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平成28年第6回教育委員会議(5月定例会)会議録

平成28年第6回広島市教育委員会議会議録

 平成28年5月27日(金曜日)、平成28年第6回教育委員会議(定例会)を教育委員室において開催した。

1 開会及び閉会に関する事項

  • 開会 午前9時30分
  • 閉会 午前11時00分

2 出席委員

  • 委員(委員長) 井内 康輝
  • 委員 溝部 ちづ子
  • 委員 藤本 圭子
  • 委員 栗栖 長典
  • 委員 鈴木 由美子
  • 委員(教育長) 尾形 完治

3 事務局等の出席者

  • 教育次長 隅田 一成
  • 青少年育成部長 荒瀬 尚美
  • 学校教育部長 山本 直樹
  • 指導担当部長 湧田 耕辰
  • 教育センター所長 市川 昭彦
  • 総務課長 谷 康宣
  • 教育企画課長 西原 寛行
  • 施設課長 吉川 保
  • 育成課長 蓼原 清道
  • 放課後対策課長 金森 禎士
  • 教職員課長 梶田 英之
  • 教職員課服務・健康管理担当課長 花岡 潔
  • 指導第一課長 松浦 宰雄
  • 指導第二課長 野間 泰臣
  • 特別支援教育課長 児玉 安司

4 傍聴者等

 なし

5 議事日程

  • 議題1 平成28年度「青少年からのメッセージ」の募集について(報告)
  • 議題2 平成28年度学校経営支援システムの実施について(報告)
  • 議題3 市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について(代決報告)
  • 議題4 広島市立高等学校学則の一部改正について(議案)
  • 議題5 平成29年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)用教科用図書採択の基本方針について(議案)
  • 議題6 平成29年度使用広島市立小・中学校(特別支援学級)及び特別支援学校(小・中学部)用教科用図書採択の基本方針について(議案)
  • 議題7 教職員の人事について(議案)【非公開】

6 議事の大要

井内委員長

 ただ今から、教育委員会議定例会を開催いたします。
 本日は、傍聴の方はお見えでないようですので、省略させていただきます。
 本日の議事録署名者は、藤本委員と鈴木委員にお願いいたします。
 それでは、議事に移ります。
 本日の議題は、お手元の議事日程のとおりですが、本日審議予定の議題7につきましては、広島市教育委員会会議規則平成27年改正附則により、なお効力を有するとされる改正前の第7条第1項第4号の規定に該当することから、会議を非公開としたいと思いますが、御異議ございませんでしょうか。
 (異議なし)
 それでは、異議なしと認めまして、議題7につきましては、非公開と決定いたしました。よろしくお願いいたします。
 それでは、早速、議題に入りたいと思います。
 議題1の「平成28年度『青少年からのメッセージ』の募集について」を議題といたします。
 本件は報告案件でございます。内容につきましては、育成課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

育成課長

 皆さん、おはようございます。日頃から教育委員の皆様方にはお世話になっております。
 それでは、資料の2ページを御覧ください。「青少年からのメッセージ」の募集について、座って説明させていただきます。
 1の事業の目的につきましてお示ししていますように、本事業の実施により自己表現や自己実現の機会を提供して青少年自身の人格形成に資するとともに、地域社会における青少年の健全育成に対する関心を高めることを目的としております。
 2の事業の概要でございます。(1)テーマについて、今年度は「未来の自分のために今がんばること」とさせていただきました。テーマ選定は従来、事務局で行っておりましたが、昨年度、教育委員さんから「募集してはどうか」という御意見をいただきました。それを踏まえまして、今年度は、青少年からのメッセージ審査委員の皆様に御意見をお伺いして、テーマを決定させていただきました。審査委員は6ページにお示ししております。今年度も引き続きましてよろしくお願いいたします。
 7ページを御覧ください。網かけのところでございます。青少年に是非、真剣に考えてほしい「未来の自分のために今がんばること」と「電子メディアと上手に付き合うためには」という2つのテーマを、行政関係者を除いた学識経験者等の10名の審査委員の皆様に提示し、選考していただきました。その結果が6ページ、下のほうに示しておりますように、「未来の自分のために今がんばること」が7票、「電子メディアと上手に付き合うためには」が3票でございました。したがいまして、今年度のテーマは前者とさせていただきました。
 4ページを御覧ください。募集チラシのテーマの下の部分ですが、今、あなたが一生懸命努力していることは、必ず未来の自分につながります。将来、あなたはどんな人になりたいですか。叶えたい夢や願いは何ですか。それを実現するために、あなたはどんなことを大切にしながら頑張っていこうと思いますか。
 未来の自分を思い描いて、頑張る思いを「作文」または「漫画・イラスト」にするためにいろいろと考えてもらう、その過程で青少年は社会を構成する一員としての自覚を持ち、自分の力を発揮しながら社会を生き抜く力を身につけてくれるものと考えております。
 それでは、2ページにお戻りください。2の(2)の規格、(3)応募資格、(4)募集期間は記載のとおりで、募集開始は6月1日でございます。
 (5)選考・表彰についてですが、作文部門は小学生、中学生、高校生・一般の部に分けまして、また、漫画・イラスト部門は一括して金・銀・銅賞の入選作品及びメッセージ集の掲載作品を審査していただきます。なお、漫画・イラスト部門につきましては、小学校低学年からの応募が例年は非常に少ないのですが、昨年は多数ございました。低学年として優秀な作品もありましたが、一括審査のため、入選作品等に選ばれませんでした。こうした点の改善はできないものかという審査委員からの御意見が挙がったことから、今年度は低学年からの応募につきまして、作品については入選しなかった場合にでも優れた作品がある場合は、メッセージ集の掲載作品として特別な配慮をしていただくことにしたいというふうに考えております。表彰につきましては、部門ごとに金・銀・銅賞の入選者を、11月19日開催の広島市青少年健全育成市民大会におきまして、市長が表彰するとともに、金賞受賞者にはステージで作品を発表していただきます。
 3ページの(6)作品の活用についてでございます。入選作品を含む優秀作品を掲載したメッセージ集を作成し、広島市青少年健全育成市民大会で参加者全員に配布するとともに、各学校、関係部署、青少年健全育成連絡協議会などに配布をいたします。また、メッセージ集掲載作品の本市ホームページへの掲載や各学校へのデータ配信などにより、青少年健全育成のために広く活用してまいります。
 (7)に過去のテーマ及び応募状況をお示ししております。昨年度は被爆70周年という節目の年であったことから、「平和な未来のために、私にできること」というテーマで募集し、過去最高の1万1,795件の応募がございました。このことにつきまして、昨年度、教育委員会議で報告させていただきましたとき、教育委員さんから高校生・一般からの応募が少ないということを御指摘いただきました。小・中学校はもちろんのこと、特に高等学校でも学校全体で取り組んでいただくことが重要であるために、各校長会で、「未来の自分のために今がんばること」ということについて考えることを、キャリア教育や総合教育の一環として取り組んでいただきたいというふうに、指導第一課、指導第二課とともにお願いしたところでございます。このメッセージを通して、たくさんの青少年に改めて自分の将来について真剣に考えていただきたいと考えております。「青少年からのメッセージ」の募集につきましては以上でございます。

井内委員長

 どうもありがとうございました。
 ただ今の説明につきまして、何か御質問、御意見等がございませんでしょうか。鈴木委員は、漫画審査委員でいらっしゃるので、コメントがありましたら。

鈴木委員

 作品を読むことで読んだ人が成長するといいますか、感動するような内容ですので、例えば小学校の朝読とか中学校の朝読とかで読書というふうに活用していただければなと思ったり、あるいは公民館などでもそういう大人の方が参加される読書会みたいなところで、中学生の言葉を読んでみませんかということで、5分でも10分でも読むということをしてみると、心が洗われるような気持ちになれていいのかなというふうに思います。
 あと、高校生がやはり出される方が少ないです。

井内委員長

 そうですね、少ないですね。

鈴木委員

 高校だけではなくて、一般の部とそういうところの人も書いてくださっていて、それを生活に密着したすごく良い意見を書いてくださっているのですね。そういう子ども、どの年齢の子どもでも多様にいて、それぞれの思いがあるということがわかると思います。今回、校長会等で御説明いただけるということですので、またこの年齢の子どもさんたちが出してくださるといいかなと思いました。去年のことを言って良いのか分かりませんが、やはり、今年から選挙にかかわってきましたね。こういう素材をやはり出してくるのですね。小学生、中学生と違い、高校生というのは、やはり社会の責任とかを考える年齢なのだなということに気づきますし、それをまた高校生が読むと、同じ年齢の子どもたちがこんなにしっかり考えているというのはいい刺激になるかなと思いますので、是非高校へも周知をお願いしたいと思います。

井内委員長

 はい、そういうことなのですけども、何か極端に少ないのですよね。いや、思うのは今回の参議院選挙から18歳以上に選挙権もあると思いますが、選挙権の比率も上げてくれるような子が出たらいいなと。やはり自分たちがしっかりしなきゃというふうに思ってもらえるということは、とても大事なことだと思っておりますけどね、校長会で是非強くすすめてあげてください。

育成課長

 校長会では既にお願いを、力説をさせていただいております。指導第一課、指導第二課にも同席していただいて一緒に校長先生方にお願いしていただいております。

尾形委員(教育長)

 やはり単なるコンクールの発表、作品募集だから、手を挙げてやるという形ではなかなか成長していかれないですよね。やはり、これを教育課程の中でうまく位置づけてくれないと表現力の育成とか、例えば字数制限の中でいかに考えをおさめていくかというのは、今求められている力なので、そういった点と、未来の自分のために今頑張れる、これはキャリア教育そのものなのですよ。だから、小・中・高でずっと通して目指しているキャリア教育を進める意味で、育成課だけではなく、指導担当のほうも一緒に校長会に行って説明をするという形で今やっておりますので、そういった意味では良いのではないかと思います。

井内委員長

 今年のテーマは書きやすいような気がしますね。去年は、平和な未来ということで限定していましたが、未来の自分のために今できること、頑張ることというのは非常に誰でも書けることだと思いますので、非常に書きやすいテーマで、これはいいなと思いました。

栗栖委員

 まず、非常にすばらしい取組なので、是非たくさんの方に参加していただきたいと思います。昨年も一昨年も1万人近い応募があって難しいのかもしれませんが、表彰、入選の数が非常に少ないので、この入選というのを増やすことはいろいろ難しいのかもしれませんが、子どもたちは何かで表彰されたりすると、ものすごいモチベーションが上がってくるのではないかと思います。例えば学校の中で、入選には漏れたけれども、学校の中では良い作品だったので、学校表彰をするとかですね。せっかく応募したのに本選で漏れた子が1万人以上というのは、少しでも改善したいですね。したがって、できる範囲内で何か褒めてあげれるような仕組みがあったらいいなと感じていますので、もし検討の余地があれば御検討いただければと思います。

井内委員長

 これ2段階選考になっているのですね。学校で1回選考されて上がってくるのでしたかね。

育成課長

 学校でとりまとめていただいています。
 直接送っていただいても結構です。

井内委員長

 学校選考だったら学校の先生たちの中で議論があったりとか、今の栗栖委員の方法ではないけど、何かの形でまとめてみるようなものもあったらと思ったのですが、それは考えていただきましょう。

青少年育成部長

 今、栗栖委員がおっしゃったことについて、表彰は限定16なのですが、それ以外にメッセージ掲載作品ということで各部門から例えば4、5とか、そういうものをこういうふうに載せさせていただいています。前回もいろいろとこれをどういうふうにお返しするか、学校にも皆さんにもお返しするかということで、中で話し合いをしたのですが、校長会のときに、例えばこういうものを使っておっしゃってくださったように、各学校において掲載作品はとりあえずこのような感じだけど、自分の学校ではこういうふうなたくさん良いものがあったよとか、やはり子どもたち一人一人がそういうふうに評価をしていただくというのは、すごく励みになると思うので、もちろん表彰を受けた子どもさんももちろんですが、そうではなくて、たくさんの子どもたちが応募しているということも紹介していただいて、今後の動機づけとか意識づけしていただけたらいいなというふうな話をいたしましたので、それも含めて今後やっていきたいというふうに思っております。ありがとうございます。

井内委員長

 よろしく御検討のほうもお願いいたします。
 では、他はよろしいですか。
 はい、どうもありがとうございました。
 では、次に移りたいと思います。議題2でございます。「平成28年度学校経営支援システムの実施について」を議題といたします。
 本件も報告案件でございます。内容につきましては、指導第一課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

指導第一課長

 おはようございます。どうぞよろしくお願いします。
 それでは、資料9ページをお開きください。「平成28年度学校経営支援システムの実施について」、御報告をさせていただきます。
 本市では昨年度、佐伯区の三和中学校、河内小学校、八幡東小学校を支援校として指定しまして、学校経営支援システムを試行的に実施してまいりました。その学校経営支援システムの内容につきましては、既に委員の皆様方も御存じのことと思いますが、本年度より本格的に実施をしていこうと考えております。改めてここで御説明をさせていただきたいと思います。
 では、はじめに、1の目的についてです。この学校経営支援システムは、校長の学校経営について、学校経営支援チームによる課題分析や教育委員からの意見を踏まえながら、その改善や充実に向けた具体的な支援を行うことにより、実効性のある学校経営の実現を図ることを目的として実施をするものです。
 次に、2の実施体制、イメージ図のほうを御覧ください。学校経営アドバイザーと指導主事が学校経営支援チームとして対象の支援校に学校訪問を定期的に行いまして、校長の学校経営に係る「状況の把握」「課題の分析」「指導、助言」こういったものを行いまして、学校経営の改善や充実に向けた具体的な支援を行ってまいります。また、併せまして、委員の皆様方にも学校を訪問していただき、校長へのヒアリングや授業観察を踏まえ、学校経営支援チームに御意見をいただくことにより、各校への支援の充実を図っていきたいというふうに考えております。
 次に、10ページになりますが、平成28年度の年間スケジュールを御覧ください。先ほど少し触れましたが、学校経営支援システムでは、支援チームは毎月学校訪問を行って、それぞれの支援校で立てている学校経営計画について校長ヒアリングを行うなど、情報収集を行って、校長と学校経営計画の内容について共有します。そして、特に前期においては、校長に対して具体的な指導あるいは助言、アドバイスを行いながら学校経営をサポートしていきます。後期になりますと、特に最初の時期には委員の皆さんに学校訪問をしていただいて、校長ヒアリングや授業観察を行っていただいた上で、学校や学校経営支援チームに対して、学校経営の改善や充実に向けた意見あるいは提言を、それぞれの立場から行っていただきたいと思っております。こうした委員の皆さんからの意見を基に、校長と支援チームが「主な取組の成果と課題の整備」を行い、その対応を検討し、実行可能なものから実践をしてまいります。学校経営支援チームは学校経営の改善、充実に向けた支援を継続するとともに、12月頃には支援校の主な課題や対応策をまとめ、委員の皆さん方との意見交換を行い、それぞれの対応策についての御意見をいただいていきます。また、事務局の各課においても支援策を検討していくことになります。
 年度の終わり頃、具体的には年明け頃からになろうかと思いますが、校長がこれまでの意見や提言を踏まえ、学校経営支援システムの指導、助言を活かしながら次年度の学校経営計画の立案に着手してまいります。なお、次年度の支援校の取組については、その次の年の教育委員会議においてどういった経営計画になっているかということも報告をしていければというふうに思います。昨年度、支援校として実践しました3校について、本年度の取組については後ほど触れさせていただきます。また、支援校には実施後3年間、今年度実施する支援校については、平成29年度から31年度まで校内研修に係る講師招聘のための旅費あるいは謝礼金、先進校視察旅費などの経済的な支援、そして指導主事による訪問指導と支援してまいります。また、昨年度実施した三和中学校区の3校については、平成29年度を考えているのですが、委員の皆様方に、再度学校訪問していただいて、学校経営の改善の充実の状況を御確認いただけないかというふうに考えております。年間のスケジュールについては、以上です。
 では、昨年度実施いたしました三和中学校区における今年度の重点取組について、説明をさせていただきます。
 11ページのほうを御覧ください。委員の皆様方からいただいた御意見を基に現状と対応策について表にまとめております。その後、学校経営支援チームが学校を訪問し、それぞれの校長と協議を行い、この対応策のうち、今年度、重点的に取り組む項目について精選を行いました。それを平成28年度の学校経営計画の中に盛り込んだ形になっています。この11ページにあるのは、各校の学校経営計画の中から特に「授業づくり」と「生徒指導」、こちらに関する項目を抜粋したものです。主なこれまでの「意見提言」、それに対する「各校の重点取組」、そして、「学校経営の現状と教育委員会の支援」についてまとめています。今日は、この中で「学校経営の現状と教育委員会の支援」、ここを中心に御報告をさせていただきたいと思います。
 三和中学校におきましては、昨年度の取組によって、教員に対して学校経営計画の共有と徹底が一層図られており、先生方も学校経営への参画意識が随分高まっているというふうに把握をしております。今年度は、まちぐるみ「教育の絆」プロジェクト、それから学力向上推進事業、授業改善推進校なのですが、こちらに指定をし、生徒の学力向上、生徒指導体制の充実、強化、地域の連携、こういったところに向けた支援を教育委員会として行うというふうに考えております。
 河内小学校については、昨年度の取組によって、「学校経営計画」と「学校経営全体構想」、この刷新を図りました。学校教育の目標とその中から重点目標との関連づけを図ることによって、教員が具体的な目標を意識できるように変わってきております。今年度は、特には、算数科における授業スタイルを構築するということを切り口にして、授業づくりへの意識統一を図っております。また、年間5回実施される研究授業に対して、指導主事が毎回訪問をし、指導、助言を行うことにより、授業改善に向けた支援を行うことにしております。
 3校目の八幡東小学校におきましては、管理職と各部の主任とが学校運営に係る情報交換を積極的に行うことで、徐々に校長の学校経営理念が各部の長、教員の方へ浸透していくようになってまいりました。学校経営の全体構想の中には、各部の取組を明記するようなことで学校経営の方針と関連づけを図るようになりました。今年度は、学力面や生徒指導面の課題改善に向けて、年間6回実施をされる校内研修に指導主事が全て対応しまして、指導案の検討から授業まで支援をしていくこととしております。
 各校では、これらの取組について平成28年度学校経営支援システムにおける対応策というところをまとめて、教育委員会で共有をして、この充実、改善計画に基づいて各校と連携を図りながら学校経営の改善や充実に向けた取組を支援していくことにしております。報告は以上でございます。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の説明につきまして御意見、御質問等ございませんでしょうか。

鈴木委員

 全体的な質問ですが、これは毎年度続けられるということで平成28年度も行うということで考えてよろしいですか。

指導第一課長

 その計画の準備を今しております。

鈴木委員

 並行して続いていくということですね。

指導第一課長

 はい。

鈴木委員

 もう1点は具体的なことですが、三和中学校の例が挙げられていますが、これは小・中が連携すると思いますので、小・中の意思統一みたいなものが要るのかなと思ったのですが、中学校区には小学校がもう一つか二つあったのではないかと思います。この中学校区のそれぞれの小学校と中学校との縦の連携、横と縦についてはどのようになっているのか教えてください。

指導第一課長

 三和中学校は、本日御報告した河内小学校と八幡東小学校のほかに彩が丘小学校、それから藤の木小学校、そして河内小学校の3校ありまして、小学校5校が今つながっているという状況です。この中学校区では月に1回、小・中の連携の校長会を開いておりまして、それぞれの取組の状況を把握、連携、共有することにしております。昨年度までの取組をどのようにその小・中学校につなげていくか、それから小・小間でも共有していくかということを毎月報告、確認をしたいというふうに話を聞いておりますので、ここがポイントになろうかと思います。

鈴木委員

 分かりました。私自身が去年参加させていただいてとても良かったと思うのは、委員が直接見ていますので、今ここに項目を挙げてもらっていますが、あのことを言っているのだなとか、あそこのことを重点化されたのだなということが分かるのですね。こういったことが、意味があることでございますし、客観的に見るということも大事だと思うのですが、自分たちが見たものがこのように改善されていくということを評価できるという点では、来年度にやはり行かせていただいて、どこがどう変わったかを見たいなという気がしますので、日程調整がどうなるか分かりませんが、1年に1回ぐらいは成果を見ていきたいなというふうに思いました。

指導第一課長

 ありがとうございます。先ほど中学校区について、ちょっと誤りがございました。ここでは彩が丘小学校、藤の木小学校及び石内小学校でございました。失礼をいたしました。
 ただ今のお話について、実は一昨日既に河内小学校のほうに校内研として指導主事が向かいました。次の日、校長先生から早速お礼の電話をいただきまして、一緒にいただいた意見について早速注意して、特に30%未満の部分が本校は課題が随分解決されているので、授業づくりに視点をおくよう見直しているのですが、先生の意識がやはり高まったというか、同じ方向を向けるようになったので、すごく手応えは感じたという喜びの電話をいただきました。そういった報告を一緒に委員の皆さん方と共有できるというのはすごく訪問システムの強みかなというふうに思います。よろしくお願いします。

溝部委員

 3年間の取組ということで、教育委員会が現場の学校と一緒になって子どもたちを育てているというこの形がとてもいいなというふうに思っています。
 質問ですが、この3校は手を挙げて今回の取組をやっておられると思うのですけれども、校長先生は代わられるということがないのですか。人事異動の話ですが、ずっと校長が3年間、一緒の方向性というか、代わることがあるということですか。といいますのは、3年間という長い期間にわたって行いますので、昨年度は1年目でした。単年度の目標達成ということを見通しておられると思いますが、3年後の姿というものを共有してほしいというふうに思います。学校長が代わったり、先生が代わったり、子どもたちもどんどん成長していきますので、3年後にどういう姿の三和中学校あるいは中学校区の子どもたちを育てたいというふうに思っているのか。その像が明らかであると親も頑張れるし、子どもたちも具体に頑張れるのではないかなというふうに思っているので、あるのかもしれませんが、是非お示しいただけたらというふうに思いました。

井内委員長

 他はいかがでしょうか。

尾形委員(教育長)

 今、鈴木委員から言われたように、本市独自のもの、今できつつありますが、これはもう10年以上前から、いわゆる学校評価なのです。学校評価、いわゆるPDCAサイクルを評価していく。これは10年前から自己評価、それから学校関係者評価、関係者以外、PTAとか保護者も入って、地域も入って、それともう一つ、専門家評価。それを、昨年度から教育委員会でやっていこうという形で専門評価、第三者評価的なのですが、これが本当に3つが1つになって本市の学校評価という形で進んできているので、それをやはり教育委員会が本当に学校へ行って、その場で学校の課題を見つけて、校長の思いを聞き、教員の思いを聞いて、それを実現していく意味があると思います。それはこういう形で、単なる文書で出るのではなくて、やはりその背景に学校の状況を見れるというのが、私は強みだと思います。そういった意味ではこの学校評価は10年間の取組の中で、かなり学校において学校経営が本当に円滑に進んで学校が大いに改善されてきたという、良くなってきたという事例が幾つかの学校で今挙がってきております。その点で、是非こういう良い形のままでいきたいし、しかも3年間フォローし続けるということで、3年間すると大体定着してきているということで、そういった意味では、今後は、各委員にはいろいろ学校にも出ていただく機会が多くなると思いますが、是非とも、よろしくお願いしたいと思います。

井内委員長

 僕も全く同じ印象を持っておりまして、昨年度、教職員室に入っただけで雰囲気が違うというのが分かるのですね。それが1年経つとどう変わるかという話ですが、随分楽しみにしているのですけど、構成メンバーが代わるという今の溝部委員の御指摘もあるので、校風といいますか、学校の流れというものをうまく定着させるようにやっていかれるということも可能かなと思います。ただ、一人が頑張るというのではなくて、やはり全体の学校として、この方向でやろうということが必要なのではないかなと。一つ気になるのは、あまり関与し過ぎると息苦しくてね。校長先生以外、何かいつも教育委員会に監視されているような、今までではそんな感想はないですか。今は何かありがとうというような反応があったというように伺いましたが。

尾形委員(教育長)

 ただ、やはり励みになっていますよ。

井内委員長

 励みになっていますか。

尾形委員(教育長)

 こうして学校自体の、また校長を中心に教職員の励みになっています。

井内委員長

 そう捉えていただくと良いのですが。

栗栖委員

 少し関連するのですが、やはりこれは3年間の実施というのが非常に重要だと思います。また、昨年初めて教育委員が学校訪問しましたが、校長先生や学校側から見て我々に対しての課題とか、もっとこういう方法が良いとかという御意見があれば、あるいは今、委員長の言われたことも含めて遠慮なくこちらのほうへ伝えていただき、内容をもっともっと充実させて学校の支援についての実効性を高めるように、我々微力ながら、協力をさせていただきたいと思います。もっと時間をとったほうが良いとか、もっとこういうところへ行ったほうが良いとか、何でも遠慮なく言っていただきたいと思います。

指導第一課長

 ありがとうございます。間違いなく、委員の皆様方と学校の現場の距離は近くなっていますね。

井内委員長

 大変良い試みで楽しみというとあれですけど、我々もここで会議をしているだけではなく、やはり現場に行かないといけないと思っていましたし、何か前年度、実現したような気がしていましたので、大変楽しみにしています。そうお伝えください。

藤本委員

 やはり、この取組が成功するためには、学校長である校長先生の理解と協力がすごく必要になる訳で、この制度を使って良かったと、職員の方も良かった、そして学校も良くなったという実感もやはり外から見える形にしていく必要があるかなというふうに思いますよね。対象になっていない学校の校長先生、教員も外から見て、あれってどうなんだろう、どんな制度なんだろうというのを見てると思うのです。その中で何かすごく良くなったみたいだと、当事者の学校長や教職員もすごく良かったというような、そういった影響というか、情報というか、そういうものがやはりその対象校になっていない学校の学校長や教員の方にも理解していただく必要があると思うのです。その意味では効果、そして本当に評価ではなくて、支援なんだよというプラスのイメージですよね。そういった上から目線のものではなくて、あくまでサポートと支援ですよというようなその辺の位置づけとともに、やはり外から見て良い制度なんだと、では、うちもやってもらいたいっていうような形になるようにしていただきたいなというふうに思います。

井内委員長

 大切なことをおっしゃっていただきました。
 では、この案件はここまでとさせていただきます。
 それでは、次に行きます。議題3の「市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について」、代決報告第3号を議題といたします。
 本件は代決報告案件でございます。内容につきまして、総務課長から報告を受けた後に、質問意見をお聞きすることといたします。

総務課長

 それでは、12ページをお開きいただきたいと思います。議題3「市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について」御説明いたします。
 13ページを御覧ください。代決報告第3号、平成28年度6月補正予算議案に対する意見の申出についてでございます。これは地方教育行政の組織及び運営に関する法律第29条では、「地方公共団体の長は教育に関する事務について定める議会の議決を経るべき事件の議案を作成する場合においては、教育委員会の意見をきかなければならない。」と規定されております。6月6日から開会いたします市議会定例会に提出される予定の平成28年度6月補正予算議案のうち、別紙の内容による教育委員会、教育に関する予算を市長が作成するに当たりまして、この地教行法の規定に基づきまして5月19日に教育委員会に意見の申出の依頼がございました。これに対しましては、議案の作成日程が迫り、意見の申出に当たり、教育委員会議を開催する時間的余裕がなかったことから、教育委員会事務決裁規則第6条の規定に基づく教育長代決によりまして異議がないものと認め、その旨を市長に申し出たものでございます。以下、その予算内容につきまして御説明いたします。
 14ページをお開きください。まず、「幼児教育の推進体制構築事業」についてでございます。これは幼児教育の更なる質の向上を図るため、国から委託を受け、幼稚園、保育園等を巡回して指導、助言などを行う幼児教育アドバイザーの育成、活用等に係る事業を実施するための経費といたしまして、783万円を計上するものでございます。
 次に、その下の「瀬野川東中学校の校舎増築」についてでございます。これは、生徒数の増加に伴う教室数の不足に対応するため、校舎の増築等を行う経費といたしまして、7,300万円を計上するとともに、来年度の債務負担行為、これを設定するものでございます。
 続きまして、15ページを御覧ください。「放課後児童クラブの増設」についてでございます。これは申込者の急増に伴う待機児童の解消を図るため、学校の余裕教室を利用してクラスを増設する経費といたしまして571万6千円計上しているものでございます。
 なお、参考といたしまして下に表を示しておりますけれども、その表の太枠で囲んで表示しているところでございますが、教育費におけるこのたびの6月補正予算額、これは8,654万6千円でございます。その右に示すとおり6月補正後の予算額、これは410億4,072万1千円となっております。
 以上で、「市長が作成する議会の議案に対する意見の申出について」の説明を終わります。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。

井内委員長

 ありがとうございました。
 ただ今の報告につきまして何か御質問等ございませんでしょうか。

栗栖委員

 内容は良いのですが、国庫のところで委託金、負担金、補助金というのがありますが、これは何か違いがあるのですか。

教育次長

 委託というのは、まさに国がやるべき事業を委託の団体が代行してやる。国庫補助金と国庫負担金、それぞれ国の法律の中で、放課後児童クラブは建設費等に対してこれは補助金ということになっているのですが、建物についても補助金も当然あるのですけども、今回の瀬野川東中学校の分は国庫負担金、国の負担金の法律に基づいて出すような形ですから、実は県も県委託金、県負担金、県補助金という形になっています。

栗栖委員

 よるところの法律によって違いがあるということですか。

教育次長

 はい。

鈴木委員

 幼児教育の推進体制構築事業の中に幼児教育アドバイザーの育成、活用と、それと体系的な研修計画の策定があるのですが、このカバーする対象というのは公立だけなのか、私学も含まれているのかというところを教えてください。

教育企画課長

 この資料には公立、私立という記載はしていないのですが、公立、私立も含めまして幼稚園、保育園、認定こども園がそれぞれ運営されておりますけれども、効率的な研修体系を構築して、人材育成を進めるとともに、円滑な幼児教育を含む園の運営というものを目的としているものでございます。

鈴木委員

 これはモデル事業的なのかとは思うのですが、幼児教育アドバイザーというのは園の先生ではなくて、研修計画のほうは園の先生を対象とされているというふうに考えていいですか。

教育企画課長

 幼児教育アドバイザーは各園を回りまして、園長先生ですとか、現場の教諭や保育士とかにいろいろ指導、助言等するものでございまして、研修計画のほうは教諭、保育士を対象としまして、幼稚園は幼稚園で、保育園は保育園、教育要領と保育指針がございます。それぞれに基づいて教育委員会、それからこども未来局で別々に研修をしているのですが、幼児教育に係る部分が共通のものがございますので、同等の幼児教育の提供ができるように体系的な研修を考えてみたいと思っております。

鈴木委員

 要するに、幼児教育の質の向上を図るために、教員の力量を高めるための施策と理解いたしております。ありがとうございます。

井内委員長

 現在このアドバイザーというのはおられるのですか。

教育企画課長

 実は、広島県のほうではアドバイザーが2名いらっしゃって、保育園のほうは本年度新たに保育に係るアドバイザーというのを配置しようとされておりまして、このたび、新たに幼児教育に関するアドバイザーをモデル的に配置してみようと思っておりますので、そことも連携、住み分けを図りながら、適切に運営してまいりたいと思います。

井内委員長

 これは、例えばどういう経歴の方がこのアドバイザーになるのですか。

教育企画課長

 想定しておりますのは、幼稚園長や保育園長ですね、そういったあたりから人選は検討してみたいと思います。

井内委員長

 分かりました。幼保の一元化に向けていろいろ保育園と、それから今の幼稚園の教育の内容の差があるという御指摘もあるようですので、その辺の平準化みたいなものを目指して、是非積極的に進めていきたい、そういったところがあると思います。よろしくお願いいたします。
 他はいかがですか。よろしいですか。はい。
 それでは、この議題3は以上とさせていただきます。
 続きまして、議題4でございます。議案第25号の「広島市立高等学校学則の一部改正について」を議題といたします。
 本件は審議案件でございます。議案の内容につきまして、指導第二課長から説明を受けます。
 よろしくお願いします。

指導第二課長

 よろしくお願いします。16ページを御覧ください。議題4の議案第25号「広島市立高等学校学則の一部改正について」、御審議をお願いいたします。
 まず、1の改正の理由についてですが、大手町商業高等学校及び広島工業高等学校定時制課程は、平成25年4月1日に下表のとおり大手町商業高等学校「商業科」を「ビジネス創造科」に、広島工業高等学校定時制課程の「生産技術科・建設技術科」を「工業技術科」に学科改編し、改正前の学科の生徒募集を停止いたしました。平成28年5月1日の学校基本調査により、当該学科に在籍する生徒がいないことが確認できたため、学科を廃止することとし、広島市立高等学校学則の一部改正を行うものです。
 次に、2の改正の内容についてですが、18ページの「市立高等学校学則現行改正比較表」を御覧ください。左に現行、右に改正後を示しております。左の現行表の3段目の大手町商業高等学校の表中に下線を引いております「夜」及び「商業科」を削除いたします。次に、左の現行の表の中ほどの広島工業高等学校の項中に下線を引いております「生産技術科・建設技術科」を削除いたします。
 16ページにお戻りください。3の施行期日は平成28年6月1日といたします。
 17ページを御覧ください。改正の公布案でございます。以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。

井内委員長

 それでは、審議に移ります。ただ今の説明につきまして御質問、御意見等はございませんでしょうか。
 では、実際に在籍する生徒がいないということで、学科を廃止するということですね。改編後の学科はそのまま残しているということですね。また、これはその先では新しいタイプの学校だというふうな形ですね。

指導第二課長

 新しいタイプの高校が平成30年4月に開校いたします。順調に生徒が履修して卒業が全員できるということであれば、平成32年度末、平成33年の3月になりますが、ここで広島工業高校の定時制と大手町商業高校を閉校します。

井内委員長

 平成29年に入学した生徒が卒業するのが平成32年ですか。

指導第二課長

 平成32年度末になります。

井内委員長

 平成32年度末だから、そこまではこの改編後の学科は残るということですね。
 よろしいですか。
 それでは、議案第25号の「広島市立高等学校学則の一部改正について」、原案どおり可決することに御異議ございませんか。
 (異議なし)
 それでは、御異議なしと認めまして、本件は、原案どおり可決することと決定いたしました。ありがとうございました。
 次に、議題5でございます。議案第26号の「平成29年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)用教科用図書採択の基本方針について」を議題といたします。
 本件は審議案件でございます。議案の内容につきまして、指導第二課長から説明を受けます。
 よろしくお願いします。

指導第二課長

 引き続きよろしくお願いします。19ページを御覧ください。議題5の議案第26号、「平成29年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)用教科用図書採択の基本方針について」、御審議をお願いいたします。
 21ページの資料2を御覧ください。高等学校と中等教育学校の後期課程、特別支援学校の高等部については毎年度、採択を行っております。改めて手順の説明をさせていただきたいと思います。
 一番上の広島市教育委員会の枠に示してありますように、教育委員会では採択の基本方針について決定をしていただきます。その後、各学校に対して採択に係る手続や留意事項について説明をいたします。それを受けた各学校長は校内に教科用図書選定委員会を設置いたします。委員及び調査員の委嘱または任命をするとともに、教科用図書選定委員会に教科用図書の選定を諮問いたします。教科用図書選定委員会が定めた観点及び視点に基づき、調査員が各教科の教科用図書について調査研究し、教科用図書選定委員会に報告をいたします。教科用図書選定委員会では調査員の報告をもとに審議し、校長に答申をいたします。各学校長は選定された教科用図書について教育委員会に申請をいたします。教育委員会事務局におきましては、申請された教科用図書の調査研究を行って取りまとめ、8月の教育委員会議において採択をお願いするという手順になります。
 19ページにお戻りください。「平成29年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)用の教科用図書採択の基本方針について」、次のとおり定めることとしたいというふうに考えていますので、御審議をお願いします。
 まず、「1 採択の基本」についてですが、「教育基本法や学校教育法の改正で明確に示された教育の理念や目標及び学習指導要領に示された各教科の目標や内容、本市が定めた教育課程編成基準等にのっとり、生徒に最も適切な教科用図書を採択する。その際、各学校が専門的な調査研究に基づき選定、申請した教科用図書について、各学校の教育課程に照らして検討し、適正と認めたものを採択する。」としています。
 次に、「2 適正かつ公正な採択の確保」についてです。「採択権者の権限と責任において、適正かつ公正な採択を行う。特定の教科書発行者と関係を有する者が教科書採択に関与することがないようにする。」としています。
 次に、「3 開かれた採択の推進」についてですが、「採択に係る情報を公開するなど、開かれた採択を推進する。」こととしております。
 20ページの資料の1を御覧ください。教科用図書採択の基本方針の新旧対照表でございます。昨年度からの変更点は、下線を引いておりますが、次のとおりでございます。題名につきましては、「平成28年度」が「平成29年度」となり、新たに「中等教育学校(後期課程)」を加えています。本文につきましては、「1 採択の基本」、「2 適正かつ公正な採択の確保」、「3 開かれた採択の推進」として、新たに項立てをいたしました。
 「1 採択の基本」につきましては、「公正かつ適正な採択を行う。」を「生徒に最も適切な教科用図書を採択する。」に変更し、昨年度、「2」として挙げていた内容を、「その際」以下で記述しております。次に、「2 適正かつ公正な採択の確保」につきましては、その内容を新たに加えました。これは、報道関係等で話題になっております教科書会社との関係について文部科学省、県教委のほうから通知が来たことに対応したということでございます。「3 開かれた採択の推進」についての内容は、昨年度と変更はございません。
 以上、説明としますので、御審議のほど、よろしくお願いいたします。

井内委員長

 ありがとうございました。
 それでは、審議に入ります。ただ今の説明につきまして御質問、御意見等はございませんでしょうか。

溝部委員

 昨年度、この教科書にかかわることがいろいろありましたので、全国的に話題になっておりますし、3月には文科省からも出ているというふうに把握しております。基本方針を変えられたということは大変大事なことだというふうに思っています。質問なのですが、2番の適正かつ公正な採択の確保の2番目ですね、特定の教科書発行者と関係を有する者が教科書採択に関与することがないようにするという文言ですが、「特定の」というのが入っている理由が今一つ、私によく分からないところが1点目と、2つ目が教員、校長ともにそうですが、教科書の著者あるいは編集に携わることというのはあるのではないかと思うので、許可が要ると思いますけれども、そういうことはこの文言からすると、そういう人が調査員とか採択者にならないようにということかもしれませんが、もう一つ詳しく説明していただければと思います。

指導第二課長

 「特定の」と入れたのは、個々の教科書会社、個別の教科書会社とかかわりがあるというものでございまして、今、文部科学省が採択に資するために教科書会社を集めて説明会をしようということがございますが、そういう説明会に参加するというのは法的に許されるのですが、ある一業者が編集会議と称して会議をすると、そこに行った教職員という意味で「特定の」という意味でございます。
 それから、著作とか編集に携わった教職員を今の選定委員等にするかどうかということにつきましては、もう少し詳細にこの方針を決めていただいた後に、留意点ということで各学校に通知という形で示して指導していきたいと思っています。

溝部委員

 分かりました。是非、具体がないと、この一言だけでは全然分からないなと思いますので、これは市民が見ても分かるようにするべきではないかなと私は思ったということです。

井内委員長

 今の御質問における課長の御説明、ちょっと納得がいかないのですが、この文章を素直に読むと、「特定の」は、教科書発行者にかかるのですね。今の説明は、要は特別の業者が行った説明会に参加した先生というふうな説明をされたのですね。ちょっとこれは一般論としてここを素直に読むと、教科書発行者を特定した、ある特定の発行者はだめ、そうではないものは良いというふうにしているのかなと思う、どうでしょう、その辺については。

指導第二課長

 すみません、ちょっと説明が良くなかったのですが、まさに一教科書発行者とのかかわりが何らかの形であるという意味合いです。

溝部委員

 これは、一般市民に公開しますよね。

指導第二課長

 はい。

溝部委員

 基本方針はね。一般市民から見て、ああ、なるほどっていうことが分かるような文言になったらいいなっていうふうに思います。一言だけで済ませており、市町村によっては非常に詳しく具体に基本方針を出しているところもあるように思いますけれども、具体にまた出てきて、先生方の指導はそれでおそらくいいのではないかと思います。

指導第二課長

 この文言は文部科学省のほうから通知があったものです。

溝部委員

 そのままということですか。

指導第二課長

 それを受けて県教育委員会のほうもこの文言を使っておりますが、それに合わせて、代表的なものをという形で載せておりますので、ちょっと分かりにくいという部分もあります。

溝部委員

 ないようにするという文末表現も今一私は、誰がないようにするのかとか、主語がですね、しない、関与しないということのほうが明快なのになと思ったところです。法律用語でしょうからと思いましたが、どうでしょうかね。

井内委員長

 「特定の」は要らないのではないかと思いますけどね。教科書発行者と関係を持つ者がなってはいけないということで全ての意味が通じませんかね。「特定の」と入れることによって、何らか限定してしまうみたいなイメージがあります。まあ、文科省の通知にこう書かれているのであれば、あえて示すかと言ってもしょうがないのかもしれません。

藤本委員

 文科省が予定している教科書説明会的なものは、全ての業者が一堂に会して説明会を実施するというようなものを想定して、今動いているのか、それとも個別に個々の会社がそういうものを開催して、各社が開催してそれに参加するというような形で文科省としては考えているのか、そのあたりの情報というのはないでしょうか。

指導第二課長

 今の状況は文科省で設定して、そこに会してという形となっています。

藤本委員

 各社が一堂に会してということですかね。

指導第二課長

 個別の会社が独自に行うものはいけないという形になっています。

藤本委員

 だから一堂に会してであれば、それはもう「不特定の」ということで、今この場面ではない。「特定の」というのは、個別の会社のそういったものに参加することが許されないということですよね。

井内委員長

 「特定の」というのはそういう意味なのですね。
 文科省が通知を出したかどうか分かりませんが、一応、今の課長からの説明の解釈でいくのであれば、あえてここをひっくり返すことで、かえって分かりにくくなるかもしれませんね。

指導担当部長

 一応、文科省の指導の下で、都道府県が市、町、採択権者のほうに指導、助言、支援するということになっておりまして、それは法律に基づいた通知で我々のもとに届いてまいりますので、それに基づいて文言、一応整理をさせていただきました。先ほどの「特定の」もそうですし、ないようにする、禁止がはっきり進めば、一般市民は非常に分かりやすいということもあります。
 読んだとき、私もいろいろな思いはしましたけれども、そういった文科省、都道府県の権限という指導の下でということで、文言は一応これで整理をさせていただいた上で、特に学校に対しては、今御指摘ありましたように、具体的にやっぱり留意点として示すことと、それから,3の開かれた採択という中で、これがいかに市民にとって、あるいは保護者にとって分かりやすいもので提示するかというのが開かれた採択の根本になると思いますので、その辺をどういうふうに保護者、市民の方に分かりやすく説明できるか、検討させていただきたいと思います。

井内委員長

 実効性のあるものにしなければ意味がないということで、現状ではやはり何か不透明な印象を与えてますので。
 いかがでしょうか。よろしいですか。
 それでは、議案第26号の「平成29年度使用広島市立高等学校・中等教育学校(後期課程)・特別支援学校(高等部)用教科用図書採択の基本方針について」、原案どおり可決することに御異議ございませんでしょうか。
 (異議なし)
 それでは、御異議なしと認めまして、本件は、原案どおり可決することに決定いたしました。どうもありがとうございました。
 それでは、次へ参ります。議題6でございます。議案第27号の「平成29年度使用広島市立小・中学校(特別支援学級)及び特別支援学校(小・中学部)用教科用図書採択の基本方針について」を議題といたします。
 本件は審議案件でございます。議案の内容につきまして、特別支援教育課長から説明を受けます。よろしくお願いします。

特別支援教育課長

 22ページを御覧ください。議題6、議案第27号の「平成29年度使用広島市立小・中学校(特別支援学級)及び特別支援学校(小・中学部)用教科用図書採択の基本方針について」の説明をさせていただきます。
 小学校、中学校の特別支援学級及び特別支援学校の小学部、中学部で使用をいたします教科用図書は大きく3種類あります。まず、通常の学級でも使用されている検定済教科書、また星本と言われております「文部科学省が著作の名義を有する教科用図書」、さらに一般図書と言われております「学校教育法附則第9条の規定によります教科用図書」がございます。このうち本年度は一般図書を本市において採択する必要があり、本議案はその基となります採択の基本方針を定めるものでございます。
 それでは、24ページを御覧ください。24ページは採択の手順を示しているものでございますが、この採択の手順につきましては先ほど指導第二課長が御説明いたしました高等学校等の手順と同様のため、説明については割愛をさせていただきますが、教育委員会議の場におきましては、この度、採択の基本方針を定めていただき、8月の教育委員会議におきまして採択をお願いすることとなっております。
 22ページにお戻りください。採択の基本方針について、次のとおり定めることといたします。「1 採択の基本」についてです。「教育基本法や学校教育法の改正で明確に示された教育の理念や目標及び学習指導要領に示された各教科の目標や内容、本市が定めた教育課程編成基準等にのっとり、児童生徒の障害の状態及び発達段階に適合した教科用図書を採択する。その際、次の観点に基づいて、県教育委員会が作成する選定資料を活用して十分な調査研究を行う。⑴内容の特徴・程度、⑵内容の構成・配列・分量、⑶内容の表現・表記、⑷印刷・製本の状態」としております。
 また、「2 適正かつ公正な採択の確保」及び「3 開かれた採択の推進」につきましては、先ほどの高等学校等と同様としております。
 続きまして、23ページを御覧ください。採択の基本方針の新旧対照表でございます。昨年度からの変更点は次のとおりとなっております。まず、題名については、「平成28年度使用」を「平成29年度使用」としております。続いて、「義務教育諸学校用」としておりますものを、「小・中学校(特別支援学級)及び特別支援学校(小・中学部)用」としております。本文につきましては、「1 採択の基本」、「2 適正かつ公正な採択の確保」及び「3 開かれた採択の推進」として、新たに項目立てを行っております。
 「1 採択の基本」につきましては、「公正かつ適正な採択を行う。」というところを、「児童生徒の障害の状態及び発達段階に適合した教科用図書を採択する。」に変更し、昨年度、「2」として挙げておりました内容を、より児童生徒の実態に基づく採択となるよう、「その際、」以下で具体的に記述しております。
 「2 適正かつ公正な採択の確保」及び「3 開かれた採択の推進」につきましては、先ほどの高等学校等と同様の変更を加えているものでございます。以上、御審議のほど、よろしくお願いいたします。

井内委員長

 ありがとうございました。
 それでは、審議に入ります。ただ今の説明につきまして御質問、御意見等はございませんでしょうか。

溝部委員

 22ページの基本方針の中の「1 採択の基本方針」の4行目、「その際、次の観点に基づいて県教育委員会が作成する」というところがあるのですが、これは指定都市であってもということなのですかということが1点と、「活用して」というのは良しとして、ここに主語がないのですが、先ほど高等学校の場合は各学校が専門的な調査研究に基づきということでしたが、特別支援学校も各学校で実施していると私は把握しているので、「各学校が」というのがあったら良いのかなと思うのですが、いかがでしょうか。

特別支援教育課長

 1点目の県教育委員会がという御質問でありましたが、これは市もそれを参考にしつつやっていくということでございます。

溝部委員

 県が作ったものを参考にしなければならないというきまりがどこかにあるのでしょうか。

特別支援教育課長

 それは法律上、県の指導、支援を受けるということになっております。

溝部委員

 法律上、決まっているのですね。分かりました。

特別支援教育課長

 2点目の御質問ですが、主語はということでございましたが、これは「各学校が」というのを省略しております。

溝部委員

 省略してあるということですね。分かりました。

井内委員長

 他はいかがでしょうか。よろしいでしょうか。

 それでは、議案第27号の「平成29年度使用広島市立小・中学校(特別支援学級)及び特別支援学校(小・中学部)用教科用図書採択の基本方針について」、原案どおり可決することに御異議ございませんでしょうか。
 (異議なし)
 それでは、御異議なしと認め、本件は、原案どおり可決することに決定いたしました。ありがとうございました。
 次の議題7は、先ほどお諮りしましたとおり非公開となりましたので、傍聴人、報道関係及び関係者以外の方は退席していただきますようお願いいたします。

 (非公開部分省略)

 以上で、予定の議題は全て終了いたしました。
 本日の教育委員会議を終了いたします。
 次回の教育委員会議は、6月29日(水曜日)の午前9時半からを予定しております。

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