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広報紙「ひろしま市民と市政」

広島市ホームページ令和3年2月1日号トップページ区版安芸区 > 安芸区の魅力発見 頂載(ちょうさい)

安芸区の魅力発見
頂載(ちょうさい)

◆問い合わせ先:区政調整課(電話821-4903、ファクス822-8069)


頂載って何?

 矢野・尾崎神社の秋祭りを引き立てる「頂載」を、知っていますか?頂載とは山車(だし)の一種で、矢野の一部では「頂戴(ちょうだい)」と書くこともあります。神輿の先導などをしますが、かつて頂載同士で激しくぶつかり競い合いあった歴史がありました。争う様子は、祭りの名物として多くの人々に見学され、「喧嘩(けんか)頂載」と呼ばれ親しまれていました。江戸時代の水分配によるいさかいが原因であったため、喧嘩をする頂載の組み合わせはほぼ決まっていたと言われています。

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▲13mある大棒を2本担いで町内を練り歩く姿


復活の歴史

 江戸中期から行われていたこの頂載は、元々6基存在していましたが、昭和初年には3基だけとなり、戦時下では、頂載そのものが中止に。戦後「頂載保存会」により復活したものの、資金難や担ぎ手の不足などの影響により、頂載は1基のみとなります。そして平成8年を最後に中断され同会も解散してしまいます。
 しかし平成22年、有志によって「頂載保存会」が再結集し、14年ぶりに頂載が復活しました。頂載が1基しか残っていないため、もうかつての「喧嘩頂載」はできません。代わりに民家の軒先や電柱すれすれに頂載を切り回す迫力のある運行や、直角の道路を曲がる際にわざと頂載の一部を川に突き落としては、担ぎ手が派手に落ちて見せるなど、パフォーマンスに工夫を凝らし、今でも見物人を楽しませています。
 残念ながら、平成30年は豪雨災害による道路不通の影響で、令和2年はコロナ禍の影響で中止となってしまいました。
 再復活の暁には、ぜひその目で頂載を見に行ってみませんか?

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▲角道を曲がるために担ぎ手ごと頂載が川の上へ


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