これからの学校、教職員の働き方
学校でこれまで教職員が担ってきた役割の見直しと業務の効率化を図り、限られた時間の中で子どもたちに向き合う時間を十分に確保します。また、教職員のメリハリのある働き方を進め、ワークライフバランスを実現し、心身ともに健康を保持します。
既に、このような取り組みを進めています
◎一定のルールに基づく時間外の電話対応

自動音声対応により、児童生徒の下校後に教員が授業準備などに専念できる時間を確保
(平日の自動音声による対応(各学校によって異なる)
・小学校:午後5時半〜翌日午前7時半
・中学校:部活動終了時刻の1時間後〜翌日午前7時半)
◎部活動の見直し
・週当たり2日以上(平日1日以上、土・日曜日1日以上)の休養日を設定
・1日の活動時間(平日2時間、休日3時間)の設定
・朝練習は原則、行わない
・夏休みなど長期休業中に休養期間(オフシーズン)の設定
◎部活動指導員の活用
専門的な知識を生かした技術的な指導や、大会への引率を行う(下参照)
◎定時退校日の実施
週1回以上の定時退校日を実施
◎学校閉庁日の実施
夏休みに学校閉庁日を実施
役割分担しながら連携


佐伯区の中学校で部活動指導員として活動している夏原(なつはら)信幸さん(62・テニス部・上写真左)と松石公輔さん(38・バドミントン部・同右)。現場での技術指導や大会への引率を担当し、先生は練習計画や大会の登録などと役割分担しながら連携しています。2人は「自分の競技経験などを生かし、生徒にはのびのびと運動を楽しませたいですね」「忙しい先生たちの助けになれば」と話します。
モデル校を中心にこのような取り組みも進めています
小・中学校それぞれ2校のモデル校で先導的な取り組みを進めています。今後、検証を重ね、順次、全ての学校に広げていきます。
◎外部人材(スクールサポートスタッフ)の活用
プリントの印刷・配布準備、簡単な入力作業などを行う(下参照)
◎学校閉庁日の拡大
冬休みなどにも学校閉庁日を拡大
忙しい先生のためにできることを

佐伯区の中学校で働く神鳥(かんどり)佳子(よしこ)さん(51・上写真)は、プリントの印刷やデータ入力など教員の事務作業を補助するスクールサポートスタッフです。「これまで先生方は、授業の合間や放課後にプリンターの順番待ちをして印刷作業をされていたそうで、『助かるわ』ととても喜んでくれます。先生の多忙さを思うと同時にやりがいを感じます。先生が本来の仕事に専念できるよう頑張りたいです」と話します。
今後、このような取り組みを進めます
◎教員の業務量の管理などに関する方針の策定
教員が夜間や休日などの勤務時間外に業務を行う時間が、一定の上限(月45時間など)を超えないよう、教員の実際の業務時間を正確に把握し、業務の縮減や健康確保など、必要な対策を推進するための方針を策定する予定
学校における働き方改革に関するQ&A
Q.働き方改革は、子どもたちにマイナスにならないの?
A.教職員が子どもたち一人一人に今以上にきめ細かく接する時間が増えること、また、教職員が心身ともに健康であることはよりよい授業、よりよい指導につながり、教育の質を高めます
Q.先生たちは、時間外勤務手当があるの?
A.修学旅行の引率や休日の部活動指導などを除くと、教員には時間外勤務手当が支給される制度がありません。なお、正規の勤務時間は、午前8時半〜午後5時(各学校によって異なる)です