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ページ番号:0000013091更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2017年01月18日記者会見「核兵器廃絶に向けたオバマ大統領との今後の連携について外2件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市政記者クラブからの代表質問

  • 【核兵器廃絶に向けたオバマ大統領との今後の連携について】
  • 【原爆ドーム北側の景観保全について】
  • 【中央卸売市場中央市場の再整備について】

<会見録>

市政記者クラブからの代表質問

核兵器廃絶に向けたオバマ大統領との今後の連携について

記者
 核兵器廃絶に向けたオバマ大統領との今後の連携についてです。核兵器廃絶に向けて、平和首長会議はオバマ大統領と、オバマ大統領退任後も連携したいとのことですけれども具体的にどのように連携を進めていきたいお考えでしょうか。

市長
 オバマ大統領との今後の連携に関しては、まず大統領が昨年の5月に現職として広島に初めて訪問されて、そこで印象的なスピーチをされ、とりわけ「未来において、広島と長崎は、核戦争の夜明けではなく、私たち自身が倫理的に目覚めることの始まりとして知られるようになる」と、こういった表現で広島、長崎を世界に知らしめていただきました。その中に核兵器廃絶に向けての強い意志というものを、改めて表現されたと思います。そういった表明は、被爆者の「こんな思いを他の誰にもさせてはならない」というその思いをしっかりと受け止めていただいた上で、被爆体験を原点に未来志向の重要性を強調されたということではないかと思っていまして、私たちが大きな希望を抱くことができたと思っています。

 そういったことから大統領退任後も引き続いて、ヒロシマの思いを汲んで「核兵器のない世界の実現」に向けて間違いなく尽力していただけるのではないかと考えておりまして、実は昨年の12月20日にケネディ駐日(米国)大使に書簡を託しました。その書簡の中身は、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた取組、広島のこの取組への理解をお願いすること、とりわけそういった中で平和文化センターの取組への理解もお願いすると。平和文化センター自身は平和記念資料館の運営であるとか、平和首長会議の事務局の役割を担っていて、いわば全人類的な視野に立って、平和思想の普及であるとか世界平和推進に取り組んでいる組織でありますので、この取組への理解をお願いすると。併せてそれを前提にこの平和文化センター、当財団と、バラク・オバマ財団との連携ということにも配意してもらえないかと書簡で訴えていまして、これがオバマさんへの連携の申し出ということになると思います。

記者
 市長がお考えになる連携というのは、どういう姿をイメージされているのでしょうか。

市長
 例えば、連携していただけるとなると、平和首長会議の総会に来ていただくとか、バラク・オバマ財団の活動と連名で色々な活動をする局面等があると思います。具体的にはそのような感じです。

記者
 広島に改めて招待したいというお考えはございますか。

市長
 それもあっていいと思いますが、今年は長崎で平和首長会議の総会があります。既に1回広島に来ていただいていますので、長崎とも相談する必要があるかと思いますが、例えば「総会に来ていただけますか」ということを投げ掛けてみるのも手(手段)ではないかと思っています。

記者
 大統領退任後、大統領職在任中に議会との兼ね合いでなかなかできなかった主張や、平和への思いをより強く活動してくれればいいと私も期待しているところがあるのですが、そういうところを市長はどうお考えでしょうか。

市長
 私は、オバマ大統領のスピーチにあるような思いを、しっかりと強く発信していただくというのはとても重要だと思います。具体的な活動が、アメリカ政府という国家の意思決定にどれくらいまで影響を与えるかというのは次の大統領にもよりますから、正直言って未知数だと思います。ただもう一つ、いわゆるアメリカの市民層といいますか、それに近い基礎自治体、日本でいう市町村長というレベルでの思いを一定程度醸成していただく、そんなところには十分効果があるのではないかと思います。具体例で申しますと、昨日からワシントンで全米市長会議が開催されていまして、国際関係常任委員会というものがありますが、そこで米国の中でのリーダー都市である(アイオワ州)デモイン市長さんが、平和首長会議の取組を紹介していただいて、そして新規加盟とか協働を呼び掛ける予定になっています。アメリカの上部構造である政府という意思決定機関に良い影響を与えるような市民活動とか、基礎自治体の首長さん方のそういった平和の思いをしっかりと後押しして、平和首長会議、我々と一緒に行動していただけることを大いに期待しています。

原爆ドーム北側の景観保全について

記者
 原爆ドーム北側の景観保全についてです。オバマ大統領の広島訪問以降、改めて注目されていますが、原爆ドームを貫く南北軸の景観保全に向けた法規制を検討されているようですが、法的枠組みの必要性について市長のお考えをお聞かせください。

市長
 今言われました、南北軸は平和記念資料館の本館と原爆死没者慰霊碑、更には原爆ドーム、この三つを結ぶ軸線の話ですが、この軸線を生かした景観というのは多くの方に定着していまして、平和都市広島を象徴する景観だと言って差し支えありません。こういったものは次世代に引き継ぐべき大切な存在という基本認識です。

 そういったことも確認する行為をずっとやってきていまして、平成23年度から色々なテーマを設定して、景観シンポジウムを開催しています。その際、建物の形態とか、色彩、そして高さ、そういったものが調和したまちのあり様などについて市民、事業者、行政による議論を深めるということもやっています。その流れの中で平成26年度には、それまでの本市の景観づくりに関する取組の集大成と位置付けて、景観形成の方針や、ルールなどを示した広島市景観計画というものを策定いたしました。

 そんなことをやっている中で、自分自身にとって昨年5月の(米国)大統領訪問で、原爆ドームを臨みながら慰霊碑に献花する瞬間に立ち会いまして、そこの景色が、(原爆)ドームが緑と空のところに浮かぶというのは素晴らしいなと、恒久平和を祈念する広島市民の思いと一致するなと思いまして、改めて大切にしたいと認識しました。多分、見ている多くの方も同様の思いを抱いていたのではないかと思います。

 そのようなこともありまして、今年度は被爆70周年記念事業ということで、市民投票等によって広島らしい眺望景観「Viewtiful!ひろしま」というのを選定しましたが、この市民投票でも原爆ドームを臨む眺望景観が多くの票を集めました。ある意味、高い評価を市民からも間違いなく受けていることが確認できました。

 そういう状況ですから、この南北軸を生かすと、南北軸にあるエリアをしっかりと世界遺産にふさわしい景観に整えていって、将来的にも確実にこれが保全できるようにするための枠組みの一つとして、今言われた法的な規制、具体的には条例、あるいは景観計画ということになると思うのですが、それを作ることで規制をしっかりできないかと思っています。

 そういった流れの延長線上で今月(1月)28日に世界遺産を臨む眺望景観のあり方をテーマとした景観シンポジウムをやってまいりますので、これをやり、更には広島市の景観審議会とか(広島市)議会、そういったところで議論をしていただいて規制手法を導入するということをやっていきたいと思います。

中央卸売市場中央市場の再整備について

記者
 中央卸売市場再整備についてです。昨年12月26日に中央市場の現地での全面建替の方針が決定いたしました。今後どのような市場にしていくお考えかお聞かせください。

市長
 中央市場の再編整備、これに関しましては学識経験者あるいは場内の事業者の方々から構成する「中央市場整備検討会」、これをやっていただき取りまとめを受けました。その方向性は、「できるだけ早期に現地での全棟建替」というところで関係者の意向の一致をみました。

 この中央市場の再整備は基本的に考えると、市民の食生活や日常生活に関係する色々な材料を提供する重要な市場ですので、10年後、20年後を見据えて、当然、広島市の中にありますから、市内の配送機能が要りますし、できれば近隣市町、広島の広域都市圏を設定していますから、そこを見据えて、更には中四国地方も見据えた上で、拠点市場となるような市場作りができればと思います。

 そのためには、整備に関する具体的内容を、これから事業所内の事業者から構成する「中央市場建替検討委員会」を新しく作って協議していただくことになりますが、ここでの議論の方向性として、関係者の方々が将来に向けて夢の持てるようなものにしていただけないかと思っています。物流市場というものは大きく様変わりしてきており、卸、小売、そういったものの機能の変化も見据えて、更にその10年20年先を見据えて、先ほど申し上げた広域都市圏あるいは中四国の拠点性というものを達成していくために、今どんな方向で物事を考えるかということを、合意の上で取り掛かりたいと思います。

 それと同時にもう一つ、この中央市場は、ご存じのように商工センターの一角に立地しています。現地建替ですので地理的条件は変わってきません。ですから商工センターの活性化検討ということもやっていますので、そことの整合性を図りながら、端的に言うと、立地を活かした賑わい機能、そんなことも検討していく必要があるかと思います。

 当然その他には、市場ですので市場として備えるべき機能、東京で築地市場の問題などが出ていますが、温度や衛生管理、品質管理の高度化など、場内物流の交流、効率的な機能強化ということも要ります。災害時に食料品の供給拠点としての継続性を確保して災害に備える、そんなことができる市場にするということも必要不可避なものだと思います。

 ただ、もう一つは、(建替を)やるときにどれくらいの費用を掛けるかという問題も関係者の興味のある話です。事業費の節減というようなことも頭に置いて、場内事業者の使用料負担の軽減ということも当然テーマに入ります。そういう意味では、事業手法や市と場内事業者の整備費をどう分担するか、それを踏まえた上での適正な施設の規模や仕様、配置等々、こういった技術的なことも併せて詰めていくことになるかと思っています。

記者
 先程、賑わい機能も持たせると言われていましたが、観光客を呼び込むような何か「食」であるとか、そういうものを提供する機能を持たせるということでしょうか。

市長
 まだ決まったわけではないので即断できませんが、大型の小売店舗などが市内にもできていまして、そして市場を介さないで、そこで販売するものを調達する業態も出てきています。その中で中央市場というものも、それとバランスを取りながら、将来に向けて活かしていくときに、今までの業者の方だけが来る施設から、小売といいますか市民、お客さんが来るような施設群を配備することはあって良いのではないかと申し上げたものです。実際、東京の築地市場などは、市場の周辺に多くのお客さんが来て賑わうこともできています。ですから、そういうことを考えられないかと。実際、ロケーションを見ますと、海辺に面した風光明媚なロケーションがありますから、それを生かすということ、それから近隣の複合商業施設も出来ていますので、それとうまく連携してやるということです。商売敵という捉え方もありますが、多くの方に来ていただいた上で、自分たちの業としての成り立ちを考えていく。新鮮な海の幸、山の幸を堪能できる施設群も併せてやる中で、中央市場の機能を高めることも考えて良いのではないかと思っています。実際は関係者とよく相談しなければいけないことですから、これからの検討課題の一つだと思っています。

記者
 イメージとしては築地市場であるとか、下関の唐戸市場であるとか、そういうイメージですか。

市長
 とりあえずは、そのようなところです。今申しましたように広域都市圏を考えたときに、東西の道路網が完備できるはずです。南道路などは20年、30年すれば必ずできます。そういった道路を使って、この広域都市圏の東西から来てもらえます。高速道路を使って南北からも来てもらえるような施設群にし、それと同時に業者の方も来るという施設群がもしできれば、商工センターなどの活性化も図れますし、あの辺りの再開発の機軸、起爆剤にもなるのではないかと思います。

記者
 近隣の商業施設との連携という話ですが、この春にイズミさんがLECT(レクト)を造りますということと、それから近くとも言えるかも分かりませんが、商工センターの中にアルパークもありますが、具体的にはそういった所との連携も、一つ視野に入るのかなというイメージでよろしいでしょうか。

市長
 私自身はそう思います。実際にある有効に機能する施設と連携をしないともったいないと思います。区画を区切ってエリアごとにポツン、ポツンと造るのでは、これから色々な形で業態が変化していく中で多様性といいますか、ある程度色々なことに備え得る仕掛けをこの際に用意しておかないと、次の10年、20年、20~30年で機能しなくなるのではないかと思います。最初に申し上げた夢のある施設を、この際に考えてもらえればと思っています。

記者
 今は中央卸売市場というと、業者が出入りする場所というイメージが高いのですが、例えば一般の消費者が車での移動をすることになると思いますが、そういった所も一部を開放することもあり得るというイメージでしょうか。

市長
 実際は車の施設もありますし、あそこは新井口駅(JR西日本)・井口駅(広島電鉄)があります。公共交通から足を運べますので、そことの利便性を強化すれば、大量の人が移動できるエリア設定ができるのではないかと思います。多くの郊外の大型店舗などは、若い方々が自ら車を運転して行けるロケーションにありますが、これから20~30年は高齢者の方も増えますので、そうすると公共交通機関も使って来場して、先程申し上げたようにロケーションを使った新鮮な海産物も自ら入手できるような施設群もある程度整えれば、また別の意味で郊外型の施設との機能分けをしながら、客層もある程度分けて、色々な需要に応えられる可能性がある場所ではないかと思っています。

記者
 例えばの話ですが、LECT(レクト)の方には新井口(駅)の方からバスが入ってくることになると思いますが、それがもう少し延長すれば(中央)卸売市場の方にも入ってくるというようなお考えでしょうか。

市長
 そうです。その辺はもちろん話し合いもしっかりしなくてはいけませんし、実際にその(新しい)市場が出来上がるまでは、ざっと見積もっても10年ぐらいは掛かります。3~4年で計画を立てて、工事は6~7年は掛かりますので、その間にだいぶ業態は動いていきますし、今度できた施設群の集客の方法がどういうふうに動いていくかを見て、それらを共通で利用できる所を頂いて、両方で相互に高め合うような関係で市場を造っていくことができれば最高ではないかと思っています。

記者
 先程アルパークの話がありましたが、去年の4月に(広島)総合卸センターの方で広島サンプラザの建替も含めたあの辺りの活性化案も提言でも出されていたと思いますが、その辺りとの連携はどのようにお考えでしょうか。

市長
 アルパークもあと20年もすれば当然、建替も視野に入ってきますので、その際に商工センター全体をどうするかということとセットで考えることができればと思っています。そして何回も申しますが、東西の基幹道路の南道路を使う、公共交通の鉄道網が上にある、そして広くなった道路を使って公共交通を導入しながら多くの方が来られるような施設を(造る)。業者の方も道を使って進入できますから、機能分化して、あの辺りに業者の方が来る、市民の方が来る、そういう商業機能を持たせて広島の西エリアの再活性化ができればいいなと思います。

その他の質問

トランプ次期米国大統領への今後の期待について

記者
 トランプ次期(米国)大統領が間もなく就任ということですけれども、それに期待することなど、一部報道によるプーチン大統領とアイスランドで会って核軍縮について話し合うという報道もあるみたいですが、そういう動きをどう評価するのか、期待すること等を含めて伺えればと思います。

市長
 直接お話をしているわけでもないし、私自身も報道等を通じて知るのみなので、正確なところは分かっていませんが、お話の傾向として、内向きな発想で政府を統治していくということをある程度前面に出しながらやっておられると。その中で商売の経験を活かして、取引を上手くセットして、物事をgive and take(ギブ・アンド・テイク)で取り決めていくというところが垣間見える、そういうプレゼンテーションを多々されているので、その取引一個一個が全体として、私からすれば平和な世界、そして多くの方が安心して住める世界に向くような調整に働いていけば良いと思うのですけれども、それを内向きに、つまり特定の利益集団に向けた利害調整に機能をさせるとすると、利害相反が色々な所で起きてまいりますから、全体とすれば混乱と言いますか、紛争が起きかねない状況もあると思います。

 ただ大統領といえども、実際に統治行為をしていく上では、自らの権限と、そして色々な意味で、議会の承認を受けた上でやらなければならないというところがありますから、その辺の組み合わせがどうなるかはまだよく見えていないし、正式なお話も出ていないわけですから、しっかり注視するということに尽きるのではないかと思います。オバマ大統領もそうでしたけれど、核兵器廃絶に向けて、こういう方向性でやりたいという大統領就任の時の演説が、色々な意味、議会対策も含めて進まなかったという前例もありますから、逆の意味でトランプさんの今言われていることは、どの程度アメリカの大統領、統治者となってどこまでいくかというのは、そういう意味ではまだまだ見えないと言いますか、不確定要素があるのではないかと思っています。

記者
 プーチン大統領との会談の報道があったりしますけど、いわゆる核軍縮や(核兵器)廃絶が今おっしゃったような利害調整の手段となるということも有り得ると思うのですが、その辺りは結果的に核が減れば、そういったことも。

市長
 いわゆる全体の安全保障体系と言いますか、新聞報道等で見ると、NATO(北大西洋条約機構)の軍備とのバランス、ロシアとのバランス、そしてアメリカが独自に、いわゆるクリミア問題を始めとして制裁を科していることの解除とバーターで、それ単品で核軍縮という提言は、それだけやられると他のところに響いて問題があるのではないかという意見も出ているという状況ですので、先程申し上げたように、それら色々な個別の問題が、核軍縮に向けて上手く整合するような合意ができるのであれば大いに歓迎ですけれども、それをやったからといって、他のところでまた紛争の種を生じるようであれば、必ずしも良いとは言えないこともありますので、そういう意味では、今申し上げたように全体としての調整が取れるかどうかというところをよく見ないと、如何ともし難いと思います。結果、核軍縮が進むそのこと自体を駄目だと言っているわけではありません。そのことと全体として平和な状況をつくるというそのベクトルは、これは平和に向くけれども、逆の強いベクトルが働くということが起こるようでは意味がないと思いますので、その辺を調整するということがこれからの課題ではないではないかと思っています。

広島市議会議員の政務調査費不正受給に関する報道について

記者
 (広島)市議会の政務活動費(当時の政務調査費)の問題について伺います。市議会の熊本憲三議員が詐欺容疑で刑事告発されて以降、県警の任意聴取を受けているようなのですが、この件について市長の受け止めをお聞かせください。

市長
 この件に関しては、昨年3月に刑事告発され、それが受理されて以降、警察の方で捜査が進んでいるという状況かと思います。現段階では任意聴取ということで事実関係がどうなっているかということは把握しきれておりませんので、それは明らかになった段階でコメントは加えたいと思います。そういう意味では今は捜査の状況、あるいは動向を注視しておくという立場におります。

記者
 確認なのですが、市長は熊本議員が聴取されているということについては報告を受けていらっしゃるのですか。

市長
 報告は受けていません。新聞で見ました。中国新聞に書いてありましたのを読みました。

記者
 熊本議員は報道の取材に対してなのですが、告発内容も全面的に否定されて、「はめられた」という発言もされているのですけれども。

市長
 (新聞に)書いてありましたね。

記者
 この発言について市長はいかがお考えですか。

市長
 それは御本人の判断ですから、そう思っておられるのではないでしょうか。私は(事実は)知りません。

原爆ドーム周辺のイルミネーションに関するアンケートについて

記者
 原爆ドーム前のイルミネーションについてですが、実施について点灯の前後で多くの意見、賛否があったと思います。今(原爆)ドーム前でのアンケートを実施されている最中かと思いますが、今までどういう意見があったのか、途中経過と、これまで何人に聴き取りされたのか、その頂いた意見を今後どう活かしていくのかについて教えてください。

市長
 原爆ドームのイルミネーションにつきましては、世界遺産登録20周年ということで、それを契機に多くの方に平和の尊さを考えていただいて、しかもそれは夜間を含めてはどうだろうかということで光の演出をやってみました。

 それと同時に様々な意見がありましたので、昨年12月28日にアンケート調査も実施しまして、その調査で131人の方から意見を聴き取ることができました。聴き取った中での調査項目をざっと見ていきますと、まず「(原爆)ドームに来た目的は何ですか」という質問に関しては、複数回答なので被っている部分はありますが、「慰霊のため」というのが152人中で20人ということで13.2%が慰霊のために夜来たと、一方「観光のため」というのが67名で44.1%になりました。それから「イルミネーションを観るため」というのが26人で17.1%という状況です。それから「通り掛かりに見た(通行の途中)」のが34名で22.4%、このような状況でした。これが来た動機です。それから「イルミネーションについてどう思うか」という調査に関しては「問題ないと思う」というのが101人で77.1%でした。そしてこの中の8人で6.1%が「控えるべきだ」という御意見がありました。それから22人の方で16.8%の方が「どちらとも言えない」と回答されました。後、記述方式等でコメントも頂くようにしていた中では、「問題がない」と回答した方からは「原爆ドームの意味を大きく崩さない光の用い方をしていると感じた」と書いている方、「原爆ドームに来て慰霊するきっかけになる」と言っている方がおられました。それから「控えるべき」と答えた方からは「祈りの場にはふさわしくない」という方もおられました。それから「どちらとも言えない」と回答した方からは「人によって考え方や価値観が違うから」、これは当然どちらとも言えないということで、そのようなコメントが得られました。それと「イルミネーションを設置する際に気を付けるべきことが何かありますか」ということで選択肢を設けまして、「慰霊、鎮魂の場として光の色、照度、電球数等に配慮する」という点に関しては59%の方が「配慮した方が良い」ということでした。そして「夜見に来る人の安全確保ために照度を配慮する」というのが25.2%、このような調査結果が出ました。

 調査結果は今申し上げたような概要ですが、実際に現地で御覧になった方からは、原爆ドームに来た目的は、最初言いましたように「観光のために来た」という回答が最も多かったので、「慰霊のために来た」という方が少ない中で、慰霊のために来る人は昼に行けばいいので、「夜にそこまで照度を上げて光らせることはないのではないか」という意見の部分もあるということは、この調査では直接には出てこない関係になっていたということです。実際に来た人はそうですから、そのようなことがありましたので、その調査そのものも、こういったことも考慮しておく必要があるというのは、この調査そのものの基本的な認識です。いずれにしても、この事業は20周年の事業ということですので、予定通りこれで終了することになります。それから、今回こういった形でアンケートもし、成果が出ましたので、これを例えば今度は被爆75周年記念の事業を何かするときの参考にできればと思っています。

広島西飛行場跡地の活用について

記者
 (広島)西飛行場の跡地のことを伺いします。今利用計画の素案をまとめておられると思うのですが、この場所に改めて期待や、役割といったところを市長がどのように考えておられるかというところと、スケジュール感なのですけれども、開発時期の見通しなどについてどのようにお考えなのか教えていただければと思います。

市長
 ここは県市が連携してやっていますので、今度着手して概ね平成30年度を頭に置きながら事業を進めていることには変わりはありません。県の方の考えと一緒です。そして用地に関しても、雇用を中心に考える部分については、来年度に予算措置をして、そこの購入先を公募していくことになりますし、そして飛行場の一番先のところについての整備する所に関しても、関係する業態の方をやはり公募していく、誘導することになります。間にあるスポーツレクリエーション施設については行政として、そこの施設利用にということで寄付なども頂いていますし、そういった原資も活かしながら、レクリエーションスポーツ広場としての機能を付加すべく、着実に事業展開ができるようにしていきたいと思います。その大前提として南北の道路は2車線ですので、これをまず4車線にすることを早急にやっていく中で、その地の利用価値を高めて、出来上がったときに多くの方の利用が見込めるようなものにしていくのが基本的な考え方です。

記者
 県の方では完成時期は、明確に設けてないという表現もされていますが、広島市としてはあくまで平成30年度末というイメージを今持たれているのですか。

市長
 そこは全く県と一緒でして、こちらだけが決めているわけではなく、お互いに協同事業としてやっていますので、早ければ早い方が良いけれども、実際の手続をこなしていくとすると(平成)30年と申し上げたのは(平成)29・30年、2年間でどこまでできるかをやり、募集を掛けても実際にあの地を開発して、道路であれば、直ちに着手して4車線ですから、2年から3年で(平成)30年度いっぱいかければできるのではないかと思うので、そのように申し上げました、そんな状況です。年限について、ここまででやらなければならないということではなく、着実に今申し上げた手続を踏むことで開発を進めていきたいと思っています。

被爆者団体が行っている「ヒバクシャ国際署名」について

記者
 日本被団協の提唱で去年始まったヒバクシャ署名に関連することです。平和首長会議の国内総会でも全面的に賛同して協力するというような方針を確認したと思いますが、具体的に広島市長として、こんな協力ができるというアイデアや、既に取り組まれていることを教えてください。長崎では市長自ら街頭に立って署名を集めたり、自ら署名をしたり、署名箱を置いたりとかあるのですが、広島市としてあれば教えてください。

市長
 ヒバクシャ国際署名との連携ですが、これは(平和首長会議)国内加盟都市会議総会を昨年の11月7日、8日、千葉の佐倉市で開いたときに決議文を作っておりまして、そのときの中身は、我々がもう既に平和首長会議で取り組んでいる「核兵器禁止条約」の交渉開始等を求める市民署名活動の成果と、ヒバクシャ国際署名の成果を共に国連に出していくことにしましょうということまで合意していますので、そういう方向に向けて動いています。あと個々の例えば、原水協、(原水爆禁止日本協議会)、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)等の関係、どんなことをやるかということに関しては、広島としてはまだ協議を行っている段階で、どういうことをやるかについての具体的な内容までまだ決めてないというのが実際の状況です。やるとすればアピールポスターとかパンフレット、それからウェブサイトの利用で、そこに私自身の賛同メッセージを掲載するなどして、広く署名を呼び掛けるということもありますし、原水協の事務局とやれば長崎みたいなこともありうると思っています。田上(長崎)市長の方は、直接谷口さん(日本被団協代表委員)の方からお声掛けがあって、「それじゃあ、やろう」ということでやったとお話を聞いていますので、それぞれの長崎・広島・(日本)被団協との関係で協力してやるということを前提に、今準備をしていると御理解いただきたいと思います。

記者
 市長御自身はもう署名はされたのでしょうか。

市長
 署名はしています。

※( )は注釈を加えたものです。

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