工業科目群の中から工業技術基礎などを選択したり、その他の科目群にある科目を選択したりすることも可能としております。そのほか、インターンシップなどの教科外の活動も含めたキャリア教育を充実させ、卒業時までに課題対応能力やキャリアプランニング能力などの社会的、職業的自立のために必要な基礎的、汎用的能力を育成してまいりたいと考えております。
 「カリキュラム グランドデザイン イメージ図(案)」についての説明は以上でございますが、今後は、この「カリキュラム グランドデザイン イメージ図(案)」に示した教育課程などの教育内容について、県と市でしっかりと連携しながら、具体的かつ詳細に検討してまいりたいと考えております。
 以上で、「新しいタイプの高校の教育目標・教育方針等について」の御説明を終わります。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の説明につきまして、何か御質問、御意見はございませんか。
 1年次は、基礎的、基本的な学習内容の確実な定着のために、皆さんがこの必履修科目を受けるのですか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 はい。

井内委員長

 かなりここは強制力がありますね。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 必履修科目は全員が受けます。

井内委員長

 全員ですか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 これは、他の全日制の高校も必履修科目がございますので、同様です。

井内委員長

 そこは外せないということですか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 必履修科目でございますので、外せません。

井内委員長

 この1年生の間に意欲を失わなければいいのですが。

尾形委員(教育長)

 特色は学び直しです。

井内委員長

 そうですね。そちらへ行ってくれればいいですよね。

尾形委員(教育長)

 学び直しが必要な子どもたちには、ちゃんと補充できる形、再チャレンジできるようにしています。

井内委員長

 自分のレベルを自分で判断できたら、こちらの方へ自分は行こうと選択してくれればいいですからね。

尾形委員(教育長)

 しかも、少人数指導ですからね。

井内委員長

 これまでとは全然違う形でできるということですね。

尾形委員(教育長)

 それと、ソーシャルスキルトレーニング、これはコミュニケーションが不足している子どもが多いので、そういう経験をしっかり補うカリキュラムやプログラムをきちんと入れていくというものです。そこを1年生でしっかりやっていくということです。

溝部委員

 何か、素敵な案ができつつあるなという感想を持っているのですが、定時制と通信制で、再編整備の対象校がございますよね。そこに現在行っている子どもたち、あるいはそこにおられる先生方の、こういう構想についての御意見はいかがでしょうか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 本市では、各高等学校の代表の先生に会議に来ていただきまして、新しいタイプの高校でどんな教育課程を組んだらいいのかとか、どんな教育相談体制が好ましいのか、そういうことを各学校の代表の先生、校長会の代表の校長先生から聞く会を持っておりまして、来月も開く予定にしております。

溝部委員

 それを十分生かした構想なのですね。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 そうです。

鈴木委員

 確認で御質問させていただきます。一つは、先ほどデザイン例とありましたように、個別の支援になっていると思うのですが、それは、選択科目だけではなく、学力もしかり、将来の希望であっても、かなり違っていると思います。そういう個別の指導に対して、例えば授業内で、ここにキャリアデザインプロジェクトというものがありますが、どのような対応をされる予定なのか、先ほど言われた相談体制ですが、そういう人を入れていくというようなことを考えておられるのかという個別の対応についての質問です。
 もう一つは、ここにあるテクノロジーデザインで、最初、始めてみたけども、どうも自分はサービスデザインに向いてそうだというときの変更ですね、その変更のときの単位の読替えについては、どのようにお考えでしょうか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 個別支援ですが、これはまだ確定ではありませんが、現在、構想段階で、従来の高校であれば、クラスがありますから、担任の先生が約40人の子どもを支援しますが、この学校はクラスがございません。したがって、全ての教員がチューターになるのですが、チューター的な教員を配置して、約15人程度の子どもを担当して、入学から卒業まで継続した教育活動の支援、あるいは教育相談の支援、そういうものを総合的に個別支援する予定にしております。
 2つ目の質問のデザインの変更があった場合ですが、これはあくまでも教科を選択します。途中で、工業から商業的な勉強をしたいという子どもも当然出てきますので、変更は十分可能ですし、卒業単位の74単位をクリアすれば、問題ありません。フレキシブルですから、たくさんの単位を取ることも可能ですので、子どものニーズに応じた教科を受けることができるようなシステムにしております。

鈴木委員

 言い換えれば、個別のデザインが出来上がると考えたらいいのですか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 そうです。

鈴木委員

 20人子どもがいれば、20個のデザインがあるということですか。それをチューターという制度を入れることで、縦にも横にも支援を入れていくみたいなことでよろしいですかね。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 委員御指摘のとおり、生徒の数だけデザインができるということになります。

鈴木委員

 先生も支援が大変ですが、子どもたちが伸び行くのを見ると、喜びもあるようなデザインかなと思いました。

藤本委員

 2点ほど御質問です。まず、1点目は、入学、通学に当たっての経済的支援ということについて、どのようなことを検討、対応していかれようと思っておられるのかということについてです。
 もう1点目は、先ほど少し出ましたが、ソーシャルスキルトレーニングのところで、これから検討ということかもしれませんが、どの程度のボリューム、単位数などを取られて、内容としてどういったことを考えておられるのか、可能な範囲で教えていただければと思います。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 まず、1点目の経済的な面でございますが、今、新しいタイプの高校の授業料、受講料、選抜料、こういうところを検討している最中でございまして、いずれにしても経済的にしんどい状況の家庭の子どもが、就学することを断念するような状況だけは回避したいと考えておりまして、いろいろなことを今後検討してまいりたいと思っております。
 2点目のソーシャルスキルトレーニングですが、ボリュームで言えば、1週間で2時間ぐらい考えております。1年間、約35週から40週程度ありますから、年間80時間程度のボリュームで考えております。内容としては、基礎的なことで、上手な聞き方であるとか、温かい言葉掛けの仕方であるとか、上手な断り方、ストレスマネジメント、こういうようなことを計画的に取り入れていこうと今考えているところでございます。以上でございます。

藤本委員

 ありがとうございます。経済的支援の部分は、この学校に限らないと思いますので、先ほどのハイスクールビジョンにも関わってくるかと思いますが、全体的にどういう考えで支援をされるのかというところを検討していただきたいと思います。
 また、推計の部分で、定員がこちらで十分だということだと思うのですが、その辺りは今後ニーズが高まってきたときに、大丈夫なのかなと思います。また、何かプレハブなどを建てなければならなくなるのではないかなということが少し心配です。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 定員については、定時制は再編対象校の定員を合計した枠を確保しています。通信制は、現在、西高校で定員が500人ですが、入学する生徒は300人台を推移していますので、定員を400人としております。今の想定では、定員内で収まるのではないかというような思いを持っています。
 ただ、委員御指摘のように、いろいろなところで報道していただいたり、コマーシャルをしていただくことによって、希望する生徒が増えることも考えられますので、その辺りは開校してから、子どもの数の状況を見ながら、また定員についても、県教委とも協議をしてまいりたいと思っております。

藤本委員

 よろしくお願いします。

栗栖委員

 大変すばらしい構想で、生徒の皆さんが、こういう学校があるということで将来に希望を見出して、わくわくして学校に来ていただいて、立派に成長していただく姿を想像すると、こちらも大変気持ちが豊かになります。また、この内容は、総合教育会議での、学ぶ意欲のある全ての人に学習機会を提供するということにも適合しておりますし、すばらしい構想だと思います。
 是非お願いしたいのは、今度は、生徒一人一人に対しての個別の対応が必要になってきますし、先生方の御負担も相当かかってくるのではないかと思いますので、先生方にも、生徒の皆さんを自立させるということに対しての、一つは教育的なスキル、もう一つは、先生方のやりがいなど、大変な御苦労があると思うのですが、そういうところを先生にもきちんと御理解いただくよう、研修や開校に当たっての体制づくりをお願いしたいと思います。開校の暁には構想どおり実効性が上がるよう、しっかり準備をしていただきたいと思います。

井内委員長

 そうですね。今のことに関連すれば、教員の方々の確保といいますか、例えば今おっしゃったソーシャルスキルトレーニングというのは、そう簡単にできることではないと思います。それに関する一般の教員採用枠以外に、こういう方を採用するというようなことを考えておられるのか、それとも、今の教員の中で、特別な研修をすることによって、そういうニーズに耐えられるようにしようと考えておられるのか、その辺はどうなのでしょうか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 これも、検討中なのですが、まずは教員が子どもに接する機会が多いですから、専門家を講師に招いた校内研修を充実する必要があると思っております。
 それから、もう一つ、チーム学校でもありますが、専門家の活用、今、市立の学校ではスクールカウンセラー、ソーシャルワーカー、警察OBの生徒指導支援員など、いろいろな専門家を学校現場で活用させていただいております。この新しいタイプの高校では、正に教育相談体制を充実しなければいけませんので、そうしたスクールカウンセラー、ソーシャルワーカーなど、かなりの時間数や人数が必要になると思いますので、今後検討してまいりたいと思います。
 先ほどの定員を増やすかどうかについてですが、教室の数などもございますので、基本的には1学年、定時制が240人、通信制が400人、これをベースに考えていきたいと思っております。訂正をさせていただければと思います。

井内委員長

 現在の枠組みの教員で、お互いに工夫をして、多様なニーズに対応できるような人材としてトレーニングを受けていただいて、頑張っていただくということを基本に考えるということですね。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 はい。

溝部委員

 基本的な質問ですが、単位制、フレキシブルな課程というのが大きな特徴ですよね。そうすると、3年間かからないで卒業単位を修得できるということも十分考えられる。それから、3年では卒業が難しくて、4年、5年とかかるというような、その辺りについてはどのようにお考えですか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 定時制、通信制の生徒の基本的なケースとしては、4年間で卒業するケースが最も多いですが、少し多目に単位を取って、自分は早く卒業したいということで、3修制、3年で卒業している生徒が約4割います。この新しいタイプの高校の一つの特徴で、2年間で卒業に必要な74単位を履修できるようにしています。ただし、法律上、高等学校への在籍は3年以上となっていますので、2年間で単位を取って、残りの1年間は、例えばボランティア活動をする、例えば海外へ行っていろいろな体験をするとか、そういうようなフレキシブルな課程も組めるようになっております。

溝部委員

 2年間で単位を取るということになったときに、学習指導要領との対応についてはいかがですか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 それは、大丈夫です。

溝部委員

 大丈夫ということですか。

指導第二課新しいタイプの高校準備担当課長

 先ほど申しましたように、3年は在籍しなければいけませんが、2年間で単位を取ることについては問題ありません。

溝部委員

 大丈夫なのですね。
 そういうフレキシブルなところも大変魅力があると思いますので、是非そういうニーズもたくさん生かしていただけたらと思います。

井内委員長

 大変わくわくするような学校になりそうな気がしますね。

栗栖委員

 立地もいいですしね。

井内委員長

 そうですね。だから、中身ですね。これから具体的に要綱を作っていかれるときに、是非いい知恵を出していただいて、子どもたちが求めるようなものにしていただくということが大事だろうと思いますね。よろしくお願いします。
 どうもありがとうございました。
 それでは、議題3はここまでということにさせてください。

指導第二課長

 先ほど溝部委員から御質問があった進学率と就職率でございますが、市立高校では、平成27年度進学率が61.4%、就職率が16.7%です。なお、未決定が21.9%でございますが、これは進学準備や一時的な仕事についているなどでございます。それから、県内の公立、私立全てで言いますと、平成27年度の進学率が58.5%、就職率が15.2%、未決定が26.3%という状況でございます。

溝部委員

 ありがとうございました。

井内委員長

 はい、ありがとうございました。
 次の議題4は、先ほどお諮りしたとおり、非公開となりましたので、傍聴人、報道関係の方は、退席していただきますようお願いします。

 (傍聴人等退席)

 (非公開部分省略)

井内委員長

 以上で予定の議題は全て終了いたしました。
 これで、本日の教育委員会議を終了いたします。
 次回の教育委員会議は、12月22日(木曜日)午後1時30分からを予定しています。

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