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ページ番号:0000013113更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2017年12月21日記者会見「今年1年の核兵器をめぐる状況について外2件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市政記者クラブからの代表質問

  • 【今年1年の核兵器をめぐる状況について】
  • 【平和記念資料館本館のリニューアル時期について】
  • 【新しいサッカースタジアムの候補地絞り込みについて】

<会見録>

市政記者クラブからの代表質問

今年1年の核兵器をめぐる状況について

記者

 一つ目は、この1年の核兵器をめぐる状況なのですが、今年、核兵器禁止条約の採択があり、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のノーベル平和賞受賞というものもあり、核兵器というものが今、どういう現状なのかということが大分報道もされて、世界で理解も進んできたかと思いますが、こうした世界の動きについての総括と、去年もオバマさんが来て、あったように、今年高まった、そういう機運を今後どのように活かしていきたいか、具体的に市長が考えている方策も含めて抱負をお伺いできればと思います。

市長

 今年1年は、国際社会を考えたときに、「核兵器のない世界」の実現に向けての大きな動きがあったと言えるのではないかと思います。具体的には、7月、国連加盟国の6割を超える122の国が賛成をして核兵器禁止条約が採択されたという事実があります。それを受けて、9月からは署名が始まりました。そしてさらに12月、今月に入っては、条約の採択に貢献したという位置付けがある国際NGO(非政府組織)のICANがノーベル平和賞を受賞するといった、こういった一連の動きを見ますと、「核兵器のない世界」というのが平和な世界の実現に欠かせないものだということについて、発信ができた年であると思います。

 ただ一方で、今申し上げた事態の進展とともに、依然として楽観視できない国際情勢もあるというのが、もう一方の現実だと認識しています。それは、依然として約1万5千発の核兵器、核弾頭が厳然としてあるという事実、そして、そういった状況の中で、核兵器を持っている国と、その核の傘の下にいる国というのは、採択された条約の署名・批准はできないという姿勢を崩していないということです。

 さらに身近では、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返しているし、9月には6回目の核実験を行っているという状況があります。こういったことを踏まえると、総じて核抑止力を利用しながら物事を収めるべきだという主張に対して、「核(兵器)のない世界」こそが国際平和に貢献するのだという考え方はいかにも対立しているような雰囲気もありますが、そういった議論の中で直接、多くの国々が核拡散の危機を感じている状況ですから、こういった面で、(「核兵器のない世界」という)あるべき姿についての共有認識を持って、実効性のある対応を皆で考えていくという状況設定に持ち込んでいくことの方が重要だと思います。

 ですから、理想に向けての第一歩は、核兵器禁止条約が採択されたわけですから、その条約が実効性を持つために、現下の核軍縮・不拡散、核実験をしないようにしようという考え方を現実のものとしていくための対応をする。核抑止力という幻想から脱却して、次なる一歩を踏み出すための決意をまず固めて、現下の問題を処理していこうという方向で、各国の為政者が考えてもらえるような市民社会の世論を形成していく。正に環境を作って、為政者が市民意識を受け止めた対応をできるようなものにしていければというのが、今の思いです。総括といいますか、現状を踏まえたときの頭の整理になります。

 ですから、あとはどういったことをやるかとなれば、今言った整理からおのずと出てくるのは、市という、いわば一国の中の一行政体ですから、国政の立場での立ち居振る舞いをどうするかという以上に、市民社会の意識をしっかりとしたものにしていくという取組をしたい。そのためには、市民一人一人が、核兵器を使ったことによる被爆の実相というものを見れば、まずそういったものがない世界を、頭では間違いなく求められると思います。だからそれを経験した方がいるこの広島で、多くの人に被爆の実相を知ってもらうということをやる。とりわけ、国際政治に影響力があるような方々がそういったことを自らの目で直接見ていただくというようなことをやるという意味で、今までも言っていますが、「迎える平和」を着実にやりたいと思います。実際、それをやるために、バチカン市国でローマ法王に「来てください」ということも言いましたし、さらには、核軍縮の実質的な進展のための賢人会議や、第27回国連軍縮会議も、この広島の地で開催した中で、そういった思いを少しでも実現するようにしています。さらに、平成31年にG20が日本(で開催される)ということで、関係閣僚会議を広島でというお願いを日本国政府にしているという状況です。そして、市としてそういう形で「迎える平和」をしながら、もう一つの立場、平和首長会議の会長という立場がありますので、この(平和首長)会議での決定事項を着実に前進させる、即ち、今回できた核兵器禁止条約の早期締結を国連や各国政府に要請していく、これを着実にやりたいと思います。そして、できる限り署名活動を重点的な取組として、いろいろな方々がされていますが、やはり、平和首長会議としても重要な条約であることをアピールし、早期発効に向けての署名・批准要請を国連や各国政府にやっていきたいと思います。

 そして、もう一つ、今我々がやっているこの取組が、今後とも、もっともっと強化されていく、十分なものにしていくためには、次の世代を担う若い方々にそういったことをやってもらえるような準備もするということで、その一つの方法として「広島・長崎講座」といいますが、大学生、若い方々を中心にいろいろな国の大学などに働き掛けて、この講座をしていただくということもやります。それから、ノーベル平和賞の授賞式に出る折にオスロ大学に行き、そこの植物園で被爆樹木の種の植付けを行いましたが、そういう日常生活の延長のようなところで苗木を育ててもらう、被爆樹木をしっかりと各地で育てていただくことで、被爆の実相ということについての思いを致していただくようないろいろなチャンネルを世界中に作っていくということだと思います。そういう意味では、今までやってきたことをより一層、広域的に展開していくことをやりたいと思います。

 それともう一つ、今言ったことをさらに都市ベースでしっかり発信していただくために、平和首長会議の加盟都市を増やす。できれば、核兵器を持っている国の各都市に「平和首長会議へ入りませんか」ということをやれないかなと思います。そうすることで、核兵器廃絶という究極の目的に向けて、今やるべき義務がある、核の軍縮・不拡散ということを着実にやり、それを進めた次の段階で核兵器禁止という状況に持ち込む。そして廃絶というこの流れが明確に見えましたので、これが着実に前進するような市民社会における環境を作り上げていくということをやれればと思っています。

記者

 来年の1月中旬に、ICANのフィン事務局長が広島を訪れると思いますが、それに向けて何か具体的に計画されていることがあれば教えてください。あと、ローマ法王からは、返事は来たのでしょうか。

市長

 ローマ法王からの返事は、まだ来ていません。どうなるかも分かりませんが、来年以降、来ていただくことを期待しています。ICANのフィン事務局長が長崎に来るという予定をされているので、その折にということで広島にも来ていただくようにアレンジしていまして、今申し上げた中で、特に広島の若者とICANの取組などについて情報収集等、議論ができるようなセッティングを今やっています。平和大使やユース(非核)特使などという形でいろいろ、外務省と連携してやっていますので、そういった取組をしている若い方々と討論(意見交換)してもらって、それを皆に見てもらうということ、そんなに長い滞在ではなく、1日ぐらいしかないはずですから、そういう場を設けてみたいと思います。

記者

 その、若い方を支援していくとか、その平和運動を支援していくということが、多分今おっしゃったことの一つにあると思うのですが、平和運動や非政府組織NGOの運動を見ていくと、やはり資金的にも非常に厳しいところがあり、運動の裾野の広がり方がすごく難しいような現状があると思うのですが、今後、その平和活動などを推進していきたいというお立場から、そういった方々を具体的にどのように支援していくかとかのお考えがあればお聞かせ願えればと思うのですが。

市長

 広島の、あるいは平和首長会議の取組としての若い方々への支援というのは、私自身は、財源手当は、実は(広島平和記念)資料館への入場料を引き上げ(て、その財源を手当す)ることをやりました。その引上げをしたときに、今までずっと頂いていた入館料を超えた部分の、こういうことになる手当に関して、それに相当する額を、被爆の実相を「守り、広め、伝える」というそういったことに評価できる活動に充てられるようにということで、議会とも調整して財源の手当をしています。その財源を使って、例えば若い方々、平和首長会議メンバーあるいは広島の姉妹都市メンバーになっているような都市と交流して、若者同士がこの被爆の実相、平和についての取組の勉強ができるようにということをやっています。そして今申し上げたような趣旨に合致するような取組を、いろいろな平和に向けて活動をされているところと連携、コラボすることができれば、そういった面での資金手当は一応できるようにしています。今言われた質問が、それぞれに平和への取組をしている活動諸団体があるところに対して広島市としてどういった支援をするかということについての御質問であるとすれば、それはそれぞれの団体がいろいろな色合いを込めてやっていますので、市から直接支援をするというのはなかなか難しいところです。政治的な意味合いもあったりするし、市民の納得を得て、つまり市議会の納得を得た原資の出し方ということになると、今申し上げたところ、姉妹都市や平和首長会議加盟都市などという都市を中心に、そこにいる若者たちの交流という中で、被爆の実相を「守り、広め、伝える」(取組)に合致する財政支援は認めているという、それを前提に支援するという考えでやっています。

平和記念資料館本館のリニューアル時期について

記者

 二つ目は、原爆資料館(広島平和記念資料館本館)のリニューアルの件ですが、先日、リニューアルオープンが半年余りずれ込む見通しになったと発表されましたが、これに対する市長の受止めと、東館単体での開館が続く中で被爆の実相をしっかりと伝えていくためにどういうものが必要とお考えになっているのかというところをお聞かせいただければと思います。

市長

 広島平和記念資料館の改修工事については御存じのように、この度、本館建物のコンクリートの状況が不良であるということが、判明しまして、国の方との調整などをする中で、当時の建設技術が、戦後間もないですから、十分でないという中で耐震構造にしないといけないからそれを直そうとすると、いや、重要文化財としているのだから、そのまま現状を残すことも重要だというようなこともあったりして、この対応の仕方、なかなか難しいなという状況が出てきまして、本館リニューアルオープンの時期を後ろ倒しにせざるを得ないという状況が出てきました。そういう意味では、大きく改装する内装や展示についての見直しを行うための工事と、それから耐震改修工事、二つの大きな工事、それぞれのスケジュールが後ろ倒しにならざるを得ないということになっているのが現状です。ですが、これからも長く平和発信していくための重要な施設ですので、しっかりした対応をしなければいけないということですので、多少時間が掛かっても、しっかりしたものにするという、その覚悟でやらないといけないということでやっていますので、すぐにスケジュール的に影響するのは、来年の平和記念式典は本館が閉館し続けた状況の中でやらざるを得ないという状況があります。そうすると、お客様が来て、囲いを多分したままでやりますから、多くの方が、なぜこういう状況なのかということを感じられると思いますので、どういったことをやっているかっていうことが、すぐ伝わるような措置をまずはやっておきながら、やらなければいけないという思いがあります。

 それから、もう一つ絶対守りたいと思いますのは、2020年、被爆75周年という節目の年ですから、そこまでには必ず間に合うようにやりたいと、こんな思いでやっています。ですから、再整備の工事中であったとしても、そういうことをやっていることについての皆さんの了解を頂くための必要な周知、手続をやるということをやりつつ、もう一つ、利用できる東館、これをフルに活用するということがいるのではないかと思います。この東館の利用というのは本館が完成するまでの仮設の展示ですが、なるべく実物資料の展示ということをしっかりやって、充実させる必要があるという思いでもいます。

 そんな思いですので、今日から、本館の下で発見された埋蔵文化財の発掘調査の結果、その中に被爆当時の生活用品等が出てきたというのがありますので、そういったものの展示をしていこうということをしています。そして、今後、さらには東館の地下1階のフロアの一部を使いまして、実物の資料の展示をもっともっと増やしていくということも検討したいと思います。本館が開くまで手狭ではありますが、使える東館を、限られたスペースですが有効活用しながら、被爆の実相をしっかり伝えるということを同時進行でやっていきたいと思います。

記者

 今言われた、(広島平和記念資料館)東館の充実ということなのですが、それはいつぐらいからか、そういった時期の目途はあるのでしょうか。

市長

 今申しましたように、本館の下を掘っていて出てきたもので被爆当時のもの、今日から展示します。そして、一応そのサイクルを繰り返しますので、実物資料の展示についてもなるべく早くスペースを確保して展示してもらうように今やっていますので、いつとは日時を区切ってないのですが、可能な限りうまくスペースを使った展示をして、多くの方が、本館は閉まっていますが、自分たちとして、その期間に来たのだけれども、被爆の実相が確かによく分かったなということが感じていただけるような展示を心掛けていきたいと思います。

記者

 先ほど今回ずれ込むことが発表され、囲いをした状態が長く続いていくということになりましたが、どういう状況にあるのかということの必要な周知・手続をしなければという表現をされましたが、具体的には、あの囲いがなぜあるのかというのをもうちょっと分かりやすく、遠くから来られる方に分かるように説明した方が良いのではないかという声が市民の方からも多く上がっていると思います。実際どのように表示されるのか、(広島平和記念)資料館のホームページを見てもあまり目立つ形で現在の状況を示すような表示になっていないのですが、遠路から来られて、先ほど市長も「迎える平和」ということを度々言っておられますが、「迎える平和」という言葉になかなかピンと来ない状況が続いているような気がするので、その辺りの周知徹底、どのように今の状況を市民の方、あるいは遠くから来られる方に説明するのかというところをもう少し具体的にお聞きしたいのですが。

市長

 少なくとも囲いがされていますから、囲いを見たときにもう少し大きな字で説明が分かるようなものにした方が良いと思っています。そして、その説明の要素としては、もちろん担当者が考えてくれると思いますが、そもそも被爆の実相を伝えるために内装とか展示方法を変えていこうということで今一生懸命に工事をしているということ、そしてその展示する施設群が地震などにも耐え得るために本館の下の土台もきちっと直そうということ、そして上の構造物を見たら、戦後間もないころにやっているから、例えば柱に使うようなコンクリートの詰め方もよく見ると隙間があったりして、必ずしも丈夫になってないということがあったりして、そういったものをしっかりしたものにするために文化財としてのやり方の制約を受けながら、丁寧にやっていますと。そんなことをちゃんと説明できるようにしたいと思うのです。そして、これをやることで今回この期間、皆さんに被爆の実相を見ていただくという、その制約が出ていますが、その後長く広く、こういったものを皆さんに伝えることができるための整備事業なので、この間少し、御不便掛けますがよろしくお願いしますとか、そんな分かりやすい説明をやれたらと思うのです。いちいち細かな技術用語を使うのではなくて、なぜこんな状況になっているかということを、囲いを見たところで周りを気になってちょっと見ると「ああ、そうだな」と分かるようにしてもらいたいと今、思っています。

記者

 東館の地下1階のフロアをお考えですか。

市長

 スペースなど、部屋割ですよね、だから部屋割で、もし、あふれれば、通行の妨害にならないようにフロアを使っても良いかも分からない。フロアにいろいろなボックスを置くと凸凹して通りにくいから、今は空いている部屋を、取っ替え引っ替えしながら、その中で展示するということになるのではないかと思います。今でもやっていますから、下りて、すぐのところで。

記者

 今、やっていますよね。空いている部屋もまだある。

市長

 その辺は、また、会議室に使うなどいろいろ予定も入っているので、すぐには申せないということはそういうことなのですが、いろいろ調整して、その利便性の確保をしながら、その実相を伝えるための展示スペースをどうするかということを、しっかり考えてもらいたいということです。

記者

 最終的に被爆75年の式典には、この囲いもなく、展示もきちんとそろった状況になるというのは、確信を持って、私たち、読者の方にお伝えして良いものなのか。つまり、その2月に行われるという文化庁の審議会の結論によっては、それすらも延びるという可能性というものを見ておいた方が良いものなのか。この間、ずっと延期するという発表が続いたものですから、報道する側としても、修学旅行などで来られる方が多くて、影響がすごく大きい話だと思いますので、しかも、機運が高まっているこの時期に、この状況が続いているということで、そこは、もう堅いということで聞いて良いのかというところ、もう一度、聞きたいのですが。

市長

 そこが正に問題で、文化庁の方で判断していただけるというか、審議会に諮っていくのだそうです。ですから、向こうの対応次第なのです。ですが、我々とすれば、今申し上げた(被爆)75周年の8月6日、可能な限り前倒しでということを、やれる段取りでやりたいと思いますし、マスコミとして、今後の見通しについて、正確な情報を流したい、こっちも流していただきたいとは思いますが、そういった審議会の結論の出し方について、指示あるいは拘束する術がないものですから、それをこちらで一方的に「こうだ」ということも申し上げにくいというか、申し上げられないという、そこを理解していただきたいと。我々とすれば、私自身、先ほど申し上げましたように、(被爆)75周年の式典には、必ず間に合わせるように取り組んでいきたい。「いけます」という言い方は、今段階では申し訳ないですけどできない。「いきたい」という強い希望を持って、要請し、お願いしているというところでお願いしたいと思います。

新しいサッカースタジアムの候補地絞り込みについて

記者

 最後、サッカースタジアム関連の質問です。中央公園案の概算事業費が公表されて、3案を比べる材料はそろったと説明されていますが、今月中に住民側との意見交換を行いたいとこれまで説明されてきましたが、実施の見通しはいかがでしょうか。

 それと、今後の住民側との話合いの中で、どういった結論を得ることができれば、絞り込みの作業を、県、商工会議所との間で行う環境がそろうのかと市長がお考えになっているかというところをお願いします。

市長

 これについては、基町地区の住民の方との意見交換の場を開催するという、それを目掛けていろいろな努力をしていますが、現時点では決まっていないということで、できるだけ早く実施できるように、地元の方々にいろいろな機会を通じて日程調整をお願いしているというのが現状です。その現状の中での判断ですが、住民の中の御意見をよく咀嚼しなくてはいけないと思っています。

 具体的には、中央公園広場をサッカースタジアムの建設候補地から外すべきだという意見があり、そういうことを言われる住民の意見をピックアップしてみると、いろいろな言い方、いろいろな御意見もありますが、例えば、こういうのがあります。「公営住宅の老朽化や高齢化が進んでいるこの基町にとって、将来のまちづくりはどうなるかということが重要であり、そのためには、行政が支援することは不可欠だ」と。要するに、老朽化や高齢化が進んでいるあの公営住宅だから、将来のまちづくりをどういうふうにするか、そのときに行政が、まず支援をするということをしっかりやってくれという意見があります。サッカースタジアムではなくて、まちづくりなのです。あるいは、そういったことを踏まえながら、行政からの説明で「サッカースタジアムの建設が地域の活性化につながるというトーンでの話があるのだが、そういった説明は住民の思いと逆行している」という言い方をされる方もいます。行政とすれば、いろいろな手を掛けてやることが活性化につながるとの思いですが、「いや、活性化ではないと思っている」と言われる方もいます。

 それから、もう一つは、サッカースタジアムの整備をやれば、良いか悪いかは別として、「生活環境の変化が明らかに想定されるのに、その対応について全く示していない」という御意見があります。こういった声がまだあります。そういった声に対して、我々はいろいろな意味でお応えしてきているとは思いますが、そうだという、得心がいっていないという現状認識なのです。だからこそ、もう1回、意見交換の場を設けてもらって、今言ったことをちゃんと応えたいと話したいと、こういうやり取りになっています。ですから、意見交換の場が設けられたならば、いろいろな意味を込めて基町地区の特性をしっかりと踏まえて、そして、住民とともに将来のまちづくりを進めていく上での市としての考え方を示さなければいけないと思っています。

 それと、サッカースタジアムを建設した場合に想定される生活環境の変化ですが、これにも十分対応可能な措置をするということを改めて丁寧に説明する場にしたいと思うわけです。そして、今言われたような疑問に対して、あるいは不安や懸念を解消することをやって中央公園広場が候補地として「うん、良いな」と、こういう状況を作るということをやりたいというのが今の状況です。それをやれば、あと三つを比較してどこになるかということを、県、商工会議所と連携して、そして、サンフレッチェ広島の意見も聞きながらやるということです。

 今申し上げたように、「あの地域の自分たちのまちをどうするのでしょうか」、「何か影響があったとしても、ちゃんと手当できるのでしょうか」ということです。「それは、やる方向で考えている」ということを言うと、「もっと効率を上げて」とか、そういったことについての不安や懸念を解消していただける説明をやれる場として、その場を設けるときに、そのやり取りを聞いてしまうとオーケーしたことになり、そういう説明がなおざりになるのではないかなどということがあって、なかなか場の設定ができないで困っています。そうでなくて、「そこでちゃんとやるのだから」とは言っているのですが、「会うということを皆でセットすることそのものが、自分たちの今の気持ちを乗り越えて、ここの地でやることを決定して構えてこられるのではないか」と。そうすると、「住民との説明会がうまくいかないではないか」と。だから、「もう少し何とか」というやり取りが続いている状況です。

記者

 できるだけ早く住民との意見交換の場を開きたいということですけど、事実上、今月内はもう無理という認識でしょうか。それとも、まだ追究しているという段階でしょうか。

市長

 この年末の状況ですから、年を越す覚悟でやっています。今申し上げたように、住民の言われているいろいろな意見を、我々はちゃんと咀嚼していることをまず伝えたいのです。結論ありきでやっているのではなくて、本当に将来のまちづくりをどう考えているか、行政としての支援が不可欠な中で、どういうふうにしたいのかということも分かっています。かつ、そうは言ってもこのまちづくりそのものは、例えば市営住宅の在り方を考えたときに、そこだけでなく市全体のことも考えて言わないといけません。そしてそれを実行していくときに、予算措置など様々ないろいろな手続がありますから、ここの段階でここだけ具体的に、ぐっと踏み込んだお答えができるかどうかというのは、そういう面もあります。ですけど方向性は多分言えます。そして施設群などについて導入したときは、他のサッカースタジアムなどの例を具体的に説明することでいろいろな問題解消ができると、資料も出して説明しています。だけどそれらを一体でやったときに、会うということそのものが了解したということになってしまうのではないかという、そういった御心配があったりして、十分な話合いの場になるかどうかがどうもうまくいかないなど、いろいろな意見を持っておられる方がいる中で、窓口調整をしている方の苦労が透けて見えるものですから、是非と言いながら、こちらで決め打ちして、いついつとは言わないでやっているというのが現状です。

記者

 もう1点、サッカースタジアムの候補地が決まらないということで、(旧)市民球場跡地の利活用も暫定利用で利活用が進んでないということですが、この点について今市長はどういう受止めをされておられますか。

市長

 私自身、この作業については中央公園、それから球場跡地も含めて、いわゆる国有地全体の広島市としての思いをどう展開するかという問題だと思っていますが、少なくとも議論を進める上で大きく、今、出ているのは二つで、サッカースタジアムの扱いと、それから商工会議所の移転問題もあります。いずれにしても私自身は、今ようやく商工会議所と歩調がそろって、あの場から移転するというところまで来ています。ですからサッカースタジアムがこっちに来るか来ないかは決まらないとしても、商工会議所の移転問題については関係者が一致して取り組めるような状況はできていると思いますので、それはそれでやっていきます。そうするとあそこが空き地になります。そして空き地全体をどう利用するかといったときにサッカースタジアムが三者択一になっていますから、まずあそこをオープンスペースにするという前提条件は作ります。そうした中で中央公園については、今言ったように基町の住民の方のいろいろな意見があるから、それに対して置ける状況まで持っていくと、そして三つの比較案で、ある意味では、それぞれやったときに費用がこうなりますと、そしてそれぞれのスタジアムが来たときの運営上の、今後の見通しはこうですと、そういうものを比較していただける前提条件を整えたいという思いでやっています。

その他の質問

地域公共交通再編実施計画の策定について

記者

 昨日の都市活性化対策特別委員会でも出た話で、地域公共交通の再編実施計画の策定についてなのですが、その第1弾として、バス循環線の取組を行いたいということなのですが、様々なそういったバス路線の再編計画などもこれから立てていかれると思われますが、そういった取組の狙いや、市長の期待感を伺いたいのですがいかがでしょうか。

市長

 公共交通の再編に関しての基本的な視点は、私自身、広島市を含む200万人の広域都市圏をしっかりしたものにするという目標に向けて、いろいろな取組をする中で公共交通の在り方を根底から立て直すといいますか、しっかりしたものにするということは不可欠だというそういう思いで取り組んでいます。というのが、この圏域を一つの圏域として見立ててともに良い地域にしていこうというときに、その中でヒト・モノ・カネとそういったものが循環していくときに肝要なのは公共交通体系です。そしてその公共交通が圏域の中を循環できるようにするためには、今ある公共交通体系がそれに即応したものになっているのかどうかという点から見ますと、今までの公共交通の運営形態というのは一業者が自分の採算性を考えて、その中央部のにぎわいのあるところのもうかる路線をやりながら、さらにその力を借りて、そこから発信していく、拡散していく路線まで面倒みて、その中で収支採算を取るようにしてそれでも赤字のときに行政補填するという。単品で放射線上の路線形成をしているというようなイメージです。

 そうした中で人口が増えていくときはそれでやれば、どんどん一企業ごとに採算があり、公共交通も発展するのですが、全体人口が減るかも分からないときには、発散型ではなく、それをぐるっと循環するようなものにして、多くの方が利便性を感じながら変えていくという交通体系にするためには、各社単独ではなく、複数の機関でもエリアの中、重要なところを回す公共交通機関、外側を回す。そこにまた発散型が入るという。いろいろな業者の方が協力して、交通体系を見直すということをやり、かつ利用する方々が今まで以上に利便性を感じる、つまり同じエリアであれば例えば同一料金で動けるようにするということまでやらなければいけないと思います。そういうことをやっていくために、何をやるのかということになると、今一番、中心となっている広島市内の公共交通の個々から変えていかなければ全体が変わらないと思ったわけです。それでどうなっているのかといいますと、広島のドル箱路線と言われる、駅からずっと紙屋町、八丁堀に向けて行く路線に全ての各社がここを通して、そしてここでの収益を得ながらそれぞれ、その先の展開をしているので、ここをまず各社がそんなに競争しないでバス停なども各社が共同利用してやるようにして、利便性を落とさないようにする。

 そうして、外から来る方々が市内に来るためのバス便を用意しているのですが、そうするとこの市内で動かしているバス便と外から来るバス便が過剰供給されていて、一番ピーク時に合わせてバス路線が走っているので、そうではないところになると空で走るという無駄があることが分かってきましたので、そこの調整をしてこの中央部ばかりに来る過剰競争を緩めるルール設定をすると用意しているバスが浮きます。そういったものを外でバス便が不足しているところに回してあげるようにして、それで全体のバス路線を組みながら料金設定も変えていく。バス停などの配置もいわゆる分散型と拠点のところでフィーダーを設置するという流れを作りたいと思っており、その第1弾を今回、御説明させていただいたということです。この圏域全体の公共交通体系を変えて、本当に圏域の中での循環型の公共交通運営を可能にするための第1弾として市内中央部のバス路線の編成を変えるということを今回、手を付けたという認識です。

※( )は注釈を加えたものです。