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2020年3月29日臨時記者会見「本市の新型コロナウイルス感染症患者(3例目及び4例目)の発生について」
動画は下記からご覧ください。
(「広島市公式チャンネル(Youtube)(市長記者会見)」のページへジャンプします<外部リンク>)
■市からの発表案件■
【本市の新型コロナウイルス感染症患者(3例目及び4例目)の発生について】
市長
発表いたします。昨日、市内で3例目、4例目となる新型コロナウイルスの感染者が確認されました。
3例目の患者は先日確認された2例目の患者の濃厚接触者であります。
この方はいわゆる無症状病原体保有者で、症状は出ておらず、御本人からプライバシー保護を最優先にといわれておりますことから、年代、性別等、御本人の特定につながる情報は控えさせていただきます。
また、4例目の患者は50歳代の男性で職業は会社員であります。
現在、症状は安定しており重症ではありません。いずれの方も市内の感染症指定医療機関に入院しております。
また、福岡県から連絡がありまして、福岡県で陽性が確認された20歳代の女性が発症後の3月22日から23日に卒業式に出席のため、市内に滞在していたことが分かりました。
これらの詳細については、この後、局長から説明することにいたしておりますけれども、
まず、私の方からの現状認識、そして、それを踏まえた市民の皆様へのお願いについての話をさせていただこうかと思います。
国内では、昨日も東京で確認された新規の患者数が60人以上となるなど、1日で約200人もの患者が確認されるという状況になっております。
また、昨日、国が発表いたしました、新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針によりますと、引き続き、持ちこたえてはいるものの、どこかの地域を発端として爆発的な感染症拡大に伴う大規模な流行につながりかねない状況にあり、各地域において感染経路の不明な患者やクラスターの発生を封じ込めることが爆発的な感染拡大(オーバーシュート)の発生を防止し、感染者、重症者及び死亡者の発生を最小限に食い止めるために重要になっていくというふうにされております。
こうした中で、本市におきましても、経済社会活動抑制が長期化して、健康保持や気分転換を図ることの重要性も高まっているところではありますが、今、まさに、市内にウイルスが蔓延するかどうかの瀬戸際であるというふうに捉えまして、改めて、市民の皆様に次のことを強くお願いさせていただきたいと思います。
換気が悪く、人が密に集まって過ごすような空間に集まり、近くで会話などをすること、三密、密閉・密集・密接、こういったことを徹底的に避けていただきたいと思います。
また、発熱や咳、倦怠感などの症状があるときは、不要不急の外出をしないことをもちろん、お仕事がある方に関しても休んでいただければというふうに思います。
この点については、雇用主の方からもそのことが従業員に徹底されるようにしていただければありがたいと思います。
そして、引き続き、小まめな手洗いと咳エチケットの徹底など、感染予防対策に御協力をいただきますようよろしくお願いいたします。以上です。
記者
先ほど3例目についてですね、御本人の意向もあってっていうことで、お名前など伏せられるということなんですが、一応、症状が出ていないといっても可能性がないわけではないと思うんですね感染のですね。それでもさらに、こういう状況にされたっていうのが、ちょっと他の方とのですね差もありますし、ある一定のところは、当然公表してもいいんじゃないかというところで、悩みというか、判断するところがあったと思うんですが、改めてそこを公表されなかったところを、もう少しお聞かせ願ってよろしいですか。
市長
まず、いわゆるプライバシー保護とですね、風評被害ということを、できる限り避けながら、かつ、こういった感染症が広がらないようにすること、そして既に、こういった症状になっている方々への治療を的確にやるということを同時並行でやっていかなければいけない、そんな局面だと思っております。そうした中でこの3例目の方については、先ほど申し上げましたように、無症状病原体保有者という状況でありまして、御本人は症状が出てないというふうなことでありますので、感染症学の専門医などに尋ねましても、こういった無症状病原体保有者の方から他への感染の可能性は極めて低いから、その方を中心にしての積極的な疫学調査そういったことも現時点では必要ないのではないかと、そういったことがあります。そうすると、その方に対する治療専念とですね、この方をちゃんと病院に行っていただいて治療するということをすれば、先ほど申し上げた感染症対策に支障が生ずるわけでもない中で、御本人がプライバシー保護から公表しないでくれということを強く言っておられるということがございますので、現時点での公表は控えるということをさせていただいております。対策はきちんとできるというふうに考えております。
記者
それと今後の状況によっては、なんていうんでしょう、すごく症状が急に出てきたりとか、そういう状況になったらまた判断するということですか。
市長
そのときにまた、御本人にきちっと状況を説明して、必要な対応をとれるような話はしていきたいというふうに思っています。
記者
市長にお尋ねしたいんですけども、ずっと数少なかったんですが、ここへきて3例目、4例目ですね、4例目については、また別のルートからと考えられる発症の方が出られてるということなんですけれども、この3例目、4例目と続けて今出ている状況の率直な受止めをお伺いしたいんですけれども。
市長
おっしゃるように3例目、4例目は事象が違いまして、市内におられる方の行動という中で、こういった感染者が発生してるというもの。もう一つは、もともとは市外の方が、何かの折に広島に来られて、その方がそういう感染症の病気を持っておられたと。都市として経済活動、社会活動やっていく上で、いろいろな交流があるのは、当然想定されるパターンですけども。それぞれ異なるパターンで感染者が発見されたというか、確認できたということは、ある意味で、氷山の一角というふうに捉えてもいいのではないかという思いであります。ほとんど同時に、国の方でもですね、東京都での状況などを見て、また関東圏での一連の対応などを見れば、我が市は中四国の中で、いわゆる都市部としての様々な機能を備えて、関東圏での中心的な都市に匹敵する住居はありますからね、類似のことがないとは言えない。ただ今のところ、ある意味では皆さんの協力も得てですね、比較的発症数が少ない形で推移しておりますので、先ほど申し上げたように、今まさに正念場と言いますか、瀬戸際というふうに捉えた上で、いろいろな事情があろうかと思いますけれども、何とか乗り切るということを、今やっていただくということは、とても重要になっているというふうに受け止めております。
記者
そうしますと今、広島市の状況としては、終息に向かっているあるいは一定程度おさまっているという状況ではないというふうに。
市長
ないですね。だから、どちらに向かうかの今正念場というふうな捉え方で、いろいろな御不自由をかけますけども、できる限りのことを、とにかく皆さんとともにやっていくというそんな局面だと思っております。
記者
あともう1点、学校の再開について、また検討するという話、以前あったんですけども、現段階ではどのように考えてらっしゃいますか。
市長
現段階では、今の発症はですね、小中学校の生徒さん方との接点が起こるような状況ではないというふうにとらえてますので、もうしばらくですね、今の方針でもいけるじゃないかと、対策を講じながら思っています。まあこれは、感染が相当に進んでる、関東の方でも原則は、新学期ですからね、守りながらさらなる工夫がいるかどうかという、そんな局面ですから、我が市とすれば、今の方針をまだ維持できるというか、してもいいのではないかというくらいの思いで今おります。
記者
再開する方向でいいのではないかということですね。
市長
はい。事態が急転すれば、また当然ですね、対応を変えるということはありましょうけど、もともと発症者がおれば、皆さん登校を控えるか、先生によっては、学級を閉じるというようなことも、一応、スケジュールといいますか、対応方針として述べておりますので、その範囲でまだ対応できるんじゃないかなというふうに思っております。
※( )は注釈を加えたものです。