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ページ番号:0000013060更新日:2019年10月21日更新印刷ページ表示

2015年07月03日記者会見「国道2号西広島バイパス高架延伸の騒音被害をめぐる最高裁の判断について外2件」

動画は下記からご覧ください。

(「広島市動画チャンネル(市長記者会見)」のページへジャンプします)<外部リンク>

市政記者クラブからの代表質問

  • 【国道2号西広島バイパス高架延伸の騒音被害をめぐる最高裁の判断について】
  • 【G8外相会合の広島開催について】
  • 【土砂災害被災地の土地買い上げについて】

その他の質問

  • 【砂防ダム建設の補助金について】
  • 【平和の丘構想について】
  • 【平和宣言について】

<会見録>

市政記者クラブからの代表質問

国道2号西広島バイパス高架延伸の騒音被害をめぐる最高裁の判断について

記者 国道2号線の西広島バイパス高架延伸の騒音被害をめぐる訴訟において、先日、最高裁の判断が示され、国と市に対する損害賠償額が確定しました。これについての市長の受け止めと、今後の市の対応についてお聞かせください。

市長 先日の最高裁の判断ということですけども、この中身は、具体的には6月24日に、最高裁の上告棄却等の決定によりまして、騒音被害等に対する損害賠償請求の一部を認める控訴審判決が確定したということです。この結果は重く受け止めなければいけないと思います。

これを受けながら、国の方は今後も沿道の環境の一層の改善をしていくために、遮音壁を設置する等の施策を講じてといくというふうに聞いておりまして、本市としては、地元との調整などに積極的に協力していきたいと考えております。

この確定した損害賠償請求の方につきましては、国の方が原告に損害賠償全額を支払うということに元々なっておりますが、そういう対応で処理は終わると思います。

それと、もう一つ同時に、西広島バイパス都心部の延伸事業の差止請求というのもあったんですけども、これはやはり差止を棄却するという司法の最終判断が下されましたので、この事業についての一つの節目を迎えたと判断しています。

これは、控訴審の判決が確定するわけですけども、昨年の1月の、この判決の主要な部分を引用しますと、「さらに都心部に延伸されることによって、現状よりも渋滞が緩和され、沿道全体の騒音が軽減する可能性が高いと思われる」というふうな見解が控訴審判決の中に展開されています。それが確定したわけですので、西広島バイパスの延伸事業を必要とするという考え方そのものが合理的であるということが認められ、確定したということになろうかと思います。

したがって、こちらの延伸事業に関し、今後の対応については、その必要性があるということは、合理性が認められたわけですけども、訴訟の間ずっと停滞していますから、改めて現下の交通状況を見て、その必要性の度合がどんなものだろうかということを確定するという作業が要ろうかと思うんです。具体的にどの程度の交通量になっているか見ないといけない。同時にまた、事業をやっていく上で財源をどういうふうにして確保していくかということも浮上してまいります。そういう意味では、事業者である国との間でこの協議をしていくということが必要になってくるんじゃないかなと思っております。

記者 二点伺いたいのですが、必要性が認められたということで、高架で延伸することのメリットというのを改めて伺いたいのと、国との協議をして、必要性の判断、財源とかの判断を今後されると思うんですけど、その判断する時期の目途、例えば今年度とか、来年度とか、という目途がありましたらお願いします。

市長 前者の高架のメリットというのは、この高架事業を始めたときの基本的な視点で、市内の中心部で、圏外から入ってきたときに、スムーズに中心部に入れるようになる。同時に、下の道路の渋滞が緩和するという、公共交通網というか、自動車等が市内に入り込んでくる上での交通渋滞を緩和して、そして速達性、定時性が、公共交通ほどはいきませんけども、色んな事業展開をするときの渋滞時間をなくすとか、様々な利便性があるということだと思うんです。それが認められた。先ほど言いましたように、延伸ということで、まず渋滞が緩和されるということがあった。そして、スムーズに流れるということは、そこで留まってエンジンを吹かすことが起こるとか、大量に同じ道を通ることで、騒音が出ることを軽減するということ、そんな効果があるということ、その主張が認められたということだと思うんです。それは事業のまさに必要性ということについての判断が適切であるということになったと思います。最高裁の決定ですから、最終的な適法性、合法性が認められたというふうに思います。

さて、次にそういう意味では、この事業を継続していくという課題が出てくるわけですけども、するとしてもこの訴訟を行っている間で事態は動いていますから、実際の交通事情なども動いているから、それをやる事業の程度といいますか、内容などについて、改めて現状の交通量とか状況を確認して、どういった事業にするかを点検しないといけないということです。それと、その事業を行うための財源確保、国、市と、どういった形で事業費を負担するかと、それぞれ当時とは、やはり国も財政状況が違うし、市の方も変わってきていますから、それぞれの全体の財政事情の見通しの中で当該この事業にどういった形で、どれくらいの期間をかけて事業費が振り分けられるのか、そういう財政計画みたいなことを精査しなければいけませんから、今時点で、いつまで、どこまで区切ってやれといったタイムスケジュールは先には出てこない。今言った検証項目を、逐次点検していく中で、自ずとタイミングが決まってくると思うので、少なくとも今言えるのは、しばらく時間は要するだろうということは間違いないと思うんです。いつまでにということを言ってやる作業ではないと今は思っています。

記者 経緯として、かつて市の財源が厳しいということで、市の方から延伸の事業は難しいと国に申し入れていると思うんですけども、今後の流れとしては、交通状況とかを整理し、市の中である程度結論を出した上で、国に申し入れる形になるんですか。

市長 経緯というのは?

記者 過去の経緯はそうなんですけど、今後…。

市長 過去の経緯は、私の前の市長さんの時代の話で、確認したところによると、皆さんもたぶん過去のことを少しご存じの方もおられると思うので、そことの一致点で見い出すと、この延伸事業についての予算配分の準備は、国の方とすれば、できる状況にあった、そして、我が市が国に「お願いします」ということを言えば、延伸事業が着工できるというふうな状況にもあったということを聞いています。その中で、市の方として当該事業については、こういった騒音にかかる損害賠償事件も起きているので、こちらの事業着手をするより、他の事業に優先して、市としては事業予算を割り振りたいという申出をして、国の「どうでしょうか」という申し出を、一応お断りをしたという経過があるというふうに私は伝え聞いています。それでこういう結果になっているわけでして、それ以後の財政事情の変化等をもう一度国と市でよくすり合わせてやるということも必要だということだと思うんです。

前回はそれまで、延伸事業をしたいと、国に要請してきて、国がそれじゃあ準備をしましたよということでプレゼンテーションがあったところが、よくよく市で考えてみたら、損害賠償請求も起こっているし、他の急ぐ事業もあるので、今回はこれは見合わせて、他の事業に市の予算を振り分けるから、そちらの方の予算手当をしてもらえないかと、そういうやりとりがあって、現在に至っていると承知しています。

記者 過去はそうなんですけど、今後は…。

市長 今回はこういった状況ですから、両方で同じスタンスに立って、最高裁(の上告棄却等)も確定したし、必要性も合理性も認められたと。訴訟についても損害賠償を支払えば、決着したと、こういう状況になりましたので、国、市が同じ視点に立って、この問題に取り組める状況ができてきたというふうに思っています。

記者 確か今の計画では、平野橋付近まで延伸する計画になっていると思いますけども、必要性とか、合理性の前に再度検証する中で、ルートの変更とかというのも、一応念頭にあるんでしょうか。それとも今の現状でしょうか。

市長 今の計画で改めてその必要性の度合いとか、事業規模にかかわってきますから、そんなことを検証したいと思っています。

G8外相会合の広島開催について

記者 G8外相会合の広島開催に向けて、改めて意気込みをお聞かせください。また、県や商工会議所との協力について具体的なお考えがあればぜひお願いします。

市長 2016年の主要国首脳会合の外相会合の広島開催決定ということで、これは本当にうれしいことであるし、光栄であると思っています。誘致に当たり色々な形でご支援を頂いた関係者の皆様に心から御礼申し上げます。

ご存知のように、今回開催される外相会合では、核保有国を含む主要国の外相が、「平和と希望の象徴」の地であり、世界的求心力を持つこの広島の地で、しかも戦後70年の歴史の中で今言った公式なメンバーが初めて集うわけです。そこでの政治的な問題についての議論がなされると思います。そういう設定ができたということは非常に重要だと思います。

そういう意味で、その意義は大変大きく、各国外相に、直接被爆の実相に触れ、平和への思いを共有していただける、さらにはそういった中で被爆直後の状況と、70年後の平和を象徴していると言って差し支えない今の広島の状況を見比べていただいて、平和の尊さと被爆直後の状況の中で、どっちが重要か、それは平和の尊さの方が重要だと思いますが、それを実感していただく。そうした中で、広島がずっと言っています核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向けた思い、それを自分の決意にして発信していただく、そういう大変貴重な機会じゃないかと思います。

そういう意味で、自分自身、招きの平和というか、多くの為政者の方に来ていただいて、こっちが説明しても百聞は一見にしかずですから、それに近いことが今回できるということになるんじゃないかと思います。それをうまく会議日程等を調整しながら、今申し上げた機会をセットできないかと思います。そうすることで、核兵器廃絶に向けた取り組みが1歩でも2歩でも前進する、そしてその決意をうまくすればここ広島から世界へ発信できるようになればなと思っているわけです。

そんな思いがありますから、会合の中味そのものはもちろん国、外務省の調整になるんですけども、ロジスティクス(兵たん)といいますか、会合のセッティングの周辺に関しても、外務省と調整を行いながら、地元とすれば昨年8月に設立しました県や商工会議所、関係団体を含めた「2016年サミット広島誘致推進協議会」を母体とした地元支援組織を早期に立ち上げて、外相会合の成功に向けた後押しができるような体制づくりをやりたいと思っています。いずれにしても、一丸となって、できる限りの支援をやるという覚悟でいます。具体的な準備作業に今入っていまして、支援体制構築に事務方で調整に入っています。

記者 平和宣言に関連する質問なんですが、被爆70年の節目の宣言ということで、世界に向けた発信力もあるかと思われるんですけど、その宣言の中で来年のサミットの日本開催、もしくは外相会合の広島開催に合わせたオバマ大統領の被爆地訪問について呼びかけられるお考えはありますか。

市長 平和宣言については一昨日2回目の平和宣言に関する懇談会を開催して、12人のメンバーと意見交換をいたところですけども、いろいろご意見がありまして、本当に70年目、こういった節目の年の平和宣言というのは最初で最後じゃないかという意義付けを縷々言われたり、被爆した方々も平均年齢80歳を超えたと、そうすると例えば被爆75年なんていう年になったときに、どれくらい実際に被爆を経験した人がいるんだろうと、そうすると本当にここで最初で最後の宣言みたいな意気込みでやれないだろうかということがありました。

自分は今までの平和宣言の形式を踏襲しながらその中でということも言ってみたんですけど、それを破ってでもやらないかみたいなところがありまして、その議論の中では個々いろんな問題が起こっているということを乗り越えて原点である、被爆した方の思いをもう一回、あるいは被爆体験、被爆の実相、どんなに大変なことかというのをもう一度強く言ってくれないかということを相当強く議論する局面があり、かつ今までの平和がこうして維持できているということに関して被爆者ががんばったということの表れがあるんだということも言ってはという話もありまして、一応たたき台とすれば世界に向けてですから、そういう意味では外相会合は日本を含んで核兵器保有国も入っている会議なので、これを言うことは今言った思いと全然乖離するわけじゃないですし、今のところは今言った意見を踏まえてでもあってもいいのかなと考えています。

ただ、そんな中で日本国固有の問題とか、色々な、いわゆる世界に向けて皆に言う話の中に日本固有の問題があるものについて、これが日本国として大きいから是非というものについては、今言った被爆者の思いの方をもっともっと強めにというような話があった中で様々な議論がある課題として、一応書こうと思っていたものを整理しようかなというのがあります。

外相会合は日本で開かれるから日本固有の問題と考えるのか、来るメンバーが核保有国を含めて広がりがあるんだからそれは今言った気持ちとも整合性があるから触れても良いのかなということを、揺れてはいるんですけども、この意義が非常に大きいと私は思っていますので、しかも「迎える平和」というのを被爆者の方々との接点を設けるということで重要だということで、平和宣言の中でふれる、それと同時に今まで言っているオバマ大統領も合わせて各国の為政者の主要なメンバーですから、例示しながらでも入れるということはできればなという気にはなっています。もう一回、また3回目の会合までに調整して決めたいと思っています。私はちょっとこう、どうしようかなという気分にはなっています。

記者 追加で、今後の支援体制の話を。これまでの誘致協議会を母体に早急に作りたいとおっしゃっていましたが、現在の誘致(推進)協議会は官民8者で構成されていると思うんですが、今後の支援体制で新たに参加を求めたい組織とか個人を市長としてお考えでしょうか。

市長 具体的には挙がってないんですけど、今のメンバーで協議を始めていますのでこれで準備体制がもし不足するというのであれば加わってもらっても良いですし、あるいは実務上この協議体制を構築して実働部隊で協力していただけるというやり方もありますので、その辺は柔軟に対応できると思います。ただ今時点で構成員を直ちに広げなければいけないという話になっているとは思っていません。

記者 いつ頃その支援体制を立ち上げられるんですか。

市長 早急にとは言っているんですけど、ただ事務部門は正直言うと8月6日の業務の方にもさかれていて、同時進行なので体制はなかなか厳しいものがあるんですけど、ただ、急がないといけませんし、外務省の方とのスケジュール調整も入っているんですけど、いずれにしても今の話ですとサミットより少し前だということですから、向こうが5月とすれば前とすると4月ということで構えなければいけないということです。そんなに余裕はないんですけども、ただサミットを開催するというつもりで要請してきていた準備もいくらか活かせますので、それを活用しながらやることもできますので、全然白紙からということではないので、早くできる可能性もあるということです。もう少し事務的な調整状況をフィードバックしてもらってないのでここで正確なことは言えません。

記者 地元の支援組織というのは、新たに立ち上げるということですか。

市長 今までのサミットの誘致推進協議会を母体にしてということです。総理大臣に来てもらうための支援の枠組を作っていますので、それをシフトしながらそれを中心にやっていくということなんです。足りるか足りないかは見ながらやろうかと思っています。

土砂災害被災地の土地の買い上げについて

記者 昨年8月の土砂災害で家屋が(全半壊し)今更地になっている土地について、先日の地元説明会で改めて買い上げを求める声が聞かれましたが、今後、どのように対応されますか。

市長 これは、報告を受けた中身は安佐南区八木四丁目、ここで家屋が被害を受けまして更地となっている土地の地権者の方々から、6月25日に市の担当者が直接お話を聞くということをいたしました。

そこでは地権者の方々から、更地となっている土地を市が買い取ってくれないかと、自分たちは話し合ってその土地に戻らないというふうに考えているんだというお話だったそうです。そこで、市が土地を買い上げるとすると、地権者の方々もいろんな方と相談していたのでしょう、市がどういう目的で買うかをセットしないと市だって税金使って買うんだから大変だろうというようなことで、例えばということで、公園にするとか、場合によっては土砂を防ぐ緩衝緑地にするというような考え方を市が打ち出せば税金使っても良いということで議会を通るんじゃないかとこういうことなんです。そういう整理ができないかということでの少し突っ込んだ要望があったと聞いています。

その場での対応でしたけども、緩衝緑地の整備の方についてはその場の判断ですぐできたんですけど、既に土砂を防ぐための砂防堰堤等の施設を国の方できちっとやってくれているということになっています。それのすぐ内側、下手なんです。そこで重ねて緩衝地帯がいるとなるとすれば、理論的に国が今予定している砂防堰堤そのものが不十分だと、もっとしっかりやればという競合関係になりますから、これは理屈の上でなかなか難しいんじゃないかということで答えたと聞いています。

そうすると、そうでない形でやるとすると、目的は違うけども安全性が確保された上で皆の共通財産として地域の方が良いなと、必要だなと言われるような例えば公園などの公共施設の整備というのがありましたので、そういった方向ならば可能性があるので、今後、地域の皆様と今言ったような視点で対話を深めながら、この地域のまちづくりをどうするかと考える中で買収法を考えていきたいと思います。

ただ、この立ち退かれる方々だけが合意したとしても、その近隣の方々のために役立つということになるとその近隣の方々にとっても良いかということもありますから、公的な施設整備のためというアイデアであるとすれば、それをもう少し広めに了解がとれるものかどうかというようなことも皆さんと協議しながらやっていくということがありますので、具体的な内容についてはよくよく相談しながらやるというようなことになるかと思います。いずれにしても用地買い上げをするという方向性は非常に貴重な提案ですので、それを踏まえながらやっていかなければなと思っています。

記者 用地買い上げも含めて検討されるということですか。

市長 そうですね、皆さん戻らないわけですから。というのはご心配なのは事情を聞くと、家屋が倒壊しても3年くらいの間は土地にかかる税金はその上に家屋があるのと同じような扱い、いわゆる住居地ということで税金が負担軽減されているんです。ところが法律上3年経過すると、更地になりますと結局自分たちが住む家以外の贅沢な土地を持っているという評価に変わりまして、土地にかかる税金が上がるんです。そうすると、そういうことがなかなか避難生活されて大変だから、その前に早く処理できないかという気持ちもあって合意してなんとか用地を買い上げてくれと言われているということも大体分かっていますので、そういったことにも対応しなければいけないかなということです。

その他の質問

砂防ダム建設の補助金について

記者 土砂の関連で、砂防ダムの建設予定地の住民からは国から提示された補償額が少ないので、国が補償できないのだったら県や市にしてほしいという声があるんですけども、市としてはどうお考えでしょうか。

市長 これは基本的には、用地を買収する責任者、担当者のレベルで措置するのが筋なんです。国、県、市といわれても皆、国民から出ている税金をどのレベルから出すかなので、買い上げをする当事者のところで税金をどう注入するかですから、論理的に言えば、入口を変えて市から、あるいは県から出すというのであれば初めから国から出せば済むことなんです。ダイレクトに国が少ないからあとは県、市でという措置の仕方というのは法令上難しいと思います。

だから、我々とすればいろんな意味でその評価額等の問題があれば、直接の当事者に住民のことを考えてしっかりとした補償をするということを第一義的に要請するという立場で臨みたいと思っています。それ以外のところでもしいろんな負担軽減とかお世話をするということであれば、役割分担としてやれるということで市としてはできる限りのことはやってきておりますし、それをやらせていただきたいと思っています。

平和の丘構想について

記者 先日、議会の委員会で、平和の丘構想について、まだこれは構想の案という段階だと思うんですが、示されました。この中で、放影研(放射線影響研究所)の移転について、明記されているわけですが、これについて市長はどのようにお考えか、また、もしスケジュール感のようなものがあればお話しいただければと思うんですが。

市長 平和の丘構想というか、それをあえて構想段階でお示ししたのは、4年間ほど市長をやった中で、市のいろんなまちづくりに関して、都市計画であるとか、いろんなビジョン、たくさん市は今までもいろんな構想を描いているんです。

ですけども、どうもなかなか市民の方にそんなものがあるということが行き渡っていなくて、どうも市のやっているいろんな事業が行き当たりばったりじゃないかと、やりかけて皆、中断しているじゃないかというような評価をたくさん聞きまして、本当にそうなんだろうかということで、いろいろ担当のセクションとの話をしながら確認してきたところですが、やはり行政ですから、戦後70年やっているこの行政ですから、まちづくりをどうするという大きなビジョンをきっちり持っているんです。

ただ、その持っているビジョンそのものについて、十分市民との間でこれがいいんだろうか、どうなんだろうかという、私に言わせれば対話がなされていなくて、組織的に決定して議会にご説明した、そこで終わっていて、市民にしっかり見ていただくというようなことをやっていないんです。

しかも議会の取り上げ方は、個別具体的に予算が付くかどうかという判断をするときになるとすごく一生懸命になりますけども、構想段階では、「わかった、まあそんなのがあるんだな」と、じゃあ頭に入れておいて、それを具体化するときに個別に、これは実務上とても重要なことですけども、その構想そのものをどうでしょうというようなやりとりをあまりやっていないということが分かりました。

そんな中ですから、市民にこんな考え方を行政が持っているんですよということが伝わってないということがありましたので、今度、今までそういった構想を持っていたことをもういっぺん整理し直して、自分なりに序列をつけるためにもこんなのがあるんですよ、どれを優先して考えるべきでしょうかということを問いかけるためにもという視点で出してみたのがこの平和の丘構想なんです。

そこにも説明していますけども、今、駅前とか八丁堀・紙屋町を中心とする二つの核とする都心というものをうまくやるということが動き始めました。そうするともう一回戻って、今度は平和についての観点から、まちづくりをどうするかというときに、平和記念公園を中心とした周りのにぎわい、それは旧市民球場跡地などについての議論はあるけども、もう一つ残っていますよと、比治山というのがあるじゃないですかということをまず皆さんに分かってほしかったんです。

そして、比治山についてどういうことをやっているかといえば、現代美術館が出来上がっていますけども、その現代美術館を作ったときに、名前は違いますけども、やはりあそこを平和の発信、文化の発信、そういうところにしたいということで作ったんですけれども、そのまま頓挫しているということがまた分かったんです。

だから改めて、角度は違うけども、そこに視点を当てて皆さんに議論していただきたいというつもりで申し上げた。そしてその中で大きな課題として放射線影響研究所があるということも指し示したんです。

これについても、やはり放影研というものができるときの経過があって、初代の市長さんが、いわゆるABCCと言われた施設をこの地に導入するときに、被爆者の方々の被爆の状況のその検査とその方々の治療行為ということを二分して、被爆者の状況をフォローするという機能だけを付与したABCCという組織を、アメリカの占領下で認めたんです。

そうするとそういった症状を認知するんだったら、ついでに治療までしてほしいという当時の要望があったんですけども、治療行為に関する権能の違いがあってそういった組織は治療しない、ひたすら見るだけだと、治療はやはり国内の医者で、国の体制でということがあったりする、そういう問題になった部分です。

それと同時に、あの地につくる以前には、ああいったものを保存するというか血液とか、いろんなものを保存するから、デルタ地で水につかったりすることのないように、少し高いところにじゃあ作ろうという議論があって、市の要望とすれば、当時の浜井市長ですけどね、比治山でなくてもっとほかの高いところにと要望したんだけども、国とアメリカの決定で比治山になったんです。

比治山はもともと戦争で亡くなった方の墓地とかあって、別の意味で平和を象徴する丘だったですし、それは避けてほしいという要望をしたんですけども、結果としてはあそこになった。

したがって、その後、広島は千田(町地区)の方の都市計画をして、もし放影研を(比治山から)おろすとすると、この地におろしていただいていいですよという土地を提供しているんですけども、そういった考えについては、はじめはデルタ地が水につかるから下におろさないって言っていたのに、ここにおろせっていうことがあって、なかなかそういう提供をしても(実現しなかった)。

しかし今は、水につからない、雨水や下水の処理がしっかりしてきていますから、だんだんそういう危険性はなくなってきていますけどもそういった議論がある。

他にABCCっていうのはアメリカと日本の共同運営の組織で、それの運営方針については、5年ごとの日米安全保障のガイドラインの見直しと(同様な時期に)併せて基本的な事業計画がとられているという流れの中で、短期的な解決は図れない。そして費用負担もやはり国の方で、アメリカと日本で折半している、そんな扱いなんです。

ですから、そういったことも改めて皆さんにお示しして、さて本当に広島としてどうしましょうかということを提示するということをしたくて、皆さんに議論していただきたくて提示したんです。

ですから、直ちにできるものではないと思っています。5年ごとで、つい去年ガイドラインcvの見直しがありましたからね。5年間はこのビジョンは動きません。次のプロセスになっております。

それと同時に、そういったことを言いながら、今ある比治山の使い方で、あの地から市内が展望できるように、例えば、うっそうとした木を整理してあの高台から(市内が)見られるようにというのは管理の範囲ですから割と早めにできましょう。そういった意味で問題提起した中でも、直ちにできること、中長期でやること、そういったものを織り交ぜてやっていますので、そういったものについても皆さんにも少し考えて、自分たちのまちは自分たちで創るという視点で少し考えていただくようにという気持ちで提示しているものです。

土砂災害被災地の土地の買い上げについて

記者 話が戻って恐縮なんですが、八木四丁目の土地の買い上げの件で、先ほどのお話の中で地権者だけではなくて、もう少し幅を広げてというか、話し合うのも必要なんじゃないかというお話がありましたが、例えば具体的にいつ頃、どういう範囲で話し合いの場を設けたりするのか、そういった考えがあればお聞かせください。

市長 担当ではそこまでのタイムスケジュールはまだできていないと思うんですが、いずれにしてもここにおられる住民の方々とまず合意して、どんなものがいいかということをある程度確定していただく必要があるんです。

一つじゃなくても、例えば自分たちのいた土地だけど、こんなふうに利用する、少なくとも、砂防堰堤を補強するというのは理論的に難しいと申し上げた、それを除いて、するとそういった施設ができたときに、公共ですからその方々はいなくなるわけです。そうすると、その周りのいる方々にとって本当にいいかどうかという二段構えで聞く必要があるんじゃないかと思うんです。

そこでいくらか選択肢を出してもらって、どっちがいいでしょうかというふうな話を聴き、そしてもう一回固まったらこれでいいですねという段取りを鑑みて、一日や二日で行かないし、もう少しかかるんですけども、三年かかると税金がかかるので、それよりかは早めに決めるということをしてあげないと意味がなくなると、その中でできればと思っています。

平和宣言について

記者 平和宣言なんですけども、前回の会合で委員の中からは安倍政権の話は出たと思うんですが、安保法制の話は直接には出ていないということなんですが、座長の松井市長としては、安保法制と平和宣言の関係についてどうお考えでしょうか。

市長 それは、平和宣言をどういうものにするかという基本的な性格なんです。これは、私自身、過去(平和宣言を)4回やりまして5回目ですけども、未来永劫、こういった主張を、核兵器がなくなればいりませんけど、核兵器がある間中はこういったものをきちっと発信し続ける重要な手段だと思っています。それで、今まで4年間やってきた流れの中でもう一回、5回目を書きたいということで(今年度の会合)1回目に言ったら「それはいい」ということで了解を受けたんで、前のスタイルを踏襲しながら骨組みを作っていったんです。そうしたところ、にわかに、それはいいんだけどやっぱり70周年という二度とないこのタイミングで、全世界に向けてよりインパクトのある言い方を何とかできないかと。インパクトがあると言ってもお説教するという話じゃなかったんです。つまり、被爆してしまったということを受け止めた被爆者の気持ちというものをもっともっと伝えて、本当に核兵器廃絶を望んでいるというところにうまく繋げたいというふうに私は受け止ったんです。

議論の中の一番の根っこは被爆したことの恨みとか辛みとか憎しみとかを越えて、皆連帯してやりましょうということを書いていたんです。その言葉は決して嘘じゃないんだけども、被爆した人間からすると、そういった理想的な状況を希求しながら、いつも根っこにあるのは、こんな自分にしたことについての賠償というか、償うて(弁償して)くれといいますか、それをちょっと入れようと思うんですけど、それは消えないと言うんです。自分の人生を大きく変えて、兄弟も亡くしてしまって、生活がガタガタになってしまって、そのこと自体を回復してくれと言ったって叶わないことなんで、それに対するものは恨み辛みということで、それを使ってどうこうしようということはないとしても、その気持ちは消えない。それを乗り越えて更にがんばってくれと言っているんだけども、いつもこの気持ちと格闘しているというんです。生きている限り。そういうことが起こるようなことそのものをやめてほしい、つまり、核爆弾を使うからこうなるんだ、その辺をちゃんと世界中に伝えてくれというわけです。

とても難しい話なんで、そういうのを越えてここに来ましたと言ったら、被爆者はそういう気持ちを乗り越えて今や皆さんにと言っているけど、乗り越えていないとは言えないけど、決して乗り越えきっていないと。言っていてもいつもそういうところに戻ってくるんだというんです。そういう心の葛藤があると、そういう自分たちみたいな状況を作らない、だから、こんな目をこの世の他の誰にもさせてはならないということになるんだと、そこのところをもっともっと言ってくれないかという話だったんです。

そうすると、それは全人類共通の話として喋らないといけないなと思いまして、限られた字数の中で、時間が限られていますでしょう。そんなところに今までは時の政治課題とかも入れてやっていますと言っていたんですが、それよりももっと今回だけは、それを乗り越えてでもしっかり書いてくれないかと、こういう感じだったんです。そしてその時に、被爆者が今まで70年核爆発が起こらなかった、核兵器が使われなかったということに対し、いろいろ人道性・非人道性の話をしてきて、それも効果があったみたいなことまで言ってもらえると、そういう意味で被爆者、ご苦労さん、よくやってくれたねと、(被爆)70(周年)。80(周年)になって次のときにはいないかも分からないから、というようなことをうまく言ってくれないかというのが、ダダッと出まして、ちょっと今までのスタイルとは違うものに少なくとも70年はする必要があるかなと思いながら、しかし限られたスペースの中であまり大枠は崩せないし、そうすると自分の気持ちを込めた文章で書き連ねるということをやらないといけないかなと今思っているということなんです。

記者 今の関連なんですが、整理しますと、世界に向けて発信する平和宣言の中での安保法制の話は、今回は個別に提示していかないということで、馴染まないというか…。

市長 馴染まないというか、そういうことをいちいち書くゆとりがないくらい、もっとしっかりしたことを、日本国政府を含めて全世界に言えるような共通のものを書くべきだというような感じなんです。そういう論理展開をうまくしたときに乗るかどうかと。

ただ言われたように、日本国憲法をちゃんと守れということは、これは現にあるわけですから、これはむしろ世界に及ぼすような視点で書くというのはオッケーですよね。その文脈は使えると思います。そんな感じです。
※ ( )は注釈を加えたものです。