野生動物との共生
近年、シカやイノシシなどの野生動物が住宅地や農地へ頻繁に出没するようになり、区内の相談件数も年々増加しています。野生動物と人の暮らしを守っていくための環境づくりについて考えてみましょう。
◆問い合わせ先:農林課(電話819-3932、ファクス819-3885)
区内の有害鳥獣に関する相談件数
近づきにくい環境作り
市街地などへ出没するのは、「エサがある」からです。実は、知らず知らずのうちに「餌付け」していたり、「近づきやすい場所」になっていたりします。お住いの地域をチェックしてみてください。
餌付け度“チェックリスト”
一つでも該当項目があれば、
鳥獣に狙われやすい「エサ場」です! |
|
ごみ捨て場に生ごみが散らかっている |
|
ごみを収集時間外(夜間)に出している |
|
ペットの餌を屋外に放置している |
|
お墓の供え物を回収していない |
|
収穫しないままの残った果実(柿・栗など)を放置している |
|
田んぼや畑を柵で囲っていない |
|
作物が柵の外にはみ出している |
|
野菜くずや生ごみなどを田んぼや畑に放置している |
|
収穫後の田んぼに落穂や2番穂を残している |
人慣れ度“チェックリスト”
一つでも該当項目があれば、
鳥獣が住みやすい「すみか」です! |
|
背丈の高いヤブや草むらが茂っている場所がある |
|
耕作放棄地を放置し、雑草が茂っている |
|
見通しの悪い雑木林や放棄竹林がある |
|
柵(金網柵やトタン柵など)の周りに雑草が茂っている |
|
鳥獣を見かけても誰も追い払わない |
参考文献「知ってからやる 鳥獣被害対策の手引き」(一般社団法人農山漁村文化協会)
これらの該当項目がある地域は、できるところから環境の改善をしていく必要があります。
まずは自ら対処し、その輪を広げ、地域で野生動物が近づきにくい環境づくりに取り組んでいきましょう!
防除を徹底して侵入を防ごう!
柵などで隙間を空けずしっかり囲んで侵入を防ぐことで、獣などが近づきにくい環境となります。
それぞれの立地に合った柵を設置しましょう!

シカは2Mの障害物を越えるジャンプ力を持ちますが、田畑に侵入する時は、柵の下から潜り込むことがほとんどです。柵の地際に隙間を作らないことがポイントです。
山歩きのシーズン到来!もしもクマに出合ったら
例年クマの目撃情報が4月下旬ごろから寄せられています。クマに出合った場合の対処法を覚えておきましょう。
クマがこちらに気付いている場合
・クマとの距離がある場合は、ゆっくりと後ずさりして逃げましょう。背中を向けて走って逃げると、本能的に追いかけてくることがあります。
・クマが近づいてきた場合は、注意をそらすために持っている荷物を置いて逃げるのも一つの方法です。
・目の前で遭遇してしまい、クマから攻撃を加えられそうになった場合は、自分のケガを最小限にすることが必要です。例えば両手を首の後ろに回して地面にうつぶせになるのも一つの方法です。これは、首の大きな血管や、腹部、顔面などを守るためです。
クマがこちらに気付いていない場合
・気付かれないように静かにその場を立ち去りましょう。

ツキノワグマは、本来臆病な動物であり、通常は人間を避けて行動しています。しかし、山中などで人間とばったり出合ったりすると、自身や小グマを守るために、攻撃を加えることがあります。クマに出合わないために鈴やラジオなど音が出るものを携帯し、自分の存在を知らせましょう。
対策を一緒に考えましょう
野生動物による農作物被害でお悩みの人は、お気軽に農林課へご相談ください。補助金制度の活用をはじめ、地域の状況に応じた対処方法を一緒に考えましょう。
駆除活動にご理解とご協力を
区は、地元猟友会にお願いして有害鳥獣駆除班を編成し、住宅地などへの緊急出動や銃猟・箱ワナなどによる駆除を行っています。
駆除班員は、活動時にオレンジ色のベストと帽子を着用し、活動しています(下写真)。
山林やその周辺で見かけた際には、活動へのご理解とご協力をお願いします。