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ページ番号:0000013136更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2018年10月30日記者会見「紙屋町・八丁堀地区の都市再生緊急整備地域指定について外2件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市政記者クラブからの代表質問

  • 【紙屋町・八丁堀地区の都市再生緊急整備地域指定について】
  • 【米国が「中距離核戦力(INF)全廃条約」からの離脱の意向を表明したことについて】
  • 【KYB(株)が製造した国土交通大臣認定等に適合しない免震オイルダンパーが広島市民病院東棟に設置されていることについて】

〈会見録〉

市政記者クラブからの代表質問

紙屋町・八丁堀地区の都市再生緊急整備地域指定について

記者

 紙屋町・八丁堀地区が、国の都市再生緊急整備地域に指定されました。広島市としてどのように活性化していきたいとお考えかお聞かせください。また、具体的なビジョンがあれば併せてお聞かせください。

市長

 この件に関しましては、この度、紙屋町・八丁堀地区が都市再生緊急整備地域に指定されました。それと同時に、民間(事)業者等による開発事業を早急かつ確実に進めていくことができるようにするために、県とか経済界等と連携いたしまして作成した「地域整備方針」なるものも決定しております。そういったことを踏まえて、都市整備局に設置いたしました相談支援窓口。ここで民間事業者等による新たな取組というものを掘り起こすということをやりながら、一定の取組をしたいというふうに意思表明している民間事業者を把握いたしまして、その取組を積極的にサポートするというふうな対応にしております。この積極的サポートのときの具体的なあり様なのですけども、例えば、更新時期を迎える建築物があります。そうすると建て替えをしなければいけないので、それとタイミングを合わせて、まず、敷地などを共同化する、お隣なども含めてやってはどうかということを促します。そうすると広い敷地が確保できますので高規格のオフィスの実現を図るということを提言いたします。そして、歩道状や広場状、道とか広場という形にしてオープンスペース、あるいは緑地を確保するようにする。そうすることで上の方にはビルはあるけども下の所に交流とかにぎわいができるようなエリアを作って、その機会を生み出すことで人が集う都市空間を形成すると、こんな段取りになるわけです。こういった取組を紙屋町・八丁堀地区内で複数の箇所でやってもらうことで、この地域全体の活性化ということになっていくと思っております。その際、今までも言っておりますけども、今申し上げたようなやり方を集中的にやるのが商工会議所ビルの移転・建て替えと市営基町駐車場周辺の再開発事業を一体で検討するということでありまして、今言ったような要素をこの中に全部取り込んでやっていく、そしてこの皆さんに見てもらうということでリーディングプロジェクトとなるということでありまして、これらがこういった地域で随所で起こっていくというふうにしていきたいなと考えています。

記者

 市営基町駐車場の話なのですが、目の前に朝日会館の跡地がありまして、今はコインパーキングになっているわけですけれども、道を挟んでそういった前面の土地をどうするかというような話にも、これからなってくるのかなと思うのですが、その辺はこれから交渉していくのは市が交渉していくことになるのでしょうか。それとも、商議所(商工会議所)が交渉していくことになるのか。それとも、一体的に交渉していくことになるのか。その辺りについてはいかがでしょうか。

市長

 今の選択肢の中でいうと、一番最後です。皆がもともと民間純粋ですと、市が関係者の取組を促すという立場ですが、市営(基町)駐車場の場合は市の持ち分ですから、自分がそういう促す立場でありながら、当事者として商工会議所と民間の所有者の方と一緒になってやっていくことになるかと思います。

記者

 先ほどの話の中で支援相談窓口に関してですけども、実際その指定の後に、この相談の件数が増えたり、問い合わせが多くなっているという状況は、実際あるのでしょうか。

市長

 担当窓口、どうでしょうかね、その辺は。

都心空間づくり担当課長

 窓口的には、全体で26件、これ延べ件数なのですが、ございます。閣議決定した以降で17件程度。

記者

 先ほどの御回答の中で、オープンスペースであるとか、緑地を使ったにぎわい創出の話があったと思いますが、そのにぎわい創出に繋ぐために、例えば常々言われているエリアマネジメントの導入であるとか、実際出来上がった後のソフト面をどのようにもっていくかという考え方があるかと思うのですが、そこについてお考えがあればお聞かせください。

市長

 にぎわい創出と活力といったときに、人々が集うエリアがなければ、実際にはにぎわいが創出できませんから、今申し上げたのは、構造物の制度設計の段階で高いビルを建てても、人が歩く1階フロア辺りをそういったスペースに使えるように、その土地、建物の所有者が了解を得て、いわば皆が集うようなエリア設定にするということです。その上で、そのエリアの維持管理ということも次に問題になります。そういたしますと、その際にプライベートのエリアと公共財のエリアが、例えば接しているとなったときに、どこまでを含めてにぎわい、活力のエリアとして管理、運営していくかという問題が出てまいりますから、そんなときに、まさにエリアマネジメントを管理していく組織、地域の方々も入れてやるのか、所有者だけでやるのかというようなことも出てまいりますし、そして実際に維持するための原資確保ということも出てまいります。そんな中で、まちづくりを推進するときによくやられているクラウドファンディングといいますか、関係者の方々の支援を募って、こういう展開をするからそれに賛成する方々は原資を出しませんかと、そういったことを今度はソフト面でやっていくという段取りになるかと思います。それら一連のものをセットで提供できるようにしていくということが、これからの都市づくりに重要なのではないかと思っています。

記者

 今回、民間の動きを活発にしていくという話があるのですが、具体的にどういうふうに活発にしていくのかというのは、具体策などはありますでしょうか。

市長

 まず、所有者の方がおられて、動機付けは、建物の耐用年数が来ているから建て替えないといけないといったときに、将来見通しを立てながら、所有者のことを考えます。そうすると、自分の所有物だけしか加工できないという発想で、ビルの建て替え、あるいは、所有物のエリア設定を考えるのと、お隣までも含めて、この際、もし賛成が得られれば、その方と協議してエリア全体のまちづくりを、例えば「こんなふうにやる方が、あなた個人も良いし、まち全体にとってもプラスですよ」という情報といいますか、発想方法をその方にしっかりとお伝えするというのが相談支援窓口の役割です。そして、今まで思いついていなかったが、それなら、もうちょっと自分の建て替えをお隣の方や、もう少し先まで広げて、話し合いをして、一緒にやってみませんかということを投げ掛けるということをやってもらう。そして、そのときに、どういったメリット、そこまでやると行政で、どういった要件を満たすと、どういった支援ができるかということをお教えして、やるとかですね、そして、今申し上げたように、その後の運営についても公共施設とプライベートの施設の間の運営などについて、「こういうふうにしていただくと地域の支援が受けられますよ」、「行政として、こういうふうにやりますよ」という動機付けを、さらに具体化していくときの、それぞれの思考過程での情報提供、そして、発想がより、都市づくり、活性化、そういったものに向くようにしていくということではないかと思うのです。というのが私のイメージですし、実際、作業としてそうなると思います。

記者

 今、市長がおっしゃった内容で、具体的なスケジュールみたいなものはございますか。

市長

 スケジュールは、何日、何月ということはありませんけども、建て替えをしようとする方々の建て替えをしようと考えると、実際に制度設計して、工事して、普通だと2~3年掛かるでしょう。だから、その方の建て替えスケジュールが、ある程度決まれば、その中で、まず計画を作る策定段階のところで延びないように、なるべく、手短にといいますか、確実にその作業ができるような相談をすることだと思うのです。だから、全体3年で、1年ぐらい掛けて計画して、その中に収まるように、ずるずるいかないようにして、話し掛けなどをして、隣の方の合意を得るのに、なかなか大変だというのであれば、こういう計画だったら早く相手の合意を促すように、こういう相談をしてはどうかなど、こういう切り口でお話をしてはどうかということになると思うので、具体的に、日時をどう刻むということまで申せませんが、ある程度イメージされた計画に収まるように、それぞれのステージごとに確実な作業が、あるいは仕事をしていただけるように支援することになると思います。

記者

 広島市としての指定地区が、いつまでに整備が完了すれば良いみたいな、めどでもいいのですが、見通しみたいなものは。

市長

 めどというのは、すぐにはできません。というのは、個々の出来上がっているビルの建ち上がった時期から大体40~50年たっているということで、分布状況がありますので、完全にそれを事業計画として捉えて、プライベートの資産を管理するわけではありませんので。むしろ、これからの広島駅周辺と紙屋町・八丁堀両方を我がまちの核として、特色を生かしながら活性化していくことであります。実際、広島駅を中心としたエリアの都市再生緊急整備地域としての指定は、ずっと残っているわけです。これは、平成15年ぐらいにやって、そのままずっと残しているわけですから、両方がそのエリアになりましたということでありまして、少なくとも、そっちの方からいくと、今、平成30年ですから15年以上は残っているわけですので、このまちが活性化していくために必要となるいろいろな規制緩和などを導入することが必要だと考える期間は、そういった指定効果を生かしながら、しかし、なるべく可能な限り前倒しで皆さん方の動機付けをして、早くそこにある資産を有効活用していただくようにするぐらいのことしか現段階では言えないんですね。いついつ区切るということまでは、言っておりません。ただ、迅速かつ確実にやっていく思いをしっかり皆さんに伝えることだと思います。

米国が「中距離核戦力(INF)全廃条約」からの離脱の意向を表明したことについて

記者

 二つ目の質問です。アメリカが中距離核戦力全廃条約、INF全廃条約からの離脱の意向を表明しました。このことについて市長の思いを改めてお聞きかせください。

市長

 まず、中距離核戦力、INF(全廃)条約ですけども、これは、ある意味で史上初めての素晴らしい条約だというふうに言っていいと思うのです。実際、アメリカと、当時はソ連でしたけれども、冷戦時代における二大核保有国が、史上初めて核兵器開発競争に歯止めを掛けるという大決断をして、お約束をして、軍縮を始めたと。そういうものでありますから、この意義たるやですね、その後継者の方々もしっかり引き継いでいくべき、そういう基本的性格を有したものだと思ってます。そして、もう一つ背景を考えますと、核兵器を巡っては、国連の場で、昨年の7月に核兵器禁止条約の採択ございましたね。それを支援するといいますか、そういうことがあるべき姿だということを象徴する出来事としてICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のノーベル平和賞受賞がありましたし、そしてさらに、核兵器を世界に広げるべきでないという立場から見たときに、米朝首脳会談の開催、これもある意味で核軍縮に向けての動きだというふうに取れるわけです。ですからこれは、まさに核兵器のない世界を願っている被爆者の思い、あるいは市民社会、一般の思いに通ずるところでありまして、両国がこういった動きをしっかり先導してくれるべきだと期待しているということだと思うのですね。そういう一面があるのですけれども、ところが、それにもかかわらずという事態が今起こっているということへの危機意識がたくさんあります。具体的には米国が、こういった動きをする一方で、臨界前核実験の実施をするということがあります。そして、核兵器の役割をある意味で増大・強化することになる、核態勢の見直し、NPRをやりました。そうしたら、それに対抗して、今言ったその条約があるにもかかわらず、今度は核の増強というふうなことを、ロシアの方も言い始めているようであります。年次教書演説などで、そういったことを明らかにしているということであります。そして、それがまた跳ね返ってきて、この度のアメリカ側の中距離核戦力全廃条約離脱表明と、こういうことになっているわけでありまして、「核兵器のない世界」に向かうという底流があるにもかかわらず、こういった相反する動きが出ていることにつきまして、非常に危惧をすると、問題な状況が起こっているなという認識であります。改めて、こういったことをしっかり考えたときに、ヒロシマやナガサキの惨禍を再び繰り返さないということ、これは人類にとって大切なことでありまして、核兵器による非人道的な脅し、こういったことで国を守りますよという発想、その発想そのものを根底からなくすということは、今、本当に求められているのではないかという思いであります。

 もう一つは、守るべき義務ということで、NPT、核兵器不拡散条約、アメリカもロシアも加盟していますよね。そういう核軍縮に向けての義務を負うている国であるということを、まずしっかり踏まえていただけければ、この中距離核戦力全廃条約というものが、両方が「約束を破った、破ってない」という議論をするのではなくて、お互いに全力で履行に、その条約の義務の履行に向けて努力をすべき局面ではないのでしょうか。そして、いわば理性に基づいて核軍縮の動きを促進することこそ、今重要であると。そのための努力をすべきだということを関係国に強く求めたいというふうに思っております。

 我が市としましては、ですから、今言ったあるべき姿を追求するためには、米露両国が、まず平和への思いを共有していただくこと、自ら進んでNPTに入っている立場として模範を示すということをやってもらう、そのことの重要性をしっかり認識してもらえるようにするという環境作りをやっていかなくてはいけないのかなと思うのです。そんな中で平和首長会議がありますので、これは163の国、地域からなっていまして、7,600を超える都市ですね。国境を越えた地球上の多くの方々が過ごしている都市、それを繋ぐ会議がありますので、この会議の対応として、まず一発の原子爆弾がもたらした被爆の実相をということを、まずよく分かってもらうということを改めてしっかり発信し、そして被爆者の思いを真摯に受け止めてもらえるような対応をする中で、それにふさわしい環境作りを推進すると。どういうことをやれるかということを、しっかり考えなくてはならないと思いますけれど、やっていきたいなというような思いでおります。

 11月には、国内の平和首長会議(加盟都市会議総会)がありますので、そういった場で皆と何らかの方策はないかというようなことも、ちょっと協議したいなというふうな思いでおります。

記者

 今、米露に対して、NPTの義務などを果たすようにしてもらいたいという話なんですけども、核兵器禁止条約を巡っても、日本政府は繰り返し、保有国と非保有国の橋渡しをするということを繰り返し言っているわけなんですけれども、例えば、今回のINF条約の離脱意向を米国が示した際にも、行方を注視したいという程度のことしか言ってないんですが、被爆地の広島市の市長として、今後この日本政府に対して、この状況に対して、米露両国に対して、どのような働き掛けをしてもらいたいか。どのような役割を果たしてもらいたいか。また、市としてはどのように、それを国に対して求めていくおつもりなのかということをお聞かせください。

市長

 日本政府のINFに関しての受止めは、昨日(10月29日)の国会答弁でも、総理からの答弁があったと聞いていますけども、こういった事態、離脱表明をする事態そのものは極めて残念であるというようなことを言った上で、日米がこの問題についてしっかり協議をしていくというようなことを言っているのを確認していますので、答弁されていること、その中でしっかりとした対応をしてもらいたいと思います。私自身は先ほど申し上げましたように、この問題は今、核兵器を持っている国、しかも中距離の核戦力を持っている国同士が、せっかく合意した内容を放棄するかのごとく、新しい条約を締結するというような言い方もしている局面もあるようですけども、それ自身また大変なことでしょうし、今やるべきことをしっかりやっていくという、この条約の履行に向けての動きをしっかりやってもらいたいということを、直接、都市といいますか、平和首長会議のメンバーとして、みんなでなんとかアピールできないかなというようなことを今、考えておりますので、まずそれをしっかりやるということ。それで日本政府には、そういった流れで我々と同じ考え方のもとで、米露の協議がうまくいくようにしっかりと対応していただきたいと思っています。

記者

 今度の高山市である平和首長会議の国内の加盟都市が集まる総会では、なんらかのアピールなり、決議文なりというのをこれに関連して出すというお考えでしょうか。

市長

 できないかなと今、思っています。

KYB(株)が製造した国土交通大臣認定等に適合しない免震オイルダンパーが広島市民病院東棟に設置されていることについて

記者

 先日KYB(株)が製造した国土交通大臣認定に適合しない免震オイルダンパーが見つかった問題で、広島市民病院の東棟にも設置されていることが分かりました。このことについて、市長の受止めをお聞かせください。また、市民病院以外で該当する市有施設があるかどうか教えてください。仮にあるとすれば、その公表についてどのようにお考えかお聞かせください。

市長

 まずもって、多くの市民の方が利用するということ、そしてもう一つは災害時で、救命医療の拠点になると、そういった施設の広島市民病院、ここで建物の耐震性に不安を抱かせるような事案が発生したということ、非常に遺憾に思っております。現時点での状況でありますけど、事実関係の詳細を確認している最中ですけれども、これは市立病院機構の方におきまして、施工業者であります清水建設に対して、是正に向けた具体的な方針やスケジュール、これを早急に示すように要請していると聞いておりますので、そのとおりできるだけ早く対応してもらいたいと思っております。あと市有施設でどのような状況かということでありますけども、市有施設に関しましては、耐震機能を備える必要があるとされているものに関しまして、KYB株式会社が製造した免震のオイルダンパーを設置しているのは、今のところ広島(市民)病院だけということであります。

その他の質問

広島高速5号線について

記者

 広島高速5号線、二葉山トンネルについてなんですけれども、先週、公社が二葉山トンネルの掘削工事の費用が契約時の金額から増える見通しであると発表しましたが、そのことについて、松井市長の所感をお聞かせいただきたいということと、広島市は事業費の一部というのを出資していますが、増額となりますと、また新たな公費の追加支出が必要になると。つまり、広島市の負担が増えるということになりますが、このことについて、どのようにお考えですか。

市長

 まず、この件に関しましては、9月になって公社の方から話を聞いてという、そういう事案なのですけれども、公社とジョイントベンチャーの間で契約書が取り交わされておりまして、その契約書にはシールドトンネル工事をやっていく上で必要となるセグメント一式といいますか、そういったことについての記載があるのだそうですけども、そうでありながら、そこにかかる経費がきちっと含まれているかどうかについて双方の認識にズレがあるというふうなことで問題になっているというふうなことを報告を受けています。そういう意味では、契約、これは二者ですね、公社とジョイントベンチャー、当事者がやっているものですから、いろいろな仕事をやっていく上で双方に認識のズレがあってはいけないというふうな思いで受止めておりますので、その認識のズレを一刻も早く解消してもらうということになろうかと思います。

 我が市の立場は、この高速5号線の工事をしっかり予定通りやってもらう。そのために公社組織を構えてやっていただいているわけですので、まず今言ったよう認識のズレをきっちりと解消してシールドトンネル工事を仕上げるために必要となる費用についてのこの処理をどうするかということを当事者の間でしっかりと解決して、それを見守るという立場であります。

 そしてその際、これに掛かる費用が今までの契約書で結んでいた以上の額になる。どの程度になるか、これからのまたしっかりした協議と調整がいると思いますけれども、それで確定するということになりましょうけども、それを受けてどう対応するかということになると思います。

 この工事費に関しましては、2つの要素がありまして、基本的にこういった公社がベースとなっていく事業をやっていく上で県・市が、いわばその市のため県のために税金を一定程度投入するというベースとなる費用負担の部分と、造り上げた道路を運用していって、その中で料金収入で掛かった費用を回収していくという2つの大きな要素から成り立っていまして、そして、これに関わる工事などが、どちらの仕掛けの方で費用を賄うかという整理があるわけで、そして、公社の方であれば、いわば一旦公社で起債といいますか、借金をいたしまして、そして運用収入で賄っていくという費用負担になりますから、そうすればそこの部分について、実質的に県・市が負担するというお金ではなくなるといったものになるわけです。ですから、その追加部分の費用がどうなるかということも含めて、しっかりジョイントベンチャーとのやり取りの中で公社が整理して、県・市に報告があるんじゃないかなというふうに思っております。それを受けての対応というふうな構えでおります。

記者

その契約時の200億という金額から最終見積書の記載内容の見落とし、不十分なチェックによることだったのかなとは思うのですけれども、そのまま、いわゆる契約を結んだ公社側の落ち度っていうことは十二分に考えられると思うのですけれども、そのことについて。

市長

 ここのところ、報告を受けている範囲で申し上げますと、契約書という双方が交わした正式文章にはセグメント一式ということですから、シールドトンネル工事をやっていく上で、シールド工事をするための機械の費用と。それを使って、ずっと1.4kmのトンネル掘っていくときに掛かる諸経費なんかを含めて、これこれと書いてあるということなんです。そういう意味では、その契約書ベースでいうと公社の方は費用をこの中に全部含めていると。こういうことの認識なのだそうでありますけれども、実は、契約書締結に至るまでに、どれくらいの費用が掛かるかという見積書といいますか、事前のやり取りを公社とジョイントベンチャーがやっているそうです。

 その見積書の中の記載内容の中で業者側はシールド工法をやる設備のとこは間違いなくやるけど、その後の工事費なんかについては留保するっていうようなことをそのときに言っているんだと、こういうことらしいんですよ。そこについての当事者の受止めが、ややあやふやなまま、その額を決定してやっている。そこで、去年から今年に掛けて、業者の方がそこの費用をしっかり確定しようじゃないかという申し出があって事態が判明して、そして報告があり、この度公社がこういうことがあるっていうことを皆さんにお知らせして協議をするということをきちっと言った方がいいだろうということで発表されたと聞いています。

 だから、確かにこの具体的な当事者同士でやっていく作業の中で、額とその内訳についての認識の齟齬があるまま作業を進めるということについては当事者としての問題意識の欠如といいますか、しっかりした作業をやってないという点についての問題はあると思います。

 ただ、それが具体的にどういう環境というかやり取りの中で起こったかは、よくよく公社の方で調べて、どういった問題があるかということをきちっと整理してもらえると同時に 工事をしっかりやっていくための協議も同時並行でしっかりやってもらいたいというのが今の思いであります。

平和記念公園の落書き・原爆供養塔の柵の損壊事件について

記者

 先日、平和公園内で、ブルガリア人ではないかとされる方の落書き行為や、今回、また、原爆供養塔の前の柵の破壊行為、そういった一連の行為について、市長の受止めの方をお願いできますでしょうか。

市長

 今、御質問ありました、あと2件の事案ですが、私自身は、前者の方、これは間違いなくブルガリア人の方が落書きをしたという報告を受けておりまして、その事案と、それから、もう一つは原爆の供養塔での柵を傷付けたという、やった方の状況がブルガリアの方はよく分かっているのですが、後者の方は必ずしもまだ詳細が分かってないので、そこの部分はちょっと留保したいと思いますが、まず前者の方に関しましては、今月(10月)の15日に平和記念公園の中でベンチやいわゆるゴミ収集のドアなんかに落書きがあったということでありまして、直ちに所管の警察署に被害届を出して、翌日には全て消去したということでありました。ですから、こういった落書きという行為が平和(記念)公園内で起こったということでありますが、私自身は落書きという行為そのものの是非をしっかり問わなければいけないのではないかという思いがあると同時に、もう一つは落書きが原爆死没者の慰霊をする場所、あるいは平和記念公園という平和を祈っている、そういう場所でそういう行為が行われたという、そのことに関しては、全体として平和を祈念する場所で落書きをするということが、どんなことなのかということについて思慮が欠けているのではないかという思いでありまして、ある意味では非常にがっかりした、残念だという思いでありました。さらには本当にいえば遺憾だという思いでありました。

 ただ少し救われたのは、そういった中で(10月)18日になってブルガリア共和国の外務省の方から書簡が届きまして、日本の外務省経由だったのですが、その書簡を見させていただいて、今申し上げた思いは少しなりとも癒やされました。

 書簡の中でまずもって暴挙への強い非難をしておられましたし、原爆犠牲者への哀悼と廃墟からの復興を成し遂げたヒロシマへの過去の人々への敬意が込めておられましたので、少しは癒やされまして、それで私の方から書簡への返信をする際に、むしろこういったことを、過ちは、ブルガリア人、国民の方がされたわけですが、きちっとそれを是正するというようなことをされましたので、その返信の中で逆にルメン・ラデフ大統領や閣僚の方々に、是非、ヒロシマに来て、こういった思いを受止めて、逆に国民にしっかり知らしめていただけないかということを言えるような思いを伝えております。それが前者の事案です。

 後者の方に関しましては、御存じのように(原爆)供養塔、昭和30年に完成して以降、7万柱の遺骨があって、そこでの御霊への慰霊の気持ちを捧げるという大事な場所でありますので、その施設が壊されるということ事態、大変残念であるという思いなのですが、ただ、今のところ聞いているのは、その行為をした方が酒を飲んでおったということで、動機付けが何なのかということも調べておられるということで、もう1回、その理由なりを確認するということも必要かなというふうに思うのです。もし、その行為が、今申し上げた7万柱もの御霊への慰霊というものを、ある意味で冒涜するような意図でやっているのであれば、非常に遺憾なことだと思いますし、あるいは飲んでよく分からなくてやったというのであれば、それ自体も決して許されることではありませんが、受止めについて、もう少し整理をしておいた方がいいかなという思いで今おります。

記者

 今のブルガリアから手紙が、外務省経由で広島市に来た(届いた)ということですが、市長がリアクションをされたというか、ブルガリア政府に対しては。

市長

 返事を書きました。

記者

 それはいつ頃なのでしょうか。

市長

 (10月)18日に来て(届いて)、すぐ翌日に(返事を送付しました)。

記者

 その文章(返事)の内容は公開されるのでしょうか。

市長

 公文書なのでいいです。今申し上げた全て書いてあります。(大統領や閣僚の方々に本市に)来てくださいということ、(ブルガリア共和国からの書簡の内容は)国として重大に受止めて、お詫びだったので、そういうことをされたので、返事を書きました。

記者

 最後に一つなのですが、今回、2件立て続けに、平和(記念)公園でそういった行為が発生してしまったということなのですが、特に広島市の方で今後、対策の方とかは考えていらっしゃいますでしょうか。

市長

 これは、以前にも類似の御質問を受けたりしたのですが、あれは、慰霊碑にペンキを投げ付けるという方もおられるということもあって、そのときに申し上げたのですけども、私自身は物理的にそれをさせないような措置とか、ある程度、見張りというか警戒がいるのでしょうけども、それをさせないような仕掛けまで作ってやるというのはどうですかといった質問があったりするのですが、むしろ「平和のとりでを心に築く」という言葉もあるように、このヒロシマのこの聖地、平和の象徴の地を多くの人の心の中で大事にするということをできるような環境の方にもっともっと力を入れると、こういうことがあればあるほど、もっと平和発信といいますか、ヒロシマの思いをしっかり多くの方に受止めてもらえるようにすべきだと戒めとして受止めるということの方が良いのではないかという思いでおります。

記者

 関連なのですが、ブルガリアの件で告訴をして処罰を求める考えがあるのかどうかをお聞かせください。

市長

 そこについても、直ちに(落書きを)消しましたし、被害補償の方も事務的にやっていただいているし、当事者の方も反省しているということも聞いていますので、今後、しっかり戒めにしていただければと思っています。

記者

 ということは告訴はしない方針ということで良いですか。

市長

 はい。

記者

 賠償も、そのペンキを消したお金というのは既に。

市長

 ちゃんと事務的にやっていただける方向で調整していると思います。

※( )は注釈を加えたものです。